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2024年01月06日 13時30分 ~ 2024年01月30日 06時22分 の過去ログ
過去ログでは上から下の方向に発言を表示しています

そして感動に包まれてる中、私、漏らしてませんという真実を告白するには、それはもう空を飛ぶより困難な事態となっていた   (1/6 13:30:24)

おしらせさんが退室しました。  (1/6 13:30:43)

おしらせさんが入室しました♪  (1/6 19:30:08)

「ほんの少し時間をください」で始まり、「どうか気付かないで」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば5ツイート(700字程度)でお願いします。   (1/6 19:30:41)

「はい、…ええっええっ、…はい、ほんの少し時間をください。」   (1/6 19:31:03)

特養からの電話だった。軽い認知症になった祖母が家に帰りたいとごねていたらしい。   (1/6 19:31:26)

仕事が多忙を極め、ゆっくりと考えることができぬまま私は仕方なく祖母を迎えに行った。   (1/6 19:32:08)

「芙美はあたしのとこに顔を見せなかったなぁ」助手席で祖母がぽつりと零した。芙美は私の母だ。「おばあちゃん、母さんは大阪の方に出かけているんだよ。おばあちゃんのことはそりゃいつも気にかけているんだよ」運転しながらそう答えた。   (1/6 19:33:04)

「ばあちゃん、芙美には本当に申し訳ないことをしたよ。勇も文治も恵子もみんなあたしより先に死んで、私と芙美だけ残ちゃったねぇ。あの子は親孝行な子だ、うん、小さな頃から面倒みのいい優しい子だったよ。」   (1/6 19:34:16)

母は祖母の本当の子ではないことを知っていた。   (1/6 19:34:39)

本当は母の実母は祖母の姉であった。   (1/6 19:35:08)

1年違いだが祖母の姉の命日は母の誕生日だった。つまり母を産んだ日に本当の母親は亡くなっていたわけだ。祖父母は相談しあって母の出生届を昭和6年から7年の7月19日に1年ずらしたのだった。   (1/6 19:36:23)

現代ではありえない話しだが、当時はそんな時代だったのだろう。   (1/6 19:36:57)

それを祖母はそれを隠し通し、母は執念で調べあげとうに気づいていた。遠い昔、祖母と祖母の姉は同じ男を奪い合ったのかもしれない。祖母が祖父に片想いしていたのかもしれない。本当は叔母である祖母と祖母の姉の間にどんな葛藤が愛憎劇があったのかはわからない。兎にも角にも姉が前妻、祖母が後妻だったのだ。   (1/6 19:38:37)

娘は、祖母と母の歳の差が14年しかないことを無邪気に不思議がっていた。   (1/6 19:38:59)

前妻の娘である母は他の五人の弟妹とは全く違う育てられ方をした。所謂継子いじめだ。雪の中を素足で外に出されたり、弟妹は学卒なのに母だけが裕福な家庭でありながら尋常小学校だけで家から奉公に出された。   (1/6 19:40:02)

それでも母は祖母を恨んではいなかった。だが、奉公に出された時に心を病んだ。明るく振舞っていたのだが心の傷はいつまでも母の中に居座っていた。   (1/6 19:40:21)

そして父の病死の翌年、母は納戸で首を吊り自死を遂げた。死ぬ前に「おばあちゃんに優しくしてやってね。面倒見てあげてね」を繰り返していた。が、私は自分を可愛がってくれた祖母を敬遠していた。好きなのに敬遠してしまうことが苦しかった。   (1/6 19:40:49)

認知症の祖母は家に入るなり座敷に駈けてゆき母を探した。「芙美ー!芙美ー!」   (1/6 19:41:35)

娘に頼んで母の死を気づかせる物全てはしまったはずだったが、今ひとたび私は祖母の背中を見ながらもう一度家の中を見回した。   (1/6 19:42:14)

祖母の後を追い仏間に入って私は唖然とした。娘は母の位牌をしまい忘れていたのだった。なんということだろう。母は生きていなければいけないのに。祖母にショックを与えてはいけないのに。   (1/6 19:43:10)

私は混乱する頭の中で祈った。どうか気づかないでください!どうか気づかないでください!と。   (1/6 19:43:40)

『母の位牌』ことね   (1/6 19:44:51)

おしまい   (1/6 19:44:54)

🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/6 19:45:06)

おしらせさんが退室しました。  (1/6 19:45:11)

おしらせ歩美さんが入室しました♪  (1/7 00:25:20)

歩美地回りしてたら みっけました   (1/7 00:26:09)

歩美細かいことは知りませんが まあ 以前と変わらぬよう お世話になります   (1/7 00:26:54)

歩美今日は 挨拶まで   (1/7 00:27:01)

おしらせ歩美さんが退室しました。  (1/7 00:27:07)

おしらせねこ ◆v8O5xyO8Goさんが入室しました♪  (1/7 01:57:42)

ねここんばんは(^ー^)   (1/7 01:57:50)

ねこ履歴更新です   (1/7 01:58:00)

ねこ失礼しました   (1/7 01:58:09)

おしらせねこ ◆v8O5xyO8Goさんが退室しました。  (1/7 01:58:12)

おしらせ琴音さんが入室しました♪  (1/7 15:51:30)

琴音ねこさん、歩美さん、お久しぶりです。こんにちは😊   (1/7 15:51:56)

琴音実はピンチヒッターで頑張っていたつもりなのですが、私が行き詰まっているのを見るに見かねて元祖部屋主とその友達たちが助けに来てくれたんですよぉ(´;ω;`)   (1/7 15:53:12)

琴音いんやぁ、お陰様で肩の荷が下りました 𝑤   (1/7 15:53:39)

琴音同じ縛りがあるのも楽しかったでしょ?   (1/7 15:53:58)

琴音けれど、今度は別の高いハードル、ぶっつけ本番60分や、文字数制限がありますけれど、これもけっこうやってみると更に厳しいのです(>_<)   (1/7 15:55:07)

琴音楽しいよん 𝑤   (1/7 15:55:18)

琴音歩美さんの気に入ってくれた言葉『小説家ごっこ 𝑤』して、またここで発表しあいましょう。   (1/7 15:56:49)

琴音他、作家陣の皆様もお待ちしております<(_ _)>💦   (1/7 15:57:17)

琴音瑠璃子さん、胡蝶夢さん、りのあさん、   (1/7 15:57:40)

琴音安らぎの間を戻してくれてありがとうございました♡   (1/7 15:58:04)

琴音マターネ アリガトーレ・*・:≡( ε:)   (1/7 15:58:21)

琴音🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/7 15:58:25)

おしらせ琴音さんが退室しました。  (1/7 15:58:28)

おしらせさんが入室しました♪  (1/7 19:24:30)

【ことねさんには「大丈夫?ときかれて我に返る」で始まり、「全部嘘だよ」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば7ツイート(980字)以内でお願いします。】   (1/7 19:25:09)

🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/7 19:25:17)

「ねぇ?大丈夫?」と聞かれて我に返った。   (1/7 19:25:35)

雪道で滑って転んで後頭部を強く打ちつけて脳震盪を起こしていたらしい。「だいじょぶだいじょぶ」有希は立ち上がって気まずさそうに照れ笑いを浮かべた。   (1/7 19:26:02)

ベースを抱えた彩音とポケットに手を突っ込んで寒そうにしているキーボードのヨネちゃんが「ったくもー心配したじゃん!」とふたり頬をふくらませた。   (1/7 19:26:42)

「あれ?え?あれれ?コンサートは?」二人に尋ねると「何言ってるの?大成功だったじゃない」と彩音が答えてヨネちゃんが「ねぇー?」と彩音に顔を向けた。「頭、大丈夫?病院行ったほうがいいよ?」「頭はいつも大丈夫じゃないよね」 𝑤𝑤𝑤   (1/7 19:28:15)

「あれ?そっか、そうだったんだ。良かった良かった。」有希はギターのハードケースの中を確かめるとは水溜まりで濡れたお尻に手を当てた。   (1/7 19:29:45)

「ねぇねぇ!年明けのコンサートどうする?」「それより期末テストの勉強もしなくちゃいけないよ💦?」「いーや、新ネタ考えなきゃ」「新曲でしょ!漫才じゃないんだからねっ!?」   (1/7 19:31:23)

