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おしらせ竹元悠♂23さん(112.138.***.44)が退室しました。  (2020/6/1 00:24:43)

おしらせ恩崎朱理♀25さん(Android docomo spモード)が退室しました。  (2020/6/1 00:24:38)

恩崎朱理♀25【最後、焦るあまりミスってしまったけども。視点によって見える関係性がずれていて、その所為で色んなものが噛み合わなくなった、そんな章でした(こんな筈じゃなかった、駆け引きじゃなくエロル回の筈だったのに!)一番のずれはそこか。笑 でも回し甲斐のある内容だったのでエロ弾いた事にも悔いなしです。果たして最終的に着地できるのか!どこをほどいていけばいいのかログ見て検証しておきますw】   (2020/6/1 00:24:22)

恩崎朱理♀25(意識があり、一言だが憎まれ口を漏らした様子も見ているため、深刻な心配はしていないが。通話に応じない理由は易々と浮かんで、そうすれば指はすぐに画面の上を動いた。通話で伝えるつもりだった内容を文字にしたためる。長い内容を打ち込んでも短文の返答しか来ない事を知っているから、こちらから送る文面も端的だ。 『早川さんに悪巧みを持ちかけたけど、互いの性格が壊滅的に合わずに失敗しました 代わりのフォローよろしくね』 スタンプを挟んだのち 『病院にいるの?行って大丈夫な場所?』 見舞いに訪れても良いかを伺ったのは、そうするべきだと思ったからだ。悠とは頻繁に会っていたが、落ち合う場所はどこか食事ができる場所が多く、その後に訪れるのもホテルの類ばかりだった。相手の自宅に足を踏み入れたことはないし、向こうがうちに来た事もない。それが“カタギ”とそうではない者との線引きなのだと、そう何となく理解していた。だからだ、そこに踏み込んで良いのか、悩むよりも前に相手へと返答を求めた) うちに着くまでに返事来るかな。(何も知らない。意図に反して事態が動き始めている事すら知らずに、残された個室で女はひとり、呟いた)   (2020/6/1 00:20:26)

恩崎朱理♀25(朱理は何も知らない。早川が救出されたばかりの悠に囁いた内容も、御子柴が悠に紛らわしい写真を提示した事も。朱理が認知しないそれらが、朱理の知らないところで揺さぶりをかけているなど。少なくとも今は。手の中でコール音を繰り返すスマホを向こうが取らない事も、救出時の悠が不機嫌で言葉をしゃべらなかったのではなく、言葉をしゃべれないほどに摩耗していたのだと考えれば、道理であると考える事ができた。煙草を咥えながら冷ややかに背を向けて去っていく早川との交渉も、落としどころを上手く作れなかったものの、目的であった救出こそとんとん拍子のうちに成功したのだから結果としては上々の出来栄えだ。自分以外がいなくなった部屋で、しゃがみ込んで扉のほうを見守っていた朱理はそのまま床に尻をついてへたり込んだ。緊張で詰まるようだった息を深く吐き出して、鳴りっ放しにしていたコールをタップで中止した) まさか昏睡してるなんて事はないと思うけど……そもそも病院にいるかもだし、それじゃ通話は無理かも知れないか。そもそも、こんな時間だし。   (2020/6/1 00:20:14)

竹元悠♂23(彼女からのコール。それは信頼している女からのもの。ただ、男はそのコールについぞ出ることはなかった。付添の御子柴から見せられた写真。それは早川と彼女がホテルへ入っていくところ。本来なら助けに来るはずのない早川。彼女を抱いたというあの男の言葉。何故、早川が自分を助けたのか。それが理解できたとき、男が彼女の電話に出る選択肢は消えた)『もうあの女につく必要はない。あれはもう俺には関係のない女だ』(御子柴にそう言った。あの女に、女を使わせた。それは男にとって許せないことだった。ヤクザの争いにカタギを巻き込まない。それは極道の仁義である。組の傘下にある大病院。そのベッドの上で、男は唇を噛み締めていた)   (2020/6/1 00:19:55)

おしらせ竹元悠♂23さん(112.138.***.44)が入室しました♪  (2020/6/1 00:19:40)

おしらせ早川迅♂35さん(112.138.***.44)が退室しました。  (2020/6/1 00:18:30)

早川迅♂35【あっ、貼り付け間違いました。『彼女からのコール~』は悠ちゃんの名前に修正して貼ろうと思ったのだった。】   (2020/6/1 00:18:23)

早川迅♂35(彼女からのコール。それは信頼している女からのもの。ただ、男はそのコールについぞ出ることはなかった。付添の御子柴から見せられた写真。それは早川と彼女がホテルへ入っていくところ。本来なら助けに来るはずのない早川。彼女を抱いたというあの男の言葉。何故、早川が自分を助けたのか。それが理解できたとき、男が彼女の電話に出る選択肢は消えた)『もうあの女につく必要はない。あれはもう俺には関係のない女だ』(御子柴にそう言った。あの女に、女を使わせた。それは男にとって許せないことだった。ヤクザの争いにカタギを巻き込まない。それは極道の仁義である。組の傘下にある大病院。そのベッドの上で、男は唇を噛み締めていた)   (2020/6/1 00:17:15)

早川迅♂35(交渉は決裂した。早川はもう目の前の女への興味は失っていた。早川の思う通りに事は運ばなかった。男として、これは屈辱的な展開ではある。ただ、早川はそれほどそれを屈辱に感じていなかった。女の感情を持ち上げて、自分に抱くように仕向けるなど面倒なだけだ。早川はそのまま、もう一本煙草を取り出して火をつける。ベッドの上に金を置いて、そのまま出ていこうとする。もはや彼女の方は見ない。交渉は終わったのだ。終わったものに興味を抱く必要などない)……きっと見抜く、ね。なら、あなたはさぞかしあの王子様と対等に向き合ってるんでしょうね(男はそれだけ言った。彼女の多くの言葉を何一つ拾わずに男は去っていく。もはやこの女に用はない。最初からこの女はあの王子様のおまけに過ぎないのだ。だが、彼女が信頼している王子様は果たして、どこまで聡いのだろうか。たしかにあの王子様は、自分よりも金儲けのスキームを知り、人間の感情を弄ぶことに長けている。しかし、自分のなかの感情をどこまで統御できているのか)   (2020/6/1 00:17:06)

恩崎朱理♀25(悠。そう、男の誘いに乗ったのはセックスのためではない。その手段を用いた先で三者の――――むしろ自分を介して悠と早川との関係性を変えさせる事が目的だった。それがこの身の有用な使い途だった筈だ) だから成り立たないのなら意味はないです。私では力不足のようなので、今日あなたがしてくれた事の対価は本人に求めてください。仲立ちくらいは努めますので。(いっそ事務的なほど、淡々と言いのけてから鞄から持ち上げた右手には、手帳カバーの開かれた携帯端末を握っている。ベッドまでは音が届かないかも知れないが、手の中のスマホからは通話の発信を行う特有のメロディが確かに漏れていた。画面を見せるように向けた画面にあるのは呼び出し中の表示だ。相手は勿論、今名前を出したばかりのその男だった。離れる前、傍についているだろう御子柴にスマホを手放さないよう伝言してあるから、意識があるならば出ると思うが。コール音を聞きながら、彼が今どうしているのかを今更考えた。治療のために運ばれた先が病院なのか否か、そもそも彼の状態や怪我の程度さえ、己は知らないままだ)   (2020/6/1 00:16:52)

恩崎朱理♀25(一歩下がって見上げた男の、絞られたライトに照らし出された顔は歪んでいた。そう見えた。不快と落胆と、或いは困惑も混じっているかも知れない。強がりをやめて吐き出した本音にそんな表情をぶつけられたら、こちらも同じになるのは仕方がない事だろう) 抱かれる気はあります。じゃなきゃこんなとこまでついてきません。(相手へきっぱりと言い返しはしたが、その台詞とは相反して物理的な距離を更にあけた。ベッドへと戻り腰を下ろした相手を横目にしながら、更に一歩退き、踵を返して数歩。そこで身を屈めながら手を伸ばしたのは、床に無造作に置き放っていた私物のバッグだ。コートをかける際に置いて、そのままにしていたもの。パチンと音を立てて開き、中身を探りながらも、顔は、目線は男へと戻した。男について此処に来るまで向けていた、期待と情欲が薄く滲んでいた瞳の色は、しんと冷めつつある) でも犯されるのは嫌だし、組み敷かれるのもお断りです。こう説明して伝わっている気がしないですけど……、対等に向き合ってセックスできないなら、そのために私はずっと空威張りしていないとならないなら、やめましょう。悠はきっと見抜きます。   (2020/6/1 00:16:25)

