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2017年05月01日 22時39分 ~ 2017年05月20日 21時15分 の過去ログ
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奏 琴花♀高1ぱぁ……ぱ……(目、が……消――ああ、やだ、このオト、花の歌じゃない。違う、この前聞いた歌と違う、違うの、やめてその音はキライ、キラ……ィ……ィヤァアアア!!)―――――(それは、きっと、薔薇が手折られたような悲鳴。果たしてそれが、少女が内包する赤薔薇の粒子が踊って深夜の静寂を引き裂く現の悲鳴だったのか、それとも、悲鳴に聞こえた無音なのかは、誰も知らない。だって、誰もいなかったのだから。知っていたのは、グリーンのクリアファイルをきつく抱いてうずくまって震える少女に降っては消える、願われすぎた桜の花弁だけだから。)――っ、――っ……(これが、忘れてしまえるような怖い夢だったのなら、きっと探し回るだけで終わったのだろうに、幸か不幸か、音を司る代償の一つが記憶である彼女を愛して守る人の一人は、記憶の綻びを嫌がる少女が泣きながら請えば、願いをかなえられる『魔法使い』。)――「よく助けを求めてくれました。忘却はいくら強く付与されても、それを受け入れるのは心です。焦らず、慎重に復元しましょう。……大丈夫、大丈夫ですよ。お友達も、必ず見つけられます。」   (2017/5/1 22:39:10)

奏 琴花♀高1(カツ、カツ――メトロノームがアンダンテを刻む深夜、色彩を無くした視界。聴界のどこかで、猫の声が響いた。)   (2017/5/1 22:39:16)

奏 琴花♀高1【導入よりも長いとか、一行目から些末ながらもリテイクをしたいミスとか、纏めて華麗にスルーしていただければ、と(震え声。三日目の夜にて被害者その2をやってみましたが、「三日も経っていません」だったらごめんなさい……!と、書いた後におろおろとしながら引っ込むのです。開催ありがとうございます。微力ながら音使いも頑張りますので、どうぞよろしくおねがいいたします。それでは、お部屋ありがとうございました。】   (2017/5/1 22:41:46)

おしらせ奏 琴花♀高1さんが退室しました。  (2017/5/1 22:41:50)

おしらせ野分真♂高1さんが入室しました♪  (2017/5/3 21:35:07)

野分真♂高1【こんばんは、素敵なイベントに惹かれまして、私も便乗と言うか参加表明させて頂きたく思います。後入り歓迎にて。それでは、少々お借り致します。】   (2017/5/3 21:36:12)

野分真♂高1…暴走事件? 「そう。それもわずか数日に複数だよ。いくら個性的な人が多いこのガクエンでも、立て続けに問題行動が起こるなんて…はっきり言って異常事態だと思うな、僕は。」(1年生の、とある教室。生徒手帳のメモ欄を開き、真剣な面持ちで話を書き留める少年――野分真の前で、薄茶髪の少女――下村真代は溜息交じりにそう語った。時に5月、桜が葉へと移ろい、夏色が空に混じり始める頃のこと。)…。何か、手がかりは無いんですか?事件が起こった時間帯とか場所、目撃証言とか。「うーん…僕も数日前から取材しはじめたばかりだから、正直情報は多くは持っていないんだ。時間帯はばらばら、特に怪しい人間を見たって話も無い。強いて共通点を上げるなら、『事件』は校庭や中庭…屋外で多い傾向がある、ってことかな。」…屋外、か…。(手帳に証言のメモ一つ、真は手を顎に、しばし思いを巡らせた。――事の起こりは数日前、クラスメイトの一人が突如友人と喧嘩騒動を起こしたことに由来する。親友とも言うべきその二人が、理由も定かでないまま異能の限りを使い、今は互いに療養中となっていたのだ。)   (2017/5/3 21:37:12)

野分真♂高1(――妙だ。その時感じたのはその程度の違和感だったが、さらに日を経るにつれ、同様の事件が多発するようになったのである。ある人は破壊衝動のままに異能を行使し、ある人は突如姿を消し、そしてある人は異能を制御しきれず無差別に発露した。噂として聞いた部分が大半だが、平穏なこの学園においては明らかに異常な事態である。事態を気にかけた真が情報源として頼ったのは、いち早く情報が入るであろう、新聞部の下村の下だった、という訳である。余談だが、情報料は夏野菜のフルコースご馳走であった。)「ただ、さっき言った情報は先生たちや生徒会にも伝わってる。個人で単独行動はしない方がいいと思うけど…。」それは…確かにそうですが、…どうしても気になるんです。以前、学園に侵入してきた謎の組織や、異能を封じた妙な機械の例もありますし。「……一応、情報が分かったらまた教えるけど…無理はしないでよ。僕が教えた情報で真くんが怪我でもしたら、ジャーナリストとして面目が立たないし」…はい。ありが……「次のコミケのネタも減っちゃうし」……へ?(夏風、一つ。かき消えた最後の言葉はひとまず忘れて、真は彼女にお礼一つ、外へと脚を向けた。)   (2017/5/3 21:37:22)

野分真♂高1(時刻にして、授業がひと段落した夕刻。日の長い季節でもあり、空の色は夕焼け色にはまだ遠い。千切れ流れる雲の下、野分真は学園の中庭にて手がかりを探し始めた。胸ポケットにはメモ帳代わりの生徒手帳と、先日の『メダルトレジャー』で手に入れたお気に入りの万年筆。万一に備え、ベルトの腰裏には『イクシオイデス』を携えながら、まずは水飲み場付近にて辺りを探る。)…とはいっても、原因は何なんだろう。(夏場に時折暴走するビニールホースを摘みながら、真は一人ごちた。脳裏に過るは、かつて学園を襲った謎の集団、そして異能を封じた機械の存在。例えば、何かしら害意を持った外部の人間が、また機械や異能で、生徒たちを暴走させているのではないだろうか。もしくは、そのような異能を持った学生による意図的なものなのか。――だかいずれにせよ、目的がさっぱり分からない。ぐるぐる巡る脳裏を抱え、真はホースを摘まんだまま、しばし考えに沈んでいた。)   (2017/5/3 21:46:57)

野分真♂高1(そもそも、発生が屋外に限られるというのが引っかかる。以前に異能を封じる機械が設置された時は、建物の内外に関わらずその発現が妨害されていた。誰かの異能によるものだとしても、やはり発生場所の偏りは不自然である。屋外の方が単独行動の学生が多く、狙いやすいという理由なのかもしれないが…。何か、発生条件が屋外に限る、という理由でもあるのだろうか。屋内になく、屋外にあるもの。例えば日光、雨、風、土。何かしら、そのようなものが原因に関わっているとでもいうのか。)…いずれにせよ、情報が少なすぎる。下村さんもいるけど、僕もいろいろと調べてみよう。(例えば発生した周辺の状態。例えば初発前後の気象データ。何一つ手がかりがない以上、後は自分で調べる他ないのである。かくして真は、ホースを手放し、中庭から繋がる校庭へと脚を向けた。何か手がかりがないか。闇夜の中にあるかもしれない、そんな一筋の光を探して――)   (2017/5/3 22:20:38)

野分真♂高1【以上にて、今宵は失礼します。お部屋、ありがとうございました。それでは。】   (2017/5/3 22:20:57)

おしらせ野分真♂高1さんが退室しました。  (2017/5/3 22:21:00)

おしらせ若草優希♂高1さんが入室しました♪  (2017/5/5 00:05:11)

若草優希♂高1【お邪魔します。イベントに参加したくその表明としてのロルをおかせていただきたク思います。少しの間部屋拝借いたします。】   (2017/5/5 00:06:59)

若草優希♂高1(――放課後、生徒も多く残るクラスの中、窓際には瓜二つの人影があった。片方はなにやら手帳に記し、もう片方はクラスメートと談笑をしていた。 クラスメートとの話題は先日起きた事件だった。――クラスの佐々木が他のクラスの奴と乱闘を起こした。今朝からその話題で持ちきりだった。担任からの制止を他所に クラスの中でも様々な憶測が飛び交っていた。その内容は苛めがあった、好きなアイドルを馬鹿にした、意見の食い違いが エスカレートした等とまちまちであった。明らかな事実としては、現在も安静のために休んでいる当の本人たちは、『何一つ 覚えていない』ということ。――......クラスメートとの会話をそんな内容を『彼』は手帳にまとめていた。)......何かわかりましたか、ホームズさん?(茶化す声は メモを記す『彼』の隣にいた、友人と話を弾ませていたもう一人、若草優希だった。記していた筆を止めて、『彼』は優希に顔を向ける。 土から成る人型の『彼』は自ら言葉を発することは出来ないが、本体である若草とは意思の疎通が取れていた。『彼』は虚空に思いを乗せ、若草はその思いを汲み取った。)   (2017/5/5 00:07:25)

若草優希♂高1――......突飛だって?......まあ、そうだね。普段の佐々木君らしくないのは事実だと思うよ。(だから皆の話題になってるんだけどね、と付け加える。 しかし、ふざけた口ぶりの若草もそこには同じ疑問を抱いていた。――不自然に突然だ。例えば、怒りを爆発させるにしてもそこに至るまでの痕跡が言葉や仕草、態度となって 印象を残すはずである。だけれどもそのような形跡が微塵もなかったのだ。余程自分を隠すのが上手いのか、それとも......) 「そういや、別のクラスや学年でも似たことが起きてるらしいよ。」(そう口にしたのは若草のクラスメートだった。彼らの同胞佐々木君とその他友人複数については、持つ『異能』 がよかったせいか大事には至らなかったが、異能まで際限なく振るい事態が深刻なケースもあったという。)......成程ね、それでセンセーが妙にピリピリしてるんだ。(クラスメートと 二言三言言葉を交わすと、そのクラスメートは時計を確認し別れの言葉を零して行ってしまった。どうやら隣町の図書館に本を返しに行かなければならないらしい。二人となった後、若草は 口を開く。)......嫌な感じがするね、この一件。   (2017/5/5 00:08:35)