屈託のない冗談を交わしながら前を行く二人の背中を見て有希はうっすらと笑った。何故か自分だけ大人になっている気がした、   (1/7 19:32:04)

いきなり場面が変わり、有希は新宿の古びたホールの客席にいた。スポットライトの光を浴びて彩音とヨネちゃんが「次の歌はビートルズの『Get Back』ですが、カバーです。日本語で替え歌です」MCを勤めていた。   (1/7 19:33:02)

ドラムの公務員の岩田さん、ギター大学6年向山さん、サックスのおじいちゃんセルマーさん、キーボードのヨネちゃん、ベースの彩音と目で追ってステージに自分がいないことに気づいたが身動きも出来ず声も出なかった。   (1/7 19:34:28)

イントロが流れて   (1/7 19:35:02)

彩音が歌い出した。   (1/7 19:35:29)

「ふ〜ざけている、笑〜っている、泣いてる怒ってる〜落ち込んでる、浮かれている、いつも慌ててる、Get Back!Get Back!Get Back!バカな友達〜♪」   (1/7 19:36:07)

(この替え歌はわたしのこと?)   (1/7 19:36:33)

ハハハ…!おもしろい!有希は声を出せぬままに笑った。そして、何故あそこにいないんだろう?そう思うと泣けた。   (1/7 19:37:29)

胸の内を伝えに行きたい!カラダが動かない!有希は声のない悲鳴を上げた。   (1/7 19:38:05)

そこで、また   (1/7 19:38:30)

「大丈夫ですか?」と聞かれて我に返った。   (1/7 19:38:53)

気づくと深夜タクシーの中だった。「君にしては珍しく酔ったみたいですねぇ?寝ながら何やら笑って泣いていましたよ?」勤め先の部長が穏やかな表情で有希の顔色を伺った。   (1/7 19:39:58)

掌を顔に当てて「ヨネちゃんと彩音は?」と尋ねると「え!それはどなたですか?そのマンガみたいな寝ぼけ方、新鮮ですよっ」と言って部長が笑った。   (1/7 19:40:45)

我に返ると、夢の中で高校生だった有希は30代の大人の女になっていた。   (1/7 19:42:54)

遠い昔、バンドの仲間たちを裏切るような形で某FM局主催の大切なコンサートを台無しにしてしまったことがあった。きっと理由を知ったらみんな納得してくれただろう。   (1/7 19:44:04)

だが、言い訳をするタイミングを逸したまま時が流れてしまったのだった。   (1/7 19:44:37)

タクシーの車窓から制服姿で楽器を抱えた女子高生たちが夜の繁華街をうろついているのを見ると、部長は「今の子はこんな時間に制服のままうろついているんですねぇ。君もあんな感じでしたか?」と尋ねてきた。   (1/7 19:45:27)

有希はとぼけた口調で「部長、恐れながらそれは心外ですっ!わたしのいたバンドは練習は朝6時から。恋愛は御法度!交際するとしても文通まで!メンバーは横笛・箏・津軽三味線・和太鼓という……」   (1/7 19:46:55)

有希の言葉を遮るように部長が両手を叩いて笑った。「ホッホッホッホ!君!それは絶対に全部嘘だよ!(笑)」   (1/7 19:47:49)

「まったく君はおかしな子だねぇ」   (1/7 19:48:18)

笑う部長の肩越し、タクシーの窓の向こう、幻だろうか、深夜の繁華街を制服姿の彩音とヨネちゃんが自分を探している姿が見えた気がした。   (1/7 19:49:08)

『終わらないエンドロール』ことね   (1/7 19:49:47)

おしまい。   (1/7 19:49:51)

🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/7 19:49:55)

おしらせさんが退室しました。  (1/7 19:50:01)

おしらせ歩美さんが入室しました♪  (1/7 22:03:57)

歩美「ほんの少し時間をください」   (1/7 22:04:13)

歩美小声でつぶやいた。   (1/7 22:04:27)

歩美あとちょっとで変われるから、すぐ変わるから、教えてもらったとおりにやったんだから・・・別な自分に生まれ変わるんだから。   (1/7 22:04:38)

歩美昔から、いつもいつもそうだった。誰にも相手にされなかった。   (1/7 22:04:53)

歩美イジメでシカトされてるってことじゃないんだけど、私なんかもともと居なかったんじゃないかっていうくらいに誰の目にも入らなかった。そう、大勢の子供がいるんだけど、いつもより一人多い。人数を数えてみると確かに一人多い。でも、誰がその多い一人なのかが分からない。大勢の中に紛れ込んだ座敷童みたい。私はまるで座敷童。   (1/7 22:05:08)

歩美だから、自分を変えて、みんなに気付いてほしかった。ここに私が居るよって。今までとは違う私になったんだよって。   (1/7 22:05:20)

歩美さあ!変わった私に気付いて!!   (1/7 22:05:30)

歩美  って?   (1/7 22:05:58)

歩美えええええええ????? 頭に葉っぱを乗っけて、直立不動の姿勢で徳利と通帳を手にした狸が突っ立ってる。よりによって狸かよ。   (1/7 22:06:12)

歩美大勢の狐の中で、頭に葉っぱを乗っけた狸が? 信楽焼の狸じゃないんだから! ついでに雄じゃねえし!   (1/7 22:06:24)

歩美私に気付いて・・・いやいやいやいや!!    (1/7 22:06:35)

歩美「どうか気付かないで」   (1/7 22:06:47)

おしらせ歩美さんが退室しました。  (1/7 22:07:08)

おしらせさんが入室しました♪  (1/8 19:37:58)

面白かった 𝑤   (1/8 19:38:15)

△ は藤原さんでしょ   (1/8 19:40:33)

おねしょ隠したのを『すべてを察して感動で泣き出す女子』こんなんあるか! 𝑤𝑤𝑤   (1/8 19:41:01)

瑠璃子さんも彩乃さんもまみんもすみれんもホントの部屋主が帰ってきたんだから書こ書こ   (1/8 19:41:48)

ひふみんもあんな宮本輝みたいな純文書けるんだから書こ書こ│д゚)   (1/8 19:42:21)

下手だったいいんだもんねー\(°∀°)/   (1/8 19:42:48)

🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/8 19:42:54)

『希望』とお題メーカーに入れたらこう出てきました。   (1/8 19:44:07)

【希望さんには「手は届くのに心は遠かった」で始まり、「どうかお幸せに」で終わる物語を書いて欲しいです。】   (1/8 19:44:29)

「そりゃあ、こうしてカウンターの中にいるとね、手が届くところにいるのに心が遠かったなぁっていう人もいたねぇ。」マスターは遠い目をしてそう言った後「さっちゃんだけだし、座ってもいいかなっ?」マスターは丸椅子に腰掛けて電子タバコをくわえた。   (1/8 19:46:32)

「マスター、私もお店やってるんですよっ」と紗知が言うとマスターは驚いて「え?OLさんじゃなかったっけ?」と尋ねてきたので「仮想空間の中ですよぉ」と答えた。「あぁ、つまりネットの中だね?ってことは、そこは家賃や仕入れがないんだな?そりゃ羨ましいなぁ」マスターはまるで孫を見る老人のように目を細めて笑った。   (1/8 19:47:54)

「そうだっ。こんなことがあったなぁ。毎月月末にツケを払うシンさんって人がね、上客なんだよ?あのコロナの時に亡くなってね、この店に来ちゃ互いに悪口言い合ってたカズさんって人が「いいっ」って言ってんのにさ、シンさんのツケを全て払ってったんだよ」   (1/8 19:50:01)

この優秀な聞き役のマスターが唯一おしゃべりになってしまう相手が紗知だった。   (1/8 19:52:09)

「マッちゃん知ってる?みんなから嫌われてる人で『あんなヤツ出禁にしろ!』ってみんなに言われてたマッちゃん、いつもソフト帽の。さっちゃんを必ず隣に座らせてるけどね(笑)」   (1/8 19:56:31)

「マッちゃんは昔頭の病気やってね、内緒だよ?だからおかしいこと言うの仕方ないんだって俺はわかってるんだけどね、まぁ周りはなぁ…。昔は弁舌爽やかないい男だったのさ。」   (1/8 19:57:49)

マスターの饒舌は止まらなかった。   (1/8 19:59:46)

