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「紅月の下、君を求むる」の過去ログ

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2017年01月01日 21時22分 ~ 2017年02月21日 10時52分 の過去ログ
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おしらせ新規ルームを作成完了しました。(Android 42.145.***.233)  (2017/1/1 21:22:36)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/2 22:58:46)

紅焔♂妖成り(ため息を吐けば、白く凍える。日が落ちてからの世界というのは光が少ない。表通りであればもっと明るいが、此方の通りは月明かりしか落ちてこない。まだ日が落ちて間もないが灯りを使うような家族は少なく。かつて……古い時代にはこのような時間に妖が跋扈していたと言う。人はそれを畏れ日が落ちれば家の外には出ないようにしていた。いつしかそんな日々が無くなり、妖も人々の前に姿を見せなくなって久しい。)久しいはずなのだがなぁ。(もう一度ため息を吐けば、玄関先にいる小さな魑魅魍魎達に餌を与え。実際に彼等は見えなくなると言う方法で常に自分達と同じ世界に住んでいるのだ。そして自分が彼等の姿を見れるのは『妖成り』と呼ばれる、先祖帰りした人間または特定の方法で妖しいの力……妖力を扱えるようにななった人間だけだ。)   (2017/1/2 22:58:50)

紅焔♂妖成り(幼い頃から妖が見えるために畏れられ、村からも早くに追い出された自分が導き出したのはひっそりと見つからないように暮らすことである。妖達が見えなくなると言う方法を選んだのもよく分かる。結果的にひっそりと暮らすことに成功したものの、見える人間にはとことん無頓着と言うか寄ってくるのが妖と言う種族らしく、何度追い払っても次の日には数が増えてやってくるため諦めて餌をやるようになった。一つの愛玩動物ような扱いである。彼等がそれに対してどう思ってるかは知らないが。)ほら、お前達帰った帰った。見つかると面倒だ。お前達も俺もな。(見られてしまえば、村の時のようにまた追い出されるか、最悪……。もう一度ため息をつけば。)   (2017/1/2 22:59:05)

紅焔♂妖成り【改めまして宜しくお願い致します】   (2017/1/2 22:59:20)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/2 22:59:24)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/3 10:15:54)

白柳♀薬師ここで……(真白な月が、冬の澄んだ空に静かに浮かんだ頃。漆塗に金飾りの乗物が一つ、灯に賑わう通りの入り口に止まった。御家はまだ先ですがここでよろしいのですかい、と、駕籠者に問われれば簾を軽く持ち上げる細い手。)はい、ここで……(女の高い声。静かというか、暗いというかは、さて。駕籠が地に下り、引き戸を引いた中から出てきたのは、小娘とはやや呼びづらい年頃のーーそう、女である。真白の羽織から覗くは深緑の着物と山吹色の帯。髪は梳がよく通った長い黒ただそれだけ。飾りらしい飾りといえば、帯にそっと挿した鈍色の鉄簪。ちゃらり、と、控えめに鳴るのは簪が柳の枝葉を象っているから。町の小娘が好むにはやはり大人しい色を纏う女は、駕籠者にゆっくり頭を下げ、乗物が戻りゆくを見送れば、己の帰路を見る。)   (2017/1/3 10:17:24)

白柳♀薬師甘い蜜柑……でも……(じゃり、じゃり、草履が土道を行く音。片腕に抱える布小包と真白の月をゆっくり交互に見て一人とつりとつり。)……皮が薄く渋い……なら、やはり柚、か……(とつりとつり、独り言が行く。賑わう灯に眩い表通りでなく、月しか標のない暗い細道を。眠たげに目尻が下がった眼は眠たそう気怠そう、というより、ただひたすらぼうっとしているそれ。足並がしっかりとしていてもその様、この道では不用心とも無防備とも映るのかは月に任せるとして。)   (2017/1/3 10:18:13)

白柳♀薬師……うん?(ふと、歩が止まった。風にしては冷たくなく、しかし裾を微かに揺らす何かが、足元をすうっと駆け抜けた気がして。)猫……?(その跡を追うように振り返るも映るは影の一つも動かぬ薄暗い道。暗いから単に見失っただけかもしれない。しかし、慌てて駆ける猫の足音が聞こえる程度に静まりかえっていることも、確かで。)……いい、か(探さずとも。この目耳が世の真すべてを描いているわけではないことは、古い古い伝えが今も語るから。さて、行く道へ向き直ってもう少し歩いて……また止まった。というのも、男の声が聞こえたから。それだけなら通りすぎるのだが、この寒い道の玄関先、まるで猫を追い払うような手仕草を見たものだから。猫なんて、いないのに。そこには虚空しかないのに。女はしばし不思議そうに男を見る。何を憂い事しているのか、溜息をつくその男。)   (2017/1/3 10:19:31)

