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「遙かなる修道」の過去ログ

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2020年02月21日 16時03分 ~ 2020年04月09日 12時42分 の過去ログ
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おしらせ新規ルームを作成完了しました。(Android SoftBank openmobile)  (2020/2/21 16:03:10)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが入室しました♪  (2020/2/22 00:53:11)

ヒイラギ♂槍遣士……やれやれ、どうなってるんだい…。春はとっくに飛び越えちまったのかな…(近年未曾有の暖冬がもたらす季節外の暑さは予想外。装備を選択し損なった己の不甲斐なさに独り悪態をつきながら乗合馬車を降り立った、憂鬱な微笑を浮かべるのは痩身の男。その大きな眼と髪毛は、薄汚れた人間世界でしぶとく生き抜いて来た小型猛禽類を彷彿とさせる黒鳶色。疾風迅速な動きを可能にする軽装、紺色の革鎧をその身に纏い、死地を共に潜り抜けた双刃長槍をマントの上から背負っている。飄々と足取り軽く大幅な街路に従って街の中央に向かって進みながら晴れ渡った空を眺める。遠い山間から大量に飛び交う花粉の乱反射で黄色く霞掛かっている青空だが、残念ながら見目麗しき翠色彩の絶景という訳にはいかない)…この先は徒歩、か…(冒険者ギルドの依頼で此処辺境の状況調査にやって来た槍遣い。出発を焦る必要はない。今夜は此街で宿を取り長旅の疲れを癒そう。明日から暫くは野宿が続くのだから)   (2020/2/22 00:53:15)

ヒイラギ♂槍遣士(人里で暫し赦される今宵の憩いの一刻を思い浮かべて柔和になった黒鳶の眼がふと街角で独りふらふらと佇む女……修道女を捉えた。この予想外の暑さにも崩すことなき厳格な修道服を上から下まで隙なく着込んだ華奢で色白の美貌の女。その憂いを帯びた瞳は何処か虚ろである。とことん現場主義の男、予感に基づいた迅速な判断に従い疾風怒濤の勢いで修道女に近付いた)…そこの綺麗なお嬢さん…。もしかして熱中症じゃないのか?…急いでいるのかもしれんが、ちょっとそこの木陰で、一息つこうぜ?…(体力の限界だったのであろう、素直に従った修道女。大通りから少し外れた道端、静かな路地裏に休息する。人肌迄冷ました漆黒の珈琲を注いだカップをそっと手渡して飲ませると)……天国のお父様とやらにお仕えして…綺麗な暮らしを心掛けてるあんた達には…こんな真っ黒の飲み物なんざ迷惑だったかもしれんが…見知らぬならず者の真っ黒の心が篭った御布施を捨てるに忍びなかった、って事にしときな……(照れ笑いを浮かべると小さく肩を竦めた)   (2020/2/22 00:53:29)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが退室しました。  (2020/2/22 00:53:35)

おしらせ遥凪♀修道女さんが入室しました♪  (2020/2/24 13:41:09)

遥凪♀修道女(此処に辿り着いて何日が経過したのだろうか。北から南へと辺境の地を渡り歩き、修道女は 人々が健やかな日々を送れますように と願いを捧げつつ、病に苦しむ人達を救う旅を続けていた。だが、密かに噂される病は 息を潜めるように感染を広め、道中に立ち寄った村から得た情報は何れも確信を得るものではなく空振りに終わり、中には金目当てに偽りの情報を流そうとする輩も少なくはなく、女であるが故の身の危険もあったに違いないのだが、それでも修道女は歩みを止めはしなかった。此処もそろそろ潮時だろうか… 数日、世話になった宿屋を後にし表に出れば 、強い陽射しを浴び熱気を帯びた空気は目に見えない粉塵が混じっているように思える。「 行くのかい? 」宿屋の前にある古惚けた揺り椅子に腰掛けていた老婆が声をかけた。「 ええ 」穏やかに微笑み軽く御辞儀を返す修道女。華奢であるが故のすらりとした容姿に喪に服すような黒の修道服を纏い、荷物はアンティーク調の木製のスーツケースが1つ。   (2020/2/24 13:41:58)

遥凪♀修道女「 お元気で 」去り際に言葉を落とすと乗合馬車の停留所に向かって歩き始める。辺境の地には珍しく賑わう街とも今日でお別れ。次の目的地である山間の村までは、馬車を使っても1日で着く距離ではなく、今夜からは野宿も覚悟しなければならない。)後少し … 後 … 少 … し … (譫言のように乾いた唇から零れる消えそうな声。如何なる時も凛とした態度を崩さなかった修道女だったのだが、北の大地で育った身体は予想外の暑さに堪えられず、体力を奪われてしまったようで ふらりふらり…とした足取りになりながらも何とか気力で持ち堪えては街角へと差し掛かった。)——は、い——… (支えがなければ、今にも倒れてしまいそうな弱さを見せながらも、気丈にも木陰まで自力で歩いて行き、根元に腰掛けると背中を幹に預けて凭れた。声を掛けてきた男は何者なのだろうか。差し出されたカップの縁が唇に触れ、傾ければ流れてくる珈琲を一口、二口と飲み始めればアッという間に飲み干してしまった。見知らぬ男の手から飲むなど有り得ない事だったけれど、身の為を思えば致し方ない事である。)   (2020/2/24 13:42:40)

遥凪♀修道女…あり…が、とう… ござ、います… (一呼吸し暫し休憩をすれば少し落ち着きを取り戻したのだろうか、男の言葉に御礼を告げた。羽織ったマントの下に隠すように双刀長槍を背負う男。何処かのお金持ちの用心棒か何かだろうか。冗談交じりに照れ笑いを浮かべる様子に頷きながらも旅人ならぬ雰囲気を感じていた。)私は 遥凪 と申します。先を急ぐ身故 大した御礼は出来ませんが、此れを… (鞄から取り出したのは、紙袋に包まれた焼きたてパン。朝、宿屋の主人に頼みこんで調理場を借りて作った物で まだ温かさは残っている。「 味は保証出来ませんが… 」 と はにかむ余裕も出てきたようだ。) 私はこれで… (宿を引き払った私としては此処に長居する訳にも行かず、悠長に過ごしていればあっという間に日も暮れてしまうだろう。ゆっくりと立ち上がり、軽く御辞儀をすると「 貴方に神の御加護がありますように 」と告げ )   (2020/2/24 13:42:56)

おしらせ遥凪♀修道女さんが退室しました。  (2020/2/24 13:42:58)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが入室しました♪  (2020/2/24 23:07:10)

ヒイラギ♂槍遣士(今期は最早縁が無いのかと先刻迄諦めていた春の季節。どうやら此処に出現した模様。意識を回復した修道女の自己紹介を聞きながら全ての男が望む状況…魅惑の女との運命的出遭い、という御都合主義の思念に耽り始めながら軽い身の上話に聞き入って)…そうかい、ハルナギ、っていうのかい。…素敵な名前だな……。(HARUNAGIとHIIRAGI…何処か似た語呂。そして住む世界が違うであろう通りすがりの悪漢に自ら名乗ってくれた礼儀正しき丁寧な応対に親近感を覚えた。ホカホカとまだ温かい塊を受け取って繁々と眺めつつ)…へぇ……このパンは、あんたが作ったのかい?…という事は、俺には今夜こいつを美味しく喰う義務があるわけだ……しかしあんたの貴重な飯だろうに……   (2020/2/24 23:07:14)

ヒイラギ♂槍遣士(腕組みをした体勢で飄々と笑みをこぼし、勝手な推察を組み立て続ける痩身)……それはそうと、あんたは女の身一つ…急ぎの旅だからってそんなふらふらの足取りで出発しちまう、と……しかもこの時刻に徒歩で出発…今夜は山間で野宿だよな……(小さな木彫スーツケースを眺める。貧しき民衆に寄り添う、とかいう御題目を遵守している敬虔さには感服するが今迄無事だったのが奇跡ではないか、と素直に思う。奇蹟…。もしかすると今期の異常な暖冬は、彼女を凍えさせるに忍びなかった大いなるものの意志だろうか。四方山話を信じてしまいそうな己の気分に想わず苦笑を浮かべた)   (2020/2/24 23:07:25)

ヒイラギ♂槍遣士…ハルナギ……あんたのその鉄の意志に敬意を表して…ひとつ相談があるんだ…。実は俺もこの先の辺境地帯にちょっとした用があるんだが…余所者の男一人旅は何処の田舎でも何かと警戒されやすい。盗賊団の一味かと疑われたりする偏見だな…。現地の聞き込み調査もその自衛的警戒心が邪魔をして正直言えば進み難いのが常。……その点、何処に行っても歓迎されるであろう、ハルナギが同行してくれるのなら正直とても有難い。……俺の名はヒイラギ。盗賊団じゃあないが…悪名高い冒険者ギルドのケチな調査員だ…。用心棒代わりに俺を同行させて貰えないか?…それに、あんたの熱中症が落ち着く迄は、山間に独りぼっちの行軍はかなりの悪手だと思うぜ……。   (2020/2/24 23:07:37)

ヒイラギ♂槍遣士(困った様な表情を浮かべるもやがて小さく頷いた修道女。ゆっくりした足取りの修道女に歩調を合わせて街の外れに向かった。街外れに差し掛かった際、泊まり損ねた街中の全貌をちらりと黒鳶が肩越しに観入やった。どんな旨い飯や催物が此の街で歓迎してくれたのか結局分からず仕舞いだったが、どんな歓迎物もこの修道女が今宵山奥で独り野営していると想像すれば心からは楽しめない。先程受け取ったパンをじっと眺めながら笑い掛けた)……今夜明日の朝、あんたと一緒にこのパンを喰おう。そうすれば…あんたの飯を横取りした俺の罪悪感も半分に減るし……美人相席の効能で…パンの味もひとしお保証されるし…万が一あんたが砂糖と塩加減を間違っていても…俺が御毒見してやれるし……(祈ってくれた甲斐あってか、神の御加護とやらはこういう瞬間のことであろう。無神論者である槍遣いであるが故に、神ではなく、目の前で驚いたような表情を浮かべて此方を見つめる彼女の存在に対して素直に感謝した)   (2020/2/24 23:07:56)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが退室しました。  (2020/2/24 23:08:01)

おしらせ遥凪♀修道女さんが入室しました♪  (2020/2/25 09:03:24)