早川迅♂35……そんなものは証明できませんね。あなたを安心させる術なんて私は何も持っていません。甘い言葉なんてあるわけがないでしょう。抱かれる気がないのならとっとと消えればいい(それは男なりの誠意だった。何も持っていないのだ。彼女を安心させる道具など。彼女が乗り気だから連れ込んだだけのこと。無理矢理に抱いてもいい。だが、己にそれを許すと、うっかり縊り殺してしまいそうだ。だから、女から離れてベッドに座る)   (2020/6/1 00:16:09)

早川迅♂35(面倒だ。商売女じゃないのは本当に面倒だ。抱くのにいちいち安心させなければならないとは。早川という男は、狂っている。まともな恋愛などしたことがない。抱いているのは専ら貢物か、商売女だけ。女が身体を開きたくなるような、そんな言葉を持っているはずもなかった。男はそういう力が必要とされているわけではなかった。男に必要とされていたのは、純粋なる暴力。そして、その暴力を発揮する機を見極める力だ。戦局や大局を見極める力はあっても、闘争で敵がどう動くかの計算は出来ても、目の前の女をどうすれば抱けるのか、など知らない。男の悪癖だった。彼の計算高さ、その戦略は、つまるところ、問題を矮小化させることに使われる。つまり、最後に自分が殴りこんで解決できるレベルまでは頭を使うが、それ以降のことは何も考えないことだ。どうすれば、この女と二人きりになれるかは考えていた。どうすれば、王子様の場所を突き止めて救い出せるかは考えた。男にとっては同じことだ。最後の最後は勢いで突っ走る)   (2020/6/1 00:16:00)

恩崎朱理♀25力で捩じ伏せようとしないでください。歩み寄らなかった私も悪いですけど、結構もういっぱいいっぱいなんです。(そこまでぶちまけてしまえば、一歩後ろへ引いた。近づき過ぎてわからなくなった距離感と相手の表情、感情を伺うように) あなたは少なくとも今は恐ろしくない人なんだって、安心させてほしいです。   (2020/6/1 00:15:37)

恩崎朱理♀25は?(お前は緊張などしていないだろうと、男は宣った。睨みを利かせて来たばかりの相手へと向けて今度はこちらが低い声で反応する。思わず漏れてしまったが、出てしまったものは仕方が無い。キスを交わしたばかりで寄り添うようになっている男のスーツの胸元に手を当てる。それは縋るようで、その状態でこれ以上密着される事を拒むように指先にまで力を込めていた) あなたは悠を助けてくれた恩人だけど、そのために人を殺したし、話をする前から服を脱げとか命令するし、挙げ句には暴力を振るうと私を怖がらせるように言いましたよね。そんな人に対して強張るなというほうが無理な話じゃないですか。私は今ももうあなたが怖いし、怯んだら殴られたり、殺されたりするんじゃないかと思ってるんです。だから……(顔が近付いてくれば紡ぐ言葉を中断して、見開いた瞳で何をされるかを身構えてしまう。その唇がタートルニットの首元から露出した肌に触れただけだった事を確かめてから、吐露した)   (2020/6/1 00:15:26)

早川迅♂35(彼女の首筋に口づけを落とす。身体は密着させたまま、彼女の唇を塞ぐことはしない。彼女にとってはその口から出る言葉だけが、こちらへの武器だ。それを奪ってしまうことは容易いが、それだけに奪われないように激しく抵抗することは予想がつく。ならば、ある程度は喋らせておかねばならない)……それで? 私の何を知れば、あなたの緊張は解けますか? 血みどろのヤクザの過去を知ったところで余計に緊張してしまうだけだと思いますが(首筋に再び口づけを落とし、彼女の顔を見る。今度はその視線に先程の殺気はない。今はひとまず彼女の反応を伺うフェーズだ)   (2020/6/1 00:15:11)

早川迅♂35(この行為はあくまで交渉だと言い張る女。だから、お喋りをしようと言うのか。たしかにこの女はカタギだ。カタギの女に対して暴力を奮うことは出来ない。そのルール自体は彼女も知っているかもしれないが、そういうルールに守られていることによって安心しているからそういう態度を取っているのではないと、男には思えた。もっとシンプルな考えでこの女は動いている。直感の類で、今はこの男に何か危害を加えられることはないだろうと信じている。あるいはそもそも、自分という人間の底を既に図り終えているのか。もしも後者なら度し難い女だ。口づけはすぐに終わり)緊張なんてしていませんよね、恩崎さん。その肝の据わり様、うちの組の者にも見せてあげたいくらいです。あの王子様には勿体ないくらいだ……   (2020/6/1 00:15:01)

恩崎朱理♀25暴力を振るわれたら交渉は終わりです。私はそんな世界にいないので、得られるものより不利が嵩みますもの。(牽制か威嚇か、それとも威圧か。立ち上がった男の上背はヒールを履いているこちらの状態からでもまだ見上げるほどで、そこから与えられるそれに喉を上下させた。煙草の葉の匂いのする手で顎を掴まれたまでは許容するとしてもだ、苛立ちの眼差しを向けられても尚、明確な線引きは明らかにしておく。これは交渉だ、こちらから無効にする事もできるのだと) ……んっ…、ふ、口は煙草を吸うためと、キスをするためだけにある訳じゃないでしょう。口を使っておしゃべりしませんか。無言になるよりよっぽど良いと思うんです。知らない男の人に触られるより、少しでも知れたほうが緊張、ほぐれるかも知れないじゃないですか。(口付けを受け入れたのは、何でも突っ撥ねる訳ではない事を示したかったためだ。だから自ら口を開いて舌を見せた。息を吹き込む事が目的のようなキスはすぐに離れたために、息継ぎの間を待つまでもなく口が利ける。合わせた所為で唾液で濡れた唇を笑みに吊り上げながら、間近の相手の顔を見据えて)   (2020/6/1 00:14:47)

早川迅♂35ヤクザは皆、子供ですよ。自分の思う通りにならなければ暴力を奮う。私も彼も、子供みたいなものです(苦笑しながら、その笑みの中に静かな怒りを隠して、ベッドから立ち上がる。仁王立ちの彼女に近づいて、正面からその顎を掴んで彼女と強引に視線を合わせる。さっきまでの困ったような苦笑はそこにはなく、自分が舐められていることへの怒りから彼女を睨みつける。それは甘い関係を思わせるものではなく、明らかに敵対者へのそれである。そして、彼女が少しでもひるんだなら、そのまま唇を奪うだけ。煙草味の口づけを彼女に味あわせてやるだけだ。殺人の後の高揚感から、男の感情の速度は速くなっている。火がつきやすくなっているのだ)   (2020/6/1 00:14:29)

早川迅♂35(殺人の高揚感から忘れていたところではあるが、やはりこの女は癪に触る。こんな女をあの王子様はよく相手にしているものだ。もっと噛み切りやすい肉を食えばいいのに、わざわざ硬い肉を選んでいるように感じる。己の顎を鍛えるためにそうしているのか、それとも、その芯に美味い部位でもあるのか。男は携帯用の灰皿に煙草を押し付ける。ややそれに力が入っているのは、苛立ち故だ。何もかも、その言動の一つひとつがこちらを逆撫でしてくる。料亭の時は、自然とそうなっていたが、今は意図してやっているのだろう)   (2020/6/1 00:14:20)

恩崎朱理♀25こどもみたいな悪戯と言動してる自覚、あります? ……私だけ脱ぐのはフェアじゃないので、早川さんが色っぽく脱いだら私も頑張ります。(軽く咳き込み非難の睥睨を向けるも、かち合った顔が存外愉しそうに歪んでいたからまたもや不意を突かれた。そうして、戯言のようだった言動に潜んでいた熱を明確に表した言葉を向けられれば、一度離れて扉近くのハンガーラックにコートを吊るして戻る。仁王立ちになり、腕を組むのは張り合うためというよりは自衛の意図だ。こちらは立ったまま、咥え煙草の男を見下ろした。急かす相手に対して、指示だけしてくる男に対して、悠長に煙草を満喫しきる時間などを与えてやるつもりはない)   (2020/6/1 00:14:05)

恩崎朱理♀25(まさかこんなに目まぐるしく事が進むとは思っていなかった。確かに電話をかけるというアプローチを仕掛けたのはこちらからだったが、それをこの男が即日で応じた事も、交渉がまとまったそばから動いてくれた事も、悠が救出された事も、そしてその対価としての時間がこうしてやってきた事も。こんな事になるとは思っていなかったため、今朝どんな下着を選んだかすぐに思い出せなかった。確か上下揃いのブルーグリーンだ、レースが白と黒の二色使いで気に入ったやつ。この男に見せる事になる下着がどんなものであるか、などと考えていられるだけまだ己には余裕があるらしい。有無を言わせない、何処か熱を孕んだ双眸を向けてきた男に従って個室に連れて来られた女は、ベッドに腰を下ろした男を見ながら、どう行動するかに悩んだ) 煙草はきらいですけど、煙草を吸ってる時の男の人の手なら割りと。そういうのありませんか。(返事をする前から慣れた様子で煙草を取り出し火を点ける様を眺めた後、そんな風に返してやった。一度視線を外して、こちらはティーパックの茶でも淹れようかとテーブル周りの備品を確かめている隙に煙を吹き付けられ、面食らう)   (2020/6/1 00:13:55)