白柳♀薬師【こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。どうか良き紡ぎとなりますよう。お部屋ありがとうございました。】   (2017/1/3 10:21:04)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/3 10:21:10)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/3 13:09:42)

紅焔♂妖成り(『見られている』そう伝えてきたのは魑魅魍魎ではなく、それなり名が知れ渡った妖の一人だ。村から……村から追い出された原因の妖であり、一番古い仲の妖だが、妖としてはまだ幼い部類らしく言葉を話すことはない。それでも思っていることを伝える術を持っているようで、直接的な感情を投げかけてくるのだ。)あ、ぁ……わかっ(慌てて口を押さえれば辺りを見回して見られていると言われた方の様子を伺う。妖成りとなり唯一と言って良いほどの利点はこの夜目にある。月明かりでも十分に見渡せるようになり、夜の作業が楽になったのだ。夜にしか咲かない花や、日の光に当たると効力を失う草など、薬や毒となる動植物を得るには非常に役に立つ力だ。もっとも……狩りを覚えている訳ではないので植物の採取が主となっているのは仕方がない事だ。)『女……のようだ。見えては居なそうだな。』(隣にいる妖に意識を向けて言葉を思い浮かべれば何となく伝わるらしく。この周辺の家ではあまり見かけないような女がそこに立っており……着物からすると普通の村娘では無いようだが……此方を見ている、ような気がして。)   (2017/1/3 13:09:46)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/3 13:09:52)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/3 15:16:35)

白柳♀薬師(女はやはり不思議そうに男を見る。独り言にしては、視線も手元もよく動く。まるで、誰ぞそこにいるかのように。)……あ(こちらを、見た。声を投げて届けるにはまだいくらか遠い距離。提灯も持たずに歩く身は、目立つのだろうか、さて。じゃり、じゃり、草履の歩がもう少し。そして、何を思ってか男の近くで止まる。)ーーもし……(真白の月の下。男をやや斜めから見下ろす形に声を落とした。)……、……(落として、それきり。ぼうっとした視線はそのまま。男の目を見ているような、そうでないような。いくつ数えた頃か、あるいは男が何か言葉を返した後であっただろうか。いずれにせよ次に発した言葉といえばーー)右のそれ……(それだけ。視線だけ少し移ろって、男から少し右を見下ろす。そう、男の右。男にとっての、隣。)   (2017/1/3 15:18:30)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/3 15:18:36)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/3 17:10:29)

紅焔♂妖成りあー……『はっきりとは見えていない。のか?』(問われたのか、それとも声をかけられたのかは分からない。もしの一言で分かるのならば、人はもっと分かり合えただろう。そんな自分の思考を打ち切られたのは暫くして次の言葉が投げかけられたからだ。明らかに妖の方を見て「それ」と口にしたのだからだ。隣にいる妖は満足げにーー人に姿を見られると言うのは妖としては隠すべきことなのだが、隠さずとも見えないものが多いために、妖の格を決める指標の一つに人間に姿が見られると言うのがありーーしており、それなりの知名度だと言わんばかりに得意気にしている。)あんた……見えているのか?(妖成りか、それとも妖なのか、ただの村娘では無いだろうが……だが、時折普通の人間と変わらないのに隠れている妖の姿を見れる人間もいる。かつては陰陽師と呼ばれ政にも携わっていたらしいのだが。)   (2017/1/3 17:10:33)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/3 17:10:41)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/3 18:49:51)

白柳♀薬師ーーはい……(見えているのか、という男からの問いにはさして間を置かず、静かで焦点が定まらない声。)夜目は、利くのだそう……(言いながらゆっくりと膝を折って細い手を伸ばす。指先が触れたのは、男の隣にそっと咲く野花。なぞるように花弁から茎、葉、と。葉の裏に触れる頃、女はしばし眼を閉じた。「見えているもの」を巡って会話が噛み合っていないことなど、露知らず。)……だめ、まだ若い……(呟いて、手を野花から引いて、やっと、男の眼を見た。)根が、薬になるけれど……まだ一度も種を落としていない若い花。譲ってもらえないかと、思ったのだけれど……(残念ながらかなわず、と、言外にかぶりを振る。しかし、もう一度花に視線を落としたとき、ふと。)……あたたかいところに咲けて、幸せな子……(とつり、冬夜空の暗い道なのに。)   (2017/1/3 18:49:58)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/3 18:50:02)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/3 22:40:13)