遥凪♀修道女( 修道女として名乗るのは礼儀と心得ていた。が、本心は躊躇する思いも有ったと思われる。平和とは言い切れない世の中で、女の一人旅と言えば 例え名前だけといえど素性を明かす事は危険が伴うかもしれず、少なからず警戒心を残しつつ 手探りな状態を保つのが賢明だろう。「良い名前だな 」可もなく不可もない反応と言えば聞こえが悪いけれど、修道女は口角を微かに持ち上げる程の微笑みを浮かべた )ええ 確かに。パンは貴重な糧であり、私が拵えた物です。… ですが 、貴方が声を掛けてくれなければ それも無となっていたかもしれません。或いは私が糧になってしまう事さえあり得るのです。(遠くを見る憂いを帯びた瞳を映す修道女。賑やかな此の街も夜になれば姿を変える。山間から聞こえてくる遠吠えは狼か野犬か。弱さを見せれば喰われる世界なのだ ) 貴方に召し上がって頂ければ 、パンは価値があるというもの。どうぞ 、受け取って下さいませ。( 小首を傾げて お納め下さい と伝えるように微笑んでいる。その微笑みは先程とは違い 慈悲のような笑みで ) ですが、先を急ぐのです。乗合馬車まで辿り着ければ 、少しは近くに …   (2020/2/25 09:03:43)

遥凪♀修道女( 少しばかり早口になる口調に急いでいるのが伝わるだろうが、ゆっくりと立ち上がりつつも 未だ蹌踉めきを見せられれば 男も見過ごせないとばかりに 「ちょっと待ちな 」と言うように淡々と話を続ける。ギルド … 関わった事はないが 、噂は耳にした事がある。男はギルドの請負人なのだろうか。ならば、修道女の知らぬ情報を手にしている可能性は高い。見た所、腕も立つように思える。此れは またとない巡り合わせなのではないだろうか。女1人の不自由さも身の危険も一先ずは無くなるかもしれず、出逢ったばかりという事を除けばなのだれども ーー 暫し沈黙の時。返答に悩んでいる様子が伺えるだろう。マイナス面がないとは言えないが、今はプラス面を重視すると返事は必然的に YES となる。小さく頷く所為。「 行きましょうか、ヒイラギ様 」と一歩前に踏み出す。傍らで立ち上がる男。歩みを進めようとする2人に一風が吹き抜ける。木々のざわめき、頬に当たる生温い感触 揺らりと衣服が波打った。)   (2020/2/25 09:04:07)

遥凪♀修道女 御心配なく 毒味されるような物も失敗もないと思いますので。(此の先 二度と来る事がないかもしれない街に さよなら を告げる。乗合馬車の停留所までは後少し。たわいない会話に少しは気を紛らわせる事が出来るだろうか。今宵は野宿になるだろう。初めてではないにしろ、慣れるものではない。ましてや、女の身だけに。今はただ神の御加護に守られる事を祈りつつ 薄っすらと茜色に染まる空の下 2人の旅路が始まっていく )   (2020/2/25 09:07:01)

おしらせ遥凪♀修道女さんが退室しました。  (2020/2/25 09:07:04)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが入室しました♪  (2020/2/26 00:25:22)

ヒイラギ♂槍遣士(既に傾いた落陽が修道女の頬を茜色に染めている。化粧気の全くない雰囲気であるが故に天然そのものの美しき絶景に暫し見入りながらも、前進を止める事なく足早に歩き続けた二人はどうにか乗合馬車の停留所に到着した。丁度出発しようと嘶いた馬車馬の前に立ちはだかり御者を呼び止める。本日の最終便にどうにか滑り込めた幸運に思わずほくそ笑みながら賃金を二人分前渡しすると、未だに呼吸をやや乱している同行者の細い腕を取ってエスコートする事にした)……ほら、しっかり捕まりな…。鞄を先ず寄越してくれ…。ほら…転げ落ちたら大怪我しちまうぜ……(狭い荷台の客室に二人が荷物と腰を降ろした次の瞬間、ゆっくりと乗合馬車が出発した。客室の奥からはある意味その場に似付かわしい団体様…人相の悪い男四人組が酒臭い息を吐きながら此方を物色するように眺めているのに気が付く槍遣いであったが、修道女を連中の視界から隠すように間に座ると、無関心な一瞥のみをくれてそのまま無視することにした)   (2020/2/26 00:25:26)

ヒイラギ♂槍遣士(何やら良からぬ密談を始めた四人組を無視して、馬車の揺らぎに疲労困憊の身を任せて黄昏ている修道女に向き直ると小さく囁きかけた)……どうにか間に合ったな。先ずはめでたしめでたし。ところで思ったんだが……(安堵の笑みを浮かべる修道女に向かって)俺は…ヒイラギ『様』なんて柄じゃない…。ヒイラギ。呼び捨てで結構だ。俺もハルナギ、あんたをそう呼ばせて貰うからさ…。その方が俺も…あんたと懇意の関係者っぽくて良いだろ?(何の関係者なのか説明もせずに一人小さく何度も頷く槍遣い。すっかり陽も暮れて一刻も過ぎた頃、乗合馬車は二人の目的地、とある山の麓、とある峠道の入口に無事停車した。気力が戻り元気な表情を浮かべた修道女に向かって一言告げた)…ハルナギ…ちょっと面倒な事になりそうだ……。   (2020/2/26 00:25:40)

ヒイラギ♂槍遣士(先程の四人組の様子がどうもおかしい。尤もこんな狭い密室空間で突如出現した美貌の修道女にお目に掛かれば誰でも多少はときめくだろう。同じ穴の貉は自嘲の笑みを浮かべると、困惑した表情のハルナギに向かって呟いた)……峠への侵入前にどうやら準備運動が必要みたいだ…。悪いが可愛いその瞳と耳を、暫くの間塞いで貰えるかい?……心配するな、殺しはしないさ……(下品た笑みを浮かべながら此方を取り囲み、目前に迫って来た四人組には一瞥もくれずに御者に声を掛けて馬車を停車させる。このまま何も無ければそのままに立ち去るつもりの槍遣い達ではあったが、乗合馬車方面から突如苛立ちの命令口調と共に投げ付けられた銀色の閃光……投げナイフを背中から素早く降ろした長槍の柄で叩き落とすとその歩みを止める。背中に修道女を隠すと小さく舌打ちをして)…何投げてるんだ?……命が惜しければ…とっとと金と女を置いて消えろってか?……金にも女にも縁の無さそうなお前たちには……命を置いて消えて貰おうか?……覚悟が出来た奴から、さっさと掛かって来な……   (2020/2/26 00:25:52)

ヒイラギ♂槍遣士(ハルナギとの嬉しい初デートを下品な声掛けに危険な殺傷行為で邪魔をしたその大罪は万死に値する、と言いたいところだが宣言通り手心を加える。疾風迅速が縦横無尽にその場を駆け回ると、眉間や後頭部を槍柄で強襲され意識を喪った四名が大地に転がった。御者から頑丈な麻縄の荷造り紐を受け取ると、全員を雁字搦めに縛り上げて荷台に叩き込んで)…此処から引き返す馬車がそのまま憲兵迄引き渡してくれるってさ…。酔っ払い四名『様』の御戯れ行為、はた迷惑な話だぜ……さあ、此処からが本番だ。行こうぜハルナギ……(頷いた修道女には怪我ひとつ無かったのが唯一の及第点だろうか。準備運動が無事に終わり小さく肩を竦めると,昏い峠道へ向かって二人であった)   (2020/2/26 00:26:24)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが退室しました。  (2020/2/26 00:26:48)

おしらせ遥凪♀修道女さんが入室しました♪  (2020/2/26 09:49:58)

遥凪♀修道女(斜陽に照らされ伸びた影を背に歩き始める。夕暮れ時を告げる茜色に染まる街並み 、修道女の透けるような白い肌も例外ではないはず。先を急ぐ2人は自然と足早になり、ヒイラギの歩幅よりも狭い修道女は足手纏いにならぬように、と更に歩みを早めていたと思われる。口を噤み姿勢を伸ばし、真っ直ぐに前を向き凛として歩く修道女からは気品の良さを伺わせていたに違いないだろう。程なく乗合馬車が視界に入る。既に待っていただろう人達の姿はなく馭者が手綱を手に取っていた。——待って。腕を伸ばし声を上げて停止させようとするが、逸早く気付いたヒイラギの方が早く行動に出た。) …… ありがとう …… (一瞬の出来事のように思われる。馬車を停車させたヒイラギは 慣れた様子で乗車賃を払い終え修道女を迎えにやって来る。エスコートされて乗り込む馬車。木製のスーツケースは重みもあるはずなのだが、軽々と持ち上げて運ばれると足下に置かれた。修道女は言葉少なに御礼だけを告げ、ヒイラギの後ろに華奢な身体を隠すように座る。 )   (2020/2/26 09:50:26)

遥凪♀修道女ええ … (一先ずは安堵したようだ。ホッと一息付いたような声を洩らして 耳を傾ければ 「 分かりました。 … ヒイラギ … 」と ヒイラギの言葉に同意の返事を返した。共に馬車に乗り込んでいた輩は見るからに怪しげな客。酒の臭いは修道女の所にも届いていた。ーーが、同行するヒイラギの存在もあり油断をしていた事は否めない。動き出す馬車、道は決して平坦ではなくガタゴトと音を立て縦にも横にも揺れ動く。慣れない女性なら、船酔いならぬ馬車酔いするか、騒ぎ立てたりもするかもしれないが修道女は気に留める事もなく これから訪れるであろう山間の方角へと視線を向けていた。頭の中に甦ってくるのは今迄 巡ってきた街や村での出来事。病む人達の苦悩を思えば 胸が痛む。此れからも何が起きるのか、自身さえも分からない先の見えない道を進んで行くのだ。「 お客人の皆様方 着きましたよ 」宵闇が迫り、辺りが薄暗くなってきている。馬車が停まり、馭者の声が聞こえた。降りようと腰を浮かせようとした時 …… 面倒な事になりそうだ ……と ヒイラギの声。   (2020/2/26 09:50:48)