「こうして知りたくなくても色々なお客さんの裏事情が耳に入っちゃうんだね。夫婦水いらずだと思ったら不倫だったりね(笑)」   (1/8 20:00:28)

常連さんたちはそれぞれの事情を知らないけど、知らない人から見たらろくでなくても知ってるコチラから見るとね、時々つらいね。商売柄仕方ないけどね」   (1/8 20:01:49)

「マスター?一緒に冷酒飲もうか」   (1/8 20:02:42)

紗知が誘うと、マスターは「看板にしようかなぁ」   (1/8 20:03:19)

「いいよ、奢るよ」と言って腰を上げた。   (1/8 20:03:50)

「さっちゃんと飲むならどんな酒も銘酒だな。」江戸切子のおちょこから受け皿に流れたお酒が表面張力になっていた。   (1/8 20:05:52)

乾杯してふたり目をつぶって首を曲げ、「くぅぅぅ」と声を上げた。   (1/8 20:07:16)

「そうだ!キクちゃんわかる?ほら、横浜から来る3人組のいつもふざけてる!」   (1/8 20:09:02)

マスターに問われてすぐわかった。会えば必ず人を小馬鹿にする3人組だからだ。   (1/8 20:09:39)

「あの三人ね、さっちゃんに惚れてるんだってさ(笑)」掌を額に当ててマスターが笑った。   (1/8 20:10:41)

「それがね、さっちゃん」   (1/8 20:10:50)

「まるで中学生レベルでね、ハッハッハ!」   (1/8 20:11:11)

マスターが急に真顔になって「いやいや、特にリーダー格のキクちゃんは本気みたいだよ」と言ったところで、噂の3人組の会社員が店に乱入してきた。   (1/8 20:13:07)

そして、入ってきた途端に   (1/8 20:14:14)

「あ!金曜の夜に寂しい女発見!」とキクちゃんが指を差して紗知を笑った。   (1/8 20:15:08)

他の2人も「いやだいやだ!マスターと二人して線香立てるような暗い話ししてたんでしょ?」他の二人も笑った。   (1/8 20:16:29)

マスターはニヤニヤしながらお通しの準備をしつつ   (1/8 20:17:08)

「さっちゃん結婚するんだってさ」と腕組みして3人に嘘をついた。   (1/8 20:17:54)

すると、3人は立ち上がって「どうかお幸せに」と頭を下げて、マスターが手を叩いて大笑いした。   (1/8 20:18:39)

🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/8 20:18:44)

おしらせさんが退室しました。  (1/8 20:18:54)

おしらせさんが入室しました♪  (1/9 19:55:55)

立て続けにすみません💦   (1/9 19:56:10)

これは、もしもカラオケだったら嫌われるタイプですよね?(´・ω・`)   (1/9 19:56:45)

え〜と、書く前に…掌編は長くてもせいぜい原稿用紙5枚くらいだそうでして、   (1/9 19:57:44)

さっきムーさんが入れてくれたカウンターでチェックしたらちょうど原稿用紙5枚くらいでした💦   (1/9 19:58:22)

今回はそんなわけで、発案者胡蝶夢さんの名前をお題メーカーに入れてみました。   (1/9 19:59:11)

あ。毎回ネクラなことばかり書きやがって!:( •ᾥ•):と思われるでしょうがネクラなの( ꈍᴗꈍ)   (1/9 20:00:07)

始めます。   (1/9 20:00:16)

【胡蝶夢さんには「目をそらさないで」で始まり、「そろそろ認めてくれますか」で終わる物語を書いて欲しいです。】   (1/9 20:00:37)

🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/9 20:00:42)

「目を逸らすんじゃねえよ!やましいから目を逸らすんだよ」美咲は怒鳴られて頬を強く打たれて倒れ、倒れたところで腹部を蹴られた。   (1/9 20:01:37)

(脳内読者>ほら、もう暗い。ウンザリよね)   (1/9 20:02:14)

家族が止めに入ったが国立大に入学したばかりの長男薫の怒りは収まらなかった。   (1/9 20:07:21)

「土下座して詫びろ!お前がバカだから家族が皆泣くんだ!」狂気を孕んだ眼差しで口角に泡を吹かせて怒鳴りながら薫は号泣した。それは誰がどう見ても理不尽な怒りだ。   (1/9 20:08:01)

食卓は倒され、夕食が散乱し、石膏ボードの壁に風穴が空き、窓が割れていた。もはや祖父母も両親にも手の付けようがなかった。   (1/9 20:08:30)

傍から見たらとても滑稽だが、この惨状は美咲のテストの点が悪かったのが原因だ。たしかに自分が原因なのだから謝らなくてはいけないのかもしれないと美咲は思った。   (1/9 20:09:28)

「俺はお前の為を思っているのに!」鼻水と涎を垂らして泣いている兄に母親が「お前にはお前の、美咲に美咲の生き方があるんだから、妹思いなのはわかるけれど、美咲には美咲のいいところがあるんだから、ね?許してあげて」と母親が言うと、兄は母親の胸ぐらを掴み「お前が甘やかすからだ!」と激昂し、父親と祖父がが押さえつけ、祖母が号泣した。   (1/9 20:11:04)

とうとう騒ぎに気づいた近所の人が通報してパトカーがやってきた。繰り返すが傍から見たら滑稽だ。しかし、家族の心は疲弊しきって限界に達していた。   (1/9 20:11:49)

……………。   (1/9 20:12:24)

時は流れ、祖父、母、祖母の順で亡くなった。兄は入退院を繰り返し、やがて長期入院となり、外出が制限されるようになり、もう完治する希望は叶いそうもなくなった。   (1/9 20:12:30)

美咲が社会人になって25歳になり生活も落ち着いた頃、或る手術の際、術中のミスで蜂窩織炎になり東京都下の病院に転院することとなった。   (1/9 20:13:14)

窓際のベッドから外を見ると生い茂った木立が見えて、それがアニメ『トトロ』でメイとサツキの母親が入院していた病院に似ていると思った。   (1/9 20:13:42)

看護師に「ここってトトロの病院みたいですよね」と声をかけると「え?知りませんでしたぁ?『トトロ』の中の病院はしちこくやま病院、ここは昔、八石山病院だったんですよ?つまりここがモデルなんです」看護師が誇らしげにそう言った。   (1/9 20:15:00)

(へぇぇ、そうなんだ。それならトトロの森も近いのかなぁ?行ってみたいな)   (1/9 20:15:44)

一度好奇心が湧くと居ても立ってもいられず、美咲はパジャマ姿のまま点滴を下げるイルリガードル台をガラガラと音を立てて引っ張りながら鴨が泳ぐ池の脇を通り過ぎ、ちょうど病院前に滑り込んで来たタクシーに乗り込んだ。   (1/9 20:16:43)

運転手は振り向いてギョッとしていたが美咲はなんとか点滴を下げるマイクスタンドのような台を車内に入れて「トトロの森まで」と伝えた。   (1/9 20:17:33)

運転手は振り向いてギョッとしていたが美咲はなんとか点滴を下げるマイクスタンドのような台を車内に入れて「トトロの森まで」と伝えた。   (1/9 20:18:02)

「あのっ…だ、大丈夫ですか?入院中ですよね?」   (1/9 20:18:26)

運転手がミラー越しに美咲をチラッと見た。「すごいの!人生最大の激痛だったけどね、もう大丈夫!あ。多摩湖と狭山湖経由でお願いします」ドライバーは含み笑いをしながらクルマを走らせた。   (1/9 20:19:03)

途中、西武園遊園地の観覧車が見えて、まだ家庭が平和だった頃を思い出した。祖母がわざとゴンドラを揺らして、母親の顔が大袈裟に怖がる姿が浮かんだ。兄はいつもニコニコ顔のマジメで大人しく、そして優しく可愛らしい子供だった。   (1/9 20:20:19)

長男薫は神童だった。そのせいか美咲はひっぱたかれても蹴られても楽器を壊されても2階のベランダから絵の道具を捨てられても兄を尊敬していた。   (1/9 20:21:24)

子供の頃、いつも机に座って勉強していた兄に、「どうしてそんなに勉強するの?」と聞いたら薫が振り向いて「貧しい人や困っている人を助けられるような大人になるためだよ」とつまらなさそうに呟いて又机に向かった。薫は友達思いで生徒会長でテニス部の部長で人気者だった。   (1/9 20:22:28)