紅焔♂妖成りそ『っちぃ!?』(口を押さえて近所迷惑にならないよう声を我慢して。目の前の女に口を押さえているのを見られるのは二回目だろうか。短時間で恥ずかしいと言う気持ちが沸き上がるがそれもすぐに引いて)あー……まぁそこの奴は前に取ってきた奴の種が勝手に咲いた奴だろう。なんだ、薬の材料がいりようかい?それなら金さえ貰えれば家に届けるよ。もう遅いからモノによるが最速で届けるさ。(毒を扱うこともあるせいか、商人のように交渉ごとには慣れており顔付きがそれと変われば周りにいる奴等に早く帰れと意志を伝えては。女が伸ばした手に擦り付くようにじゃれている妖については放置しており……暖かいと言っているのはコイツのせいだろうと溜め息を吐いて。これ以上ここに居られては秘密がバレるかもしれないと言う心配の方が先に来ており、とにかく帰って貰おうと。)あぁそうだ、俺は紅焔。届けるにもキミの名前を知らないと門前払いを喰らうかもなんだが、名前、教えてくれるか?   (2017/1/3 22:40:17)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/3 22:40:33)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/4 10:19:15)

白柳♀薬師そ……?(何か言いかけたようにも見えたが、塞いだ口から言葉の続きらしきものはついぞ出てこなかった。少し、傾ぐ首。さらりと流れる風に髪を軽く押さえながら、まるで間を埋めて話をどこかへ進めようと言葉を紡ぐ男を、ぼうっとした黒い眼は静かに聞く。)……はい、薬師を生業に……名は、白柳<しらやぎ>……(ぼうっとした眼。名乗る言葉もどこか寝言のようにゆっくり静かに、聞こえようによっては途切れ途切れに。)いつも、自分で……ん……でも……(半ば独り言のようになってからまた少し、黙る。視線は咲いたばかりの花にまた落ちて。)   (2017/1/4 10:19:32)

白柳♀薬師……採取の場所や方法で、薬効が落ちるものも、多い……できれば、私の目で見て採りたい、ただ……(また、視線が男へと持ち上がる。)今年は流行る……医者に分ける分も増えるだろう、から……一緒に来てもらい、手を借りたい。お代は、草の相場で高値を上乗せ……(それで交渉は成立するだろうか、と、まばたきしながら待つ。)……あ、ご飯、も。大したものでは、ないけれど……(思い出したかのようにおまけもつけて。)   (2017/1/4 10:20:10)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/4 10:20:14)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/4 15:48:35)

紅焔♂妖成り白柳さんね……薬師なら分かると思うけども、材料の場所は基本的にアンタ達が知ってる場所なんだよ。アンタも薬草が生えてるところとか知ってるだろ?俺が知っている場所はそういうところじゃなくてな、出来れば教えたく無いというか。(実際のところ採取を行う人達によって、何処に何が沢山生えているなどの情報は交換される。それでもここだけは自分だけが押さえたいと言う場所の情報はない。特に細々とやりながらも今まで生きてこられたのはそう言った共有すべき情報を共有しない代わりに、一定の水準で供給する事が出来たからだ。目の前に咲いている花もそうして摘んできた薬草の中に種があり……それをモノ好きな妖が育てた事で本来の場所とは別の場所で咲いたのだろう。)金を積まれても……(言いかけたところでご飯の話が出てくれば、後ろに控えていた妖がぐいっと前にでる。その拍子に体勢を崩せば白柳を支えにするように肩に手を置いて)あー…何と言いますか……明日の朝にここに来て貰えますかね?(後ろで『飯!飯!』と騒ぎ立てる妖に肩を落としてうなだれて、条件を飲むと声に出した。)   (2017/1/4 15:48:39)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/4 15:48:44)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/4 17:05:47)

白柳♀薬師ーーあ……いいえ……(そう、採取は来年や記録が多く残されていれば十年先も採れるよう様々な取り決めがある場所も少なくない。そして、そういったなかで利益を安定させるために自分だけが知る場所というものが存在するのは至って自然であり、いらぬ不和を回避するための詮索無用は暗黙の了解である。)来て、ほしいのは……(言いかけたところで、風が吹いた気がした。音なんてないのに。髪を揺らさないのに。この場所はーー女が何か思ったところで、視界が少し傾いた。)あ……(膝を追ってしゃがんだままというのは案外不安定な姿勢であり、強い風に煽られたかのように突然姿勢を崩した男の重を少し両肩に受けるだけで、女も後ろに重心が移ろってーーぺたん、と、乾いた土に軽い尻餅をついた。片手をつきながら何が起きたのか解するより前に、眼前から明朝にとどうやら交渉が成立したらしい言葉。)   (2017/1/4 17:06:15)