若草優希♂高1(メモを終えた『彼』はスッと立ち上がる。若草に顔を向けると彼に対して意思を向けた。――......もう少し探ってみる、と。)...... 僕は大人しく帰るけど、気を付けてね。(頷くと『彼』は教室を後にした。――二人には一つの嫌な予感があった。それは事件の発生が当事者以外の第三者に起因していること。若草は ポケットから折り紙を何枚か取り出すと、それをジャバラのようになるように折り始めた。――この嫌な予感が的中してしまった場合、若草本人は学園内で危険にさらされることとなっているにも 関わらず、自分から解決に乗り出すことは出来ないことになる。.....厄介だね、とため息をつきながら、5センチほどのジャバラを20と作り上げていた。それぞれに墨で小さな触角をつけると、 それらを地面へと放った。それらはまるで芋虫のように身体を伸縮しながら方々へと散っていった。――『彼』の助けにはなるだろう。それらの芋虫は簡易の盗聴器のようなものだった。 長時間動き回れるが、聞ける内容は多くて2,3文。大したものではないが、それらを書きあつめ共通内容を見つければ情報の足しにはなるだろう。)   (2017/5/5 00:09:11)

若草優希♂高1......さて、と。(鞄を持ち上げ、教室を後にする。 ――若草は自らの安寧を託すしかなかった。『彼』の調査に、そして『彼』の好奇心に。)   (2017/5/5 00:09:24)

若草優希♂高1【以上で終わります。それではお部屋ありがとうございました。】   (2017/5/5 00:10:32)

おしらせ若草優希♂高1さんが退室しました。  (2017/5/5 00:10:38)

おしらせ宮島 世々里♂高1さんが入室しました♪  (2017/5/7 00:45:23)

宮島 世々里♂高1【こんばんは。発信させて頂いてイベントにご反応頂き有難うございます。そのイベント関連でお邪魔します。開始から一週間経ちますので、少しだけ状況描写的なソロルを。何が影響するわけでもありませんが、状況等ご参加頂ける方のネタになるようでしたらご利用ください。 謎解きイベントのつもりも無いので、暴走なり鎮圧なり思うまま皆さんで遊んで頂ければ幸いです。】   (2017/5/7 00:46:44)

宮島 世々里♂高1(「発端」から何日目かの、放課後。学舎からも寮からも失踪した男子生徒は、屋上に居た。何処か緊迫感の無い顔で、ぼんやり地上の光景を見下ろして。) 元気、いいなあ。 (グラウンドの片隅で飛び交う異能の光は、これだけ離れた場所からでも十分視認できる程目立った。部活動の最中だったんだろうか、着ているユニフォームからしても運動部かも知れない。血相を変えた教師が止めに入り、他の生徒が遠巻きに見つめる中で一頻り自分の「能力」を解放させた生徒は、やがて力尽きてその場に倒れた。なんて事は無い、ただの疲労。本人に大したけがはなさそうだけれど、また派手に上がった土埃や周囲の反応を見るに、精神面での影響はそれなりにありそうで嬉しい。踵を返し反対側へ向かう。広いグラウンドに背を向けて、見つめる先の裏庭には相変わらず新緑に揺れる桜の樹々がうつっていた。鮮やかな緑は、この季節にとても良くお似合い。ただ一か所、切り取られたような空白に気がつく者が居るかは解らないけれど。) ……、はい。 (桜並木を眺めていた処で、携帯電話に着信が入る。) ……わかりました。すぐ合流します。   (2017/5/7 00:47:10)

宮島 世々里♂高1(電話の向こうで呼びかける温厚な声音に、たんたんと応じて通話を落とす。改めて、ポケットへ仕舞い込んだ携帯端末。屋上から、階下へ向かう扉に手を掛けようとして、……止まった。足音が聞こえる。大勢でもないように思うけれど、どうにもその足先は此方へ向いた、) ……仕方ないな。 (掴んだドアノブから手を離す。) 今、ヒトに見られる訳にはいかないん、ですよね。……隠れんぼっていうより、鬼ごっこみたいです、けど。 (足音が近づく。此処へ向かっているのかは解らないけれど、扉を開けて確認するより立ち去ったほうが早い。) 痛い思いをしたくなければ、大人しくしていて。早く気づいたほうが、賢明ですよ。 (それはまだ、グラウンドで対応に追われる教員や生徒に向けたものか。それとも、偶然か気まぐれか、何かの意思を持って近づく誰かにか。宮島世々里は、屋上のフェンスに手を掛ける。かしゃん、と金網の音が響いて、) さよなら。 (次に誰かが屋上の扉を開けた時、其処に人の姿は無かっただろう。ただ入れ替わるように在ったのは、昏く誘うように踊る紫の花が、まるで呼ばれたように渦を巻いて―――)   (2017/5/7 00:47:26)

宮島 世々里♂高1(空白の幹から、枝から、花は艶やかに舞いひらめく。真昼に見せる、一時の夜のように。裏庭に、グラウンドに、あるいは開け放した窓から、迷い子のように訪れて。ねむれねむれと、誘うように。幻影を、幻想を。恐怖を、忘却を。まだ終わらない、子守唄を。)   (2017/5/7 00:47:57)

宮島 世々里♂高1【以上にて。 お部屋ありがとうございました。】   (2017/5/7 00:49:17)

おしらせ宮島 世々里♂高1さんが退室しました。  (2017/5/7 00:49:20)

おしらせ奏 琴花♀高1さんが入室しました♪  (2017/5/7 22:19:56)

奏 琴花♀高1【こんばんは、お部屋お借りします。お馴染み様も初めまして様も、ぜひに。一つ置いてつらつらと。(さてどこまで辿り着こうか迷いつつとろとろと。)】   (2017/5/7 22:21:59)

奏 琴花♀高1(ママに会えた夢の花畑にも、紫の花弁は舞っていた。でも、違う、あの紫じゃない。甘い香りもした、でも、違う。花弁の形が違うとか、そういう五感情報由来のものではなくて。)――、っ、――(朧な風景。覚えているのは匂いと、微かな色と、耳の内側で鳴り響いたとてもとても嫌な不協和音。足元から血管を這いあがってくるような、嫌な音。記憶の譜面をいくらめくっても、同じ音にたどり着かない。つまり、自分の知らない事象。曖昧ながらも今は一欠片でもいいから異変を探し当てないと。)……。――っ!(いつもなら、きっと、収まるまで部屋でじっとしていると思う。パーパの待機命令に従ったと思う。でも――)――……(チカラを封じられたあの音も嫌だったけれど、この学園の場合、チカラが溢れ出てしまうことのほうが未曽有の惨事の可能性を孕んでいる。だから、最初と同じ状況――夜の学園敷地内を、もう一度歩く。ゆっくり、影を踏みながら、転ばないように手を木々や建物の壁にあてがいながら。月が照らす校庭を避け、人の気の少ない外周付近を行く、雪色髪の軌跡。)   (2017/5/7 22:23:52)

奏 琴花♀高1(その歩は、いつもの軽やかさからは程遠かった。いつものスケッチブックもない。足音もなくふわりと踊るように廊下の人混みを縫うというのに、今は、まっすぐとも言い切れぬ足取りで一歩一歩を確かめながら。ルビー色の双眼は開かれているものの、前を向いていない。足元を確かにするためか、あるいは、前という視界から目を背けるように。眠っているときの呼吸すら静かで乱れることなどないというのに、今宵の音使いは、時折足を止めて、肺に詰まった吐息を無理矢理に吐き出す。ゆっくり吸い直して、また歩を進める。)――、……、っ……(まるで、なにかを、こらえるかのように。)   (2017/5/7 22:29:22)

奏 琴花♀高1(パーパが少しだけ復元してくれた、自分が聴覚制御不能に陥る直前に見た風景。あのとき一番近くにあったのは、自分が通う高等部の校舎。花弁が落ちて行った方向は、風が吹いた方向と同じ。そうすると、花弁がどこから飛来したのかある程度の絞り込みはできる。そこを目指すという方針を冷静に立てられる程度には、落ち着いたのだけれど、落ち着ける『おまじない』をかけてもらえているのは、昼だけ。)――、――……、……。(いや、逆だ。夜の短い時間だけ、『おまじない』をかけてもらっている。チカラを暴発させた生徒たちは、暴発自体を覚えていない。自分だって本来ならば例外ではない。パーパに、静かな夜の間だけあの紫の花弁を見た時の記憶を少しだけ奥底から出してもらっているだけ。それはつまり、自分も暴走一歩手前という状態で敷地内を歩くことを意味する。人智を超えてしまった永久粒子の増幅恩恵を宿す今、何も我慢せず全力で歌えばどうなるかの目安は、双子が前に示してくれた。だから本当は、忘れていたほうがよかった。だけれど。)   (2017/5/7 23:50:49)

奏 琴花♀高1……っっ……、――(本物の太陽が照らすセカイで、悲鳴は聞きたくない。このセカイで最初に聞いた暴発の悲鳴だって、ずっと、記憶に触れれば褪せずに反響するのに。だから、だから――)―――っ!!(早く、嫌な音が強いほうへ歩けば、そう、この辺り。)……、……?(嫌な不協和音に平衡感覚を奪われたのか、足がもつれた。)――?(違う。ずっと等間隔に続いていた右手の支えが宙で迷ってしまった。ずっと視界の右側に幹と根がぼやけた視界の中でも見えていたから次もその樹があるのだと思い込んでいたら、見え、無い。)……(そんな「並木道」、あった、け――)――……(パーパの決めた時間まで、0時まで、あと5秒。普段の武装も解いている今、5秒未満では大きく傷つける譜面は歌えない。だから、耳が痛くても、心臓の早鐘が痛くても、ソレを、見上げた。)   (2017/5/7 23:50:55)

奏 琴花♀高1――……(ソレは、血液の流れる音を忘れさせた。ソレは、心臓をまるでアイスクリームのように溶かすような熱を内側から呼んだ。ソレは、肺のリズムをゆっくりと奪って吐息を高く細くさせた。)…………(閉じてもいない目蓋の裏に、―――の顔が映って、心臓の奥深くからチョコレートのような声がする。)……。 ……、――(――――タイ、て。)――(ダメなのに。ダメナノニ。)――(よかった、ここにいなくて。いたら、きっと、わたし)――――(このはなよりも、きれいなおとを、ほしがるから。)――……(1、0。柔らかな紫の欠片が一層多く風に踊ったその場所で、雪色髪の音使いは、糸を切られた人形のように崩れ落ちた。ほどなくしてその身は白衣らに回収され、翌朝にはまたいつものように欠けた記憶のままに登校する。授業ノートをいつもより丁寧に作成して、課題のプリントを一枚多く受け取るために。)   (2017/5/7 23:51:01)