早川迅♂35吹きかけるだけで服が吹き飛んだら面白いでしょうね(そう言って男は笑った。それは微かな笑み。あまり見せることのない笑みだ。人を殺した高揚と、あの王子様に一泡を吹かせられるという事実が、男の気分を多少なりとも弛緩させているのかもしれない)……あなたの『綺麗な身体』を見せてください(彼女を見つめる瞳は、試すようなもの。綺麗な身体。それは娼婦でもなければ、ヤクザものでもないということ。そんな女を抱くのはいつぶりだろうか)   (2020/6/1 00:13:00)

早川迅♂35(人を殺すごとに、胸のうちが燻る。人を殺すことへの抵抗はない。ただ、いくら殺してもその手触りには慣れない。いつも新鮮な感触があり、身体と心は昂る。命の終わりを見た瞬間、その絶った命の持っていた熱が、自分に乗り移ってくる。火の命はそれほど長くない。だが、数時間は殺した相手の中に漂っている。高揚した中で、彼女をホテルに連れ込んだ。あの男に言ったのは「お前の女はいい声で鳴くな」という言葉。だから、あの王子様は事が終わったと思い込んでいるはずだ。だが、違う。王子様にとっての地獄は、まだ続いているのだ。彼女を連れ込んだホテルは、別に男が使い慣れている場所、などではない。たまたま近くにあったから選んだだけだ)――煙草は嫌いですか(彼女に一応尋ねる。だが、答えがどうであろうと吸う。殺した後はそれが欲しくなる。身体に染み付いた血の匂いは、服を着替えたところで変わらない。煙を纏ったところでそれは誤魔化せない。部屋のベッドに座り、彼女を見上げ、煙を吹きかける)   (2020/6/1 00:12:49)

恩崎朱理♀25(悠に声をかけずに離れた代わりに、恐らく此処に残るだろう御子柴を呼び止める。連絡が取れるようスマホを手放さないで欲しい事を告げた後、女はやっと早川の元へと近付いて行った。血塗れの男はこの場で今し方行われた惨劇がどのようなものであったかを黙して物語るようだった。部下の一人に準備よく携えていたらしい着替えを押し付けられている隣で、見計らって声をかける) さっき、何て言ったんですか。急に目だけ元気になったし、あいつの扱いがお上手ですね。本当はあいつの事、好きなんじゃないかと思いました。(それはこちらの言葉では反応しなかった悠をああまで引き付けた早川に対する嫉妬が言わせた言葉だったのかも知れない。命知らずの女は、けれど今度はこちらが体を張るこの番が終わるまでは安全である事を知っていたから、そんな大口を叩いてから騒ぎの廃ビルを出るまでは少なくとも、彼と行動を共にする事にした)   (2020/6/1 00:12:18)

恩崎朱理♀25私ができる範囲でのできる事です!死体の片付けも、悠の治療も専門外に決まってます。つまり私にできる事は何もないと言う事ですね。(だから役立たずの自分は此処に来る予定ではなかったのだ、車内で大人しく待っている筈だった。けれど辛うじて呼吸に上下する胸から生きている事を伺えるような、それほどにぐったりとしていた悠が早川の軽口めいた何かで生気を取り戻した様子に安堵した。不安が晴れたため、それだけで飛び込んできて良かったと思えた。代わりに赤い色の発する血腥さ、何とも言えない匂いに別のトラウマが植え付けられそうではあったけれど) この聴覚異常者は耳元で囁いてやらないと反応できないの?殺されそうだったのはあんたのほうでしょ馬鹿。(安堵が口の滑りを良くしてくれたのかも知れない。今し方からこちらに無反応な男にもう一度噛み付くようにそう喚くと、彼の肩から手を離した。自惚れ野郎はこれからこちらが悠の側にいるだろうと高を括って接しているのかも知れないが、そうはしてやらない。じきに来る、と言った通りにすぐに参じた早川の部下達が悠を処置し始めるのを見守ると、そっと立ち上がって付近から身を引く)   (2020/6/1 00:12:07)

早川迅♂35(彼女が揺さぶっている王子様に対し、早川はその唇を耳元に近づけた。それが何の言葉であったかは定かではない。しかし、その言葉を聞いた瞬間)『殺す』(と、言葉にならないようなかすれた声でたしかに彼は呟いたのだ。そして静かに、早川を睨みつけた。それは彼女が見た、あの時の殺意によく似ていただろう)   (2020/6/1 00:11:42)

早川迅♂35(御子柴から批難の声が聞こえる。彼にしては珍しく声を荒げている。勝手に単身、ドス一本で突っ込んだことを批難しているのだ。ただ、結果としては勝ったのだからそれでいいだろう。御子柴は状況を伝えるために携帯を使っている。部下にやらせるのはこの死体の処理と、あの王子様の治療だろう。最も、傷は見えるが、今すぐに必要な治療があるようには見えない。三日間ほとんど飲まず食わずの状態であったため、意識が朦朧としているのだろう)見れば分かるでしょう。すべきことは死体の処分と彼の治療です。直に私の部下が来ます。こういうことには慣れています。救急隊員より話の早い連中ですよ(所詮はチンピラ同士の小競り合い。死体さえ片付けてしまえば、警察もそれほど執拗な捜査はしない。いざとなれば、一人、犯人役を確保すればいいだけの話だ。その犯人役も、既に目星はつけている。王子様も文句は言えないだろう。自分の命を救ってもらったのだ。それに懲役はヤクザにとっては勲章でもある。出所した際のある程度の地位は確約されるからだ。だが、その王子様がなかなか覚醒しない)   (2020/6/1 00:11:30)

恩崎朱理♀25あ、(凶器を持ったまま何処か浮世離れした平穏さで言葉を発した早川の、彼が口にしたその名前にぴんと身体が反応する。見回せば幾つもの死体に紛れて名を呼ばれたその男が、悠が横たわっている。猿轡と後ろ手に拘束された状態の所為で生きているか知れないが、早川が声をかけた事から生存している事を前提にして足を踏み出した) こういう時ってどうすればいいの。救急車を呼んでも良いですか、それとも呼ばないで全部任せたほうが良いのか、……悠?悠、生きてる?あんなに既読スルーしやがって、実際に来てやったんだから返事くらいしなさいよ!(混乱を極めたままでもどうにか死体を迂回して悠の元へと駆け付けて、その肩に触れる。抱き起そうにもそうして良いか分からない。ただ猿轡だけは震える指を駆使して外してやる。共に突入してきた御子柴は携帯を片手にしながらも、早川のほうへ参じたようだった。彼が共に悠のほうへ来ない事に面食らいつつ、この場を纏める者へと指示を仰ぐべく、女もまた早川を見るのだった)   (2020/6/1 00:11:16)

恩崎朱理♀25(御子柴を伴って廃ビルに乗り込んだ朱理は今更不安でいっぱいになっていた。静かなのだ。エントランスに突入した時も、息を潜めながら階段を昇っていく間も、先に入って行った早川の部下らしき者は誰もいなかった。車内では指示らしきものを出していたため、てっきりそういう輩が騒然と詰めかけて犯人達を追い込んでいるものだと思っていたのに。想像していたのと異なる様子に絶句したが、隣を見れば同行人も同じように蒼白な表情をしていたから問いかける事などできなかった。4階に到着した時、階段からフロアへと抜ける扉が開け放たれ、その先から声がしたような気がして、立ち止まって耳を澄ませる。様子見に壁際から忍び込んだ御子柴が待てとこちらに手のひらを向けたが、それよりも先に近寄っていたために絨毯敷きに転がる血塗れの死体を目にしてしまって喉で「ひ」と悲鳴を上げた。血痕を辿るように先を追えば、また死体が幾つかと、ただひとり生きて立っている男を見つけた。男が握り締めた刃物が抜かれて糸が切れるように崩れた何者かの姿を茫然と眺めてから、ふらついた所為で、御子柴に肩を抱かれる)   (2020/6/1 00:10:51)

早川迅♂35(男たちが根城にしていたのはビルの中のバーのような店。そこのテーブル席の隅には、猿轡を被されている王子様がいる。だが、あとは死体ばかりだった。そのどれもが銃弾ではなく、早川のドスを突き刺されるか、斬り捨てられて息絶えていた。彼女たちが追いつくときにはちょうど、最後の一人が、早川によってドスを深々と突き刺されていた)……他愛もないチンピラですね。そう思いませんか、悠君(意識があるのかないのか、ハッキリとしない王子様に声をかけつつ、早川はドスを引き抜いた。早川の白スーツは、鮮血によって真っ赤に染まっていた)   (2020/6/1 00:10:32)