白柳♀薬師……はい(何か色々踏むべき思考の段階が飛び越えられたことを無自覚に、女はそのまま、こくんと頷きながらその一言。)ありがとう……あ、待って……(ちょうど男がどうしてか項垂れた顔を上げようとした頃であろうか、覗き込むように少し身を起こしがてら額をこつんと当てて、二つ数える頃には離れた。)よかった……熱はない。口を、二度押さえるから……嘔気が、あるのかと……(よもや諸々を気遣って言葉を飲み込んだ仕草であっただけなど、全く思っていないわけでもないのだが、それでも立ち上がることを忘れる程度にぼうっと顔を見上げるのであった。明朝の労働、身体に無理はないかと。)   (2017/1/4 17:06:54)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/4 17:07:02)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/4 18:48:17)

紅焔♂妖成り……(呆然としながらされたことに対して、改めて噛み締める。)アンタ……鈍いと言うか、危ないと言うか……そんな事を周りの奴から言われないか?(他意は無いのだろうと一瞬過ぎった期待を頭振って否定すればやっとのことで出た言葉はなんとも色気も何もない言葉で。)熱は無いさ。ちょっと大声が出そうになったから口を押さえたんだ。周りに聞こえたら迷惑になる時間だからな。ーー済まなかったな。服に汚れが付いちまったか。(手を差し伸べて引っ張り立たせれば苦笑しつつ、今度は顔を青ざめさせ)因みになんだが……その服いくらするんだ?(貧乏も貧乏。一人と一匹で生きていくのがやっとだと言うのに着物の値段次第では逃げなければならないかもしれないと戦々恐々し始め。)あー、いや、やっぱ聞かない。こー……何か問題があったらお上に連れて行ってくれ。そっちの方が迷惑も掛からないだろ。(買い直さなければならない位ならば、上に掛け合い適度な仕事を貰う方が屋根も飯も貰えるのだ。少なくとも採取をするよりも堅実ではある。)   (2017/1/4 18:48:22)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/4 18:48:25)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/4 21:53:28)

白柳♀薬師(鈍いとか、危ないとか、そんなことは……)いいえ、ただ……時々、何故か晴れた昼に足元に気を付けるように、と……相場が分からないものは買わないように、とは……(それがどうしたのだろう、と、不思議で、ぼうっと見つめて首を傾ぐ。)……あ、もう、そんな時間……(小さな家が並ぶ通りではたしかに、あまり玄関先で話し続けるのも響いてしまうだろうか、と、月を一度見上げて差し出された手を軽く握り返して立ち上がる。握った手、その平は、甲と手首の細い印象と裏腹に、薬師独特のマメが残る硬さが伝っただろうか。)……値段……?上様方……?(傾いだ首がもう少し傾いで、さていくつ数えた頃だったろうか。)……そう高価なものではない、はず……絹と見間違うほどに丁寧な織、でも……木綿……(袖についた砂利を手拭で軽くはたきながら、だいぶ悩んでこの返答である。妖ならもしかして、女の頭の上に浮かぶ疑問符がなにかしらの形に見えているのだろうか、さて。)   (2017/1/4 21:54:16)

白柳♀薬師あ……(着物の値段を覚えていないのか、分かっていないのか、とかくだいぶ危うい返答をしてやっと問いの意図が汲めて、かぶりをふった。)……大丈夫。土くらい、すぐに、落ちるから……(言って、ゆっくりと頭を下げる。)……長居を……。また、明日……(踵を返すと、風一陣。迎えにきたといわんばかりにひゅうと行き先へ吹く。じゃり、じゃり、草履の歩ゆっくりと。男の目には見えたであろう。影に隠れていた小さくも古きものたちが、そそそ、と女の影を追う様を。餌を狙うそれではなく、あのヒトは餌をくれるかなと好奇に懐くようなそれ。)   (2017/1/4 21:55:08)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/4 21:55:16)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/4 23:00:09)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/4 23:00:22)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/5 15:11:00)