遥凪♀修道女 理由は聞かなくても察しがついた。下衆な表情を浮かべて此方を見ている男達。馬車を降りるや否や、周りを取り囲む。一瞬 足が竦み 胸元に揺れる十字架を握り締めるもヒイラギの声にハッとして小さく頷き、目を瞑り 両手を左右の耳に当てて塞いだ。視覚と聴覚 … 五感の一部を失うと人は感覚が鋭くなるものだ。淀んだ空気が流れている。男達とヒイラギの気配。修道女は事なきを得るようにひたすら願っていた。…… 終わった … の? …… ゆっくりと目を開けば 馬車の荷台に縛り上げられた男達が唸り声を上げていた。) え … ええ …… そうね …… 参りましょうか 、今宵の寝床も探さなければ …… ( これでヒイラギの強さは証明されたようなもの。… 行こうぜ ……と言われるがまま後に着いて歩き出せば 空は藍色に染まりつつ、山間からは狼らしき遠吠えが聞こえた。本当の危険はこれから始まるのかもしれない。峠道を照らすのは月明かりのみ。鞄から取り出したランタンに火を灯すと闇の中に消えて行く2人だった )   (2020/2/26 09:51:01)

おしらせ遥凪♀修道女さんが退室しました。  (2020/2/26 09:51:03)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが入室しました♪  (2020/2/26 23:53:13)

ヒイラギ♂槍遣士(頂上或いは渓谷に向かって緩やかに上下傾斜を繰り返す、緩み…泥濘み…地滑りで彩られた難所の峠道を黙々と歩く二人。時に遠くで響き渡る狼の遠吠えすらも心の拠り所にしたくなる程に、鼓膜を圧迫する静けさに覆われている。二人の脚下を照らす充分な明るさはランタンひとつで確保出来ることが判明した後、暫く補給が厳しい燃料の節約を考慮して修道女の持つランタンのみで行進を続ける事にした。そうなると自然に暗闇の中で密着するように歩幅と呼吸を合わせ、結び紐のなき二人三脚を続ける事になる。黒鳶から切り替えた闇梟の横眼に映り込むのは、闇夜の中で朧気に浮かび上がる修道女の際立つ美貌。刹那に手繰り寄せる事も容易であろう至近距離で堪能出来る眼福に遠慮などする理由もなく、御機嫌な気分のままに軽口を叩きながら飄々と歩み続ける槍遣い)   (2020/2/26 23:53:48)

ヒイラギ♂槍遣士…しかしまあ…凄い峠道だな……。ハルナギは俺が居なかったら、たった独りで此処をこの時刻に通るつもりだったんだよな……。俺みたいな臆病者の弱虫にはちょっと考えられない強行軍だぜ……(幾ら暖冬と言えども流石に夜の山間は気温が低い。歩き続けると身体中を迅速に駆け巡る血脈で維持出来る筈の体温ですら徐々に奪われるのを実感して来る。辛そうな表情を見せる修道女の足取りが徐々にふらついてくる。理由を作って休憩させることにした)   (2020/2/26 23:54:03)

ヒイラギ♂槍遣士(さて、弱音を吐かずに歩み続ける頑固な相棒をどうやって説得するか。思案に耽る闇梟が眼敏く捉えたのは峠道の真横に出現した巨樹。雄大なその幹の中央には居心地良さそうな洞が見えた。絶好の機会に小さく口笛を吹いて修道女の注意を向けると疲労困憊で虚ろになりかけても屈する事なき輝きを放つ瞳を見つめて話し掛ける)…一刻でも此の先をまだまだ急ぎたいって顔に書いているが…今夜は此処で晩飯と野営にしよう…。このデカい洞なら雨風も凌げるだろう…。先は永い。一歩一歩、確実に行こうぜ……。   (2020/2/26 23:54:23)

ヒイラギ♂槍遣士(その場に転がっていた適当な石と小枝を集めて重ねると、即席簡易竈が出現する。熾した焚火が安定したところで後ろを振り向くと、座り込んでしまい動けそうもなかった修道女が健気に身体を動かして小さな鍋に何やら準備をしている。そのまま夕食の支度は任せる事にして、槍遣いは寝床予定の樹洞の中に上半身のみを潜らせ這いつくばり、蟲や獣の所在を確認する安全点検に努めた。鼻腔から空腹を擽ってくる鍋の中身を覗き込んで笑みを浮かべた)……クリームシチューか…。こんな山の中で…こいつはありがたいな…。(白濁鈍光の煮汁を彩るは、橙の人参、翠の油菜花蕾。手作りのパンと共に豪華な夕食が始まるのであった)   (2020/2/26 23:54:35)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが退室しました。  (2020/2/26 23:54:43)

おしらせ遥凪♀修道女さんが入室しました♪  (2020/2/27 09:42:14)

遥凪♀修道女( 峠に向かう道が なだらかでない事は分かっていた。馬車が通って来た道よりも険しい道が歩く先に続いている。静寂に包まれた暗闇の中で聞こえてくるのは ザワザワと風に揺れる木々のざわめき、カサカサと小さく聞こえるのは夜行性の小動物の足音か虫の蠢く音か。時に聞こえる バサバサとした鳥の羽音には驚かされたりもするだろう。歩みを進める2人の足音も例外ではないのだが、ヒイラギの重さ故の低音と修道女の軽さ故の僅かな音、それらは枯葉を踏み締める音に混じり感じる事は無かったかもしれない。獣道と言っても過言ではない道をランタンの灯りひとつで歩いて行く。月明かりを期待していたのだが、背の高い木々が生い茂る場所では明かりを取るのは難しく地までは届いてはこないように思える程だった ) …… どんな困難であっても 進むしかないのです …   (2020/2/27 09:43:13)

遥凪♀修道女( 強い意志を感じさせる芯のある声、瞳は真っ直ぐに前を向いている。修道女とはいえ 、怖さも辛さもない訳ではない。だが、それを乗り越えられるような強い心に支えられて生きてきたのだ。登り始めて 何れくらいの時が経っただろう、薄っすらと肌に汗が滲んでくるのが分かった。やはり傾斜が続く山道は身体への負担も大きく徐々に体力は奪われていくようで 、気温もいつしか下がり始め 吹き抜ける風の冷たさに身が震えてしまう。このまま歩き続けても、気力だけでは持たなくなる。先行きを考慮しても、今夜は何処かで身体を休ませるのが得策だろう ) …… ええ … そうしましょう。先を急ぐとはいえ 無理は禁物です。それに上手い具合にこんな場所が先にあるかどうかも分からないですから ………   (2020/2/27 09:44:00)

遥凪♀修道女( 頑固というよりは意地っ張りと言った方が合ってると思われる修道女だが、聞き分けが悪い訳ではない。丁度頃合いに今夜は諦めかけていた時の提案である。それにヒイラギの言う通り、山の天気は変わり易く雨風を凌げる場所は有り難いのだ。洞窟に先に入るヒイラギの後に続いて中に足を踏み入れれば、辺りを程良く照らせる場所を見つけ、大岩の上にバランス良くランタンを設置した。 夕飯の材料は小分けにして出がけに宿屋の女将さんの許可を得て準備は整っている。本格的ではないにしろ、冷えた身体を温めるくらいは出来るはず。ヒイラギが火を濾しの準備を終え 竃が出来上がると大きいとは言えないが2人が食するには十分だと思われる鍋を置き、宿で頂いた山羊のバターを入れると野菜を炒め、朝搾りの牛乳を注ぎ、塩で味を整え クリームシチューを拵えていく。旅路故に材料も乏しく質素ではあるが空腹は満たしてくれるだろう。ほんのりと甘い香りを漂わせながら コトコトと煮込めば出来上がる )   (2020/2/27 09:44:35)

遥凪♀修道女満足頂ければ良いのですが …… ( 鍋を覗き込み…食うのが楽しみだ ……と言うような笑みを浮かべるヒイラギには少し申し訳なく思っていた。女性や子供なら未だしも、堅いの良い成人男性には 肉もなく精進料理のようなシチューで満足感を得られるのだろうか ) …… 頂きましょうか …… (用意出来る精一杯の御馳走が並ぶ。シチューと朝早起きして焼いたパン、そして傍に置かれたのは 街で病気の女の子を助けた時に礼として受け取った自家製赤ワインの赤いボトルが置かれていた )   (2020/2/27 09:44:47)

おしらせ遥凪♀修道女さんが退室しました。  (2020/2/27 09:44:49)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが入室しました♪  (2020/2/27 22:53:06)

ヒイラギ♂槍遣士(質素なれども心温まる夕食が始まった。先ずは約束通り、槍遣いは手作りのパンを指先で小さく契り取り、口の中に放り込む。雄大な圃場に拡がる黄金の実り。小麦の収穫期風景を想像しながら眼を閉じて咀嚼すればどっしりと落ち着いた深味、それでいてふわふわと口内でほろりと崩れ落ちるパン屑のきめ細かき爽快さが男の口内にゆっくりと拡がって)……此奴は旨い…。修道女を辞めたら即パン屋になれるな。……此のふわふわスポンジ感を担当してる、パン種酵母菌の連中もさ…、ジメジメかび臭い修道院なんかじゃ自分の力が発揮できませんって言い訳して…ハルナギに付いて来るだろうよ……(敬虔な修道女が返事に困るような軽口を叩く。素直な賞賛が出来ない厄介な性分なのだ。勿論そんな性分を自身は気にもせずに図々しく堂々と生き抜いている)   (2020/2/27 22:53:09)

ヒイラギ♂槍遣士(続いて男が手にしたのは硝子のボトル…瓶に並々と注がれた自家製紅ワイン。こんな寒い夜は高価な回復薬にも負けず劣らずの効能を発揮してくれる魔法の液体である。ハルナギが先に小さく唇を付けたボトルを受け取ると遠慮なく間接キス迄味わう)……此れは頂きもの、なんだな…。美味い…。此の瓶の中にほら…綿埃みたいに引っ付いてる…ちっちゃなまっくろくろすけ…麹菌の働きで甘い糖分が爽やかなアルコールに変化するんだとよ……。尤も飲み過ぎればさっきの四人組みたいに理性を喪っちまって…名誉ある関係者外『様』になっちまう…身体が温まるな……(ボトル瓶を受け取り返した修道女の手の中でみるみる空になっていく紅い液体。予想外に中々の豪快な飲みっぷりに破顔の笑みを浮かべて)……へぇ…真面目一辺倒って訳でもないんだな…。パンと葡萄酒……天のお父さまの大好物だもんなぁ……尤もこの二品の…最後の晩餐が晩飯っていうんじゃあれだから…こいつを頑張ってくれたのかな?(軽口を叩きながら竈に掛かった煮鍋から修道女が継ぎ分けてくれるメインディッシュを嬉しそうに眺める)   (2020/2/27 22:53:22)