早川迅♂35(元より王子様を連れて行った犯人たち自体は既に調査済みであった。だからこそ、自分たちだけで行くという判断も可能だった。王子様を連れ去ったのはごくごく小さなチンピラの集団だ。表での取引があったかは調べていないが、何かしらのトラブルを起こしたのだろう。ビルの階段を正面から上っていく。部下たちに血を流させる気はない。あくまで部下を呼んだのはこの後の死体の処理をさせるためだ。組長自ら出張ることはない、と御子柴などからは諌められるだろうか。とはいえ、そもそも早川は、こういった抗争で名を馳せた男だ。腕っぷしの強さと人を殺すことへの躊躇ない度胸、それこそが彼を上へと上り詰めさせた。彼女たちがそれに追いつく頃には、戦闘は終結しつつあった)   (2020/6/1 00:10:19)

恩崎朱理♀25気を付けてください、どうか。(お前は役には立たない、と突き付けられたばかりの女も流石に、それを言い放った男に同行を懇願するほどの厚かましさは持ち合わせていなかった。それでも無事を願ってそう声だけをかける。廃ビルへと向けて先の闇に消えて行く早川の背中をフロントガラス越しに見送ってしまえば、しんと不穏な静寂が車内を満たした。今になって緊張が胃の腑から這い上がって来て身を震わせる。どれだけ経過したか、永遠のようだったが実際は10分も経たないうちだったかも知れない。ドアをノックする硬質な音に跳ねるように顔を上げた。御子柴の声がしたから、扉を開ける。そして、せり上がって来た不安をぶちまけるように懇願した) 早川さんは先に行きました。御子柴さんも行くなら、お願いだから私も連れて行って。(一度は正常な判断をして此処に留まる選択を行えた。けれど二度目は無理だった。元から足手纏いの面倒見役を仰せつかっている男だ、そういう役回りの彼相手ならばこの我儘も受け入れられると思ったのだ。案の定、三度懇願して終いには車から飛び出れば、御子柴は折れて承諾した。彼に従って、廃墟内部へと後を追う)   (2020/6/1 00:10:00)

恩崎朱理♀25前にも言いましたけど、私と悠は別にロマンチックな関係じゃないんです。無事でいて欲しいとは思いますが、彼のためだけに身を捧げるような殊勝な性格でもないです。(乗り込んだ自動車のエンジンがようやくかかる。どうやら交渉は成立したようだった。シートに触れる部分から感じる心地良い唸りを聞きながら、部下だろう相手へと電話口で指示を出す姿を後部座席から見守り、車が動き出せば心地良い振動に身を預けた。手にしているスマホで端的にしたためたメッセージは、早川に電話でアポイントを取った後にも送った先の、悠と御子柴とのグループに投下する。助けに行く、とだけ打ったそれは早川と朱理の合意を知らしめるのに十分な筈だ。そこからの無言の時間、朱理は大人しく膝の上に手を置いて何処かへと連れていかれた。到着した場所が何処であるかを確認するよりも早く、運転席の扉を開けた男がその言葉で以て教えてくれる。つまり此処は現場なのだ、悠が拉致をされ監禁されているその)   (2020/6/1 00:09:44)

早川迅♂35(車がたどり着いたのは廃墟だった。所有権者がわからなくなり、行政の方も取り壊すかどうかの判断がつかない、宙ぶらりんになっているビルだ。そこから少し離れたところに車を停め、車から出ようとする)あなたはここで待っていなさい。今、身体を張るのは私に任せておけばいい。あなたが体を張るのはこの後のことですから(そう言って、車から出ていく。とはいえ、彼女の方もその言葉に大人しく従うかは分からないタイプではある)   (2020/6/1 00:09:29)

早川迅♂35(私を抱いてどうするのか、というような台詞に、その価値を決めるのは自分だと言葉が喉から出かけたが、続く女の台詞が早川を悦ばせる。この立場にいながら、女は自分を悦ばせるというのだ。しかも、最も、あの王子様に屈辱を与えるような方法で。彼女は自分があの王子様に向けている感情を分かっているのだろう。その上で、この女は自分の身体を使って、それに協力すると言っているのである。早川の表情は緩む。心底、楽しめそうだと言いたげな表情を見せた後、再び運転席へと戻った)『私の使い途』……私はあなたを甘く見ていたようですね。なかなかどうして、あなたも外道でしょう。何か一つ間違えば、あなたもまた間違いなくこちら側だった(彼女の狂気。それが道を切り開いた。たしかにこんな女であれば、あの王子様が手元に置きたくなるのも分かる。車のエンジンをかける。そして、スマートフォンを操作して、部下に連絡をする。場所は既に調査している。そして、その場所はここからそう遠くはない。車が走り出せば、すぐに御子柴の方もそれを追いかける)   (2020/6/1 00:09:20)

恩崎朱理♀25女として体を張れって、悠が執着している私を抱いて、または誰かに抱かせて、鬱憤晴らしをさせろという事ですよね。もっと楽しい私の使い途を、ちゃんと提示します。“痛い目”ってそういう事です。(どうですか、とばかりに男を見返す。眼差しにあるのは依然緊張ではあるものの、怯えを押し退けて相手へと注がれるものがあった。だから目を逸らす事はない。)   (2020/6/1 00:09:03)

恩崎朱理♀25だからって臓器とか売ってお金にしてくださいなんて、する気はないですけど。代わりに、私なら早川さんに快楽を与えてあげられると思います。悠の嫌がる顔を見たくないですか、あいつ普段は飄々としてる癖に嫌な事があると子供みたいに顔を歪ませて癇癪を起すんです。そうさせたくないですか。悔しくて憎らしくてしょうがない、殺してやりたいって激情を、あいつから向けられてみたくないですか。――――すごく気持ち良いんです、それを、私ならそれをあなたに味わわせてあげられます。(委縮する矮小な鼠の立場である事も忘れて語りながら思い浮かべたのは、電脳でのあいつに何度か向けられた殺意の眼差しだ。どうすればあれを引き出せるかを己は知っている。この身を餌にする事で比較的容易にそれを実行できるだろう事も、そして目の前のこの相手にもそれは十分な価値を持つのではないかという事も。置かれた立場で、女は僅かに笑った。口角が吊り上がったのは少しだけだったが、細めた眼差しは確かに愉しげな色を帯びた事を、振り向いて真っ向から見据えて来た男には恐らく、明らかだっただろう)   (2020/6/1 00:08:49)

恩崎朱理♀25(麻痺しているのは、悠と出会った非現実の世界からの延長線が此処まで走って来ている所為だ。憎からず想っている相手の男が“拉致”されたと聞いても、それを解決させるためにはやましい稼業の者に関わりを持たねばならない事も、そして、その者達に血を流してもらわねば解決できない事も。どこか現実と非現実との線引きの真上で起こっている物事のようだった。だから女は身一つでこんなところにいる。そうして対峙した男の視線に晒された。鋭い眼光に直面して、息が詰まる、が、) 女として体を張る、だけで、そこに意味はありますか。私がそうする事が、あなたを動かすメリットに、あなたが嫌いな悠を助けるだけの、十分な価値になり得ますか?(身体を差し出す事は真っ先に考えた。それが自分に出来る唯一の事だと思ったからだ。だがそんなものに価値はないとも思った。たかが社会人を数年しただけの、人よりそこそこ身長が高いだけの女を抱いて、そんな貞操に人を動かすだけの値打ちがあるとは思えなかった。ならば付加価値をつけるのだ、早川という男にとって悠は恐らく大きな価値を持つ。それを自分に結び付けるだけだ)   (2020/6/1 00:08:33)

早川迅♂35助ける、と言葉で言うのは簡単です。たしかに私も、私の部下は戦うことに慣れていて、血を流すことに厭いはない。だが、そこに痛みはある。あなたは、この決断でどんな痛みを背負えますか(彼女はただ助けてほしい、と言っているだけ。そして、実際に彼女がその戦場に躍り出たところで、大した役には立てない。ただの一般人は拳銃の持ち方も、ドスの振り方も、人の殴り方も知らないだろう。不意に、後ろを振り向き、彼女を睨みつける。それはヤクザとしての睨み方だった)能書きはいい。戦えないお前が、女として、体を張るかどうか、だ(ハッキリと言った。実に下らない条件だ)   (2020/6/1 00:08:18)