奏 琴花♀高1【長居と長いを失礼いたしました。以上にて。尚、0時より前の夜遅くに近辺に居た方がいらっしゃいましたら、琴花を遠目に目撃していたという扱いに何かしらお役立てても構いません。お部屋をありがとうございました。】   (2017/5/7 23:54:48)

おしらせ奏 琴花♀高1さんが退室しました。  (2017/5/7 23:54:52)

おしらせ宮島 世々里♂高1さんが入室しました♪  (2017/5/13 22:38:59)

宮島 世々里♂高1【こんばんは。少しの間お部屋をお借りいたします。こちら先日より当方にて開始させて頂いています、イベントネタでの待機となります。ご興味がおありの方はお気軽にどうぞ、よろしくお願い致します。インタールードですが、場合によっては戦闘に発展する可能性もありますのでご承知おきください。(回避可能) 詳細は下記5/1 1:29 志大宮ミチル投下分からの導入をご確認ください。それでは拙文になりますが、お付き合い頂ける方がいらっしゃいましたら。】   (2017/5/13 22:40:22)

宮島 世々里♂高1(学園での異能暴走事例が少しずつ取り沙汰されるようになってから、半月が過ぎた。件数はそれなりに挙げられているものの、誰かの迅速な判断か、対処のお陰か。未だ警察やメディアに載るような事件にも発展していない。少なくとも、表面上は。) ……誰か。頑張ってくれてるのかな。 (静かに影を落とす屋上で、宮島世々里は呟いた。放課後の学園は、やはり静かだ。ここ最近は妙な事件も立て続いているし、尚更。だからこんなふうに、制服でも無く学園の生徒とも思えないような幼い子を連れていても、誰にも何も言われないし見つからない。少なくとも、今はまだ。) 余計なお世話。いらないのに、なあ…… (普段の物言いからより温度が抜けたこわねを落として、眼下を見下ろす。新緑に揺れる鮮やかな桜の樹々に混ざる、夜の深さを落としたような花弁の色。ゆれて、飛ばされて。こんな高い処まで、まるで、生きてるみたいに。ひらひら、花弁が踊る。) ……う、ん? ……ああ。良いよ。君は何も気にしなくて。ちゃんと守るから。   (2017/5/13 22:53:30)

宮島 世々里♂高1(気を逸らしていた所為か。自分と手を繋いだままの、子どもが何か言いたげに手を引いてくる。その子どもに対して向ける笑みもややうつろめいた、色の無いもの。言葉とうらはらに説得力の無い笑顔だったけれど、手を引く子ども自身はそれで納得したように頷いた。……中等部にも高等部にも見えない、あまつ制服さえ着ていない事からあきらかに部外者と見て取れそうな少年は、先般からずっと世々里と行動を共にしていた。幼い顔つきに似合わない愛想の無い顔で世々里を見上げた後、手遊びのように片手にした鋏をひらく。ぱちん、ぱちんと刃をひらき、閉じる音。) それ、ずっと持ってるけど。あぶないよ。指とか爪とか、落とさないでね。僕がミチルさんに怒られる。 (そんな忠告を聞く素振りもなく、無表情にはもの遊びを続ける子どもを眺めて、溜息をついた後。面差しが、又物思いに戻る。) 本、当。……大人しくしててほしいん、ですけど。 (花びらがさざめく音に混じる、刃物の硬質な音。フェンスに背を預けて裏庭を眺めて、聞いていた。)   (2017/5/13 22:56:48)

おしらせ奏 琴花♀高1さんが入室しました♪  (2017/5/13 23:26:21)

奏 琴花♀高1【こんばんは。舞台とてもお久しぶりの予感がひしひしとしつつ、しばしのご一緒よろしいでしょうか?(もしかしてエンカウントもないかもしれないプチ群像劇予報ですが)】   (2017/5/13 23:28:16)

宮島 世々里♂高1【こんばんは、こんばんは。ありがとうございます。はい、是非に。当方既にこんなですし、どのような形でも大丈夫です。よろしくお願いします。】   (2017/5/13 23:28:53)

奏 琴花♀高1【ありがとうございます(深々。それでは、いつぞやの繰り返しか全くの入れ違いか少しわくわくしつつ。よろしくお願いいたします、どうか良き紡ぎとなりますよう。なるべく文は圧縮しますので続いての後入様もよろしければ、と私が勝手に申し上げるのもあれなのですが改めまして(ぺこり。もう1レス待った方がよろしいでしょうか?】   (2017/5/13 23:32:14)

宮島 世々里♂高1【こちらこそありがとうございます。どんな話になりますか楽しみです。 私が言うのも何ですがもし他にも気にして頂ける方がいらっしゃいましたら…と同じくそっとアナウンスしつつ。 よろしくお願いします。あ、一応ストックは出切りなので、もし書きづらいとかでなければこのまま続いていただければと思います。】   (2017/5/13 23:35:27)

奏 琴花♀高1【はい。それでは箱の蓋に指ひっかけまして――投下のほう少々お待ちを。】   (2017/5/13 23:36:41)

奏 琴花♀高1(半月、経ったような、そうでないような。ほんの一握りだとしても、欠けた記憶を孕んだままに流れる時計の感覚は、どこかちぐはぐ。自分もそうだというのに、ガクエンの敷地内でそろそろ両手に収まらない人数が似た現象に陥っていることを思うと、太陽が傾いても心臓はざわざわとおちつかない。)……。(トントン、と、今日の分のプリントとノートのコピーを揃える。クリアファイルにそろそろ入らないから購買部でグリーンのフォルダーを買ってそれに纏める。)……――(近くにいる気がするのに、いない。なんだろう、なんだろう、これ。)――(教室を後にして、ポケットから取り出したメモを見つめる。見つめて、一拍、二拍。大丈夫、もう心拍は安定している。)――……(階段の踊り場。よぎる記憶に色素を忘れた小さな手が握りこまれる。上るか下りるか、二択の先は後者だった。階段を下りて、ついこの前見た気がする、いや、メモ曰く「見た」場所へと歩を進めていた。そう、最後に自分がチカラの制御を手放しかけて意識を失った場所。――校舎の日影、そう裏庭を、音使いの少女は歩を進め行く。)   (2017/5/13 23:38:48)

宮島 世々里♂高1(紫紺の桜は、変わりなくうたう。二度目の春を、ひとつだけ巻き忘れられた発条が、今動き出すように。それを、ただフェンスに凭れて眺めている。) 頑張るよねえ。皆。 (この場で話相手としたらかたわらの少年しかいないのに、世々里の言葉は彼を通過していた。独り言のようと云うより、独り言そのものに空に散って落ちる。) 君はさ。この学園って何の為にあるんだと、思う。教育? 保護? 監視? 是正? 強制? ……無駄だと思うんだ。そんなの。 (繋いでいない方の手を開く。握り込む。) 生まれた時からそんなの、決まってるんだ。いくら正したってきれいな檻に入れてペンキを塗りたくってもね。名前は変えられない。僕達は皆等しくヒトをかたどっただけの、(声音は、ただ静かにとうとうと言葉を取り零すだけにも、年下の弟に物語を聞かせる兄のようでも。感情に揺らされない、静謐な。) ……だから早く気がついたほうが良いんだ。皆。そのほうが、楽になれる。何も傷めずに済むのに。……なのに。 (見下ろした、フェンス越し。ひらひらと、ねむらせるくるわせる、躍らせる紫紺の花。) ……なんで、かなあ。 (何を。頑張ってるんだろう。)   (2017/5/13 23:52:33)

奏 琴花♀高1 (花には、香にも花弁にも咲く姿にも、薬効ともいえる作用が古くから伝えられている。探しモノが二つ。片方ずつ別件なのか、二つが手を繋いでいるのか、未だに確証をもたらすものは何も得られていない、けれど、それならば確実な情報から押さえる――セカイの裏で積み上げた経験はそう囁く。だから片方をまず探す。)――(ナイものを、探す。見てはいけナイものから目を逸らしながら。簡単な方法ではないけれど、単純な方法を試みた。見てはいけナイのなら、見なければいい。だから、少女は目を閉じた。視覚に割く神経情報は分散し、聴覚へと流れ込む。)……(ブレス、一つ。)――(可聴域外音は暗夜の世界に輪郭という譜面を綴る。あとは目視と歩幅と歩数で目的地へは易い。並木に美しい、でも、一本だけない花樹。桜の樹。)―――(ゆっくり、一歩ずつ。歩を進めるほどの体内の赤薔薇の粒子がざわめく。イッチャダメと。それでも、ね。ごめんね。)……(セカイの摂理から外れた命の末路は、私と私たちはよく知っている。だから――)――――(歌え、ルクサリア。この目を奪って全ノ音をここに集めよ)――――   (2017/5/14 00:06:07)

奏 琴花♀高1(細い呼吸の中で、音使いは目を開いて見上げた。そこにないことすらも忘れられている、一本だけが足りない「空白」を。そう、とてもとても、静かな。静かなできごと。)   (2017/5/14 00:06:13)

宮島 世々里♂高1(ぴく、と手を繋いでいる少年の手先がぶれた。ぱちん、と何度目かの音を立てて鋏が閉じられ、其処から動かなくなる。) どうかした、…? (微かな異変に首を傾ける世々里の言葉をスルーして、少年はかしゃりとフェンスに身体を寄せる。片手は繋いだまま、鋏は持ったまま。だから、額をぎりぎりまでフェンスにくっつけて、真下を見詰めている。放課後の、赤と青の光の中半分に、彩られた裏庭の景色を。並んで視線を辿り、世々里は首を傾げる。) 女の、子。あの子が、どうかした? ……へえ、何か珍しい色してる……ああ云う蝶々いたな、確か。何だっけ…… (少年が世々里を見上げて、手を引いた。問う言葉には、) ……う、ん? ……んん。如何だった、かな。良く、……覚えてないや。でも、どうせ僕だから。たぶん、そんなに大事な事じゃないよ。誰を忘れても、誰を覚えていなくても。 (……少年は又、手を引いた。酷く静かな、音のなかで。) ……「見つかりそう」? そっか。鋭い。……でも、どうするのかなあ。「君」が此処に居るから、その子に見つけられても、皆にわかるかな。   (2017/5/14 00:20:57)

宮島 世々里♂高1その為に僕が居るんだし。 (ゆっくりと空を描く、繋いでいない方の指の先。きらきら弾いて、白く爆ぜる。) 本当、嫌だな。 (ぱちん、と弾けて―― 白い白い、蝶のかたち。見詰めて、見上げて。半分の空を振り仰ぐ。) ……大人しく、してればいいのに。 (…皆。)   (2017/5/14 00:21:37)