紅焔♂妖成り『薬師だが普通の町娘ではないな。かと言って村娘とも思えん。何にしても鈍そうな子であることは間違いないな、紅焔。此は明日大変よな。ククク、楽しみで仕方がないわ……ご飯は何が出るのだろうな?』(後ろ姿を見送りながら隣にやってきた妖が笑いながら声をかけてくる。それにまた溜め息を吐けば家へと入り。予定外ではあるものの森へとはいる準備が必要であろう。小さな獣であればどうにかなるかもしれないが、猪などの獣や、妖、それから堕ちた人間相手に自分一人では太刀打ち出来ないであろう。普段なら逃げるのだが明日は白柳もいる。彼女を先に逃がしながらとなると……目の前にいる妖の力を借りれば簡単に解決する事ながら、それを選べないのはかつての経験からだろう。ゴロリと畳へ横になれば妖の言葉を無視し)寝る。いつも通り起こしてくれよ。   (2017/1/5 15:11:03)

紅焔♂妖成り(翌朝……日の出はもう一刻ほど先だろう。いつも通りに起きて森へと入る準備も終われば外で待つ。白柳がやってきたときにすぐにこの場から離れて向かえるようにとの配慮だが、初めてここで自分が次の日の朝としか伝えていない事を思い出し頭を抱え込んだ。)しまった……日の出より前に出ると伝えてない。(目の前の魑魅魍魎に頼めば起こしてくれるだろうし、伝言も受け取って貰えるだろう。ましてや既に餌付けされてる等しく、嬉々として手伝いをすると伝えてくるとはいえ……)普通の人には出来ないからなぁ……(諦めて家の前に置いてある木材に腰掛けながら馴染みの妖の毛繕いをしながら待つことにして。)   (2017/1/5 15:11:20)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/5 15:14:45)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/5 20:20:54)

白柳♀薬師(古き妖からも鈍そうという印象を墨付けられたことなど、女は露知らず、変わらぬ夜明けを迎えていた。濃紺の空がまだ静寂を紡ぐ中、女のぼうっとした声だけが響く某所でのこと。)ーーしばらく踏み行っていないほうへ……どうか、あちらのキギサマらへ、お伝えください(ーーささささぁ、と、冷たい風が揺らす。)……白柳が、参る、と……(ささ、さぁさぁ……ーーざざざぁ、一つ揺れれば二つ三つ、そして幾百幾千が揺れる。)……いってきます……(幾千幾万が揺れる中で、女はゆっくり深く頭を垂れれば、ざあざあという音に硬い音が混ざるーーちゃりちゃり、ちゃちゃりん、りん。呼ばうは、空の移ろい始まり。場に残るは、遠ざかる草履の足音。)   (2017/1/5 20:21:31)

白柳♀薬師ーーー(さて、夜明けまであと一刻といったところであったろうか。)……ここは……(つい昨夜通った道。質素な家が連なる道。通ったことは何度かある、はずが、どうしてかいつもと違う道に見えるのは、この時間に通ったことがないという簡単な理由ではない。一度歩を止めて見回すも、首が傾ぐだけ。)……これほど……あたたかかった、け……(その独り言に答えるものは、少なくとも女の目耳にはなかった。ただ、この道で合っているという標はもう少し歩いた先に見えてきた。昨夜言葉を交わした男こと紅焔を視界に留めながら、草履の歩は近づき行く。黒猫でも撫でているのだろうか、影が濃くて確かには見えないけれど。雀も鳴くにはまだ少し早い時間。足音に気づいたならば、白羽織抜きに深緑の着物と山吹色の帯姿が見えたことだろう。篭を背負い、帯に紐でくくりつけた竹筒をさげ、手には四角いなにかを包んだ紫布包。)   (2017/1/5 20:22:04)

白柳♀薬師……おはようございます、紅焔さん……お待たせ、を……(近くにきては、ゆっくり頭を垂れる。その後ろからは、追いかけてきたようにそろそろと足元に寄る昨夜の小さな古きものたち。)   (2017/1/5 20:22:29)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/5 20:22:33)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/5 23:09:37)

紅焔♂妖成り(声を掛けられる少し前。普通の人であれば見えない妖の毛繕いと言うのは端から見れば、ただの宙に浮く手である。強いて言うのでれば、その動きが非常に巧妙であり、本当にそこに何か居るように見えてしまうだろう。そう言うことを指摘されるまで気付かなかったのは失態ではあるのだが、それこそ近付かなければ分からないくらいだろう。問題を棚上げして意識の外へと放り出せた頃に声が掛かり。)おはよう、白柳。待ってはさほどいないから大丈夫。それじゃあ行こうか?(お互いに準備には問題は無さそうで。指を指して向かう方を伝えれば普通の採取でも多くの人が行くような方向で)少し奥まで行くからちょっと獣とか多いけどね。その分人が入ってないから自生してる草も実も浅いところよりも、質が良くなるらしいからね。(身振り手振りが加わったのは余り人と接する機会が無く慌てていると言うのもあるのだろうが、基本的には言葉よりも此方の方が伝わりやすいと思っていて。ざっ、ざっと二人の歩く音が日の出を迎えた道に響く。いつもは一人の道だが、二人で歩くと言うのはくすぐったい感覚がして)   (2017/1/5 23:09:41)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/5 23:09:47)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/7 10:19:08)