早川迅♂35(御子柴では動けない、と言われたらしい。それはそうだろう。早川が何もするな、と命じていたのだから。だから御子柴からすればこの状況は異様なのだ。女の電話一本で、何の状況が変わったというのか、と言いたいに違いない。だが、変わったのは状況ではなく、男の心境だ。バックミラーを介して交わる視線。決してそれは直に交わることはない。彼女の言葉は慎重だ。あの料亭での時よりも言葉を選んでいるように感じる。あの時は、こちらがお願いをする立場だった。今は違う。彼女が縋っている立場だ)交渉の物言いですね。たしかに、あなたの言っていることは正しい。そうすることが私にとっても、あなたにとっても、メリットになるでしょうね(だが、それだけでは足りない。これは盤上のゲームではない。駒には感情がない。だから、勝利のための行動だけを正しく行うことが出来る。だが、人間は違う。その正しさは理、だけではない)   (2020/6/1 00:08:11)

恩崎朱理♀25(少し前に、悠の周辺の状況についてを聞いていた。勿論彼が拉致される前の話だ。おかげで料亭の席で早川が、朱理を通して悠へと露にした憎悪のようなもののあの正体を、シルエットくらいは確かめられるようになった。助けたいかというこの言葉にも、少し滲んでいる気がした。早川本人の感情は否である事がその短い言葉からだけで伝わった) だから、考えたんです。(それでも引き下がる訳にはいかない。悠のこの世界の立場など知った事ではないし、周囲の思惑も自分には関係がない。だから利用するだけだ) 悠の存在をこのままうやむやにしてしまうよりも。あいつを助けて、恩を売って、感謝させて頭を上げさせられないようにしたほうが、早川さんのメリットにはならないですか。(バックミラーを見据えて相手の視線と合わせようと。静かに後部座席に乗ったまま、口だけを動かして、そしてこの男と会った前回、最後に漏らした本音を持ち出した。“痛い目を見て学べば良い”、そう吐露した朱理を思い出させるように) あいつに痛い目を見させるのは、何処かの誘拐犯より、早川さんのほうが良いと思います。私はそっちのほうが、良いです。   (2020/6/1 00:07:54)

恩崎朱理♀25(短いやりとりで話はついたらしい。後ろに引いた御子柴と入れ替わるようにしてヒールの踵を鳴らして踏み出す。せめてもと見送り代わりに開けてもらった後部座席の扉の先に乗り込んで、ドアを閉めると共に離れた御子柴の顔をスモークガラス越しに見上げた。その直後に声をかけられて、前を向く。前後に分かれて乗っているために向き合いはしないが、バックミラーを介して視線が交わった気がした) 知ってます。それに御子柴さんでは動けないと言われてしまいました。でも早川さん、あなたには人を動かす力があって、あなたなら悠を取り返す事ができるんじゃないかって。(車内は暖房が効いていたが、張り詰めた空気からはとてもではないが暖かさを感じる事は出来なかった。コートを着たまま飛び乗ってしまった無礼を思い出したが、脱いだら凍えそうな気もする。今更背後でごそごそとされても迷惑だろう。コートを着たまま、その袖を指先で挟むように握った。決心のため、何処かに力を入れたかった) 私が縋ってお願いしたところで知った事ではないと思われるでしょうし、泣き落としで人を動かせるとも思っていません。   (2020/6/1 00:07:43)

早川迅♂35……お前の出る幕ではない(鋭い殺気。それは、もはやこの会話が終わったことを示すこと。御子柴は額に汗をかき、彼女へ車へ乗り込むように促す。彼女が車に乗れば、自分は少し離れたところから見守ることにするだろう。そして、彼女が車に乗り込めば、早川は開口一番にこう問いかけるのだ)彼は拉致されています。私に助けてほしいですか?   (2020/6/1 00:07:27)

早川迅♂35(御子柴という男はヤクザである。チンピラではない。にもかかわらず、あの王子様の下につけている。世話係、というのは名ばかりであることを、王子様の方もよく理解しているのだろう。御子柴があくまでその忠誠を誓うのは、親である早川だ。だから、彼女の世話をさせている。ヤクザはカタギには手を出さないという原理原則があるからだ。そうすることで、彼女の安全を確保しつつ利用する手を王子様は使っている。御子柴も、早川の部下として、早川の計算は分かっている。だからこそ、状況を把握するために先んじてこちらに近づいてきたのだろう。「何故、見捨てるはずだったチンピラの女に、今更会おうとするのか」。いわばスパイのような立ち位置にいる御子柴にとって、早川の不自然な動きは、見過ごせなかった。この動きはどう考えても合理的ではない)――状況が変わりました(早川はそれ以上を語らない。御子柴にはわからない。早川の中の、実にくだらない、感情の動きなど。このままチンピラを見捨てて、一気に後継者にのし上がる。今更、怖くなったと言われては困る。御子柴の戸惑いも当然だった)   (2020/6/1 00:07:18)

恩崎朱理♀25(先に歩み出すのは勿論、これを望んでいる自分のほうだ。接触を求めたのはこちらだったが、まさか当日の当日で会う事になるとは考えていなかったため、退社後の私服は普段通りのものだった。バレンタインだチョコレートだと浮かれる街中は寒く、ノーカラーのオーバーサイズコートで空気の冷たさから身を守る。前は開けているため、中に着たタートルニットとペンシルスカートも見えている筈だ。タイツとブーティを履いた脚を踏み出して、早川が乗っているだろう車へと向かっていく。閉められたままの扉まであと2・3歩というところで、御子柴に立ち止まるよう促され、そこからは彼らの世界をよく把握しているだろう彼が渉外として前に立ってくれた。乗れと言われれば乗る、そしてそう言われる可能性は高いだろう。朱理は御子柴の後ろに佇んだまま、交わされる会話と様子を見守った)   (2020/6/1 00:07:04)

恩崎朱理♀25(早川という男との通話を切った後、流石に業務を抜け出した状態で更に電話をかける余裕などなく、代わりに手早くメッセージを送った。それは3日前から既読がつかなくなった悠と、彼から彼の世話係だとして紹介された御子柴という男に届くようになっている。料亭に呼び出されたあの一件から、自分の境遇は少しだけ変わっていた。警戒のために当人以外も挟むようになり、そこから少し、悠という人間の置かれた特殊性も垣間見えるようになっていた。予想通り、悠の既読は今回もつかなかった) 大丈夫なんで、行って来ます。(悠と会う時に毎度と言って良いほど送迎されたSUVであるから、乗り心地にももう慣れている。LINEを受けてわざわざ迎えに来てくれた御子柴に此処まで乗せて来てもらったが、以降までついてきてもらう訳にはいかない。軽薄ではあるがその筋には見えない容姿を買われて世話係などという役回りを押し付けられたのだろう男は、けれど「いえ」と引き留めると、車を路肩に停めて共に降りて来た。少し先に停車している黒塗りを指し、あくまで同伴というかたちで、此処にいない悠の代わりとして隣に並んでくれた)   (2020/6/1 00:06:51)

早川迅♂35(だが、その選択を揺さぶるのは女だった。自分に対し、屈辱を与えた女。その女が泣きついてきた。いや、あくまで彼女は気丈だった。少なくとも電話の上では。彼女の電話など無視すればいい。それが最善の選択だ。あの男を見捨てるの決めたのだから。だが、車は待ち合わせ場所へと走っていた。待ち合わせ場所は、駅前の通り。その路肩に駐車している車の中だ。黒塗りの高級車は、彼女を待っていた)   (2020/6/1 00:06:33)

早川迅♂35(秩序があまねくこの国に蔓延り、世に言うヤクザはもはや絶滅危惧種、風前の灯火である。昔のような抗争など起きないし、拳銃もほとんど錆び付いた。だが、小競り合いは起きる。それは早川の組のチンピラが拉致されたことだ。チンピラ。まだ、構成員としては認識されていても、盃を交わした親子ではない。ヤクザは親分と盃を交わすことでヤクザになる。そのチンピラはまだ、誰とも盃を交わしていなかった。だが、彼の父親は巨大なヤクザの組長であった。それが事態をややこしくする。そのチンピラを、まだヤクザにもなっていないチンピラを、自らの後継者にしようとしているのだ。早川には二つの選択肢があった。チンピラを見捨て後継者争いの相手を見殺しにするか、チンピラを助けに行くか。早川が選んだのは前者。自らの敵を助ける義理はない。それが組長の息子だったとしても、だ)   (2020/6/1 00:06:21)

恩崎朱理♀25(この番号は一月ほど前、よりによって朱理のデスクに置かれる業務用電話を突き止めてかけてきた男からのものだった。有無を言わさず料亭へと足を運ばされ、そこで相対した男との、唯一の繋がりでもある番号だ。窓口が空いた隙間に着信履歴を遡ってどうにかメモだけしたもの。もう接触する機会などないと思っていた相手、それに自ら迫っている理由は、3日ほど前から拭えないでいる不安の所為だ) ――――――もしもし。(声を発した直後まで、己の喉が渇き切っている事すら気付かなかった。張り詰めた緊張の所為で目が回りそうになるのを閉じたロッカーの扉に寄り掛かる事で留めて、男の返答を待った)   (2020/6/1 00:06:02)