おしらせ金城栄璃華♀高3さんが入室しました♪  (2017/5/14 00:24:35)

金城栄璃華♀高3【今晩は。お邪魔でなければ途中参加させて頂いても宜しいでしょうか。】   (2017/5/14 00:24:55)

奏 琴花♀高1【金城さん、こんばんは。舞台お久しゅうです。ウサギめからは、ぜひ、ぜひに……!】   (2017/5/14 00:25:24)

宮島 世々里♂高1【こんばんは、こんばんはー! ありがとうございます、ぜひどうぞ、どうぞどうぞこんな感じですが。宮島→屋上 奏さん→裏庭 時間は放課後です。ぜひお好きな処からどうぞ…!!】   (2017/5/14 00:25:42)

奏 琴花♀高1【ロル順は……たぶん文脈からして先にこのまま琴花フェイズ一ついただいてから続いてもらうほうが上手く繋ぎやすい、かなと思います。半分はできあがっていますので、もう少々だけお時間いただきまして、琴花→金城さん→宮島さんでいかがでしょう?】   (2017/5/14 00:28:13)

金城栄璃華♀高3【有難う御座います。取り敢えず、奏様の次のロルをお待ちしてから何かしら投下しようかと思います。宜しくお願いします。】   (2017/5/14 00:28:19)

金城栄璃華♀高3【と、被ってしまって申し訳ありません。私は其れで大丈夫です。】   (2017/5/14 00:28:44)

宮島 世々里♂高1【了解しました、ではそのように。こちらこそ、改めましてありがとうございます、どうぞよろしくお願い致します。がんばります。】   (2017/5/14 00:29:22)

奏 琴花♀高1【了解です。それでは令嬢がどちらに出現するかどきどきしつつ、ダッシュで落とします。少々お待ちくださいませ。改めてよろしくお願いいたします。良き紡ぎとなりますよう。】   (2017/5/14 00:30:12)

奏 琴花♀高1(こんなリスクは、本当はいらない。ヒヅキはそこまで負わせるために私を生徒会に「欲しい」と言ったわけじゃない。パーパの言う通り、この中立地帯を外部の干渉から限りなく中立でありつづける補佐を、隠密の範囲内で行えばいい。)――(こんなこと、そう、本当はしなくていい。負わなくていい痛み。ただでさえ、私たちは生まれついての―――だから。)――(……でもね。)――……(ブレス、一つ。空に小さく響いていた規則正しい金属音が遠くでぴたりと止まった音に、軽く唇を噛んで、心臓に手を当てて無音を歌いながら、袖から銀色を一本、やや情報に投擲した。薔薇に視界を捧げた朧な世界は、淡雪のように風を舞う紫のナニカを視界に収め、心臓はこの耳にしか届かない不協和音で拍を速める。そんな、熱が競りあがってくる感覚の中。)――……っ、(さて、見目として、放たれた銀のレターナイフは空を切ってそのまま重力に引き戻されてカランと落下するのか、それとも、「見えなくてもそこにある細くて硬いモノ」を、纏った音波に割かれて音の一つでも立てるのだろうか。)   (2017/5/14 00:39:01)

金城栄璃華♀高3(桜がどうとか。能力の暴走がどうとか。己にとってはとてもくだらなく退屈な話題で、その時期のクラスは持ちきりだった。そして、己がそういった噂話に耳を傾けず独りでいることは自然な事で、だからその日の己を知っていたクラスの生徒達は、少なからず緊張を孕んだ視線を此方に投げかけていた―――。気付いたのだ、宮島世々里の行方が分からなくなった時期と、其の噂話が広まり始めた時期が重なっているという事に。だから、隣の席で丁度友人が能力を暴発させたと話をしていた男子生徒に”自ら”声を掛けた。至極丁寧に、しかし不快な程冷たい声音で。彼等は己が話しかけてきた事に驚きを隠せない様子だったが、其れには言及させぬ程有無を言わさぬ態度で、必要最低限の話だけを聞いた。そこでヒントを得てやってきた場所が此処―――規則正しく桜が植えられている裏庭。此処に桜の木があるというだけで何か分かるとも思えなかったが、あながちそうではなかったらしい。丁度、不自然に一本木が足りていない其の場所に、見覚えのある少女が立っていた。何か、しているらしい。この状況で無関係とも思えず、取り敢えず、其方へ歩みを進めてみようか。)   (2017/5/14 00:48:34)

宮島 世々里♂高1(それは、目隠しの布を破る音。それは、隠した宝箱を手繰り寄せる指。 ぱき ン、――放たれた銀色が空を裂く、そんな硬質な音を放って。少女が穿ったレターナイフは、くるくると空に踊っただろう。まるで「其処に在ったナニカにぶつかった」ように。そうして、少女の足元に、ナイフの他にかえってきたものがあるとするなら、夜を塗りたくったように深い紫に沈んだ、「花の枝」―――) ……鋭いなあ。 (一部始終を見遣り、世々里は呟いた。横でむずがるように眉根を寄せている少年の頭を、空いた手でかいぐってやる。) そんな顔しない。切り離されただけ。今ならまだ、どうとでもなるよ。どうとも…… (言い訳をしながら、視線は下方に据えられた儘だ。だって、ヒトが増えた。遠目にもわかる綺麗な、…知らないヒト。) ……しょうがないよね。君を守るのも僕の役目だけど、あんまり早く見つかってもミチルさんに怒られる。異能に詳しいわけじゃないけど、無効化の能力者とか出てこられた日には流石に太刀打ちできない。 (そうして、まだフェンスに張り付いていた少年の手を引いて。)   (2017/5/14 01:06:14)

宮島 世々里♂高1……ほら、おいで。困ったさん達に、ちょっと注意しに行こう? (歩き出す、空白の笑みのまま。)   (2017/5/14 01:06:21)

奏 琴花♀高1――っ!(響いたのは、折れる音。よく知る音。クルクルと銀光の軌跡を引っ張りながら落ちて来たナイフを手に取り戻し、見えたもう一つを視界に収めて、ソレが何であるか朧な視界は色の組み合わせで察するやいなやもう一度レターナイフを振るった。ヒュンと音立てて二つに割られた、紫の花をつけた枝。地にぽとりと落ちて、すぐに踏みつけられた。この世から隠すように。――ごめんね。お前は本来、とうに土に溶けているの。)……。(やっぱり。皆を狂わせたのは、ここ。)―――(歌え――まだ、夜は遠い。まだ、この紫を目に収めていてもなんとか歌える。目を開けないと綺麗に声が出ないの。)――(ああ……あつい……)   (2017/5/14 01:23:24)

奏 琴花♀高1――?(だあれ?)――……!(……あ……あなた、は。)――(加速して枝を切り落とさんと取りなおしたブレスは、近づく足音で止まった。朧な視界でも、足音は人の声と同じ。なびく、夜の色の髪も覚えている。)―――っ……(だめ、いまは、ここは、だめ。)――(制止の声は、持ち合わせていない。後方上方で響いていた金属の音のほうを咄嗟に振り返って見上げる――屋上。誰もいない。)……(ゆっくりと息を吐きながら、ルビー色の視線を、近づいてくるその人へと向けた。そして両手を広げて大きくかぶりをふる。ここにきてはだめ。あぶない。そこで止まって、お願い。)……(じ、と、足元で踏みつけて隠してある花よりも薄い紫の瞳をまっすぐに見つめながら。ここが一番、花が舞う。お願い来ないで、来ないで。チカラが壊れてしまうまえに。)   (2017/5/14 01:23:30)

金城栄璃華♀高3(よくよく見てみれば、其の女子生徒はどの様な経緯だったか、以前少しシミュレーションで手合わせした、確か1年の……。名前を思い出すより先に、彼女が放った銀色のレターナイフが、空白の場所で見えない”何か”に当たって落ちたのが気になった。矢張り、此処に何かあるのは明白。そして、彼女の視線に合わせて、不意に屋上を見上げた。見えたのはフェンスのみ。誰も居ない。視線を戻せば、彼女が此方へかぶりを振っていた。こっちへ来るな、という意味だろうか。僅かに眉間に皺が寄ったのは未だ表情は測れない距離にいるから分からないだろう。何故、年下に命令されなくてはいけない―――)……余計なお世話ですわ。(小さく呟き、構わず其方へと歩いていった。勿論、紫色の花弁を見てはいけないという情報は仕入れていた。一見したところ、彼女が落とした枝以外に紫の色彩はない。其の枝すら、どのような影響があるか分からないが故に確りと視界に捉えないよう細心の注意を払う必要があるが。それよりも、其の場所を調べる事が先決である。)其処、何がありましたの?(何の警告も、忠告もいらない。そう、有無を言わさない様な態度で尋ねた。)   (2017/5/14 01:33:19)

宮島 世々里♂高1大丈夫大丈夫。怖くない怖くない。 (世々里の足取りは、ゆったりとなだらかに、けれど止まらない。その面差しや立ち居振る舞いは、平時の自身を知っているものが目にしたら違和感を覚える、かもしれない。何処か飄々として、空虚な……それこそ自身が身の内に巣食わせる「蝶」と同じように。そうして、少年の手を引いたままひとけのない階段を降り廊下を進み校舎を、歩き続けた。黙しているものの、何処かぐずるように眉間に小さな皴を寄せたままの少年を宥めるような言葉をを掛けながら。) 怖くないんだ。何も。……ちゃんと、大人しくしていたなら。気がつけるんだけどなあ。 (そうして、うつろな言の葉のまま扉を開ける。) (ざ、あ、――と 花が舞う。鮮やかな、偽りをねむらせる美しいサクラ。あってはいけなかった二度目の春。対峙する二人の少女。遠くに見える、ざくろに似た赤い眸を掠め見て、歩き寄るなら。)   (2017/5/14 01:43:29)

宮島 世々里♂高1―――秘密の宝物だよ。御姉さん。 (赤い眸と向かい合う、凛と響いた強い言の葉の主に真後ろから声を掛けていた。) だめだよ? (そうして手を伸ばすなら、此方に背を向けていた彼女の手首を後ろから掴もうとするだろう。気づかれる、弾かれるならそのままに、連れていた少年は、手を離して自分よりもう少し下方に待たせたまま。おだやかで空虚な見知らぬ笑みで、其処に居る。)   (2017/5/14 01:45:20)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、金城栄璃華♀高3さんが自動退室しました。  (2017/5/14 01:53:20)