美咲は中学生の時に兄が要らなくなったメガネを素通しにして大切に隠し持っていた。時々こっそり掛けると強くなれたような賢くなれたような気がした。   (1/9 20:22:59)

そんな平和な昔のことを思いながら狭山丘陵を抜け湖を眺めながら病院に辿り着くと、看護師さんたちがタクシーに駆け寄ってきた。   (1/9 20:23:35)

「小笠原さん!どこに行ってたんですか!?出かけちゃダメですよ!みんな心配したじゃないですか!」   (1/9 20:24:26)

ぼんやりしていると三人の看護師の背後で美咲の兄が薫が腕組みして立っていた。   (1/9 20:25:12)

【訂正】   (1/9 20:25:26)

ぼんやりしていると三人の看護師の背後で美咲の兄、薫が腕組みして立っていた。   (1/9 20:25:39)

咄嗟に美咲は身を強ばらせた。   (1/9 20:26:00)

殴られるかもしれない。恐怖が走った。   (1/9 20:26:28)

だが、兄は呆れたように「なにやってんだよぉ?」と言った後「おまえらしいよな」と微苦笑を浮かべていた。   (1/9 20:27:22)

「あれ?お兄ちゃんどうしてここにいるの?」   (1/9 20:27:53)

「お父さんからお前が入院してるって聞いてな、お陰で外出許可が出たよ。ほら」兄からポチ袋を渡された。すぐに開けてみると1万円札が入っていた。   (1/9 20:28:38)

「ふつう目の前で開けないだろ」   (1/9 20:29:11)

兄が珍しく笑った。   (1/9 20:29:37)

美咲は、久しぶりに見る兄らしい笑顔だと美咲は思った。たぶん服薬しているせいか穏やかだった。   (1/9 20:30:07)

【訂正】   (1/9 20:30:19)

久しぶりに見る兄らしい笑顔だと美咲は思った。たぶん服薬しているせいか穏やかだった。   (1/9 20:30:32)

「安心したよ。じゃ帰るからな」   (1/9 20:30:53)

「え?今来たばかりで?」   (1/9 20:31:20)

「あぁ、久しぶりに外に出たから散歩したいんだよ。」   (1/9 20:31:44)

それから少し口ごもって生まれて初めて薫は妹を喜ばす言葉を掛けた。   (1/9 20:33:20)

「あ。そうだ。お前が妹で良かったと俺はいつも思ってるよ。ホントにじゃあな」   (1/9 20:33:31)

それだけ言うと美咲の兄は背中を向けて肩越しに手を振った。   (1/9 20:33:55)

その時だった。まるで映画のラストシーンのように武蔵大和駅方面の空に虹が出た。   (1/9 20:34:50)

「お兄ちゃーん!見てー!虹!」と声を掛けると、兄は空を見上げてから美咲の方に向いて照れくさそうにもう一度手を振った。   (1/9 20:35:58)

小さくなっていく兄の背中を見ながら美咲は心の中で念ずるように祈った。   (1/9 20:36:37)

(神様、もうお兄ちゃんを虐めるのはやめてください。お兄ちゃんの過去の頑張りをそろそろ認めてやってくれませんか。)   (1/9 20:37:21)

『しちこくやま病院にて』ことね   (1/9 20:38:10)

おしまい   (1/9 20:38:20)

🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/9 20:38:22)

おしらせさんが退室しました。  (1/9 20:38:29)

おしらせBBAさんが入室しました♪  (1/9 22:23:58)

おしらせBBAさんが退室しました。  (1/9 22:24:14)

おしらせねこ ◆v8O5xyO8Goさんが入室しました♪  (1/9 22:24:39)

おしらせ広瀬すずさんが入室しました♪  (1/9 22:24:53)

広瀬すずごめん🙏笑 後で入るのでお先にどうぞ❤️   (1/9 22:25:22)

おしらせ広瀬すずさんが退室しました。  (1/9 22:25:27)

ねこ瑠璃子様、失礼とは重々承知でお話が   (1/9 22:25:35)

ねこ瑠璃子様   (1/9 22:25:51)

おしらせ広瀬すずさんが入室しました♪  (1/9 22:26:06)

ねこ私のお部屋にいらしてくださいませ    (1/9 22:26:20)

広瀬すずはーい🙋‍♀️   (1/9 22:26:29)

ねこねこ、で検索すると出てきます   (1/9 22:26:35)

おしらせ広瀬すずさんが退室しました。  (1/9 22:26:37)

おしらせねこ ◆v8O5xyO8Goさんが退室しました。  (1/9 22:26:41)

おしらせねこ ◆v8O5xyO8Goさんが入室しました♪  (1/10 04:55:36)

ねこ昨晩はこちらの注意書きを無視した行為を致しまして大変申し訳ありませんでした。   (1/10 04:56:19)

ねこ今後はこのようなことは致しませんので、どうぞお許しくださいませ。   (1/10 04:57:38)

おしらせねこ ◆v8O5xyO8Goさんが退室しました。  (1/10 04:57:45)

おしらせさんが入室しました♪  (1/10 09:12:18)

そんな堅苦しい言い方しないでー 𝑤𝑤𝑤   (1/10 09:12:39)

そっか、文字だけだとアレですよね💦⬅️アレってなによ!   (1/10 09:13:18)

お気になさらず<(_ _)>   (1/10 09:13:36)

一緒にやろやろ?やろ   (1/10 09:13:48)

そんなこんなで𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝!   (1/10 09:14:04)

猿のように描きます!   (1/10 09:14:19)

🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/10 09:14:26)

「恋って偉大だ」で始まり、「君はきっと泣くだろう」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば7ツイート(980字)以上でお願いします。   (1/10 09:15:03)

はじまりはしまり〜   (1/10 09:15:19)

🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/10 09:15:23)

(恋って偉大だなっ。学習させないんだもの。)   (1/10 09:15:42)

真帆は心の中で呟いた。   (1/10 09:15:56)

時は五月某日、オープンカフェのテーブルを挟んで旧友の亜美はこの前失恋したばかりだというのに、何度目だろう?また誰かに熱を上げていた。   (1/10 09:16:40)

もう30になろうというのに、毎度毎度誰かを好きになっては熱を上げ、上手く行けば浮かれ、願い叶わず切ない顔をしたり、時には恋人と言葉の行き違いで口論になって凹んだり、亜美の恋模様は真帆にとってはおもしろい演し物のようだった。   (1/10 09:18:03)

亜美と真逆で、真帆は他人に恋愛話をした事が一度もなかったが、一度だけ本気になりそうになった相手がいた。   (1/10 09:18:51)

たしかに何人かつきあっていた人はいたが、唯一こちらが本気になった人には遊ばれていた。   (1/10 09:19:31)

相手から誘われて毎週会っていたので3ヶ月ほど経った時「私たちは恋人?」と尋ねたら「もしかして本気になっちゃった?」と面白くて人気者のカレは複雑な微苦笑を浮かべた。真帆は1秒で察して「冗談ですよぉ〜」と覆した。   (1/10 09:20:09)

真帆はそれ以来笑顔の仮面を被りつつ心は冷めていた。   (1/10 09:20:42)

人生には色々な悩みがある。そこに恋の悩みまで足したくはなかった。   (1/10 09:21:04)

それ故に目の前の亜美の「あの人どう思っているんだろう?」と言って所謂恋煩いしている姿を愛おしいとさえ思った。   (1/10 09:21:33)

亜美が真帆を呼び出したのは今つきあっているカレに会ってほしかったからだ。   (1/10 09:22:14)

亜美は男友達の多い真帆を勝手に買い被っていたので真帆に自分のつきあっている人を見立ててもらいたかったらしい。   (1/10 09:23:11)

しばらくして「お待たせ」と現れた人と真帆は互いに驚き瞬時に暗黙の目配せをした。   (1/10 09:23:29)

安価なテレビドラマのようだが、おおよその物語は現実の模倣だ。だとすればこの偶然こそが現実にありふれているものなのかもしれない。   (1/10 09:24:36)

亜美の想い人は初対面ではなかった。   (1/10 09:25:30)