恩崎朱理♀25(制服は淡い色のブラウスにネイビーのベスト、ベストと同じ色のタイトスカート。スカーフはロゴが紛れた柄物で、襟の下から捲いてリボンタイにしたり、結び口を斜めに持って来てCA風の巻き方にしたりと各々の好みで変える。朱理もそういった出で立ちで窓口に立っていた。身長の所為で膝丈の筈のスカートはやや太腿が露出しているが、ハイカウンター越しで対応する限り顧客に腰から下が見える事はない。同様に少し足りていないブラウスの袖口は愛嬌で誤魔化す。手首が見えているが、腕時計が見やすくて良いと誤魔化すのだ) どうぞお気をつけてお帰りください。(対応を済ませて最後の客の背中を見送った後、窓口受付時間終了の15時が過ぎたために入口のシャッターが下ろされた。机の端に置いていたハンカチを取り上げ、手洗いに行く事を告げて飛び込んだのはロッカー室だった。ベストのポケットに潜ませていた付箋紙を取り出しながら、ロッカーを開けてスマホを引っ掴む。ロック画面の解除の手間すらもどかしい。タップして呼び出した通話画面に、付箋紙にメモした番号の羅列を打ち込んでいく。打ち間違えなかったようですぐに呼び出し音が鳴り始めた)   (2020/6/1 00:05:41)

恩崎朱理♀25【纏めるのは次のロル終えてから、と言いましたが。やはり自分のために纏めておきたい。人間関係と思惑が錯綜しまくってる電脳オフvol.3(もはや電脳オフの原型なし)のログ。】   (2020/6/1 00:05:12)

おしらせ早川迅♂35さん(112.138.***.44)が入室しました♪  (2020/6/1 00:02:49)

おしらせ恩崎朱理♀25さん(Android docomo spモード)が入室しました♪  (2020/6/1 00:02:43)

おしらせエルリル♀占星術師さん(Android docomo spモード)が退室しました。  (2020/4/23 22:12:18)

おしらせルーシア♀魔道士さん(112.138.***.52)が退室しました。  (2020/4/23 22:12:13)

ルーシア♀魔道士【某Dフィルハーのアグラバーの夜(アラビアンではなく西洋風だが)!ときゃっきゃしていたのが懐かしいやつ。とても素敵なデートをありがとうございました。許可いただいたので貼ってしまったぞ!】   (2020/4/23 22:12:03)

ルーシア♀魔道士これが今日私が企んだ悪巧みの目的。街から見る星空も案外、悪くはないでしょう?(私は、彼女が見る星空ももっと広がればいいと思うのだ。今度こそ得意気な表情をしているだろうこちらの顔を、見つめ返してくる彼女の眼差しの柔らかさに瞬きをしてから、頷いて微笑み返した。夜の帳の先から彼女の星見のちからが拾い上げたもの、とても気になるところだけれど、踏み込んではいけない領分は弁えているつもりだ。その慈しむような優しい表情を見れば悪い事ではない事がわかるから、それで十分共有できる。それに彼女が一番喜んでくれた空飛ぶ魔法はまだ解いていないから、きっともう一度喜んでもらう事ができる筈だ。星空の中を泳いで帰路に就くなんて素敵じゃない、その新たな悪巧みに、私も黙ったままもう一度笑ってみせたのだった)   (2020/4/23 22:09:34)

ルーシア♀魔道士それにほら、こっちも光ってる。きっとこれ、魔石の欠片なんだよね。綺麗だからたまに気付かれないままアクセサリーに使われちゃうの。(そう指差したのは、彼女へとプレゼントしたばかりの星空のバレッタだ。今は彼女の髪を留める役割を果たしているから、彼女自身には見てもらえないのが残念でもあるけれど、それ以上に彼女の髪にとても似合っている事が知れたから大変宜しい。最初に目を惹いたのは填め込まれた硝子石達の中に混じる魔石が切っ掛けだったけれど、意匠が彼女に似合うと気に入ったのは確かだった。バレッタの魔石同様、街中にこんなにも魔力が散りばめられている事を知った時は驚いたが、それだけ魔術が営みに身近にある事は、魔術の道を征く者としてひどくうれしい気付きでもある) リルの髪、月の綺麗な夜みたいで、その月明かりみたいで、とっても好き。だから星空で飾りたいなって思ったんだ。(一面の星空を閉じ込めたような髪飾り。こんな素敵なプレゼントが見つかるとまでは思っていなかったけれど、彼女に見せたかった光景と共通し過ぎていて、今夜私がそのバレッタを手にする事まで運命だったのではないかとまで錯覚する)    (2020/4/23 22:09:17)

ルーシア♀魔道士空、飛んだだけで驚かないでー?(とびきりの場所への招待だけれど、とっておきは場所だけではない。闇色の眠りに包まれた街の一帯へと向けて、音韻の繋がっただけのような一綴りのことばを紡いだ。これが追加のとっておき。眼前から見下ろす闇の中で、淡い光が幾つも浮かび上がったのは次の事。きらりと、闇夜で輝く星のような小さく確かな光が、下の街並みの中からぽつぽつと彷徨い出た。光の頻出分布にやや偏りはあるものの、その不規則な輝きがまた見上げる夜空のように思えて、好きだ。まるで夜の帳が街まで落ちて来たような、星空の中に飛び込んだような錯覚を覚える光景。これを、此処まで連れて来た相手へと見せたかったのだ) これはね、魔力があるものが何処にあるかが呪文に反応して見える魔法。光は他の人には見えないけど、手を繋いでるから私に見えてるのと同じように、リルにも見えてると思うんだ。そうでなくても、リルには「見え」るかも知れないけどね。(魔力を持つ私よりよっぽど感受性の高い彼女だ、驚かせるための魔法陣だって気配を感付かれていたかも知れない。でもきっと、魔力というにはちっぽけ過ぎるこれには気付いていないはずだ)   (2020/4/23 22:08:59)

エルリル♀占星術師綺麗だねぇ…。(暫く、手を繋ぎながら下に向けていた視線を、今度は上に向ける。とうに宵闇に包まれていた空には星が瞬き始め、彼女を見守るように、大きく木星が輝いていた。幸運の星、木星。ふっ、と脳裏にイメージが広がる。これから先の、彼女の幸せな未来が見えた気がした。口に出すと、その幸運が逃げてしまいそうで。星を見て、彼女の瞳を見て。ただ黙って微笑んだ。夏の一等星があちらこちらで輝き出す。星灯りを受けた彼女の髪飾りが煌めき、魔力を秘めた髪が風を受けて揺れている。満ち足りた想いが胸いっぱいに広がって、目を閉じて繋いだ手のひらを意識する。手のひらから、ルーシアに注ぐように。どうかどうか、この私の大切な友達が。ずっとずっとしあわせでありますように…。そう祈りを込めて。)   (2020/4/23 22:08:39)

エルリル♀占星術師…とっておき。…なぁに?(再び手を取り、ふたり立ち上がる。首を傾げる暇もなく体は宙に浮き、ぐんぐんと空を駆けていく。彼女の二度目の魔法は、今度は一瞬の出来事ではなく、今、自分が空を飛んでいる驚きで瞳も唇も大きく開いて。)…っ!! ルーシア…!!すごい…!!私たち、空を飛んでる…!!(繋いだ手のまま寄り添った体。怖いという感覚は全くなく、喜びと興奮が駆け抜けていく。あっという間に教会の鐘楼櫓の中に着き、足裏が石造りのそこに立てば、ほう…っと大きく息を吐いた。高揚したまま彼女を振り向き。)すごい…!ルーシア…! ありがとう…!!空を飛んだの、生まれて初めて…!!(今日は驚く事ばかり。村で静かに過ごしてばかりの毎日なのに、目くるめく出来事が次々に襲ってくる。興奮を隠せずに、キョロキョロと辺りを見回して。さっきまでいた露店が並ぶ通り。家々が建ち並ぶ街並み。人々の幸せな生活の象徴のような灯火。空から下界を見ているような気にもなり、俯瞰で見る初めての眺めに心奪われ。)   (2020/4/23 22:08:12)