白柳♀薬師(まるで猫の背でも撫でるような手。猫がいるのかと思ったが、やはり、猫はいない。自分の足音に気づいて逃げる足音も、影色の輪郭が動く様もとうとう見えず。一度気になるとその箇所を知ろうと五感が鋭くなるのは動く物の本能。辺りを見回して、昨夜月下に咲いていた花がまどろむ姿を見て、ふとーーもしや……、とまで思ったところで声が返ってきて、思考が霧散した。)……はい(行き先の話を聞き終えた後、頷きと共に短く返して、さて行く道。草履の足音が二つ。雀が眠そうに鳴く中、時折、ちゃり、ちゃり。金物が鳴る小さな音。女の目は変わらずにぼうっとしていて、その視線、行く先よりずっと向こう。)……あの奥は、人間より古い生けとしが大勢住まう、から……(縄張りを守る獣の牙や盗人の可能性に臆する様子もなく。)   (2017/1/7 10:19:14)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/7 10:19:19)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/8 07:16:30)

紅焔♂妖成り(『慣れている……服は余り似付かわしくないのだが。』そんな感想を持ちつつも一般的な人が採取を行う場所の森へと入っていく。幾度となく人の出入りがあるために獣道だったそこは踏み固められてただの道となっていて。木々の間から降り注ぐ日の光が足元を照らす。)『おかしい……この時間はこんなに明るいはずがない……。』(風が吹けばサワサワと木々の葉が重なり合り、地面に落ち葉がパリパリと音が鳴れば魑魅魍魎達が人を避けるように姿を隠す……筈だというのに。その魑魅魍魎達もいない。)……白柳、今日は余り奥には行かない方が良いかもしれない。白柳の言う古いモノ達に食べられちゃうかもしれないからね。(一瞬声が強ばりながらも後半は普段通りの声で言うことが出来れば、草木が大量に生える採取場へとやってきていて。)ここから少しだけ離れるけど……そこまでにしよう。あの薬草が欲しいなら奥に行かないとダメなんだが……どうする?(森の違和感に辺りを警戒しながら隣にいる妖を斥候に放つ。)   (2017/1/8 07:16:35)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/8 07:16:42)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/8 13:06:04)

白柳♀薬師(行く道は、見慣れた土道。自分も幾度と通った道。歩幅の小さな格好で行く場所でないこともやはり気にする様子もなく、危なげなく行く朝の道。しかし、家々が遠ざかり、人里の匂いが土と木々のそれへと移ろった辺りから、女の歩はややゆっくりとなり始めた。)……あたたかく、ない……(とつり。独り言。森の様子がいつもと違うことは少し前を歩く紅焔も感じるものがあるらしく、言葉を聞けば、視線が彼の顔から少し下にすぅと落ちる。静かな静かな風が、帯にひっそりと挿された鉄簪を揺らした。ちゃり、ちゃりーー)……奥に入れるに、越したことは……ただ……(袖を押さえながら近くの茂の葉にそっと触れ、暫く黙って見つめる。ぼうっとした眼差しは、やはり変わらず。)   (2017/1/8 13:06:10)

白柳♀薬師……ヌシサマがいらして、畏れに静かなのか……縄張りに異変が訪れて、小さな生けとしが恐れているのか……知らないと、いけない……(葉から手を離して、再び見上げようか。)……行ける処まで、行きます……(ぼうっとした声に紡がれた選択は、森が許す限り奥へ進むこと。)   (2017/1/8 13:06:29)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/8 13:06:33)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/9 11:40:04)