真帆が何度も告白されたのに曖昧に笑ってフェードアウトした歳下の元カレだった。遊び人のカレとの狭間で真帆も揺らいでいたが、結果的に会うことがなくなった。   (1/10 09:26:56)

何一ついやなところがないカレだった。   (1/10 09:27:29)

「友達として続けるなんて無理だよ」それが最後の言葉だった。   (1/10 09:28:03)

今はふたり過去に封印をしなければいけない。   (1/10 09:28:41)

「はじめましてぇ」「はじめましてっ」   (1/10 09:29:03)

二人は初対面同士の挨拶をした。ギリギリの感情を内に秘めて三人は和やかに笑い話を続けた。   (1/10 09:29:25)

途中、亜美が「あ、会社から」と言ってスマートフォンを手にして立ち上がり「ちよっと長くなるけどごめん!」と退座して離れた。   (1/10 09:29:52)

「亜美、可愛いでしょ?」真帆が尋ねると彼は「うん。歳上なのに可愛いね。」と笑い、「さすがに友達同士だけあって真帆さんと亜美ちゃん見た目は違ってもマインドが少し似てるよね?だから好きになったのかな」と言った。   (1/10 09:30:28)

(真帆は自分だけ敬称になっていることに気づいた。)   (1/10 09:30:53)

「亜美は私なんかと違ってホントにいい子なの。よろしくお願いします。」真帆は頭を下げた後、離れたところで電話をしている亜美の背中を見ながら   (1/10 09:31:32)

「ホントに泣かせないでよぉ?あの子泣き虫だからね?ふられたら三年くらい泣いちゃうよっ?」真帆はカレにイタズラっぽい視線を投げかけた。   (1/10 09:33:09)

すると、カレは真っ直ぐに真帆を見つめて   (1/10 09:33:51)

「真帆さんだって、きっと誰にも見せずにやっぱり泣くんでしょ?」と言って三日月のような目を細めて両方の口角を上げた。   (1/10 09:35:33)

『ともだちのカレは元カレ』琴音   (1/10 09:36:12)

おしまいっ   (1/10 09:36:17)

🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/10 09:36:20)

おしらせさんが退室しました。  (1/10 09:36:27)

おしらせ琴音さんが入室しました♪  (1/10 10:04:42)

琴音え〜💦   (1/10 10:04:52)

琴音お題には(980字)以上でお願いします。⬅️このようにありましたが、カウントしてみたら1177文字、原稿用紙3枚分でした 𝑤   (1/10 10:06:20)

琴音記憶に間違いがなければ、過日、私がピッタリ出した後、りのあさんもピタっと文字数合わせて喜んでいた記憶が。   (1/10 10:07:35)

琴音チャレンジしたら面白いですよっ。   (1/10 10:07:53)

琴音誰よ!?:( •ᾥ•):ショートストーリーだって言ってるのに暗いこと5000文字とか書く人!ヽ(`Д´)ノ   (1/10 10:08:44)

琴音すみませんでした<(_ _)>💦   (1/10 10:08:53)

琴音そんなわけで、あーたもLet's challenge!   (1/10 10:09:42)

琴音ヾ(*'-'*)   (1/10 10:09:57)

琴音🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/10 10:10:00)

おしらせ琴音さんが退室しました。  (1/10 10:10:06)

おしらせ広瀬アリスさんが入室しました♪  (1/10 11:45:51)

広瀬アリスうわぁ💦 同じ文字で回したのに、昨日とお題変わってた笑笑   (1/10 11:47:06)

広瀬アリスとちおとめさんには「まるで魔法のようだった」で始まり、「だから、その瞬間までは」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば3ツイート(420字)以内でお願いします。   (1/10 11:47:21)

広瀬アリスまるで魔法のようだった。鮮やかな手付きで、「向こうを向いて」「ほら、背筋をシャンとなさいな!」だのと娘に号令をかけながらも、嬉しそうな目をした母の手は鮮やかにキビキビと動き回り   (1/10 11:52:07)

広瀬アリスついに帯締めを終えてパン!と背を叩き私の頬に顔を並べると、「あら素敵ねー!」と満面の笑みで満足げに姿見の中で母の魔法に魅了された私と目が合った   (1/10 11:55:04)

広瀬アリス思えば母が着物を装っていた記憶は少なく、小学校の入学式で髪まで結い上げたとき以外では、祖父母の葬儀の折の5つ紋の喪服くらいしか無い   (1/10 11:58:56)

広瀬アリスにも関わらず、こんなにも慣れた手つきで着付けをしてくれたのは恐らく、今では廃れた過去の時代の嗜みだったのだろうか   (1/10 12:01:26)

広瀬アリスあれから四半世紀も過ぎて私も嫁ぎ、子が生まれて母となり、娘の成人を祝う側に立っている   (1/10 12:03:38)

広瀬アリスあの何とも言えぬ、着付けでも浴衣では決して味わえない、心から身体まで引き締まってピンと背を立たせ、自然と胸を張った清々しくも凛々しい思いを娘にも味わって、新成人として自信と誇りを持って欲しい   (1/10 12:07:13)

広瀬アリスお金でいくらでも着付けは出来るだろうが母の愛情としてこの手の温もりで長襦袢から伊達紐、衣紋等手を尽くしてあげたい 私も母にそうして貰ったように   (1/10 12:09:25)

広瀬アリス成人の日まで、ばれないように着付け教室に足繁く通うのはその一点の思い故だ 娘はきっと喜んでくれる事だろうな 一生の嬉しい思い出になって欲しいな    (1/10 12:13:20)

広瀬アリスだから、この密かな楽しみを大切にとっておくのだ 成人の日を迎える、その瞬間までは   (1/10 12:14:33)

おしらせ広瀬アリスさんが退室しました。  (1/10 12:14:36)

おしらせさんが入室しました♪  (1/10 18:34:04)

お題引き継ぎます。『まるで魔法のようだった』で始まり『だからその瞬間までは』で終わる物語   (1/10 18:35:50)

まるで魔法のような光景だった   (1/10 18:36:31)

我が商品開発部の、社運を賭けた一大プロジェクト。メンバーの昼夜を問わぬ働きと、それにふさわしい理念と情熱の結晶が目の前にあった   (1/10 18:37:14)

数々の耐久性試験を乗り越え、発熱量冷媒テストもクリアした誇らしく輝くそれが、大型カプセルの中で鎮座している   (1/10 18:38:03)

社員のひとりが興奮気味に私に話しかける『真空二重構造、苦労もありましたが部長が信念を貫いて推し進めてくれたおかげでようやく形になりました。これからは国内でバンバン売れ…』   (1/10 18:38:38)

その社員の言葉を私は両手で制して遮る『国内?いや違う、世界を席巻する商品にするのだ、世界に通用する商品名でな!もう候補は考えてある』   (1/10 18:39:14)

どよめく社員の前で私はホワイトボードにペンを走らせる   (1/10 18:39:49)

『マジカルレプタイル』『シルバーウィザード』『マウンテンコンパニオン』   (1/10 18:40:06)

ざわめきの中、拍手が巻き起こる。そう、この発明は世界のシェアに目を向け、世界に通ずる商品名にしなければならないのだ   (1/10 18:40:33)

その時、部署のドアが開き、慌てたようにひとりの社員が入って来た   (1/10 18:40:52)

『その…申し上げにくいのですが商品名の件、広報のほうで名前を決めて社主の認可が下りてしまったみたいで』   (1/10 18:41:26)

『なに!どうゆう事だ!かくしてその名前とは?』   (1/10 18:42:03)

『魔法瓶、でございます…』   (1/10 18:42:36)

そんな名前、許すものか。そう、私の目の色が黒から変わるその時まで   (1/10 18:43:13)

おしらせさんが退室しました。  (1/10 18:43:30)

おしらせ歩美さんが入室しました♪  (1/25 23:28:46)

歩美「大丈夫?ときかれて我に返る」に始まり「それだけで十分」で終わるお話   (1/25 23:29:08)

歩美「大丈夫?」と聞かれて我に返った。「ん? なんで? 大丈夫だよ」って無理して言ったけど、全然大丈夫じゃなかった。   (1/25 23:29:28)

歩美「パトカーに連れていかれる犯人みたいに、肩を落として俯いて、まるで手錠でも掛けられてるんじゃないかくらいのダメさ加減で。なんならコートでも掛けて顔を隠してあげようかくらい・・・は冗談だけどさ」   (1/25 23:29:41)