ヒイラギ♂槍遣士(最後にホカホカと湯気を立てるメインディッシュ…クリームシチューのたっぷり盛りつけられた中皿の端を左手で静かに持ち上げる、竹を削って製作した小さな匙を突っ込んでゆっくり掬い取り、溢さないようにゆっくりと唇まで運び込むと音を立てないように静かに啜り込んだ)……パン酵母菌の連中がお前さんを支持しなくても大丈夫だ……このクリームシチューの隠し味…酸っぱい乳酸菌がお前には付いている…(野菜の甘さを自然に引き立て際立たせる絶妙の酸味。槍遣いの蘊蓄癖は止まる事を知らず饒舌に続いて)……何でも昨今世間を騒がせている…呪詛感染症の特効薬も、聞くところに依れば此の…乳酸菌なんかを応用して教会が率先開発しつつある、らしいじゃないか……。ハルナギは何か…知ってるかい?(相変わらずの飄々とした口調で無駄口を叩き続けるも、その闇梟の眼差しは鋭く修道女の表情に注がれて何かを読み取ろうとするのであった。懐に忍ばせた故郷を彷彿とさせる、此旅の切り札を少し意識しながら。)   (2020/2/27 22:53:54)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが退室しました。  (2020/2/27 22:53:59)

おしらせ遥凪♀修道女さんが入室しました♪  (2020/2/28 09:52:41)

遥凪♀修道女(夕食時、並べられた料理を一通り眺める。修道院の食事の時よりも豪華なのではないだろうか。修道女が暮らしていた北の大地は、寒さと乾いた土地に容易く作物は育たず、収穫出来たとしても痩せ細った物ばかり。生き抜く為には辛うじて暖かい季候に得た作物と保存食を蓄わえて置かねばならない。ーーだが、近年の異常気象の影響で自然災害や流行り病に苦しむ人達を見てきたのだ ) 有難い事です … 今宵の糧に感謝を … (パンを千切り頬張るヒイラギの側で 胸元に光る十字架を片手に包み込んで 十字を切る。「 パン屋 … 良いかもしれません。 幼子達も喜びましょう …。」修道女もパンを手に取った。ヒイラギの話に耳を傾け、微笑みを浮かべる。酵母の話には思わず、笑ってしまったかもしれない。)   (2020/2/28 09:53:08)

遥凪♀修道女… 美味しい … (パンを一口、喉も渇いていたのだろう。硝子瓶を手に取り、先にワインを口にした。程よく残る甘さと芳醇の香り、飲み易く爽やかな仕上がりになっていた。「 ええ … 頂き物です。宜しければ、どうぞ お召し上がり下さい … 」硝子瓶の口に付いた飲み痕を拭う間も無くヒイラギが口を付けた。本来ならグラスに注ぐべきなのだろうが、持ち合わせてはおらず間接的に唇が触れてしまうのは必然なのだが、表立って意識する事はないだろう ) ……物知りなんですね。…… (今迄幾つの任務を遂行してきたのだろうか。一見泥臭い男のように思えるが、先程見せた重厚な態度に鋭い眼光 、軽い身のこなしを感じれば 修羅場を重ねてきたに違いない。) 温める為 …… と 明日から英気を養う為 …… です ……(アルコールは強い方ではないが、旅先で見るもの感じるものが時に修道女を苦しめ怯えさせる事も屡々。眠れぬ儘に夜明けを見れば 先行きに支障を来すかもしれない。ましてや、目指す山間の村までは 険しい道が未だ続くだろう。それを思えば 少しばかり酔いを映して眠りにつく方が良いはず故に )   (2020/2/28 09:53:49)

遥凪♀修道女…これで体力も付くでしょう。私だけではない、貴方にも頑張って頂かなければならないもの …… ( 夕食 最後の御馳走であるクリームシチューをよそうとヒイラギに手渡した。肉のない物足りなさは味でカバー出来るだろうか。食べるか喋るか分からない程に休む事なく動くヒイラギの口元に可笑しくなってしまいそうだった。食べ進める様子は終わりに近付き、平らげて貰えれば美味しく頂いて貰えたように思える ) ……風の噂は空を掴むようなもの。本当かどうかは分かりません。ーーですが、開発はされていたようです …… ( 修道女は先程の柔らかな雰囲気を一転して鋭い眼差しを向けるヒイラギに動じる事なく真っ直ぐな瞳を向け口を開く。それは ……貴方が何者であっても本意は見せない 強い意思の表れでもあり、僅かな隙も見せる事はないだろう。逆に今問い掛けるヒイラギに不信感を抱いてしまったかもしれない。手の内は闇の中。「 そろそろ休みましょうか 」と立ち上がり片付け始める修道女の背中は何かを語っているのだろうか )   (2020/2/28 09:54:08)

おしらせ遥凪♀修道女さんが退室しました。  (2020/2/28 09:54:11)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが入室しました♪  (2020/2/28 23:19:27)

ヒイラギ♂槍遣士(最初の晩餐はこうして幕を閉じた。修道女の顔色からは決定的な何かを得る事は出来なかったが元よりその為の現地潜入調査である。膨れ上がる呪詛感染症の勢力縮小成功地区、つまり元々は感染症勢力の大幅拡大地区と、教会の新規信者増加地区に何かしらの因果関係を感じた冒険者ギルド、その極秘密命を帯びて此度の潜入調査と相成った。此方に背を向けて熾火の灰で食器を洗う修道女の、よく締まった尻の膨らみに視線を集中させる。必死で鞄を握り街道を彷徨い続け、街から荒野に、荒野から新たな街へと呪詛感染症の真っ只中に単身飛び込み続けて文字通り命懸けの奉仕活動に専念している姿に嘘は無い。その信念と行動力にどんな穢れも綻びも感じない……が故に、ある仮説に基づいた疑念は膨らむが)…飯が此れだけ旨いなら…観光客が呼べるかな?……交通の便はともかく、宿泊施設もどうやら悪くはなさそうだ…。……観光地に付き物の、食後のお色気サービスも最高だな……(女の尻を眺めて嬉しそうに頬を緩ませる事に気が付かれて、呆れの叱責を喰らって喜んでいる間抜けな表情とは裏腹に、思念を張り巡らせていた槍遣いである)   (2020/2/28 23:19:30)

ヒイラギ♂槍遣士(スクランブル作戦。作戦の実行工作員は何も知らされずに現地に送り込まれる事で現地人に溶け込み真実の絆を形成していく。有事の際にその善意で紡がれた絆は突如送り込まれる膨大な悪意の支持羅針盤と成り果てる。冒険者ギルドの汚れ仕事で自然に培った疑り深さを存分に発揮した妄想を…起こり得る最悪の事態を想定しながら決して億尾に出さずに両腕を大きく伸ばして欠伸を咬ますと、就寝支度を終えた様子の修道女に温めた牛乳珈琲をそっと差し出した。黒猫の背が可愛く描かれている白い陶器のカップは彼女のお気に入りの旅の御伴らしい)……俺は寝つきが悪いから先に見張りを担当する……。ハルナギが先に寝てくれ…。見張りの交代を頼むときは起こすから、安心してゆっくり寝てくれ……   (2020/2/28 23:20:12)

ヒイラギ♂槍遣士(小さく頷いて樹洞の陰に姿を消した修道女。徐々に心地よく霞んでくる視界に抗いながら、槍遣いは意識を耳へと集中する。夜行性の獣ですら既に就寝してそうな闇夜の昏さと静けさは心地好き安らぎ。僅かな異変が生じれば即座に意識を覚醒出来る鍛え抜かれた己の反射神経を信じて、小さく燻った熾火前に陣取ったままの体勢で睡魔に導かれた。今宵は修道女に熟睡させる事を旅路での最優先にしており、元々見張りを交代するつもりはなかったのだ)   (2020/2/28 23:20:23)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが退室しました。  (2020/2/28 23:20:27)

おしらせ遥凪♀修道女さんが入室しました♪  (2020/3/17 11:01:10)

遥凪♀修道女(静かに音を立てぬよう木製の質素な器とスプーンを2人分重ねて手に取り、調理場として使っていた場所へと運ぶ。片付けると言っても、雨露を凌ぐだけの此の場所にあるのは近場の川で汲んだ水しかなく、側に残った熾火の灰を湿らせた布に含ませては擦りながら淡々と洗い物を済ませていった。背中越しに聞こえてくる陽気な話し声。一見酔いが回ったようにも思えるが、先程の問いの真意も分からぬままに見透かされるような隙を見せるわけはなく 鞄から毛布を一枚取り出すとヒイラギへ手渡し「 ………夜は冷えます故 ……… 」と告げ 就寝支度を始める。必要以上の事を語らないのは出逢った時と変わらないのだが、食事の時の穏やかさに比べれば少しだけ表情に影を落としていたようにも思える。野宿は初めてではないらしく手際良く簡素な寝床を拵える、昨日までは宿屋で過ごした修道女にとって 疲れをとる程には至らないかもしれないが、身体を休める事は出来るだろう。辺りを見渡しヒイラギの視線から死角になるであろう岩陰を見つけ、飾り気はないが品のある麻生地の服に着替える。脱いだ修道服は直ぐに鞄の中に。いざという時、慌てない為の心得はあるようだ。)   (2020/3/17 11:01:50)

遥凪♀修道女………雲が晴れたのでしょうか……… (洞内に僅かだけれども差し込む月の光。奥までは届いてはこないけれども、ぼんやりと映る光景は幻想的に見えただろう)………ありがとうございます………(ふわり と香る甘い匂い。ヒイラギに差し出されたカップを受け取り、御礼を言えば そっと縁に唇を寄せ口にした牛乳珈琲の懐かしい味に頬を緩ませた) ……… 分かりました。お言葉に甘えて 先に休ませて頂きます。……… ( 狼の遠吠えが遠く響いているように聞こえた。洞の入り口に視線を向ける。今のところ怪しい気配はないようだ。 頭を下げ、その場を去りカップを片付けては床に付く。粗末な毛布でも寒さを凌ぐ事は出来るはず。口元まで被ると悟られぬように深い溜息を吐いた。   (2020/3/17 11:02:54)