おしらせ金城栄璃華♀高3さんが入室しました♪  (2017/5/14 01:53:41)

奏 琴花♀高1(覚えている声と同じだった。氷柱のような声。小さな呟きでも音使いの耳には聞こえる。聞こえるから余計にかぶりを大きくふって、ふと足裏に微かな違和感を覚えて視線が足元に落ちる。)……(ない。なくなった。恐る恐る、花枝を踏みつけていた足を横に滑らせると、花だけがない。あるのは、まるで冬に眠ったような、芽も葉も花もつけぬただの、茶色の枝だった。)……。(それなら、大丈夫なのかな、と、投げかけられた問いに言葉で答える代わりに、二つに切り裂かれた何もない枝をそっと手に取って、近寄る彼女を少しでも桜から距離を置かせたくて自分からも歩を寄せる。差し出したのは、自分が切り落とした桜独特の樹皮模様。これだけ噂が広がっているのなら、それで何かを察してもらえるだろうか――と、少し高い処にある眼を見上げようとしたそのときだった。)   (2017/5/14 01:59:10)

奏 琴花♀高1―――!!(『ヒミツノタカラモノダヨ、オネエサン』)――(音使いは、声を聞き間違えない。探していた声はなおのこと。でも、頭の認識が一拍遅れる。)――(『ダメダヨ?』)――(そんな抑揚は聞いた事がないから。無音の歌で輪郭をなぞろうと思うよりも速く、背筋がなにか、そくりとした。目の前の人と、探している人がこのガクエンに来る前からの知り合いだということは資料で知っている。ハロウィンパーティのときも一緒にいた。だから、きっといつもなら、伸ばされたその手を視界に収めても何も思わなかったのだろう。――いつもなら。)っ!!(探し人の名前を心が叫ぶより早く、目の前の人をこちらへ引き寄せようと、いや、後ろからゆっくり迫る彼から引き剥がさんと、勢いよく手を伸ばした。―――さあ、間に立つ氷柱の声の人の手を取ったのは、どちらが先だっただろう?)   (2017/5/14 01:59:17)

金城栄璃華♀高3(女子生徒から差し出されたのは樹皮。桜の木から剥がれ落ちたものだろうか。あの、空白の場所から。つまり其処には、見えない桜の木があるという事だろうか。だとしたら、其れを壊してしまえば全て解決するのでは―――瞬間的に色々と考えたけれど、特に名案が浮ぶというわけでもない。取り敢えず、今日は手がかりを得られただけで良しとするか―――そう、思った時だった。)………ッ。(背後から聞えた声は確かに、己が探していた人物のものだった。声は、間違いなくそうだ。しかし、何時もとは其の質が明らかに異なっていた。姿を消したのに何故現れた―――そんな疑問が浮んだ瞬間に、背後から伸びた彼の手が僅かに己の手首に触れる。刹那、其れを避ける様に踵を反す。)   (2017/5/14 02:10:58)

金城栄璃華♀高3(ついでに、此方に伸ばされた女子生徒の手も振り払う様に避けて、半ば反射的に制服のポケットに入れた。掴んだのは4,5枚の硬貨。宮島世々里が桜の影響を受けているのは、其の声一つとっても分かる。つまり後ろを完全に視界に捉えると、紫の花弁を視界に入れてしまう可能性があるという事だ。だから、咄嗟に両方を避けながら、硬貨を宙に放り、撹乱と、距離を保つ為に、己に手を伸ばしてきた宮島世々里のいた方向へ飛ばす。手を出してきたという事は、何かしようとしたという事だろう。確り視ないと、操れない。速度は出していないから当たっても怪我はしないだろうが、飛ぶ方向までは誰にも分からないだろう。)   (2017/5/14 02:11:30)

宮島 世々里♂高1(掠めたのは、一瞬。それでも彼女が常人の体温をしていたのなら、伝わるかもしれない。この躰が、恐ろしく冷たい温もりを宿している事。) ……っ! (触れたと思った指の先はあっけなく離れた。黒髪の彼女が身を翻した際、刹那に交錯したかもしれないのは柘榴の眸。元はと言えば、君が―― 俄かに眉間に皴を寄せた、束の間逸らした意識は弾かれるような痛みで引き戻される。) っ、たあ! (痛い、と言うにはあまりにオーバーリアクションで後ろへ飛び退った。何か小さなものに腕やら肩やらはたかれた気がして、何が起きたかと視線を彷徨わす。茶眸がとらえたのは黒髪の彼女と、その間で弾かれたように余韻を残す――) ……お金? メダル? ええ、何コレ……御姉さんがやったの? (互いの能力を知っている間柄では、けして出ない台詞だろう。初めてみるもののように瞬きを繰り返し、気がついたように自分が置いてきた少年を探す。まだ、同じ後ろに下がったまま、此方を見ている事を確認し、背後に隠すように彼の直線上に身をずらしながら。)   (2017/5/14 02:26:39)

宮島 世々里♂高1酷い、酷い。折角注意しに来てあげたのに。余計な事しちゃ、だめだよって。 (ふわりと手を広げる。ひらひらと踊る、紫色に伸ばすように。) 折角、綺麗に咲いてるんだから。 (紫に淡く降れた手が、指の先が、かくりと曲がる。空を引っ掻くような、独特の仕草。うつろに揺れたままの、笑みかたち。ぱちり、と爆ぜるなら。) でないと……怖い思いをしてしまうよ? (それはいつかの花びらのように、本来あったはずの桜の花のように。枝から離れて踊る、白い花に似た―― 蝶の影。)   (2017/5/14 02:29:07)

奏 琴花♀高1(――ごめんね。)――!?(『攫われる』という直観と『攫わせない』という己の反射よりも、彼女は速かった。どちらの手という間合いから咄嗟に距離を取って、放たれたのは見覚えのある金属の軌跡。見事に直撃をくらって声をあげる間に、少女は取捨選択を迫られていた。)――(セセリと、その後ろにずっと静かに佇む子、後ろになお佇む厄災の元凶。)――っ(散ったコインを一枚拾い上げて握りみ、後ろに跳んだ。兎のように軽やかに、足音を消しながら。二つ跳んだときと同時に、コインをセセリの足元地面に向けて投げつけ、ブレスと単音一つ。)――――(春の柔らかい土の上で跳ねるはずのコインは、跳ねずに土を巻き込んで音無く爆ぜた。破砕の歌を纏わせたコイン。ちょっとした手投げ爆弾と言ってもいい。爆ぜた勢いに風が大人一人分の高さ大きさの土煙を生む。どう考えてもここは乱戦には最悪の場所である。探し人がひとまず生存していると確認できているのなら、あとは賭けだ。咄嗟に両者の手を取らないという選択肢を取れる彼女なら、土煙を盾に最適の距離ないし選択をする、と。)   (2017/5/14 02:55:06)

奏 琴花♀高1――(たぶん、破砕歌が歌えるのが今日はこれで最後だ。ブレス、一つ。)――――(後ろへの跳躍が終わったのは隠れた桜の樹の前。枝の場所を自分の音が捉えたなら、幹も根も同じだ。レターナイフを握りなおして高音波を纏わせて幹があるはずの場所に突き立て、心臓に手を当てて天を仰ぎながら無音を歌う。白い綺麗らが真っ先にこの喉を焼きに来なければ、レターナイフを伝う破砕は幹を中心に勢いよく駆け抜けるが、さて、誰の、何が一番速かったか―――。)   (2017/5/14 02:55:14)

金城栄璃華♀高3(宮島世々里の言動に、眉間に皺を寄せる。彼は今、己の知っている彼ではない。それも全て、彼の後ろにいる少年の所為だろう。何があるか分からないから直視はできないが、かなり年下の、しかしあどけなさは全く感じられないような少年だった。彼が元凶なら彼を攻撃すれば良いか―――否、桜が舞いでもしたら、それこそ厄介な事になる。そうこうしている間に、宮島世々里が動きを見せた。不味い―――視界の端に捉えたのは数匹の蝶。取り敢えず燐粉を吸わぬように咄嗟に腕で鼻と口を覆う。次の手を考えている時に、彼女が動いた。己の硬貨を拾い上げて、何をするのかと思った次の瞬間には大きな土煙が舞う。何をしたかは分からないが、目くらましらしい。此れに乗じて奥へと走り、幾つも並ぶ桜並木のうちの一つ、体がすっぽり隠れそうな幹の奥に身を隠した。何よりも、あの蝶を処理しなければ、後々面倒だ。)   (2017/5/14 03:10:46)

金城栄璃華♀高3(彼女―――奏琴花が宮島世々里と対峙しているのを良いことに、視線を上に向ける。視えるのは屋上のフェンス。集中すれば、あれを引き抜いて此方へやる事が可能だろう。あれだけ大掛かりな物があれば、蝶に対する対策方法が無い己には有利となる筈。奏琴花が次に何をしようとしているのかは分からないが、彼女が蝶を一網打尽にできるなら、それで解決だが―――。取り敢えずサポートは必要だろう、天を仰ぐ彼女に害が出るであろう範囲に蝶が近付けば、即座に先刻ばら撒いた硬貨が飛び、其の蝶を打ち落とすだろう。しかし、幹に隠れて限られた視界の中、上に視線を遣ってフェンスを外すのと平行作業。粗が出る可能性は充分ある。其の間にも蝶を大量に出現させた時に備え、上空でフェンスが僅かに音を立てて歪始める。)   (2017/5/14 03:10:59)

宮島 世々里♂高1(白い蝶がぱちりと爆ぜて、最初に動いたは似たように白い髪の、最初の少女だった。重力を感じさせない軽やかな仕草で、踊るようなステップで。彼女は後方に飛ぶ。それを目で追う事はかなわなかった。一瞬の合間に、軽く頭上を覆う土煙が上がったからだ。) ……ッ! (げほ、と噎せる間、ヒュゥと腕を横薙ぎにする。まるで其処にある空間を掻っ切る仕草で、一拍空けて立ち上るなら、) ―――走って!! (一喝と共に。白亜の少女はいつかの雨の日に。黒髪の彼女は、きっと此処より遠い地で目にしただろう、見てくれだけは儚く可憐な、仇を成す毒の翅。ざ、ざ、あァ、と土煙を抱くように舞い上がったそれらが、紫紺の花弁に混ざり乱舞する。赤と青の、夕と宵の光を帯びて、きらきらと。ただ土煙に塗れ、屋外の為風は定かではない。また、己も視界を塞がれている。もともと狙って放出される能力でも無かったけれど、今はもっと狙いを定められるような状況ではない。ただ穏やかに荒れ、巻き添えたものに害なすように。だから当然、そのうち何頭もくだかれたろう、その鋭利な効果で。)   (2017/5/14 03:40:19)