歩美「そんなふうに見えてたのか・・・」って言ってはみたけど、自覚はあった。だって、さっき親友のアキから同じようなことを言われたばかりだったから。そんで、ネガティブ思考になってる私を心配してくれたアキに、ついキツイことを言い返して喧嘩をしてしまい、そのことがますます落ち込んでしまう原因になっていたから。   (1/25 23:29:54)

歩美「アキには後で謝ればいいだけの話じゃね」って言われて、またアキに言ったことと同じようなことを口にしそうになった。「そんなに簡単に言わないでよ!あんたに私の何が分かるっていうのよ?!」って言葉を慌てて飲み込んだ。   (1/25 23:30:10)

歩美こんなんだからダメなんだよねえ。自分のことしか考えないで、すぐに誰かのせいにして責めちゃうんだ。ちょっとのことでイライラしてさ。頭は悪いし、どんくさいし、思い遣りもないし、友達の中じゃチビでデブでしかもブスの方だし・・・   (1/25 23:30:26)

歩美「何考えてるのよ、また暗い顔して俯いてるよ」って言われて、また我に返った。「あんたのことだから、自分の嫌なところを、指折り数えてたんじゃないの?」「え?!」「ほら当たったんでしょ」「んん・・・まあねえ」「自分のダメなところを山ほど集めたって、意味ないじゃん」   (1/25 23:30:39)

歩美「一から十までいいとこばっかの人なんていないようにさ、一から十までダメなとこばっかの人もいないよ、マジで」だけどさ・・・って言おうとしたら、「自分がダメな理由なんて考えるだけ無駄。ダメな原因を追究して論文でも書いて発表する? ダメはダメなんだからさ。簡単には直らないし、変わらない。同じようにね、自分は素敵だっていう理由もいらないんだよ。それっぽい理屈をつけて素敵な自分を探すのなんて意味ないって」   (1/25 23:30:54)

歩美そして畳みかけるように、「大丈夫!大丈夫!! あんたはあんたのまんまで大丈夫! それだけで十分なんだから」   (1/25 23:31:09)

歩美いつもの お笑い おふざけを 封印してみました   (1/25 23:31:40)

おしらせ歩美さんが退室しました。  (1/25 23:31:45)

おしらせさんが入室しました♪  (1/27 23:13:42)

次、入ります!   (1/27 23:14:13)

「世界はいつだってかみ合わない」で始まり、「だから、さようなら」で終わる物語を書いて欲しいです。   (1/27 23:14:33)

『君ひとりじゃない』作)名無子ワンダーランド   (1/27 23:15:53)

「え?そうだよ?世界はいつだってかみ合わないよ?ロシアや中東をご覧よ、言葉があっても言葉では解決せずに戦争をするだろ?戦争をしなくてもだよ?対話を拒んだり、相手国を出し抜こうとしたり、これが世界だよ。   (1/27 23:16:53)

それは俺たちの身近でも同じだよ。言葉の掛け違いや価値観の違いで対立するじゃないか?それは言葉で解決出来なかった小さな戦争だと僕は思うんだ。」   (1/27 23:17:28)

「あ、俺は思うんだ。」   (1/27 23:17:56)

松本さんから届いたLINEを見て私は感銘を受けた。   (1/27 23:18:32)

松本さんはSNSで作られた私達のサークルに最近やってきた人で、たちまちメンバーの中では目立つ人になっていた。実際に会ったことはないが、彼の心意気に好意を持った女子は多かった。   (1/27 23:19:28)

私の方が古くからのメンバーだったのに、彼はとも短い時間で人の心の内にすんなりと入り込み、私の何十倍も多く他のメンバーたちと個人的な繋がりを持っていた。私はと言うと、現実もネット社会も自分から飛び込んでゆくタイプではなかった。   (1/27 23:20:36)

だからこそなのだろう、「老婆心ながらだけれど、あいつには気をつけろよ?」「あいつはやばいよ?」と私によく声を掛けてくれた。   (1/27 23:21:00)

ただ、彼のそのアドバイスがキッカケで二人の人と気まずい関係になってしまった。   (1/27 23:21:24)

或る日、彼から、私に対する誹謗中傷とおぼしきグループLINEのスクショを見せられたからだ。松本さんを含めた三人のグループLINEのスクショなのだが、ひとつだけ疑問が浮かんだ。   (1/27 23:24:26)

おしらせ無言時間が25分を超えたため、さんが自動退室しました。  (1/28 00:28:55)

おしらせさんが入室しました♪  (1/28 04:23:53)

「このサークルの中で信じられるのは君だけだ。君とは永遠に親友だ。」と私に言っていたはずの彼が私に対する陰口に対して全くなんの擁護も異論も挟んでいなかったことだ。親友だと私に言ったのに、「彼女はそんな奴じゃない」とは言わず、私に対する陰口をスクショして見せただけだった。   (1/28 04:24:44)

私は、松本さんから「彼女たちは用心したほうがいい」と何度も言い含められていた。それでも殆どの女性が他人の噂話が好きなのも理解していたので妙に怒りは感じていなかった。単細胞な私は本人に真意を尋ねに行き、口論をする気などなかったのだが、結果、諍いになってしまった。長い間の友情関係にヒビが入ってしまった。   (1/28 04:26:49)

それは私の過去と照らし合わせれば、有り得ない過失だった。現実の世界では諍いなど生まれて一度もなかった。勿論SNSのサークル内でも困らせられた事はあっても誰とも諍いはなかった。   (1/28 04:28:06)

言葉足らずだと誤解が生まれる。ネット社会では有り得ることなのはわかっていたが、私は失敗した。それは長く尾をき深く悔やまれる過失だった。   (1/28 04:30:28)

それは長く尾を引き深く悔やまれる過失だった。   (1/28 04:31:02)

だが、どうやらこの一連の事象は私だけに起きたことではないようだった。   (1/28 04:34:27)

ある頃からあちらこちらから「このサークルから抜けるね」というLINEが私に届くようになった。   (1/28 04:35:09)

たった一年の間で、長い間みんな和気藹々として仲が良かったサークルから次々と人が消えていった。   (1/28 04:36:21)

メンバー間の不協和音が目立ちはじめ、人間関係はギシギシと音を立てて軋みはじめていた。   (1/28 04:36:25)

また別の或る日、サークル内で一番若い富田さんから「事情ができたから私抜けるね。楽しかった。ありがとう!」とLINEが届いた。   (1/28 04:37:52)

どうしたの?と聞いても曖昧模糊とした歯切れの悪い返答しか返って来なかった。何かを隠している。直感でそう思ったが結局細かいことは聞けなかった。   (1/28 04:40:43)

更に日が経つと、松本さん私と同じように仲が良かった人との関係が壊れてしまったと云う人達からのメールやLINEがいくつか届いた。   (1/28 04:44:27)

【訂正】   (1/28 04:45:00)

更に日が経つと、私と同じように仲が良かった人との関係が壊れてしまったと云う人達からのメールやLINEがいくつか届いた。   (1/28 04:45:21)

どうやら、松本さんは仲の良いグループの狭間に人当たりよく自然に入り込んでは、個別に双方の悪い噂を流し、コミュニティに疑心暗鬼の種を撒いていたらしかった。   (1/28 04:51:03)

私は、夜の闇の中に黒い塊が膨らんできているような気がした。もう朝が来ないかもしれないような不安に襲われて、常に冷静なサークルの長、河野さんに伺いを立てた、。   (1/28 04:54:10)

彼の推理はこうだった   (1/28 04:54:26)

「諍いの種を撒いた後で揉め事になったら『俺に任せろ!』と出てくる。そうすることによって皆から敬い慕われる。それが松本君の狙いなのじかもしれないね。バカな話しだけれど、そんな気がした。」   (1/28 04:56:02)

それを聞いて私は戦慄した。(まるでサイコスリラー…)   (1/28 04:57:20)

「え?それって異常じゃないですか?そんな人いませんよ!」私はその説を否定した。   (1/28 04:58:51)

「被害者の君が気づいてない 𝑤!女性陣から見ると彼は余程魅力的なのかな?草生やしていい? 𝑤𝑤𝑤」   (1/28 05:01:30)