遥凪♀修道女ーー何故 ギルドは知っているだろうか。呪詛感染症の特効薬ーー未だ世に知られる事などないはずの乳酸菌の存在ーー 教会内でも教皇を含め知り得る者は数少なく、口外は堅く禁じられ、情報漏洩など考えられなかった。疑わざる得ない存在の心当たりも浮かばないーー嗚呼。頭の中に巡るアレコレを整理しようしても答えは見つかるはずはない。胸元の十字架を握り締め、祈りを捧げるように目を瞑る。今は眠りに付く事にしよう、明日からは また自分の成すべき事が待っている。ゆっくりと訪れる睡魔。微睡みの中に身を置いて暫し心と身体に安らぎを)   (2020/3/17 11:03:16)

おしらせ遥凪♀修道女さんが退室しました。  (2020/3/17 11:03:18)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが入室しました♪  (2020/3/18 01:01:43)

ヒイラギ♂槍遣士(男の脳内でゆっくりと出現した淡い水色の珠が弾けては消え、また現れる。徐々にその数を増やし、やがて全ての珠は結合して大きな水溜まりと化した……と同時に意識が覚醒する。妙に永かった夜はどうやら無事に明けたらしい。黒鳶の眼は大きく見開かれて周囲を油断なく見回した。どうやら修道女はまだ寝ているらしい。ゆっくり立ち上がると)……朝だぜハルナギ……(声を掛けるも返事はない。音を立てずにそっと樹洞を覗き込む。粗末な毛布に身を包んだ麻生地の女を発見するも)……おい、大丈夫か?……(どうにか瞳を開けて此方を見つめる女の額にそっと手を当てる。熱がある。気丈に立ち上がるも足下をふらつかせる女。傍らの鞄から僅かに食み出した見覚えのある服生地に気が付いて)……向こうに行ってるから、とりあえず着替えてくれ、ハルナギ……(緩慢な動作でどうにか修道服を身に着けた頃合いを見計らい、樹洞の外から声を掛けた。どうやら楽しい朝食はお預けの模様だが、それ処ではない事態による緊張感が空腹を充たしていくのが感じられた)   (2020/3/18 01:01:48)

ヒイラギ♂槍遣士……先を急ごう……(品のある麻生地の寝間着を畳んで鞄に仕舞い込む余裕すら喪いつつある修道女。有無を言わせず男は華奢な肉体を軽々と背中に担ぐと意気揚々と歩き始める。こんな山奥で発熱するとは。昨日下した甘い判断が悔やまれる。先を急ぐ女の意志を挫いてでも、此処よりましな街中にせめて一晩は引き留めるべきだった。引き返すべきか進むべきか。背中にしがみつき時々虚ろな表情で謝意を呟く修道女に向かって尋ねてみた)……昨日の街に戻るか?…それともこの先の目的地、辺境の村を目指すか?……   (2020/3/18 01:01:58)

ヒイラギ♂槍遣士(擦れ声ではっきりと告げた予想通りの答えに少し苦笑して頷く。目的地は変わらず。辺境の村を目指して男の脚は此れまで歩き続けて来た疲労困憊な道と同様の獣道を、油断なく着実に力強く一歩一歩何処か愉し気に進んでいく。背中に背負う存在が背筋を伸ばしてくれる。漂う甘い香りが疲労を回復してくれる。東から昇った旭日はやがて南に移動し、二人の影を一つに重ねて照らし続ける。影頭の位置が最も短くなった頃合いに男は徒歩を停止する。小さな渓流のほとりの小さな岩陰。蓄積した疲労が休止を求めた模様)……少し休憩しようか……その様子だと、俺の背中にしがみつくのも疲れるだろう?……(静かに背中から降ろした修道女を岩陰に横たえさせて、その汗ばんだ額に手を当ててみる。まだ熱は下がらない様子だ)   (2020/3/18 01:02:09)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが退室しました。  (2020/3/18 01:02:12)

おしらせ遥凪♀修道女さんが入室しました♪  (2020/3/18 12:13:22)

遥凪♀修道女(目を瞑りじっとしている様子は穏やかに眠っているかのように思われるが、寝付きが良かったわけではない。寝なくては .. と頭の中では分かっているはずが、自ら意識を手放すに至らず自然に睡魔が訪れるのを待つしかなかった。何れ程の時が過ぎただろうか。疲れもあったのだろう、ふ 、と不意に訪れた眠気に意識が飛び、深い眠りに落ちたの束の間の事。) ん .. っ .. んん .. (眠っているはずなのに 身体が重い。まるで何かが乗っかっているかのよう。寒気もするのだろうか、真っ直ぐに寝ていた修道女が背を丸めて毛布の中に潜り込んでいた。) はぁ .. はぁはぁ .. はっはぁ .. (寝息が小刻みに早くなり、徐々に身体が火照ってくる。先程 感じていた寒気はなく 真逆に熱を帯びてきたようだ。薄っすらと額に汗が滲む。そろそろ日が昇り始めるはず。いつもの修道女なら起きる時間だ。「 おい .. おい .. ハルナギ .. 」遠い意識の中で微かに聞こえてくる自身を呼ぶ声。「 ヒイ .. ラ .. ギ .. 」重い瞼を持ち上げて目を開けると ぼやけた視界がやがて はっきりと映り始める。)   (2020/3/18 12:13:41)

遥凪♀修道女………… 私の .. 身体 .. 如何して .. しまっ、たの………… (ヒイラギの手が額から離れると左手を顔面に添え 右手を大岩に置き ふらつく足下を支えるようにして立ち上がろうとするも身体が重くて思うようには動かずに大岩に凭れた。傍で心配そうに見ているヒイラギに促されて着替えを始めるも、いつも以上の時間を要してしまう。苦しそうな呼吸は続いたままに。) ………お待たせ……しました…… (急ぐ旅路だという事は自分が一番良く分かっているはず。まさか、こんな山奥で体調を崩してしまうとは .. 口惜しい思いは力に。今は休養を取っている時間はない。「 先を… 」と告げるヒイラギに頷くと荷物を手に気丈にも歩き出そうとするのだがーーあっ‼︎ ……… 華奢な修道女の身体を軽々と持ち上げ担ぐヒイラギ。抵抗の余地もなく 隙さえも与えられる事が無い程の あっという間の出来事。) ………すみません……… (細腕で背中にしがみ付きながら、熱い身体を背負わせ お荷物を増やしてしまった事を悔いる。苦難の旅の中で こんな事は初めてだった。病の床に伏せる人々を励まし治療してきたのは自身だったはず。)   (2020/3/18 12:14:02)

遥凪♀修道女………先へ………(此処で戻る訳には行かない。私には為すべき事があるのだ .. 辛い身体を抱えながら、自身に言い聞かせる。ヒイラギの足は止まる事なく道無き道を確実に登って行った。時に急坂であったり、ゴロゴロと岩が転がる道でさえ躊躇なく進むのだ。修道女の熱は下がる事はなく……はぁはぁ……と熱い息がヒイラギの首筋へとかかっていただろう。) ………は .. い ……… (休憩と選んだ場所は渓流のせせらぎの音が心地良く聞こえる緑に囲まれた山のオアシスのよう。岩陰に降ろされるとマイナスイオンいっぱいの空気を大きく吸い込み、熱を冷やす為のタオルを川に浸す。汗ばんだ肌を拭いながら冷んやりとした感触に安堵の表情を見せた。人前で晒す事はない肌が微かに修道服の隙間に見えてしまったかもしれないけれど。)   (2020/3/18 12:14:18)

おしらせ遥凪♀修道女さんが退室しました。  (2020/3/18 12:14:20)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが入室しました♪  (2020/3/19 00:12:00)

ヒイラギ♂槍遣士(生真面目な修道服の胸元から汗ばんだ白い柔肌が微かに見える情景。緊急事態の緊迫した空気を和ませるには能わず。あくまでも真面目な表情で黒鳶は多少遠慮しながら囁きかけた)…失礼するぜ、ハルナギ……(やや緊張した手つきで女の胸をはだけさせていく。セックス以外で女の服を脱がせるのは終ぞ記憶にない為だろうか。露出した豊かな白い胸元……流石にサイズ迄は観察してはいないが大きめだと思われる……を冷たい清流に浸した布地で拭いていく。胸部が発揮する体内潜熱蒸散作用は効果抜群。額と胸部に貼り付かせた濡れ布地が、熱を奪い取って乾く度に、冷たい布地に交換し続ける。時には艶めかしい声を漏らして苦し気に激しく上下していた胸の膨らみは、やがて緩慢にその動きを落ち着かせていき)……峠は越えたみたいだな……(長時間の濃厚接触。周囲に咎める状況は何もない。ともすれば邪な気分に陥る寸前だった槍遣いの葛藤もどうやら無事に峠を越えたのは、本当のところ幸か不幸か。)   (2020/3/19 00:12:12)

ヒイラギ♂槍遣士(安堵の溜息を静かに吐いて、ふと空を見上げる。陽光は既に傾き山間にその雄大なる姿を隠そうとする夕暮れ時。朝から何も食べていない事に気が付き苦笑いを浮かべながら立ち上がる。非常食の蓄えはあっただろうか。深い眠りについた修道女を起こすには忍びない。せめて鞄の底に昨夜のワイン瓶の残りでもないだろうか、と無礼且つ無許可な持ち物検査を開始していく。やがて痩身の男が執拗に弄る指先は鞄の奥から小さな瓶を取り出した)……此奴は……(微かに香り漂うのは幾多の戦闘時において嗅ぎ慣れている錆び付いた金属臭、つまるところ血の匂い。しかし小瓶に入っているのはやや黄色で透明な液体である)   (2020/3/19 00:12:24)

ヒイラギ♂槍遣士……なんでこんなもの、を……(滾々と眠り続けている修道女。横目で盗み見ながら小瓶の口を閉じるコルク栓に視界を集中させる。眉を顰めて観察すると針状のもので貫き刺した孔が発見出来た)……再び失礼するぜ……(汗を拭いているふりをしながらハルナギの修道服、長袖の左裾をごく自然に捲り上げる。蒼い静脈が走り回る肘窩(ちゅうか)に点々と拡がる小さな紅の痕。素知らぬふりで長袖を元に戻して)………ハルナギ………(ある仮説を立てる痩身の男。仮説通りであれば文字通り命を削って巡礼活動をしている修道女。込み上げてくる強烈な感情をどうにか抑えつけてゆっくり立ち上がると、どうにか朧気に開いた美しい瞳に向かって)……近くに居るから心配するな。喰いものを探してくる。此処で待っててくれ……(小さく頷いた健気なる女を遺して、男はひとり藪の中に姿を消した)   (2020/3/19 00:12:35)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが退室しました。  (2020/3/19 00:12:39)