宮島 世々里♂高1……ッ! (視界は困難であり、能力の行使で世々里は眼前しか見ていない。走り去ったもう一人の軌跡を辿れる事も、頭上の微かな変化には気がつける筈も無く―――) ……っ、だから、 (だから、「叫んだ」。最初にかろやかに飛んだ少女が、何を見つけていたか。目指したものが何か、方向は知れたから。完全に視界がふさがる前に、渦中にいる己より遠くで、この一部始終を黙って暗い目で見ていた――――) だめだって、言ってるんだ。 (隠した、隠されたはずの桜の樹。レターナイフは狙い通り幹を穿ち、少女の旋律は走っただろう。硬い音を立てて幹に亀裂が走る。刹那、)  (幼い足音を、迷いの無い仕草を。誰かがとらえていたのなら。まだ幼気に見える少年が、世々里の咄嗟の叫びを受けて真っ直ぐに駆け寄った白亜の少女へ向けて、瞳孔開いたがらんどうの面差しのままずっと手にしていた鋏を振りかぶる処を、見ていたんだろうか。)   (2017/5/14 03:42:48)

奏 琴花♀高1っ――(覚悟はしていた。だから土煙を呼んだ。きっと彼女もこの場で一番の脅威はあの鱗粉だと知っていたのか、すぐに距離をとってくれた。)――(歌え、ルクサリア)―――(赤薔薇の増幅恩恵を受けて、破砕の譜面は紡がれる。しかし、もともとこの歌は、長い譜面なのだ。双子の片割なら、もっとうまく速く歌えるけれど。逆に増幅されすぎた歌はレターナイフという導線を設定しても歌いすぎれば地を抉る。決して広くないこのステージ。理性を手放さずに慎重に歌うには、全神経を注がなければいけない。あの蝶がやってくるぎりぎりまででもいい、少しでも壊せればいい。)――――(天を仰げば、まばゆい茜。茜よりもなお鮮やかにルビーレッドは恍惚を灯し、譜面は進む。喉に軽い痺れを覚えたそのとき、視界に流れ星のように鋭い煌めきが見えた気がした。)――――(そう、完璧な連携、だったのだと思う。切り捨てたジョーカーの足音を除けば。)   (2017/5/14 04:09:47)

奏 琴花♀高1――(計算に入っていなかったわけではない、だが、やはり鱗粉への警戒に埋もれた。)っ―――!!(でも、覚悟していなかったわけではない。破砕歌の最中は止まるか終わるまで完全な無防備。だから、)――――っっっ!!!(その鋏の先端を、受け入れることは何も不自然ではない。心臓と肺さえ無事ならどうとでもなる。そういう身体だから。だから、咄嗟に身体をくの字に曲げても脇腹に尚刺さるその痛みを伝って、細く幼い腕を掴んだ。掴んで、離さなかった。)――(オカエシ)――(掴む細い手だって、立派な楽器。鋏を握っていた幼い手を握り砕ける程度には。)――……(奏琴花に見えたのは、そこまでだ。地と血に倒れ絶え絶えの息で、この桜の場所を自分以外に知ってくれた人へ紡ぐ無音はこうだった。――無事に、おねがい。)   (2017/5/14 04:10:17)

奏 琴花♀高1――(見上げるあの桜は、どうだったろう。せめて半分、砕けたと良いのだけれど。)   (2017/5/14 04:12:38)

金城栄璃華♀高3(先刻散らした硬貨は精々片手に収まる程度。そこまで蝶の牽制にならないのは覚悟していたが、其の上紫の花弁が舞っているのが土埃に混じって僅かに見えた気がして、視界を外さずには入られなかった。聞えるのは様々な雑音と、宮島世々里が何か叫ぶ声と―――しかし、燐粉の対策も侭鳴らない今、矢張り奏琴花の実力を信じ、其方は捨てるしかない。見上げた先にあるフェンス其の幾つかが随分と歪みぐらぐらと揺れていた。此方の隠れた場所も悟られていないし、フェンスの異変に気付いても、宮島世々里では対処の使用がないはず―――フェンスを3つ、屋上から引き千切る様に浮かせ、此方に急降下させるのと、奏琴花の方へ駆けて行く少年を視界に捉えたのはほぼ同時だっただろう。)……ッ!(彼女が何か攻撃を受けたと悟ったのは、少し遅かった。それよりも、此方が先だ。中庭まで飛ばしたフェンスを、ひらひらと舞う目障りな蝶を全て捕らえられるよう、できる限り広範囲に落とす。大きな虫取り網の要領だ。もっとも、金網の隙間から蝶は逃げ出すだろうが、牽制にはなる筈。あわよくば、宮島世々里本人も巻き込めたら良かったが、花弁が邪魔で狙いが定まらない。)   (2017/5/14 04:22:08)

金城栄璃華♀高3(そして奏琴花の方へと視線を向ければ―――地面に倒れ伏していた。あの少年に何かされたか―――。生憎此方からでは視界が悪過ぎて鋏までは見えなかった。しかし、少年も何か反撃を受けた様である。急な動きを見せる様子はない。宮島世々里と蝶は。あの少年は。そして見えない桜の木は。対処すべき案件が多い今、未だ少し此処に身を隠して様子を見るべきと判断し、息を殺した。)   (2017/5/14 04:22:20)

宮島 世々里♂高1(少年が振り上げた凶行は、狙い通りに相手へ危害を加えた。「桜」に何らかの影響を与えんとしていた少女に向けた刃は、彼女の身を傷つけて能力の行使を止めた。けれど――ナニかがくだける柔く湿ったような音は、きっと広くは届かなかっただろう。ただ苦悶の呻き声が、それにしても年を考えるならずっと抑えたような声音が、微かに聞こえたなら。宮島世々里は表情を凍らせた。何が起きたか、彼は目論見を果たせたか。確かめなければ。桜は――) ッ―――!! (例えば音楽室にある楽器。シンバル。あれを投げ落としたらきっとそんな音がする。それくらい、金属を重ね合わせた鋭い音が鼓膜を穿った。音だけじゃない。何か得体の知れない、大きな金網のようなものが地上に覆いかぶさっていた。金網のような? それはまさしく金網だ。今まさに放出した蝶々をとらえる、それは――何処かで見た覚えのある――) ッまさ、―――!?   (2017/5/14 04:40:44)

宮島 世々里♂高1(咄嗟に真上を振り仰いだ、刹那だった。ほとんど夕空に霞む視界、其処に見える校舎。その最上階である屋上の、たった先程まで自分達がいた場所を覆っていたフェンスが、くっきりと一部分切り取られているのを目にした。同時に―― フェンスの一枚が、こちらに倒れてくるのも。) ――――!! (盛大な音が響いた。 ……濛々と立ち上る土煙が、やがて止む頃。息を潜めてずっと耐えていた彼女は、目にしたかもしれない。桜並木の根元で、倒れ伏す少女を。彼女の異能によりとらわれ地に落ちて、少しずつ砕けて消えていく蝶々を。倒れたフェンスの巻き添えを食い、自身の蝶と同じように地に伏して動かない少年を。そうして、それらすべてを見守るように。ただ、佇むように。ひらひらと、はらはらと。紫の花を落とし続ける、幹の三分の一ほどがひび割れた、桜の樹を。) (少女の渾身で手をくだかれた幼い少年は、ただ、土煙の終わりと共に姿を消していた。)   (2017/5/14 04:41:01)

金城栄璃華♀高3(フェンスが落ちる大きな音と、巨大な土煙。蝶が舞っていないことから、取り敢えず蝶だけでも捕らえることには成功したのだろう。あの女子生徒は―――そう思って立ち上がり、視界に捉えまいと今まではらっていた注意を、警戒を、解いてしまった。目に飛び込んできたのは、紫色の花を散らす、崩れかけの桜の樹―――)しまッ…!(はっと息を呑んだ時には遅かった。ぐらりと視線が歪み、今迄己が隠れていた樹の幹に凭れ掛かる様にして崩れ落ちる。)(そこからは、記憶が無い。この中庭の一件が、どう片付けられるか。宮島世々里は教師達に見つかる前に脱出したのか。桜の樹はどうなったのか―――)【順番を守れなくて申し訳ありませんが、リミットギリギリなので一足お先に締めを落とさせて頂きます。奏様のロルは後で必ず確認させて頂きます。遅くまでお相手有難う御座いました。とても楽しかったので、また進展があれば是非仲間に入れて下さいまし。では、お疲れ様でした。】   (2017/5/14 04:49:59)

おしらせ金城栄璃華♀高3さんが退室しました。  (2017/5/14 04:50:01)

宮島 世々里♂高1【お疲れさまでした…!! ありがとうございます、すみません本当に遅くと言うか朝までごめんなさい、どのみちもう〆にしなければと思っていた処でした。本当に長時間、深夜からもう本当に朝までありがとうございます。とても楽しかったです。そして色々と足らない主催で申し訳ないですもうちょっと不安でいっぱいいっぱいなんですが少しでも愉しいって思って貰えたのでしたらその言葉で私がすくわれます( 本当にありがとうございます。 奏さんもありがとうございます、多分先程で〆だと思うので、私さいご〆打つのでお先におやすみになってください…!!】   (2017/5/14 04:52:00)

奏 琴花♀高1――、っ――、――(幼い体躯だからといって侮らなかったのが命を拾ったのかもしれない。上着を飾る銀鎖を掠めて服を貫通したことも。しかし何よりも、ぎりぎりまで間合いをとらんとする理性を守ってくれていた数多の鉄があったから。過ぎた高揚は目隠しのように少女の視界を奪うが、意識は朧の一歩手前で踏みとどまっていた。音でしか把握できなかったが、楽器に例えるならシンバルを落としたときのような甲高い金属の衝突音。いくつも連鎖して残響するの鎖のような音は……ああ、そうだ、上を見ていたときに、校舎の最上あたりで動いていたものがある。たぶん、フェンスだ。)……(セセリ、は?)…………(ああ、だめだ、動けない。出血が増えるとルクサリアの血中濃度が上がる。それは今一番やってはいけない。)……――っ……(それでも、鋏を押さえていないほうの手でを伸ばして虚空を掻く。)――ェ……セ、リ……(まだ聞こえる桜の歌の中で、懇願するように。)   (2017/5/14 05:00:59)