被害者?私は首を捻った。   (1/28 05:01:56)

松本君、僕のところにも君に対する悪い噂をよこしに来たんだよ。勿論、信じませんと伝えておいたけどね 𝑤今まで彼はそれで上手くやって来たんだろうね。ただ、君の、本人に真意を確かめに行くという行動は松本君にとってはまさかの想定外だったのかもしれないな 𝑤。」河野さんはそう締めくくった。   (1/28 05:03:00)

やがて、松本さんから被害を被った人たちはサークルから抜けるか、洗脳が解けて仲違いした関係を修復するかに分かれたが、いずれにしても何故かどちらも沈黙していた。   (1/28 05:05:16)

私には納得出来ないが、それが大人の賢明な判断として、もう関わらないと決めたのかもしれない。   (1/28 05:05:58)

そして、新しい被害者たちはまだ松本さんがどんな人物なのかに気づいておらず、相変わらず松本さんシンパとして彼の人柄の素晴らしさを絶賛して宣伝していた。   (1/28 05:06:27)

もどかしいのに他の人たちと同じように沈黙するしかなかった。   (1/28 05:08:54)

腹立たしかった。けれども、私がフライングすることで沈黙している人達が傷つくのではないか?   (1/28 05:09:43)

苦悩した。   (1/28 05:09:49)

それならばと思い、私は何にも知らないふりをして松本さん個人にLINEを送った。   (1/28 05:10:10)

すると、彼の物言いはまるでコチラの出方を探っているかのような話しかたで、相変わらず「敵は身近なところにいるから気をつけて」となどと言っていた。   (1/28 05:10:57)

そして、「俺はこのサークルから抜けるけれど、君もここはやめた方がいいよ」とアドバイスしてきた。私はなんにも言えなかった。   (1/28 05:11:38)

その後、私も沈黙してぼんやりとサークルのログを眺めていた。彼はもうあそこには行かないと言っていたのに連日顔を出して自分の心の不調と人間関係に於ける失敗を軽妙な話し方で面白可笑しく喋り、女子たちは心配して「どうしたの?」と優しく声を掛けていた。   (1/28 05:12:23)

「いやぁ、ここでは言えないからさ」   (1/28 05:13:01)

「じゃあツーショで」   (1/28 05:13:37)

この会話を何度見かけたことだろう。これが彼の得意の手口だった。私の時と同じだ。   (1/28 05:14:21)

おそらく、今も彼はどこかで今度は別の誰かを仮想敵国のように悪人に仕立て上げ「俺が解決するからさ」と女性陣を喜ばせているのかもしれない。   (1/28 05:16:01)

だから、私は残念な気持ちと淋しい気持ちでLINEから彼の名前を削除した。   (1/28 05:16:45)

さようならと。   (1/28 05:17:06)

🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/28 05:17:52)

おしらせさんが退室しました。  (1/28 05:18:01)

おしらせさんが入室しました♪  (1/28 09:30:23)

お題【「大人は泣かないものだと思っていた」で始まり、「きっとそれは恋」で終わる物語を書いて欲しいです。】   (1/28 09:31:00)

『遅れてきた人』作) 名無子   (1/28 09:31:59)

「あのさ、大人は泣かないものだと思っていたんだよぉ。行く前に父親にね、大人なんだからビービー泣くなよって釘を刺されたの。でもね、溝の口の葬祭場で父親よりも年上の人たちが棺を囲んで号泣してるのっ。そんなの見たら耐えられなかったよ。」   (1/28 09:33:04)

先週、千紗を音楽の世界に引き戻してくれた敬愛する人が亡くなった。不謹慎なようだが淡々と話す彼女の顔が私には今日はひと際魅力的に見えた。   (1/28 09:33:41)

「いつもトモダチみたいに話していたから70歳だったなんて思いもしなかったよぉ」   (1/28 09:34:04)

千紗は笑った。今日の彼女の笑顔はよほど泣いたのだろう儚い笑顔だった。   (1/28 09:34:57)

亡くなったその人は52年も東京で暮らしているのに山形訛りが抜けない人だった。初めて彼のステージを見たのは下北沢のライブハウスで千紗と一緒に見た。   (1/28 09:36:08)

ライブが跳ねると「オンちゃんの娘さんかい?」と千紗に人懐っこい顔で尋ねてきた。「お父さんから聞いているよぉ⤴バンドやってたんだろ?またやらないかい?そっちの子も、前座だけどな!カッカッカッ…」水戸黄門みたいに見えた。   (1/28 09:37:23)

私は仕事が忙しかったので丁重に断り、千紗は「下手だから」と照れながら答えた。本当はやりたいに違いないことはわかった。すると、その人は「オリジナルわよっ?間違えてもわかんねからよ?」と笑った。   (1/28 09:39:06)

結局私は断り、千紗はおどおどしながらも前座でステージに立った。やる度に後悔して深く落ち込み、リベンジと言っては又落ち込んでいた。   (1/28 09:39:54)

ライブは土日曜に集中して、千紗はその度に有休休暇を取っていたのだが、家庭の事情で出られなくなった。   (1/28 09:40:36)

千紗はどう答えていいのかわからず、頭の中が加熱して、その人から何度かLINEがあったが未読にしてしまった。   (1/28 09:41:26)

その人は膵臓癌が発見されて、手術が迫っていた。   (1/28 09:42:15)

だが、千紗には敢えて伝えるのはやめることにした。そして同世代の仲間たちにも千紗は伝えないでくれと念を押した。   (1/28 09:43:02)

あの人と話したら絶対に仕事に穴を開けてでも行ってしまう。千紗はそう思っていてLINEを読まずにいた。   (1/28 09:43:49)

その人の仲間たちは、彼女が知ったら壊れてしまう。そう思った。   (1/28 09:44:17)

【ランチタイムにつづき書きます💦】   (1/28 09:44:44)

おしらせさんが退室しました。  (1/28 09:44:47)

おしらせさんが入室しました♪  (1/28 12:10:15)

「俺が死んでしばらくしてから聞かれたら死んだと伝えてくれや」   (1/28 12:11:07)

仲間たちは約束を守るつもりであった。   (1/28 12:11:27)

しかし、その中の一人が亡くなった日に千紗に直接電話をかけて今日亡くなったと伝えた。   (1/28 12:12:46)

千紗は何度も嘘だ!と言ったが、東山さんという下北沢のライブハウスでミキサーを担当していた人が、「お前がいないのはおかしいと俺は思って」と言い、そこからは嗚咽だけが聞こえ、千紗も号泣した。   (1/28 12:14:41)

葬儀場に行く車中、千紗は自分がLINEを未読し続けたことを深く悔やんだ。   (1/28 12:15:26)

そして、だんだんと頑なに秘密を守った仲間たちを恨む気持ちが沸き起こるのを抑えきれなかった。   (1/28 12:16:45)

けれど、一番悪いのは紛れもなく自分だということは逃れようもない事実だった。   (1/28 12:18:23)

その人からの電話に出たら「よぉ!なにしてんだぁ⤴?またやるからなぁ」と云う元気な声が聞こえて、   (1/28 12:19:37)

「はい!」と答えてしまうだろう。そんなちっぽけなことで逡巡した自分を憎いとすら思った。   (1/28 12:21:11)

葬儀の日、私は遅れて武蔵溝ノ口に向かった。   (1/28 12:22:02)

道に迷ってやっと辿り着くと名の知れたミュージシャンたちがみな泣いていた。   (1/28 12:22:44)

その人は遠い昔、エレックレコードという老舗の音楽事務所にいたのに、その不器用さでプロとしては売れなかった。   (1/28 12:23:47)

ただ、多くの人を育てた人で、恩義を受けた者たちが沢山駆けつけてきたのだった。   (1/28 12:24:34)

私はその人の痩せ衰えた、しかし綺麗な死に顔を見てこんな顔をしていたかなぁ?まるで別人じゃない。そんな不思議な感覚に襲われた。   (1/28 12:26:36)

それから長い間、千紗の取り返しのつかない過失は千紗自身を苦しめ続けていた。   (1/28 12:27:33)

親友としてい見ていればわかる事だったら、   (1/28 12:27:44)

だった。   (1/28 12:27:51)

それから何年か経った或る日、   (1/28 12:28:46)