エルリル♀占星術師うちのママがね、心配性で。いつもポケットにコインを入れてくれる癖があって。いつもは御守り代わりなんだけど、今日はママの癖に感謝しちゃう…。(手ぶらで村の東屋で会っていたのだから、銀貨を持ち合わせているとは思わなかったようで、驚く彼女にささやかな種明かしを。彼女がくれたバレッタを一旦膝の上に置き、受け取ってくれた紅いガラス細工の髪飾りを横を向いた彼女の耳の上にそっと差した。簪のような作りではなく、コンコルドとも嘴クリップとも呼ばれているその形の髪飾りは、彼女のしっとりとした美しい黒髪で滑る事もなくしっかりと留まっている。少しの動きでキラキラと紅い煌めきを放つそれを見つめ「すごく似合うよ、ルーシア」と思わず言葉が漏れた。手櫛で軽く自分の髪を纏めてハーフアップにして、彼女がくれたバレッタをそこに付けてみた。髪を纏めているその重みが、そのままそこに彼女の優しさが留まっているようで嬉しい。)   (2020/4/23 22:07:54)

ルーシア♀魔道士ちょっと手荒だけど!(踵で強く地面を踏む。土埃が跳ねたのは一瞬で、身が浮き上がる感覚のまま、ぐっと踵と膝に込めた膂力で軌道を整える。発動したのは飛行する魔法だ。旋毛に風の抵抗を受けたけれど、髪飾りが取れてしまうような事にはならずにほっとした。こちらが浮き上がれば、手を繋いで密着させている彼女の身も共に同じ術にかかる。ぐんと頭頂と肩とにかかる重圧を振り切って、飛び上がって着地した先は、通りの先に構えられた背の高い教会の、鐘楼櫓の中だ。この街並みが一望できるとびきりの場所。眼下では、目抜き通りを照らすランプが柔らかく連なって道を描いている。闇に包まれた夜景、生活のための灯りが家屋から零れてはいるけれど、ほとんどが暗がりだ。この光景に、彼女は何か、見るだろうか、感じるだろうか。万が一にも落下などさせないよう手は繋いだまま、けれど少しだけ身は離して)    (2020/4/23 22:07:32)

ルーシア♀魔道士(うまく言葉にならなくてまごつく。鼓動が服を跳ね上げてしまいそうなほど胸の中で叩き付けて来るのを、息を飲み込む事で遣り過ごした。彼女の色白い指に抱かれた髪飾りに目を落とす。燃えるような紅、自分の好きな色。その色に頬が染まった気がして、赤くなるのを誤魔化すように歯を見せて笑った) あ、あ、あ、ありがとうー!私を、助けて、守ってくれる色……。つけてくれる? 帽子被っちゃうの勿体ないから、今、つけてみたい。(そのまま、少し顔を逸らして右を向いてみせた。つけて、と動作からも促すように。店先でこんな事をしていても咎めない辺り、やはり質の良い髪飾りなのに販売者に覇気が感じ取れないが、今はそれが有り難い) んー!私が連れ回してるのに、リルに貰ってばっかり。……だから、私のとっておき、見せるね。(彼女の手が髪から離れたところで、左手でトレードマークの魔女帽を抱えながら、右手では彼女その手を握って繋いだ。再三になるその動作だが、今回は力強く。意図してぎゅうと指先まで力を込めた、放してしまわないように。放してしまったら大変な事になる、だから更に身を寄せた)    (2020/4/23 22:07:14)

ルーシア♀魔道士(彼女の持つ銀の髪は月の柔らかな光を閉じ込めったようであって、流星の軌跡をそこに棲まわせたようでもあって、それだけで何となく優しい夜の空を思わせた。だから針金細工が珍しく黒の台座で出来ているのも、彼女の髪色を映えさせるようで気に入った。銀細工は綺麗だけれど、もっと綺麗な彼女のプラチナブロンドに飾っても埋もれてしまうだけの気がしたのだ。それに……、否、この先は秘密だけれど。受け取ってもらえたようで安堵する。無事に彼女の手の中に納められた髪飾りに目を細めて、けれど髪色同様に黒い両目が見開いたのもまた、リルの所為) えっ?(支払いは、彼女の分も自分がする。そう思って二枚目の銀貨を指で挟んで弄っていたために素っ頓狂な声をあげてしまった。街に来る事など何も知らせていなかったのに、だから荷物もあまり持ち合わせていない彼女が懐から取り出したコインに目を奪われる。銀貨を差し出した代わりに手にした紅の硝子石のついた髪飾りがこちらに向けられたものだから、更に目を丸くしてしまった) 待って、連れて来たの私なんだから私がお金出す筈だったのに、…というか、えっと!    (2020/4/23 22:07:00)

エルリル♀占星術師(彼女の黒髪を飾る事しか考えてなかったから、驚きで大きく目を見開く。思いがけないプレゼントが美しくて。嬉しくて。)ルーシア、ありがとう…! 大切に。大切にする。…ずっと…!(喜びで、青い瞳がいつもより深い青になる。受け取った髪飾りを手のひらの中でゆらゆらと揺らし、その度に光を吸い込んで反射するその様に溜め息を漏らした。そういえば、と思い、ワンピースのポケットに片手を入れる。ポケットの奥に、小さなコインの感触があり、ほっと頬を緩めた。心配性の母がお守り代わりにいつもポケットに入れてくれる銀貨が一枚そこにはあって、さっきの店主との会話を思いだしながら、それを差し出した。)これ、ください。(黙って銀貨を受けとる店主。それを見て、今度は彼女の前に、紅いガラス細工の髪飾りを差し出して。少し照れてしまい、小さく微笑みながら。)これは、私からルーシアに。この色は、きっと、ルーシアを助けもしてくれるし、守ってもくれる気がするの…。   (2020/4/23 22:06:39)

エルリル♀占星術師(早くその髪飾りが見てみたくて、急く自分を優しく窘めてくれる声を聞きながらも、足取りは速まってしまう。慣れない夜の街は昼とは違った顔を見せ、建物の影や木立の繁みを怖がってしまいそうなのに、ルーシアと一緒ならそれも怖くはなかった。ふたりで日暮れ過ぎに出掛ける。こんな些細な事でも自分にとっては非日常で、さっき彼女が目の前で見せてくれた「魔法」の興奮も相まって、普段青白い頬は薔薇色に染まったまま。 二人して並んでしゃがむ、絨毯敷きの露店商。さっき目の端に止まったのは、紅いガラス細工の付いた髪飾り。露店のランプの灯りに、ステンドグラスのように輝いていた。繊細な針金細工の中に光るそれは、光の加減で暁の太陽のようでもあり、たおやかな夕陽のようにも見えた。その鮮やかな色が、彼女の黒髪にはとても似合うと思って手を伸ばす。隣で店主と話す彼女の声を聞きながらも、視線をその髪飾りから離せないでいると、いつの間にか、彼女が買い取っていたレースに縁取られたような黒い針金細工の、ガラスと真珠の髪飾りが差し出された。)…え?これ、私に?   (2020/4/23 22:06:26)

ルーシア♀魔道士(気に入ってくれるかは別だけれど、似合うと思ってしまったのだから買うしかなかった。彼女が先にこの店に惹かれたのに、こちらが先に目当てを見つけて、先に購入までしてしまった。猪突猛進の状況を振り返って己で苦笑しつつ、彼女に似合うと買ったのだから差し出すしかない。困らせるだろうか、と眉尻を下げながらも) でも、リルはゆっくり選んでね。急ぐ事ないんだから。(彼女の選択の邪魔をしてしまった事を恥じて、ちょっと落ち着く事にする)   (2020/4/23 22:06:00)

ルーシア♀魔道士(彼からすると作る事が目的で、販売する事は二の次なのかも知れない。もしくは作り手と売り手が別なのだろうか。熱心に説明でもしてくれれば訪れる客の何人もがころっと購入してしまいそうなほど、どれも精緻な造形をしているのに。一律で構えられた値段も、破格だ) どれ?どれ?……あ、(彼女が気になっているらしい髪飾りを追う間に、ふとその二つ隣に置かれたそれが気になった。手を伸ばす際に帽子の鍔が邪魔になって、頭のとんがり帽子を脱いで膝の上に置き直す。そして改めて手に取ったバレッタは、黒針金をレースを編むように設えた土台の上に、幾つもの硝子石がちりばめられたものだった。透き通る石の他にも真珠を模した丸い貴石が取り付けられていて、) 夜空みたい。これ……も、同じ値段なのね?(口にしようとした言葉を一度飲み込んでから、店主に確認の視線を遣る。頷いてみせる男に銀貨を一枚指で弾いて支払うと、胡坐を掻いたままで腕だけ動かした相手にきちんと代金は受け止められた) じゃあ、私から、リルへ。今日の夜遊びを忘れないようにプレゼント。    (2020/4/23 22:05:40)