奏 琴花♀高1【度重なる長考でお待たせいたしました(深々。金城さん、順番お気になさらず。お気遣いと長いお時間をありがとうございました。よろしければ幕閉じ見届けたく。】   (2017/5/14 05:02:37)

宮島 世々里♂高1(そうして、静まり返ったその場所に。生徒のもの、子どものもの。誰のものでもない足音が響く。その持ち主は、散々に荒れ、戦闘の名残が残る裏庭を一望して、唇を笑みに曲げた。)  (よぉく、出来ました。)  (それは、その場に倒れた子ども達にだろうか。それとも、彼女達と共に居ながら、異質である幼子に対してだっただろうか。声の主は、硬く繋がれた少女の手に自分の手を掛け、少しして少年の拘束を解く。)  (うん。すごいすごい。頑張ったねえ。大丈夫。すぐ良くなるよ。)  (そのまま抱き上げて少年をあやしながら、微笑んだまま白亜の少女を見詰め。幹の傍らに沈む、黒髪の少女に視線を移し。倒れたフェンスに近づいた。)  (……頭打ってる。あんまり、無理に動かない方が良いね。おつかれさま。)  (気絶したまま、動かない少年の茶髪に触れて、そっと手を離す。そうして、見上げた桜の花。現世に露出してしまった、鮮やかな紫紺。その幹を、緩やかに撫でて、)  (……私は、証明がしたい。もう少しだけど、……もう少し、皆に知らせてあげられるかな。)   (2017/5/14 05:33:01)

宮島 世々里♂高1(そうして、柔らかく声を掛けて。少年を抱き上げたまま、学外へ歩いていく。白衣を着た、痩せぎすの男だった。)   (―――程無くして、誰が呼んだのか複数の教師らと、彼らによって救急車が学園に呼ばれることになる。3人の生徒が倒れていると言う異常事態にかかりきりになった教師陣は、程無く生徒らが搬送された後、事態に気がつく事になる。その幹の中近くまでに大きく亀裂を入れ、豊かな枝に、弱弱しいながらも紫紺の花を結ぶ桜の樹と。その割れた幹には、誰のものか解らないメッセージカードが差し挟まれていた。綴られる言葉は短く――― 「早く気づいて。私達は皆―― 世界に忘れられた、化け物であると言う事。」)   (2017/5/14 05:33:22)

宮島 世々里♂高1【大変お待たせしました、こちらこれにて〆となります。 とりあえず先生呼んで救急車呼んでますが、行先・処置等はそれぞれお任せいたします…!!入院でも、通院でも、保健室でも帰宅したでも……!! 思えばだいぶ大惨事な現場になってしまいましたが、「紫桜の樹」は明るみになっております。今までと違う処は、桜が隠れているかそうでないかと云う処です。原因がこれだ!と話で聴いても良いと思いますし参加してくださる方にお任せします……とりあえず、ばたばたと〆ましたが本日はこちらで終了になります。大変遅くまでお付き合い有難うございました…!!】   (2017/5/14 05:36:21)

奏 琴花♀高1【幕閉じありがとうございます。凄惨成分はひとえにうちの子ですので……!琴花はいつものように医療棟です。琴花が先生らに話したのを聞いたでも、今回の琴花は昏倒していないので、知己の方は「彼女から聞いた」と扱ってくださって構いません。】   (2017/5/14 05:39:27)

奏 琴花♀高1【というアナウンスまじりの、久しぶりに朝日までご一緒させていただきました。戦闘幕がさりげなく久しぶりだったので至らぬ点多々でしたが、連携と接戦を楽しめました。本当にありがとうございます(深々。見守って下さいました窓辺様方にも感謝を。それでは、積もる噺はまた後日にでも。ひとまずお部屋お返しいたします。ありがとうございました。】   (2017/5/14 05:41:17)

おしらせ奏 琴花♀高1さんが退室しました。  (2017/5/14 05:41:30)

宮島 世々里♂高1【ありがとうございます。宮島はたぶん頭打って昏倒なので病院直行しております。 おやすみなさいませ。御二方とも諸々本当にありがとうございます。本当主催として反省いっぱいですが始終楽しい楽しいできゃっきゃしておりました。いたらぬ処が多すぎますが、まだもう少しお話は続きますのでそっとお付き合い頂ければなと思います。それではこちらにて、お部屋お返しします。ありがとうございました。】   (2017/5/14 05:43:08)

おしらせ宮島 世々里♂高1さんが退室しました。  (2017/5/14 05:43:12)

おしらせ野分真♂高1さんが入室しました♪  (2017/5/14 21:06:34)

野分真♂高1【こんばんは、失礼します。進行中のイベントに絡み、お邪魔させて頂こうかと思います。】   (2017/5/14 21:07:00)

野分真♂高1………あれ?(――一際大きな暴走騒ぎがあった翌日。園芸部の活動たる野菜の種まきを終えた少年――野分真は、部の資材置き場へと帰る足をふと止め、思わずその『樹』を見上げた。時あたかも5月半ば、既に夏の気配が見えるこの頃。本来見られない筈の花弁が、その樹の上にあったものだから。)この花って…桜?それにしてもこんな時期に、しかもこんな色で咲くなんて珍しい。知らない品種かな…?(園芸部所属という特性上、真は市販の野菜や花が、いくつもの『品種』で構成されていることを知識として持っている。例えばスーパーで見る一般的な野菜も、実はその出荷時期や目的に合わせ、複数の品種で構成されているものなのだ。それを知ってのことだろう、季節外れ、しかも紫色の桜を見上げたその時も、そんな感想を抱くのが最初だった。あいにく、樹木の品種についてはあまり詳しくはない。)   (2017/5/14 21:07:13)

野分真♂高1…でも、なんだか傷んでる。どうしたんだろう…?(その幹に触れ、真はぽつりと呟いた。枝ぶりは見事であるものの、その幹は縦に割かれたようになり、枝の一部がなくなってしまっている。一見落雷に遭ったかのようだが、それにしては亀裂が鋭く、断面が滑らかなのは気のせいだろうか?この傷のせいか、樹上の花はその見事な花色と裏腹に少なく、花弁をちらちらと散らせている。)……でも、なんでだろう…。……妙な感じ。(見上げたその花色は、深く、とてもきれいである。それに加え、なぜか――どう表現すればいいのか分からないが、心が高揚するような気がする。こう、わくわく…いや、ぞくぞくと言うべきか、そこには好奇心の発揚のみならず、気の昂りとすら言って良いものも混ざっている。季節外れの珍しい桜を見て、思わず気分が高まったのだろうか。)……。(桜を見上げ、知らず知らずのうちに真は腰裏の『イクシオイデス』の柄に手をかけていた。それが一体、どのような心の働きによるものだったのか。それは、当の自分でさえも分からないまま。)   (2017/5/14 21:15:25)

野分真♂高1(…その時であった。桜の花を見上げ、それを枝の先まで追った視線の先。既に葉桜となった隣の樹へと目が移った時、その枝や葉裏に蠢く細長いものが見えたのは。)…うわっ!?…あ、そっか、もう葉桜になったから…!(大小さまざまな毛に覆われ思い思いに動き回るそれらは、桜の害虫である毛虫たちであった。幸い眼前の桜は葉が無く毛虫がつきようもないが、既に幹には来ているかもしれない。思わず一歩退いて、同時に視線を地へと落とした。ふと気づけば、そこには少ないながら、色あせつつある紫の花弁が僅かに残っている。)…あ、そうだ。折角珍しいものだし…。(じゃあん、と取り出したるは、対モンシロチョウ用迎撃兵装『虫取り網』。それを軽くひょいと振るえば、その中には数枚の花弁が捕らえられていた。それらを掌に載せてから、しゃがんでちょいちょいと地上の花弁も集めてゆく。重なる紫、集う花弁。やがて、山のように…とは大げさだが、その掌には幾分なりとも揃った量の花弁が重なっていた。散ったものが大半なので色褪せたものも多いが、その珍しい色合いはまだまだ判別はできるだろう。)   (2017/5/14 21:26:54)

野分真♂高1……。(やはり、気のせいではない。掌の花弁をじっと見つめると、気分の高まりが自覚される。何故かは分からない。だが、それは単なる感動のみならず、今なお心に沁み込むような、脳裏に刺さるような明瞭さをもって、真の視界を支配した。いつしか、その眼には紫の花弁しか映らなくなり――)っ!?(視界が遠くなりかけた、一瞬。空気の流れが突風の去来を告げ、危うい所で真は掌を握った。直後に吹きつけた強風の勢いは凄まじく、おそらく広げたままだったら全部の花弁が飛んでしまっていただろう。折角の珍しい花弁、このまま放ってはもったいない。)あ、そうだ。丁度空きビンがあったっけ。(ごそごそ、道具類を入れた手提げ籠から、褐色の小さなビンを取り出す真。元々は胃腸薬が入っていた空き瓶だが、直射日光厳禁な種を保管するのに丁度いい色と大きさだったため、以来種保存用に流用されていたのである。蓋を開けたそれに花弁を注ぎ入れ、風に飛ばされないよう蓋をした。)   (2017/5/14 21:33:26)

野分真♂高1これでよし、と。……にしても、変なの。(ビンの中の花弁は、ビンの褐色に隔てられ褐色にしか見えなくなっている。同じ花弁でも、今は不思議なことに先程の高揚を覚えることは無かった。妙な出来事に小首をかしげ、真はその場を後にした。最近噂の多い、謎の異能暴走事件。その発生が、この桜の近くで多いとは、今だ知らぬまま――)   (2017/5/14 21:33:33)

野分真♂高1【以上にて。お部屋、ありがとうございました。】   (2017/5/14 21:33:45)

おしらせ野分真♂高1さんが退室しました。  (2017/5/14 21:33:49)

おしらせ金城栄璃華♀高3さんが入室しました♪  (2017/5/15 00:51:45)

金城栄璃華♀高3【お邪魔します。改めまして、昨晩は御二方共、本当に有難う御座いました。金城栄璃華本人に関してその後が曖昧だったので、それに関連するソロルを少しだけ。】   (2017/5/15 00:52:43)