おしらせ遥凪♀修道女さんが入室しました♪  (2020/3/19 11:02:55)

遥凪♀修道女(火照った身体には心地良いものだが、水温は思ったよりも冷たいものだった。柔肌を拭うには粗末な布を水に浸し揉み解しては汗を拭き取り熱を冷ます、を繰り返す。) …………あ、あの……… (ヒイラギの呼び掛けの声に視線を持ち上げる。手にしていた濡れ布を取られ 「 任せておけ 」と言うかのように修道服が肌蹴た先に手を忍ばせて拭っていく。ヒイラギにとっては看病の一貫の1つなのだろうけれども、邪心はないのだろうか。旅のパートナーと言えども男と女。況してや 彼女は修道女で有り神に仕える身。異性と至近距離で触れ合う事など無いに等しいと言っていいに違いないだろう。戸惑いを見せる修道女。だが、熱に冒された状態では身体の動きも思うようにはいかない。ここは仕方なくヒイラギの助けを借りるより他ないと大人しくする事に。)   (2020/3/19 11:03:22)

遥凪♀修道女 ………すみません…… (熱の影響で息苦しさを露わにしながらも、申し訳なさそうに声を洩らすした。濡らしては冷やし、冷やしては濡らし、を 淡々とした作業のように続いていけば その内に熱が引き始めた様子。呼吸もゆっくりとだが、落ち着きを取り戻していた。) ……あ、り…が………とう……ござ い……ます……… (身体が楽になり安堵したのだろう、スーッと眠気に誘われていく。遠退く意識の中で野鳥の囀りが聞こえたような気がした。修道女が夢の中に居る間にヒイラギが見つけた小瓶。それは紛れもなく教会で密かに作られた乳酸菌の…それだろう。だが、それが分かったとはいえ ギルドや薬師、経験豊富なヒイラギであったとしても容易に製法は見抜く事は出来ないはず。注意深く小瓶を眺めるヒイラギ。コルクに見つけた小さな穴に不審を抱くと何か思い付いたように修道服の袖を捲った。目を凝らして見なければ分からない程の針痕が柔肌に痛々しく残っている。まさか ……… ヒイラギの表情が一転して変わったように思えた。)   (2020/3/19 11:04:04)

遥凪♀修道女………んっ……… (「 ハルナギ 」と呼ぶ声に目を覚ましたようだ。「 ……ヒイ…ラギ…… 」と弱々しい声で呼び返す修道女を見つめる瞳は いつものヒイラギに戻っていた。「 食べ物を探してくる 」そう言って藪の中に立ち去るヒイラギの背を見送れば、疾風が吹き抜け騒めき立つ樹々達。岩に身を寄せ休息をとる修道女。ヒイラギが小瓶の真相を探ろうとしている事など今は知る由もなかったはず。)   (2020/3/19 11:04:16)

おしらせ遥凪♀修道女さんが退室しました。  (2020/3/19 11:04:18)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが入室しました♪  (2020/3/19 23:17:48)

ヒイラギ♂槍遣士(仄かに鼻を霞めるのは痩身の首筋に未だ漂う残り香。半日近く背負っていたのだ。明日の朝まで漂うだろう。渓流に自生していた痩樹に絡みつく蔦の葉を目敏く発見する黒鳶。やや楕円型の心臓を彷彿とさせる葉の形状に頬を緩ませながら、革鎧の肩口に装着した歪曲した金属板を取り外す。背中に担いだ長槍をそっと降ろし、その先端に歪曲金属板を装着すれば忽ち簡易穴掘器が完成して)…さあ、始めますかね……(長槍の柄を掴んで振り上げると、蔦の根元に勢いよく叩き込む。硬い赤土と土砂を跳ね飛ばしながら何度も何度も叩き込むとやがて)……滋養強壮…疲労回復……(汗びっしょりになりながら、ハルナギの為に一心不乱に長槍を叩き込む。非常用の体力を惜しみなく注ぎ込んだ為だろう、やがて巨大な自然薯の塊がゴロリ、と掌に納まった。掘るのに苦労する、硬い土の中であればあるほど美味しく締まった実が収穫出来る、というジンクスを信じたいものである)   (2020/3/19 23:17:51)

ヒイラギ♂槍遣士(ハルナギの休息する岩陰迄無事に戻った男は、軽く水洗いをして泥を落とした芋塊同士を皮付きのまま、粗末な食事椀の上で器用に擦り合わせた。滴り落ちるとろとろの白濁粘り汁で溢れんばかりに満たされた椀を静かに手渡しすると)……季節外れだが…いいものが収穫できたぜ……(唇を薄く拡げて白濁粘り汁をやや苦し気な表情を浮かべて飲み込んでいく様子は否応なしにある事を連想させる。異性と至近距離で触れ合うだけで戸惑う修道女にとっては想像の範疇を逸脱した行為だろう)……大丈夫か……しっかりしろ……(嚥下能力が低下しているのだろうか、突然コホンコホン、と咳込む修道女の様子で我に返ると、華奢な背中を優しく擦りながら元気づける槍遣いである)   (2020/3/19 23:18:03)

ヒイラギ♂槍遣士(何度も礼を述べると再び眠りにつこうとする修道女であったが、夜の静けさが周囲を支配するその寸前に大きく咳込み、を何度も何度も繰り返す。その度に夢現な身を素早く起こして修道女の華奢な背中を擦り続けながら、ある疑念に基づいた物思いに浸る槍遣い。明日もハルナギを再び背中に担いで一心不乱に歩き続ければ、恐らく目的地の辺境の村には夜を待たずに到着するであろう。しかしながら辺境の村人たちは此の修道女……眠れない程に激しく咳込む此の様子をみて……果たしてどう思うだろうか。献身的な訪問介護を延々と続けて来た修道女はその瞬間…呪詛感染症患者として冷たく迷惑がられて拒絶された瞬間…果たして自分の歩んで来た此れまでの軌跡をどう思うのだろうか。最悪の状況を想定して暗澹たる気分を抱えながらも、先ずは眼の前の事。修道女の背中を夜通し擦り続ける槍遣いであった)   (2020/3/19 23:18:14)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが退室しました。  (2020/3/19 23:18:16)

おしらせ遥凪♀修道女さんが入室しました♪  (2020/3/20 12:35:47)

遥凪♀修道女(山の天気は変わり易く修道女が休息する場所も着いたばかりの頃は柔らかな陽射しが降りていたのだが、雲に翳りを見せ始める。夕刻になったせいだろうか。穏やかだった風もヒイラギが立ち去った時の疾風を皮切りに風が強まったような気がした。熱が下がったばかりの身体には酷だったに違いない。横たわっていた岩上から 覚束ない足取りで岩陰へと移り身を寄せる。騒めく草木の音、バサバサとした羽音は大型の野鳥か、辺りに注意を払い目を凝らす。ヒイラギが戻るまでは自身で身を守らなければいけない。自らの使命を成し遂げる為にも途中で果てる訳にはいかないのだ。ザッザッーーー藪の中から大物が近付いてくる気配。一瞬にして顔が強張り、一点に集中し身を固めた。ーーあ!音にならない声を上げる。鬱蒼とした藪の中から姿を見せたのはヒイラギだった。驚きに刹那 唖然としていたと思われる。ふっ と空気が抜けたようにヒイラギの声に安堵する迄 時間を要しただろう。)   (2020/3/20 12:36:19)

遥凪♀修道女……あり、がとう……(華奢な指で椀を受け取り、白濁な粘り汁とヒイラギの顔を交互に見て 季節外れの山の恵みに感謝した。) ……… 多過ぎます、これ…… (溢れんばかりの量に心なしか元気を取り戻したように思える笑みを見せる。椀をもう一つ、と手にすれば掬うように取り分けて ヒイラギに手渡した。「 貴方の分です 」と。) …………頂きます。(ゆっくりと啜るように嚥下する。一口、二口め…と含んだ時だった。粘り気が喉に引っ掛かったのか否か咳込んでしまう。乾いた咳に詰まらせた様子はないが、苦しげな表情の修道女。背を撫でるヒイラギの心配そうな顔が薄眼に映った。) ………ごめ、ん……な…さい… あり…が、と……う… (繰り返し発する言葉は咳混じりに途切れ途切れになり、折角ヒイラギが苦労して手に入れてくれた食料を残してしまう事が悔やまれた。ゆっくりと岩陰に倒れ込む修道女。眠りに付くには至らず、水を口にするにも もう少し咳が落ち着がなければ吐いてしまうだろう。……このままじゃ……このまままでは……… ヒイラギが頭の中で考えているように修道女も先の事を思えば不安を抱えずにはいられなかったはず。譫言のように脳内に響く声。   (2020/3/20 12:37:31)

遥凪♀修道女村に辿り着く前、いや、辿り着いても此の状況では…… と思った矢先に目に入った野草。……あれは確か…… 震える手を伸ばして掴み取る。……これを…とヒイラギに弱々しい手で差し出したのは 大葉子 と呼ばれるもの。煎じて飲めば鎮咳に効くと言われている。ヒイラギに それが分かるだろうか。今はヒイラギを信じて任せるしかないのだけれども。)   (2020/3/20 12:37:45)

おしらせ遥凪♀修道女さんが退室しました。  (2020/3/20 12:37:48)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが入室しました♪  (2020/3/22 00:02:11)

ヒイラギ♂槍遣士(震える指先で必死に摘み取った大葉子を差し出す修道女。やや霞んで潤んだ瞳を黙って覗き込む。形容しがたい魅力を敢えて表現するならば、蒼青碧の三色だろうか。……霞んだ倉屋根に敷いた青草を意味する『蒼』と…若々しさと穢れなき澄み切った美しさを表した『青』と…純白の内面から浮かび上がる美しい輝き緑が掛かった濃青の『碧』とでも表現してみようか。修道女の碧瞳から託された青草に黒鳶は視線を移す。ニヤリと笑いながら受け取って)…何だい此奴は?……草相撲でも取って遊びたいのかい?…出来ればあんたとは…素っ裸でがっぷり四つ相撲を取りたいんだがな……(修道女が毟り取った大葉子の採取場所…獣道だろうか…に指先をそっと当てると勢いよく地面に突き刺した。指先を捻じり込んでいくにつれて丈夫な茎根が掘り起こされていく。確か此処に最も必要な成分を含有していた筈だ)   (2020/3/22 00:02:15)