ルーシア♀魔道士(転移の際に繋いでいた手を、今度ははぐれてしまわないように繋ぎ直す。昼間ほどの活気は夜の目抜き通りにはなく、店として開いているのも酒場か宿屋程度のものだから、往来で肩がぶつかったりするような混みようもない。珍しく見える、高らかな声を上げてはしゃぐ彼女が前方を見ていない事に注意はしても、人混みの空気、またはごった返す想いの多さ等に酔ってしまう心配は、すぐにはせずとも良さそうだ。夜の町は、人と人との距離がちょうどよく置かれているのが心地よい。用がある者同士が接して、近付き過ぎない距離感。手を繋いでいる自分達だけは、この手のようにはしゃぐ気持ちも重なているのだろうけれど) 楽しんでくれて何よりだけど、人にぶつかっりしたらリルが大変なんだからね!(窘める声にも笑みが滲んでしまう。同時に、伺うような眼差しに大きく頷いて、行こうとばかりに踏み出した。彼女の視線の先にあるのは、女性向けを中心に手の込んだ装飾具が幾つも並べられた絨毯敷きの露天商みたいだった。可愛い!と同調して、広げられた商品の前にしゃがむ。針金細工の数々を挟んだ向こう側では、あまりやる気の無さそうな中年の店主が座っていた)   (2020/4/23 22:05:19)

エルリル♀占星術師素敵素敵…! ルーシアはいつもここに来てるの? …わ、あれ、なぁに?(普段あまり口数が多いほうでも、人で賑わう場所が得意な訳でもないけど、彼女が連れてきてくれたこの場所はとても雰囲気がよくて、場所見知りしてしまう自分でもすんなり受け入れてくれている気がした。珍しく少しはしゃいで、さっき離したばかりの彼女の指をまた握って、視線を合わせる。彼女の手を握りながら、興味をひいた露店のほうへ彼女を引っ張るように歩き出す。露店。彼女の顔。変わりばんこに首を振っては「早く行きたい」とばかりに進み。)あの髪飾り、すごく綺麗…!(進む先は絨毯の上に並べられた装身具の露店。その絨毯の手前に、綺麗な髪飾りがいくつか並んでいた。彼女の黒髪に似合う、と一目で気に入り、一緒に見てもらおうとして。)   (2020/4/23 22:04:48)

エルリル♀占星術師(ただの握手のようではなく、互いの指を絡めて強く握ったのは、きっと本能的なもの。幼子が親とはぐれないようにする時のように、ぎゅっと。いつもの東屋に立っていたのに、地面から不意に風が吹き上がり、その瞬間ハッとして目を瞑ってしまった。ふたりの髪が空に向けて舞い上がる。舞い上がった髪が、ふんわりと元に戻ると同時に目を開いた。「着いたよ」と言われたそこは、さっきまでいた村外れの東屋とは全然違う賑わいを見せていて。通りの端を埋める露店。揺らめくランプ。楽しげにさざめく人々。)…わぁ…!(星を見る事を生業にしている両親が、街中の夜の灯りを避けるように選んだ自分の村には無い賑わい。日暮れてからの外出もあまり縁がなく、話には聞いていた夜の街の、その楽しげな雰囲気に頬が紅潮してくる。)   (2020/4/23 22:04:34)

ルーシア♀魔道士(通りの左右には木枠台や絨毯の上に商品を並べた露天商が思い思いに店を広げ、足元と商品を照らし出すには月明かりでは心もとないため、等間隔でテントの端や灯台に吊り下げられたランプの数々によって確かな光源が保たれている。炎による橙色の灯りは陰影を濃くするが、その暖かみを孕んだ照明に照らされる町の人々の顔を見るのは好きだった。食べ物を売る露店もあるが、新鮮な野菜なんかは時間柄見る事は少なく、夜の空腹時にそそるような調理物の屋台が多い。自分の目に留まるのがそういうものばかりであるだけかも知れないが。子供の姿や家族連れも見られないが、その代わり、こういった雰囲気を楽しみに来た恋人達の姿が増している。綺麗な雑貨や装飾具なんかも、そういった手合いを相手にした商品が多い。獣人の広げた銀のアクセサリー屋が人気だったりもするし、中には何でもないように魔道具が売られていたりもする) こういうのは、興味ある?(通りの光景を一瞥してから振り返った自分の顔は、少し得意気な色を宿していたかも知れない。彼女が興味を示してくれたなら、また手を繋いで、夜の露店街へと繰り出そう)   (2020/4/23 22:04:08)

ルーシア♀魔道士やだ、リルに私の事を心配させちゃったみたい。大丈夫、私は結構悪い子なの、だから夜に出歩くくらい何でもないんだ。でも今日はリルの事も巻き込んじゃうからね。(そういえば、道すがらの野営なんかもしている事を、彼女に話した事はまだ無かったかも知れない。宵の時間の呼び出しにこちらを気遣ってくれる彼女に対してくすぐったい想いで笑みを浮かべてしまうのは仕方がないだろう。重ねられた華奢な手を離れないように指を絡めるように握ったら、東屋の周囲を流れるように吹いていた夜風が止まる……否、描いた魔法陣から、その内部にいる自分達を中心に風が放たれたため、そう感じただけだ。ブーツの踵が踏み締めていた筈の地面が一瞬だけ消える。けれど、落下する感覚を覚える前に「新しい」地面が受け止めてくれた。彼女の村と、いつも落ち合う東屋、そこから少し距離のある此処は、私が今の拠点にしている町だ。きっと最寄りの町となるだろう此処を彼女も訪れた事はあると思うが、夜の街並みはどうだろう) 着いたよ。目的地はまだ、先だけど。(信頼の強さの込められた指先をようやっと解放して。転移で寄れたスカートを直しながら視線の移動を促した)   (2020/4/23 22:03:54)

エルリル♀占星術師(家を出て、いつも彼女と会っている東屋に向かう。珍しい時間の呼び出しに、内心首を捻りながら、夕景の中を歩いていく。太陽が沈み、西の空はオレンジ色を残したまま、ゆっくりとピンクがかった紫色に染まっていく。心地よい風を受けながら、足取りも心も弾んでくる。彼女に会う前は、いつだって楽しい。会っている間も、その後さえも楽しいのだ。東屋に近づき、先に待っていてくれた彼女の姿に口元が弧を描く。会うなり謝る彼女に、首を振って答えて。)ううん、大丈夫。こんなに時間に会うのは珍しいから、ルーシアに何かあったのかなぁって思ってたの。…でも、大丈夫みたいね。(彼女の心配そうな表情は、あくまでも此方を気遣うもの。彼女自身に悩みや心配事があるのではなさそうだ、と分かれば安堵の思いで微笑んだ。どうやら、何処かへ連れていってくれるらしく、差し出される手のひら。日暮れ時ではっきりとは見えないけど、足元から何か不思議な力を瞬間的に感じる。)見せたいもの? なぁに?(全幅の信頼を持って、彼女の手を握る。少し冷えていた自分の手のひらが、彼女の手のひらのぬくもりを感じながら、ぎゅっと。)   (2020/4/23 22:03:06)

エルリル♀占星術師(混沌とする世界。魔法使いも獣人も、いろいろな種族が自然と交わり、生活を共にしているような、そんな世界。魔力という不思議な力を持って生まれた、少しだけ年上の女の子は、自分にとってとても大切な友達。髪に魔力が宿ると話してくれたのはいつの事だったか。艶やかな長い黒髪が風に揺れる度に、不思議な力を宿すその髪の美しさを感嘆の想いで何度も眺めた事がある。自分の、プラチナブロンドの柔らかな髪は鎖骨までの長さ。時折、その髪の先を指で捻り、魔法使いの彼女の髪のように艶めかないかと、眺めたりする。髪に力が宿るのは、どうやら選ばれた人たちだけらしく、何の変化も見られない髪を微笑みながら離した。鏡を覗きこめば、淡いブルーの瞳が自分を覗き返した。ブラシで軽く髪を整え、出掛ける準備をして。) ルーシアに何かあったのかしら…。   (2020/4/23 22:02:48)

ルーシア♀魔道士でも、大丈夫。私がリルを守るから!……というか、そんな怖い場所に連れてくつもりはないし。でも、無理だったらすぐ戻ろうね。(夜風が吹く。夏の季節が始まったものの、日暮れ後に肌を撫でていく風は幾分冷ややかだ。飛ばされるほどではないけれど、靡いて傾いだ深紅の魔女帽を片手で押さえながら、彼女へと手のひらを差し出す。まるで気になる女の子を誘い出そうとしているいけない男子みたいな気分だ) リル、私ね、見せたいものがあるの。(だからこの手を取ってくれたなら、連れていく。彼女の手のひらが己の差し出したそれに重ねられたら、それが魔術を発動するタイミングだ。実は、彼女がこの待ち合わせ場所に来る前から、足元に魔法陣を描いている。次の瞬間いきなり町の中に移動していたら、リルは驚いてくれるだろうか。夜の商店ならそこまで人が多くないし、大通りなら出歩いていても危険に遭遇する機会も少ない筈。目抜き通りの端に、対の魔法陣を設置してきている)    (2020/4/23 22:02:30)


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