紅焔♂妖成り『最近人間の出入りが激しく森を荒らされているらしい。その事に怒れる森の主が人間が来たら、早々にお帰り頂くよう眷属達に触れ回っているそうだ。』(森の奥からのんびりとした歩みで妖が戻ってくれば、欠伸をかみ殺しながら隣へとやってきた。仕方がない奴だと想いながらも背中を撫でてやろうとして手が止まる。白柳がこちらを見ていたからだ。早くしろとせがむように背中を手に押し付けながらピョンピョンと身体を揺らしている様は可愛いと言えるが、人で考えれば相当なお爺さんが構ってくれと懇願しているようにしか思えないのが残念な事だが……。しゃがみこみ地面をしげしげと眺めれば、確かに人の足の跡が多い。場所によっては深く踏み込まれており、結構な量の薬草を摘んでいったらしい。点々とする足跡の方へと視線を送ればいつもは入らない奥まで入ったようで。)人が……奥まで入ったみたいだ。だから縄張りを荒らされたと思った獣達が警戒しているのかもしれない。白柳は……まぁ戦は無理だよな。俺もただの採取者だからな。入らない方が良いけど。(それでも入るのか?と念を押して聞いてみれば)   (2017/1/9 11:40:08)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/9 11:41:17)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/9 14:03:59)

白柳♀薬師(何かに手を伸ばそうとして、止まった手。ぼうっと見て、ぼうっと辺りを見回す。)……雑……これでは、キギサマらも、お怒り……(いくつかの花や低木の葉、掘り起こされた土の跡ーーいずれも薬効あるものらを触れてぼうっとした声に言う。人の足跡が奥へと伸びていると地面を凝視していた紅焔から聞けば頷きを一つ。奥では、おそらく古くから森の均衡を守る主が、乱暴に踏み歩いた種族を遠ざけている。考え至り、これ以上迂闊に入れば危険であるという言葉と問いに少し間を置いて。)……奥とここの、境まで。戦には、なりません……行くだけ……すぐに戻ります(言って、手に持っていた紫の布包を手渡して、背負っていた篭を下ろし、帯に挿していた鉄簪をそっと抜いた。)   (2017/1/9 14:04:05)

白柳♀薬師ーー(ちゃり、ちゃり。鉄簪をゆるく握ったまま、歩は森の奥を目指す。後を追ってくる音があろうと、制止の声があろうと、歩は乱れず。ゆっくり進む。)……ん……(びゅうっと、風一陣。人が森の中で「奥」と呼ばう域を指す不可視の境。女の歩はそこで止まり、かわりにちゃりんちゃりりと鉄簪の飾りが風に揺られて鳴る。突き刺すような、冬の冷たい向かい風。しかし女は顔を袖に庇うことすらせず佇んで、袖の中から細い緑の枝葉を取り出して、指先に持ったそれをそっと風の中で離した。目の良い者なら捉えただろうかーー柳の枝葉だ。風に舞い上がったそれをぼうっと見つめ、鴉がそれをくわえて飛び去ったのを見れば、木々のざわめきの中で女は深々と頭を下げた。やがて風が止んだ頃、ゆっくりと顔を上げれば、鉄簪を帯に挿しながら踵を返す。)   (2017/1/9 14:04:27)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/9 14:04:30)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/9 22:14:19)

紅焔♂妖成り『戦にはならないって、奥に入ったら俺も行かないと何かと問題になるだろう……俺一人で戻ったら絶対にお上に捕まって打ち首だって。』(数歩後ろを警戒しながら付いて歩き。時折魑魅魍魎達が人間が何をしていったのか教えてくれ、それに対しての怒りや落胆を伝えてくるのだが、それには曖昧な苦笑を返しては余計な意識を持って行かれないようにする。それであっても最初は数歩だった距離も今は10歩位離れており、何か声を出されてもそれが何なのかまでは分からない位には離れてしまっている。)意外と早い……なっと。(手渡された紫の布包みと籠を持ちながら、足元を駆け回る妖達を避けながら移動すればどうしても無駄が出てきてしまう。そうしているうちに白柳が止まり何かしているのが見え。そうすれば森の気配が幾らか弱まる。)あんた……何をした?(警戒する相手を妖から前から戻ってくる女へと移せば、いつも隣にいる妖を下げさせて。)   (2017/1/9 22:14:23)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/9 22:14:38)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/10 17:35:02)

白柳♀薬師(振り返った先、何をしたと問う声音は、女の耳に少し、不思議に響く。しかし首を傾ぐことはせずに問いにいたって素直に答えた。)……ご挨拶。二代前から、入っていない域だから……来訪の、ご挨拶……(言いながら、ゆっくり戻ってくる。後退りされなければ距離は縮むだけ。ちゃり、ちゃり、鉄簪の飾りは垂れ柳を象ったそれ。歩と一緒に小さく揺れるその音は、この静けさの中では疑心を抱く男にどう響いたか、さて。しかし妖成りであれば感じたであろう。市にも見慣れない簪も、白柳という女自身からも、女の所作にもなんら妖力の跡すらないことを。そして、もうひとつーー)   (2017/1/10 17:35:52)