ヒイラギ♂槍遣士(大葉子。痩身の男の出生地たる東の地域では人里の道すがら、轍付近に目立って自生する事から車前草、とも呼ばれていた。大自然の中では群を抜いた草丈の低さが災いして、充分な太陽光を浴びる事が出来ず勢力を拡大出来ないが、その一方で人足や車輪の往来激しい人間社会では、通常の野草が死滅する過酷条件で…強く踏まれ千切れても…固く締まった大地の奥深くに喰い込む太い根と地中に沈めた頑丈な茎から何度でも復活するのである。人里で入手しやすい根張り強さが珍重されて、簡素な煎じ薬としても活用できた事を記憶の倉庫から取り出して)……しかしこんな山奥の山奥に、大葉子とは…ハルナギはついてるんだな……天のおとうさま、とやらの御加護だろうな……(軽口を叩いてハルナギに笑い掛けながら大葉子の根を次々に採取していく槍遣いは全く別の可能性に想いを馳せていた)   (2020/3/22 00:02:28)

ヒイラギ♂槍遣士(此処をよく観察する。それなりの数の大葉子が自生している。所々に、ちぎれた葉から滲み出る青汁の痕跡もあるではないか。つまり此処は大葉子の栽培協力者…通常の草木を随時へし折り通過するナニモノかの獣道である可能性。鼓膜の奥に随時設置されている警戒警報に意識を研ぎ澄ましてみる。生臭い獣の香りが微かに感じられる。急いで立ち去るべきだ、と一瞬考えるも)…此処は見晴らしがいいからある意味安全だな……煎じ薬を作るから…もう少し休んで行こう……(急遽其処に簡易の焚き火を拵えると、水洗いした大葉子を粗末な金属深皿に入れた湯で煮立てる準備を終える、と次の瞬間、藪の中から顔を出した招かざる来訪者に)……邪魔してるぜ、天のおとうさま……冬眠明けなのか…暖冬で寝てないのか知らないが……見逃してはくれない、よな……(顔面蒼白の修道女に向かって小さく肩を竦めると双刃長槍を静かに構えた。刃の先にはこれ以上ない不機嫌な表情…空腹のそれであろう…で此方を血走った眼で睨みつける、身の丈3メートルはあろう巨大な灰色熊系の怪物が鋭い牙をガチガチと打ち鳴らしているのであった)   (2020/3/22 00:04:16)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが退室しました。  (2020/3/22 00:04:19)

おしらせ遥凪♀修道女さんが入室しました♪  (2020/3/24 10:25:45)

遥凪♀修道女(弱々しい指先は微かに震え力無き事は見ているだけでも分かるだろう。ヒイラギを見上げる修道女の顔色は透明感のある白肌を更に病弱にし、蒼色の瞳は潤みを帯びて色濃く深く、辛うじて紅を差す唇が艶かしく映っていた。)…………兎に角、これを………これを………煎じて………下さい………(ヒイラギの口から出た軽口の意図は掴めないままに残りの気力を絞り出すように呟いた。勿論、修道女に笑う余裕など有るはずがなく……早く………早く………と咳の合間を縫って譫言のように吐息混じりの声を洩らしている。常に冷静さを保つ修道女の乱れた姿は男として唆るものがなかったとは言い難いものだったのだろう。ーーー此処か。からかうだけの男ではなかったらしい。修道女が掴んだ 大葉子を根から引き抜こうと硬い土に太い指を躊躇なく深くまで押し込んで掘り起こしていく。根から抜くのは容易い事ではないはず。だが、ヒイラギは慣れているかのように取り出したのである。それには修道女も驚いたに違いないだろう、朦朧としている今ではなく後で知った事なのだが。   (2020/3/24 10:26:25)

遥凪♀修道女…………お父様………… 今の彼女の中では神に仕える身であるが故に父は天の神様で間違いはないのだけれども、頭の中に浮かんだのは神ではなく実の父親の事。とは言っても父の顔も母の顔も記憶にはない。寒い地方で食べ物もなく貧しい家庭であるが故に幼い頃に祖父母の家に預けられて育った。それでも何処でどうしているのか、生きているのか死んでいるのか、気に掛かるのは神の教えがあるが故なのか。………主よ………感謝……致します……… 次から次へと大葉子を掘り起こしていくヒイラギ。修道女に飲ませる薬液を作るには多過ぎる程の量だと思われるが、先の事を考えれば薬草を此処で蓄え備えて置く事は必要不可欠と言えるだろう。幸運は大切に活用するのが得策と言えるはず。………は……い………返事は声にならなかったかも知れないが、小さく頷いて答える。見晴らしが良ければ、近付く輩が直ぐに分かる。   (2020/3/24 10:26:53)

遥凪♀修道女獣道と思われる山道は かなり前から人が通った形跡は無かったが、大木に残っていた爪跡は大型の獣のものに違いなかった。ヒイラギが薬湯を煎じ始めて直ぐの事。気配を消しているつもりでも殺気は消す事は出来ない。ーー何かが来るーーー女と言えど一人で苦難の旅をしてきただけあって勘は鋭いらしい。岩陰に身を潜めながら、恐怖に顔色を変えるも肩を竦め、じっとしている。ヒイラギが修道女の前に槍を構えて冷静に立ち塞がった。次の瞬間ガサッと大きな音が立ち、驚いた鳥達がバサバサと羽音を立て飛び去れば、姿を見せた大柄な熊。不気味な迄に血走った眼を光らせ、牙を剥き出しにし涎を垂らし攻撃的な威嚇を向けている。隙を見せれば直ぐに襲いかかってくるだろう。微動だにせず咳を押し殺すように掌で口元を強く押さえる修道女の目の前でヒイラギと灰色熊の睨み合いの攻防戦が続いていた。)   (2020/3/24 10:27:05)

おしらせ遥凪♀修道女さんが退室しました。  (2020/3/24 10:27:07)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが入室しました♪  (2020/3/25 00:07:10)

ヒイラギ♂槍遣士(微かに震える掌で口元を圧し殺す修道女の健気な仕草。咳を漏らさないようにしているのだろう。緊張感を途絶えさせた瞬間に襲って来るのが野獣の定石であると知っているのだ。彼女も闘っているのだ…こんな時位しか出番のない用心棒の俺に任せっ放しを好しとはしない独立心溢れる気概。この女が就寝時も何処かで身に纏い続ける生真面目さ、絶え間なき緊張感という威厳めいたものをひしひしと感じ取る。山奥で一夜を共にしても未だ指一本触れていない槍遣いは良い女を抱くという己の日常的戯れを留めている理由は此れであったか。妙に腑に落ちた槍遣いは修道女の賢明な判断に賞賛の口笛で応える、と同時に凶暴な灰色熊の注意を喚起せんとばかりに、その無精髭に覆われた唇を滑稽に窄めて)…ある日…森の中…出逢った……(鼻唄を口ずさみながら飄々と、且つ大胆に間合いを詰めていった槍遣い。森の王者は一方的な獲物であると思っていた目の前の男が取った不遜な行動に暫し唖然としていたが、血走った眼を更に吊り上げて立ち上がると巨大な両腕を天まで届かんとばかり勢いで一気に振り上げた)   (2020/3/25 00:07:14)

ヒイラギ♂槍遣士(戦闘態勢を取った森の王者。実はこの恐怖の権化たる威嚇行動の瞬間が最も標的にし易い瞬間でもある。狙い通りに獲物に変化した元王者に向かって一気に駆け寄ると間合いを詰めて必殺の一閃突きを、巨大な威嚇咆哮を上げんとばかりに声帯をビリビリと震わせていた喉笛に深々と叩き込む。威嚇咆哮をそのまま断末魔にシフトして仰向けに崩れ落ちる巨体躯。更に前進して王者の懐に駆け寄ると貫いた喉笛を更に鋭く掻っ捌き、完全に止めを刺し終えてしまう。肩で静かに息を吐きながら後ろを振り返って)……修道女のあんたの前で出来る事なら殺生を避けるべきだったかもしれんが……   (2020/3/25 00:07:27)

ヒイラギ♂槍遣士(正当防衛か過剰防衛か。闘いが終わった後なら何とでも言える。命の取り合いの最中に情けを掛ける余裕が何故か今日は無かった。哀しそうな表情を浮かべる澄蒼瞳で此方の血塗れの風貌を一途にみつめてくる此の同行者の儚き迄の必死さが…命懸けで生きて歩み続けている緊張感が移ってしまったのか。一体どうしたというのだ。不遜不肖を画に描いた様な太々しさだけは折り紙付きである此の俺が。黒鳶色の眼を微かに泳がせながら)…さあて、煎じ薬を仕上げちまわないと、だな……(煮立てた小鍋の沸騰具合を慌てて確認するのに専念することで、心の内に生じた動揺を何故か遥凪には決して悟られまいと試みるのであった)   (2020/3/25 00:07:37)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが退室しました。  (2020/3/25 00:07:41)

おしらせ遥凪♀修道女さんが入室しました♪  (2020/3/27 10:06:41)

遥凪♀修道女(彼等の鋭い眼光は火花を散らすように互いに向けられていた。張り詰めた空気に包まれた空間。強張る身体に汗ばむ肌。全身に走る緊張感に唇を強く圧迫していた手が震えそうになるのを必死に堪えた。何方が先に仕掛けるのかーーー突如鳴り出す口笛音。ヒイラギに注意を向けるが如く聞こえる歌声。ヒイラギにとって、修道女の体調を考えれば、此の状況下のまま長期戦になるのは好ましくないと判断したのだろう。態と隙を見せ獣を油断させて挑発する反面「 大丈夫だ 」と修道女に伝えたかったのかもしれない。ーー危ない‼︎ 獣が攻撃体勢をとる、いつ襲ってきてもおかしくない状況だ。だが、ヒイラギは微塵の恐怖も見せず、怯むどころか待ってました とばかりに咄嗟に間を詰めると喉笛に槍を一突きさせた。命尽きる瞬間の恐ろしくも哀しげな叫びは耳を塞ぎたくなるようであったが、修道女は全てを目を逸らす事もなく見据えていた。崩れ倒れていく獣の巨体に地響きが鳴る。   (2020/3/27 10:06:45)