千紗はその人に向けて謝罪と感謝の言葉をLINEで送ったそうだ。   (1/28 12:29:36)

勿論エラーになってしまうと思いつつだが、思いの丈を込めて送ったらしい。   (1/28 12:30:30)

するとしばらくしてスマートフォンの画面が明るくなり、慌てて手にして画面を見ると、   (1/28 12:31:07)

「お〜い!元気してっかぁ?会いたいからってこっち来んのはぇぇからな‪🤣‬」   (1/28 12:32:05)

うそ!うそ!?千紗は数秒間、本当にその人からの返信かと思ったがすぐに奥さんか娘さんか息子さんか、家族の誰かからの気の利いた優しい嘘なのだと理解した。   (1/28 12:33:33)

「やっぱりいるんじゃん!遊びに来てよ 𝑤本当にLINEに出なくてごめんね(っω<`。)」   (1/28 12:34:33)

そう返した。   (1/28 12:34:41)

するとその人の奥さんからLINEが届いた。   (1/28 12:35:15)

「千紗ちゃん!庄司は今もここにいるから遊びにおいでなさいよ 𝑤」   (1/28 12:36:08)

「庄司は当たり前だけど、今も美人な私を愛しているんだけれどね、 𝑤」   (1/28 12:36:44)

「あなたが気になって気になって仕方なかったんだって。娘を思う気持ち?って聞いたらね、娘ならいるだろ!って言うの。」   (1/28 12:37:53)

「今思えば、きっとそれは恋だったんだと思うの。」   (1/28 12:38:42)

「あなたはうちの旦那の最後の恋人よ。」   (1/28 12:39:02)

千紗はLINEの活字に温もりを感じた。   (1/28 12:39:23)

悔し泣きではなく、初めて身を清められるような涙を流したそうです。   (1/28 12:40:01)

おしまい   (1/28 12:40:13)

🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/28 12:40:16)

おしらせさんが退室しました。  (1/28 12:40:20)

おしらせさんが入室しました♪  (1/30 00:04:52)

【お題】「あの子になりたい」で始まり、「緑が目に眩しかった」で終わる物語を書いて欲しいです。   (1/30 00:05:48)

『緑が目に染みる』   (1/30 00:06:31)

作)名無子   (1/30 00:06:57)

🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹   (1/30 00:07:06)

(あの子になりたいなぁ)   (1/30 00:07:28)

あの子とは理子のことだ。裕福な家で伸び伸びと育ち、弓道部の部長で美術が得意でよく展覧会で作品が飾られ、生徒会長で、優しく茶目っ気があって、   (1/30 00:07:53)

困った事に美人だ。   (1/30 00:08:09)

理子と舞は幼稚園からの友達で学業を競い合った親友だ。舞だって生徒会に所属していて独特なユーモアがあったのでそこそこの人気者ではあった。   (1/30 00:09:17)

但し女子校のなかでのことだが。   (1/30 00:09:38)

だが、舞の父親が事業に失敗して家族が病に伏してから二人の歩む道は起点から離れるにつれ遠くなってしまった。   (1/30 00:10:31)

理子は、アイデア豊富で何をしでかすかわからない舞の持つ不思議な魅力と才能が掠れるように消えていくさまをは我がことのように嘆き悲しんでいた。   (1/30 00:13:02)

小さな頃、二人はさくらんぼのようだと言われていたが、高校になる頃にはそれを信じる者は少なくなった。   (1/30 00:13:51)

おしらせ無言時間が25分を超えたため、さんが自動退室しました。  (1/30 00:49:34)

おしらせさんが入室しました♪  (1/30 05:49:37)

それでも窮地に追いやられても舞は誰かを妬んだり僻んだりすることはなかった。だが、努力ではどうにもしようがない運命の力に抗えずだんだんと自暴自棄になっていった。   (1/30 05:50:45)

高校2年の冬、舞は声を掛けられて一緒に遊んでいた公立校の不良グループの起こした事件に巻き込まれて学校側から自主退学と強制退学の二択を迫られるという憂い気目に遭った。   (1/30 05:53:09)

結局、自主退学をして、大勢の友人たちから惜しまれながらも2ランク程偏差値の低い学校に取り敢えずは入学ができた。   (1/30 05:54:00)

皮肉な事にその学校では理子のように成績だけは1位になった。それを元のクラスメイトに伝えるとみんなは大笑いした。   (1/30 05:55:00)

理子と舞の関係は転校しても変わらず、もちろん舞の親友たちも変わることなく休みの度に会って励ましてくれた。友情は変わらなかった。   (1/30 05:56:35)

高3の夏休みのこと、理子の家で舞と二人、向かい合って互いの肖像画を描いている時だった。   (1/30 05:58:50)

「わたし、理子になりたかったなぁ」舞が初めてそんなことをぽつりと呟くと、理子は「えーっ、なんでなんで?」とカンバスから顔を逸らして慈しむような眼差しで舞を見た。   (1/30 05:59:30)

「だってさ、中学の卒業文集だってさ…」   (1/30 05:59:49)

中学の卒業文集のタイトルは何故か何故か知らないが面白くもなんともない『灯台』だった。   (1/30 06:00:47)

その文集の表紙を飾る絵を全生徒が描いたのだが、理子は夜に光を差す灯台そのものを確かに写実的に上手に描き、舞は膝を抱えた人と立ち上がり遠くを指差す人が背中から光を受けて前に長い影が伸びている絵を描いた。   (1/30 06:01:39)

周りの生徒たちからも教師からも、そして理子からも、唯一、ただ一人、灯台を描いていない舞の絵に驚きをもって賞賛されたのだが、表紙を飾ったのは結局は理子の絵だった。家庭環境のせいで舞の作風が暗かったこともあったのかもしれない。   (1/30 06:02:02)

「先生たちは平凡な模範解答をありがたがるのよ!誰が見たって舞の方が段違いだったわよ!お陰であなたのファンからバッシングされたわよ!」と言って理子は爽やかに笑った。   (1/30 06:03:02)

容貌は違えど、素直で明るい人間として育ったはずなのに…。内心そう思いはじめていた舞は理子の笑顔を見て自分が恥ずかしくなった。   (1/30 06:04:33)

もしも理子が自分と同じ境遇に置かれても理子は理子のままに違いない。それは心の体力差なのかもしれない。私は弱かったんだ。私が愚かで弱かっただけなんだ!一人胸の内で頷いた。   (1/30 06:05:51)

友情は永遠だ。互いに信じていた。   (1/30 06:06:12)

2004年の冬、舞のもとに理子の訃報が届いた。   (1/30 06:08:24)

何故?友人に尋ねると、急性不整脈が原因だと聞かされた。   (1/30 06:11:23)

放心状態のまま理子の家を訪ねると舞だけが理子の父親から通夜に出席することを拒まれた。   (1/30 06:13:14)

「おじさん!私よ!舞ですよ!?私は理子の一番の親友です!」と悲鳴のような声で訴えかけると「家内は心臓が悪いもので勘弁してください」と目も合わせてくれなかった。   (1/30 06:14:04)

舞はあまりのショックで泣くこともできず、夢遊病者のように虚ろな目をして弔問に訪れた人の流れと逆方向に歩いた。   (1/30 06:17:39)

すると理子の姉が追いかけてきて舞の手を握ってきた。   (1/30 06:17:57)

「舞ちゃん!ごめんね!父を許してね。聞いて!」声の主、理子の姉を見ると瞳が白うさぎの目のように真っ赤だった。   (1/30 06:18:59)

理子の姉が気まずそうに話した。「ノートに、理子のノートにあなたの事が書いてあったの」   (1/30 06:19:13)

「私に対する悪口ですか?」   (1/30 06:19:42)

理子の姉を見つめると、口篭りながら「逆よ、まるで…熱烈なラブレターみたいに…。それと、遺伝性不整脈が原因は嘘なの。」と答えた。   (1/30 06:20:17)

ぼんやりとして舞には理解出来なかった。   (1/30 06:20:51)

「理子ね、理子病死じゃないの。自殺だったの。あなたたちが(音楽の)練習していた場所で」   (1/30 06:21:43)

理子の姉は両手で舞の掌を強く握りしめて振り絞るように訴えた。   (1/30 06:22:13)

2024年01月06日 13時30分 ~ 2024年01月30日 06時22分 の過去ログ
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