金城栄璃華♀高3(目を醒ましたのはその日の夜だった。どうやら意識を失っていたのは数時間の間だったらしい。今寝ているベッドがあるのは実家の、白を基調とした清潔感のある部屋。外傷は全くと言って良い程なかったが、あれだけ凄惨な現場で気を失っていたのだ、大事をとって一時帰宅というのは、当然と言えば当然だろう。)………。(其の部屋は、自分の部屋ではなかった。こんな質素な部屋で生活できる訳がない。恐らく、能力を暴走させる可能性がある己の為に急遽作られた部屋なのだろう。ベッドの支柱も、時計の装飾も金属ではないし、何時も己が髪を留めているピンもいつの間にか外されていた。)   (2017/5/15 00:52:53)

金城栄璃華♀高3(「大丈夫かい?」、其の声には無反応。「何があったかは聞いたよ、大変だったみたいだな。」、其れにも無反応。多少朧げだが、先程の記憶を辿る。確かに、あの桜の樹は三分の一程破損していた。恐らく奏琴花がやったのだろう。だから、今のところ己に能力の暴走も認められないのだろうか。「君の後輩、宮島君、だったかな。彼―――」)煩い。(小さく一言、呟くように告げる。そうだ、宮島世々里だ。恐らくほぼ別人だったあの言動からして、彼は記憶が無いのだろう。あの時無理に連れ帰れたら良かったのだが―――。「連れ戻せなかったのは、残念だったな。」一応上辺だけは同情を貫く声音に、苛立ちを憶えた。)躾が足りなかったようですわね。……貴方、何とかできませんの?   (2017/5/15 00:53:02)

金城栄璃華♀高3(何故自分が。そんな事を言いたげな苦笑を浮べながら、小さく彼は唸った。)私は暫く此処から出られないでしょうし、其れなら貴方が私の代わりになるしかないのではなくて?家に取り入りたいのなら、私の頼みの一つや二つ、聞き入れるのは当然ですわ。どうせ裏で何かこそこそと画策しているのでしょう?(たっぷりと皮肉を込めた言葉を遠慮なくぶつけ、濃い茶色の瞳を蔑む様に見やった。「………考えておこう。」これ以上己の相手をしたくないのだろう、短く告げて、彼は席を立った。)…下賤が。(彼が扉を閉めるか閉めないかの刹那に小さく呟く。何とかしてあげようだなんて正義感は毛頭無い。自分の駒が自分の思い通りに動いて欲しいだけだった。思わず零した溜息は、白い空間に全て吸い込まれていく様だった。)   (2017/5/15 00:53:13)

金城栄璃華♀高3(一方その頃、学園では裏庭で起こった惨事が、少なからず話題になっていた。桜がどうとか、誰かが刺されていたとか。ある事もない事も囁かれる。しかし3年のとあるクラスでは、屋上のフェンスの話が他の其れらに優っていた。「金城さん、能力暴走させて屋上のフェンス吹っ飛ばしたらしいよ―――」。其れを耳にした担任教師は、彼女の為にこれで何度目か分からない溜息をついたとか。)   (2017/5/15 00:53:23)

金城栄璃華♀高3【以上です。お部屋有難う御座いました。失礼します。】   (2017/5/15 00:53:37)

おしらせ金城栄璃華♀高3さんが退室しました。  (2017/5/15 00:53:41)

おしらせ野分真♂高1さんが入室しました♪  (2017/5/20 20:23:43)

野分真♂高1【失礼致します。改めてお邪魔させて頂きまして…せせりさんのイベント関係で、少々お部屋をお借り致します。】   (2017/5/20 20:24:14)

おしらせ奏 琴花♀高1さんが入室しました♪  (2017/5/20 20:24:17)

奏 琴花♀高1【こんばんは、お部屋お借りいたします。野分さん、此度はどうぞよろしくお願いいたします。どうか良き紡ぎとなりますよう。先行はお願いしてもよろしいでしょうか?】   (2017/5/20 20:25:10)

野分真♂高1【かしこまりました。それでは先行させて頂きますので、少々お待ち下さいませ。今宵も、よろしくお願いします。】   (2017/5/20 20:25:46)

野分真♂高1うわっ!わっ!ちょ、ちょっと、待って…!(幹が割れた、不思議な色の桜を目にして数日後。その桜が今なお咲く校庭の一角に、野分真の姿を認めることができる。不思議と心を魅了するその色合いに引かれ、例によって園芸の後に見に行ってしまったのが運の尽きだったのだろうか。今の真は、見知らぬ学生に突然攻撃を受け、籠を抱えて逃げ惑う所であった。背を追う男子生徒は記憶になく、それも虚ろな目でひたすらにチカラを行使してくる。その様に異様な感じを抱き、真はひたすら逃げの一手を打っているのであった。)お、落ち、落ち着いて…うわあっ!(説得を試みる間に、ふわりと浮いた小石が意志を持ったかのようにこちらへ殺到する。おそらくは、物体の念浮遊――いわゆるサイコキネシスの異能と言う所か。聞く耳を持たないその様は、もう説得が通じるとは思えない。…ならば。やむを、得ない。飛来する石をかがんで避け、真は脚でブレーキをかけて男子生徒と相対した。その周囲には、一回り大きな石がいくつか浮かんでいる。)   (2017/5/20 20:39:43)

野分真♂高1…!(先に仕掛けたのは、男子生徒。思い切り加速をかけ、同時に石を複数飛来させたのだ。方や真は掌を前に、傍目には防御の姿勢。――否。)――『烈風(イーグル)』っ!(眼前に収束させた空気を開放し、飛来する石を弾き飛ばす。男子生徒が大勢を崩し、砂埃が舞い、その中を直進し――生徒に肉薄する瞬間、籠の中に入れていた桜入りの瓶が跳ね、突風で跳弾した石に当たり割れるのが目に入った。)あ……。(至近距離の空気密度低下。それによって意識を失った男子生徒を見る暇も、見ていたかもしれない他の視線に気づく余裕も、真には無かった。なぜならば、膝をついた自分の周りには、ビンに入れていた紫の花弁が一気に溢れて舞っていたのだから。風に揺らめくその様は、まるで人を魅了するように。燃え盛る炎のような揺らめきは、その原始の本能を刺激するかのように。鼓動が静かに、徐々に、高まってゆく。この感覚は、一体――)   (2017/5/20 20:39:51)

奏 琴花♀高1(ブラウンアンティークの寝室にて、奏琴花は掛布のシーツと唇を噛み締めていた。――初めて、鎮圧に失敗したから。今までアクシデントに見舞われることは多々あったが、遂行ミッションを最終的に完遂できずに撤退よぎなくされたのはこれが初めてなのだ。音使いはその隠匿性をもってして本領を発揮する。壊すならば譜面一つで徹底しなければならないとあれほど厳しく教わって訓練されたのに。)――っ……(せめてもの救いは、今回の一件はEDENもセルペンスも画策に関わっていないという早期段階での情報もあって、パーパからは一切の命令を受けていないこと。あの紫の花を見たときの高揚と記憶の曖昧を補正してもらっているだけで。)…………。(花の特徴はいくらか掴めた。地に落ちたら花弁は消えて、制御を壊しにかかってくるあの嫌な音は聞こえてこないこと。その点は少しルクサリアに似ている。でも、同じとは考えられない。とにかく、セセリが無事で見つかったのだから、今度こそあの花に集中しないと。)   (2017/5/20 20:55:48)

奏 琴花♀高1 ――(そう、焦っていた。だから、思考が余所見をしやすい。腹部の刺突痕は痛み止めで黙らせることができることができる程度の軽傷。ただ、恐らく大きな負荷には耐えられない。ルクサリアの恩恵である負荷軽減の恩恵はしかし同時に、敷地内の随所で起きているチカラの暴発の音を多く掻き集めてくる。悲鳴であったり、怒号であったり、高揚の笑いだったり。それら全てを鼓膜に収めて、心臓が揺さぶられないわけが、ないのだ。これが、部屋にじっとしていられない一番の理由。天使羽を挿した白テディをぎゅっと抱きしめて、校庭まで駆けた。その道中。)――!?(風が運んできた土埃。いや、それだけなら飛びのいてさっさと校舎裏を目指したのだが、鼓膜が捉えたのは、一斉にその場に響き渡った「嫌な音」。あの紫の桜の歌。)――……!(眼に映った画は、いつかの自分の片割と、とてもとてもよく似ていた。あの時は赤薔薇で、今は紫の桜で、その下にいるのは片割でなく、その片割がとても大切にしていると知っている、自分も大切にしている、とてもとても知った、藍色。)   (2017/5/20 20:55:53)

奏 琴花♀高1――!!(名を叫べれば、片割のように、音葉のように声があれば、もう何拍早く、彼の視線をこちらに引き寄せられるのだろう。レターナイフを袖から滑り落とすよりも早く、駆け寄って真白の手を伸ばしていた。早く視界を覆うか、袖を掴んで振り向かせるか。たとえ間に合ってという願いが儚くとも。)   (2017/5/20 20:55:58)

奏 琴花♀高1【あ、若干紛らわしい表記を失礼しました。白テディはお留守番です。】   (2017/5/20 20:59:29)

野分真♂高1(どくん、どくん。徐々に早鐘を打つ拍動の中で、内奥にもう一つの声が響き始める。『チカラを、解放しろ。異能こそ、常人に無いチカラ。それを隠しおおせることも、抑圧することも、不自然なことではないか』違う。異能は人の個性の一つに過ぎない。我欲を抑え、義と信と仁を保つのが世の在り様だ。『違う。束縛と抑圧は自然ならざるものだ。異能は我欲にあらず、可能性と力の象徴だ』違う。いくら可能性であれ、それを振りかざすのは間違っている。自己を律し、調和するのが人の道だ。『違う。我らは人ならざる化け物。人智の埒外の存在。力の開放は自然の摂理だ』違う。僕は、化け物なんかじゃない。『違う。異能とは、等しく化け物。人ならざる者』違う。僕は、人だ。個性を、異能を隠す必要なんてないのに。何で。何で――。『認めろ。真実に抗うな。貴様は――』…僕は――)う、…ぐっ…!………!(拍動が早まる。体が熱を帯びる。脳裏が明瞭に、解放感を以て周囲を認める。膝を上げ立ち上がったその相貌は、しかし苦悶に歪んだまま。鳶色の瞳に映った少女の腕から反射的に地を蹴って退いたのは、もはや薄れつつある理性の成した技だった。)   (2017/5/20 21:15:11)

2017年05月01日 22時39分 ~ 2017年05月20日 21時15分 の過去ログ
【イベント部屋】school..2
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