遥凪♀修道女………殺生………確かに悪い事だが、討ちとめなければ私達が獣の糧になっていた。此処で命を落とすわけにはいかない、ましてや、ヒイラギを巻き込んで危害を与えられる方が修道女として悔やまれるだろう。今、私に出来る事は何かーーー修道女は死に絶えた獣に近寄ると十字を切り、口元の手を離せば鼻から下に残る痕。余程強く抑えていたのだろう。外せば堰を切ったように咳き込みながらも手を合わせ心の祈りを捧げるように目を瞑った。が、それも束の間の事、苦しげな表情を見せ背を丸めるように岩陰に身を置いた。) ………お、願……い………し、ま……す………(咳の合間にか細い声を洩らした。暫くするとヒイラギが大葉子を煎じている匂いが漂ってくる。生臭い血の匂いも消してくれるようだ。だが、もう此処には長居は出来なくなった。   (2020/3/27 10:07:14)

遥凪♀修道女深い闇が空を覆えば、嗅覚の優れた獣がきっと血の匂いを嗅ぎつけて此処に現れるだろう。次は1匹や2匹では済まないはず。ヒイラギが強いとは故 修道女を庇いながらの戦いはリスクが高いと言えよう。今宵の寝床を他を探すしかない。此の状況を早く立て直し、明日こそは目指す村へーーー辺境の地で待っている人達に想いを馳せれば 前に進まなければ…と気丈に振る舞おうとしていた。)   (2020/3/27 10:07:25)

おしらせ遥凪♀修道女さんが退室しました。  (2020/3/27 10:07:28)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが入室しました♪  (2020/4/2 00:24:24)

ヒイラギ♂槍遣士(死闘を終えた槍遣い、春眠の誘惑が頭を過ぎるも気を張り直して作業に没頭する。すっかり落陽を終えた頃合いにどうにか煎じ薬が仕上がった。そっと小瓶に移し替えて丁寧に吹き冷ますも濃緑の青汁から漂う如何にも苦味を濃縮したような香りに辟易する。修道女が危惧していた獣臭さも薄めてしまう強烈なる青臭さ。此れを飲むだけで常人であれば別の病気になりそうだ。岩陰で息も絶え絶えに身を横たえていた修道女の華奢な背中を支えながらそっと半身を起こさせて)……待たせたな、大葉子の煎じ薬だ……。恐ろしく不味いだろうが、心配するな。……もう一杯とやらは、今回準備出来ていない。……慌てずにゆっくり飲みな……(目の前にいる美貌の女があまりの苦味を堪え切れず、多少顔を顰める様は不謹慎ながら少し滑稽でもある。ゆっくりゆっくり、一口ずつ飲ませていく。強き意志を体現する根性をみせてくれた修道女、短時間で全てを無事に飲み干してくれた)…こいつが飲めるのなら…俺のアレなんか平気だろうな……(軽口を叩きながら討伐した灰色熊の胸元を割いて貴重な肝を取り出す。新鮮な此奴がこの大きさであれば充分な価値があると考えた槍遣いである)   (2020/4/2 00:24:28)

ヒイラギ♂槍遣士(どうにか苦行を終えると礼を述べて疲労困憊の為うつらうつらし始めた修道女の身体を、再び男は背中で担ぎ持ち上げて)……キツいだろうが、辺境の村に向かって移動するぜ。此処で野宿しても、今のあんたの身体は休まらない……(背中で規則正しい寝息を立て始めたハルナギの様子に安堵する。幸い咳込みは止まった。このままいける。歩み続ける足を迅速に回転させればやがて夜も更けた暗闇の中、村門に灯された松明の元で大欠伸を漏らす門番の姿が黒鳶眼に飛び込んできた。立ち止まる事なくそのまま一直線に歩み続けながら)……よお大将、暇そうで何よりだな……夜分遅くに失礼するぜ。俺たちは感染症対策で派遣された教会の遣いだ……   (2020/4/2 00:24:38)

ヒイラギ♂槍遣士(門番の眼に飛び込んで来た光景は見知らぬ旅人二名。全身に血を浴びた屈強な槍遣いと、男の背中で昏々と眠る修道女の姿。痩身の男は懐から布に包んだ肉塊を勿体ぶる様に取り出しながら)……村の近くで運悪く遭遇した灰色熊の大将に…どうにか勝ちはしたんだが…シスターハルナギには少々ショッキングだったみたいで気を喪っちまったんだ…。こんな非常識な時間に悪いが、此の村の教会に案内してくれないか?……此奴はあんたへの手土産代わりだ……俺が殺生をした事はくれぐれも内緒で頼むぜ……(門番は突如出現した痩身の男からいきなり手渡された熊肝の大きさに驚く。たったひとりでこの大きさの肝を持つ灰色熊を。少し尊敬の念を以て構えていた門番に向かって追い打ちを掛けるように持ち掛けられた、賄賂と小さな秘密の共有。忍び寄る伝染病への恐怖と見知らぬ訪問者への警戒心で閉ざされていた門番の心とその守衛する村の門は、徐々にゆっくりと解放されていくのであった。どうにか難門を突破出来た。男は安堵の胸を撫でおろす)   (2020/4/2 00:27:21)

ヒイラギ♂槍遣士(門番に案内されるが侭に村の中へ潜入する二人。昏くて詳細な様子はよく判らないが誰も出歩いていないのは感じる。背中で瞳を開けて不安そうにしがみつく修道女の様子に気が付くと)……お目覚めかい?……此処の教会に案内してくれそうだ、もう暫くだけ咳を我慢して、このまま寝たふりしててくれ……(門番に聞こえない様に注意しながら修道女に向かって小さく囁き掛ける槍遣いであった)   (2020/4/2 00:28:33)

おしらせヒイラギ♂槍遣士さんが退室しました。  (2020/4/2 00:28:35)

おしらせ遥凪♀修道女さんが入室しました♪  (2020/4/9 12:39:05)

遥凪♀修道女(何れ程の時が経ったのだろうか。煎じ薬の効果で血の臭いが誤魔化されているとはいえ、辺りは深い山の中。逃れた危機が再び訪れる可能性も無いとは言えない。日中の暖かさが沁みていた岩肌も陽が落ちる頃には周りの空気同様に温度は下がり、僅かな温もりに身を寄せていた身体が震え出していた。………後少し、後少しの………辛抱よ………何度も何度も自分に言い聞かせる修道女ーーー) ………あ、あり……が、と……う……… (ヒイラギが近付く気配。そっと修道女を起こそうとする男の腕に身体を預けつつ、上半身を辛うじて起こした。質素な椀に盛られた煎じ薬は一杯分抽出するにも素人であれば大変な作業だったと思われる。修道女は咳を堪えて細く小さな声で御礼を告げた。………早く咳を止めなければ………独特の匂いだけでも辛い筈の煎じ薬を口許に運ばれると細い指を添えーーコクリ、コクリーーと休む事なく注ぎ込んでいく。   (2020/4/9 12:39:34)

遥凪♀修道女否が応でも口の中に広がる苦みと喩えようの無い不味さは冷静な修道女でさえも顔を歪める程の堪え難いものだが、悠長にしている時間は無かった。飲み干した身体を一旦横たわらせる、咳が落ち着くまでの僅かな時間。ヒイラギは躊躇なく獲物の肝を取り出していた。見て見ぬ振り、修道女としては咎めたいところではあるけれども、それよりも肝を取り出す手際良さは初めてとは思えない。食べるか売るか、其れともーー兎に角、利用価値を知っている者の行動である事には間違いなかった。血の臭い避けたい修道女にとっては苦痛になると御荷物に思われるが致し方ない。ヒイラギが呟き零した独り言も訊こえない振り。何時もの戯れ毎と聞き流していた。) ……は……は、い…… あり、が……と…う、ご……ざ、います……(真面な食事に有り付けず、体力の消耗等を考えるとヒイラギの方が疲労していると思われるが、軽々と担ぎ上げる様に疲れは感じさせず、頑強さに感心すれど無理をさせていないだろうか…と頭を過ぎった。煎じ薬の効果か安堵か眠気に誘われている修道女は、返事を返す声も儚く消えつつ夢の中へと引き込まれていった。日頃 用心深い修道女には稀な事。   (2020/4/9 12:40:02)

遥凪♀修道女ヒイラギの背で華奢な修道女の身体が揺れている。辺境の村までの距離は定かではない。無闇に歩き回れば、辿り着くどころか山の奥深くに追いやられ彷徨い歩く事になる。だが、不可思議な事にヒイラギの歩く道は真っ直ぐに村へと続いていたのだった。道を知っていたのだろうか、其れとも神の導きとでも言うべきなのであろうか。暗闇に滲む明かりの元を辿れば、篝火に照らし出された村門に辿り着く。傍に立つ門番と思われる大柄な男は、髪も髭も無造作に伸ばし野蛮な様にも思えるが粗暴ではない。ヒイラギが近付くと警戒はするものの、話は訊いてくれるようだ。意識が戻った修道女は悟られない様に口を噤み微動だにせずヒイラギの背に身体を預けていた。門番がヒイラギの話を鵜呑みにしたとは思えないが、極上の御馳走に生唾を飲み込み受け取る様は運良く買収出来た事が伺える。開門される前に修道女へと視線を向けられた気がしたが、薄汚れた麻布を深く被っていたが故に興味をそそられずに済んだ。門番は無表情に「付いて来い。」と告げると懐に肝を仕舞い歩き出す。   (2020/4/9 12:40:49)

遥凪♀修道女村の中は ひっそりと静まり返り、人影も見えない。数軒ある家から洩れる明かりもなく真っ暗だった。唯一足許を照らしてくれるのは門番が手にした篝火のみ。詳しい情報を得るのは明日、日が昇ってからになるだろう。………ん……… 肩から息を潜め辺りを見渡していた修道女にヒイラギが気付いたらしい。細心の注意を払い話しかけてくる声に気付かれない様に頷く。咳は我慢しなくても出なくなっていた、良薬口に苦し……とは良く言ったものだ。程なく目の前に村で唯一明かりの灯った建物が見えてくる。門番が「 あれだ。」と指を差す。修道女は教会のシンボルである鐘を見上げた。月明かりに映し出される銀色の輝きに双眸を細める。そして2人が案内されたのは教会ではなく敷地内に建てられた物置小屋。「 朝まで此処で休むが良い。」時間帯を考えると想定内だったかもしれない。だが、心の何処かで温かな食事とベッドを期待していたのも否めない。   (2020/4/9 12:42:01)

2020年02月21日 16時03分 ~ 2020年04月09日 12時42分 の過去ログ
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