白柳♀薬師ーー(『しらやぎ』『しらやぎ』『しらやぎがきた』『しらやぎがかえってきた』『しらやぎがいっちゃった』『しらやぎ』『しらやぎ』ーー……森の奥、木々の隙間、葉の影根の影土の中。ぱちくりと真ん丸の目があちこちにたくさん。男には馴染みの姿であろうか、森の奥に住まう古きものたち。童のような幼い声がひそひそこそこそ。じぃーと見つめる数多の視線と声を、背に受けている女は、やはり気づかずのまま。)   (2017/1/10 17:36:46)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/10 17:36:49)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/10 18:52:14)

紅焔♂妖成り『聞こえてないの……か?』二代前?何を言ってる?アンタは薬師だろう、ワザワザ奥に入って森の主と呼ばれるモノや、挨拶なんてしなくて良いはずだ。今の採取者なんてのはそんな事をするような輩はいない。(片手で昔馴染みの妖を制しながら、周りの妖達を見る。妖としての格は高くなく、それでも数が尋常じゃない。周りの木々ですら白柳の方についている有様である。ここで目の前の女に手を出すことは下手を打つ事となる。後退りしないのはしても無駄という思いが強いからで。)……ただの薬師でなかったのは分かった……帰ったら話を聴かせて貰う。(やっと、振り返り妖達と一緒に白柳に声を掛けて。隣へと急げば白柳の周りだけ警戒が解けているのだ。一緒に行くならば襲われる事はないだろう。勿論獣はその限りではないのだが。暫く歩き奥へと入れば小さな広場へと出る。そこにはまだ人の手が入っていないのだろう、殆ど荒らされている様子もなく)良かった、ここは荒らされて無いらしいな。(しゃがみこみ調べるのは薬草ではなく毒草で。)   (2017/1/10 18:52:18)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/10 18:52:22)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/10 21:01:56)

白柳♀薬師白柳は、古くから受け継ぐ薬師の名……(数多の見送りを背に受けながら、問いを重ねる男のすぐ前まで女は立ち、ゆっくりと見上げた。)……今、は……ヌシサマにご挨拶する人は、ほとんどいない……人と妖が離れるにつれ……忘れることを、選んだから……(ぼうっとした眼。ぼうっとした声。自分をただの薬師ではないと言う眼前に、今度は不思議そうに首を傾ぐ。)……ずっと、唯の薬師……(だが、帰ったら話をと続けば、こくりと頷いて、また隣をついて歩く。森の異変に気づいて奥へは入らないと言った男だが、何かしら思うところがあるのだろうか、てっきりこのまま引き返すのかと思えば、歩は森の奥へ。不思議そうに横顔を見つめて、口を開きかけて、木々らが囲んで見守るような開けた場所。)   (2017/1/10 21:02:01)

白柳♀薬師ここ、は……(女はそのぼうっとした眼を少し見開いて、ゆっくり辺りを見回した。)……あたたかい……こんなにも……(とつり。木の幹についた苔や根本に生える茸を見て、指先でそっと触れる様は、おそるおそるとすらいえるほどにゆっくりで。頭上から『しらやぎ』『しらやぎ』と降る小さな声が見守る中、預けっぱなしと気づいた篭と紫の布包を受け取れば、箱はそのまま雑草の上に、篭の中から取り出したのは紫布の巻物めいたそれ。紐を解いて広げれば医者道具よろしく収まる大小様々な金物道具。)……いただきます……(とつり。苔をほんの少し削り、茸を一つ傘だけ切り、花一輪を土ごとそっと掬いだして、薄紙に包み、そのままゆっくり紅焔の隣にしゃがんだ。)これで、十分……ありがとう……(ここから採らせてもらったものを見せる。いずれも薬に使われるもので、花は昨日玄関先で言葉交わした件の花だ。根は乾かないよう土で覆われているが、枯れかけの花は種を溢す用意が整っていた。)   (2017/1/10 21:02:16)

白柳♀薬師……探しているのなら、よければ……手伝います……(視線の先がどの草花を探しているのかと、自分も視線を地に落として。)   (2017/1/10 21:02:33)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/10 21:02:43)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/11 12:27:15)

紅焔♂妖成り『襲名の字とか普通ではないだろう……農民からしたら異常以外の何者でも無いのだがな。木が含まれるという事はそう言う妖か神の巫女の家系だったのだろうな。病を治すのは決まって神の御技か、妖の気紛れと相場が決まっている。』(妖はぽそり呟き、身を翻して周りの妖とじゃれあい始める。軽く動くだけでも風を巻き起こす妖であるために木々などに属する妖とは仲が良いのだろう。ましてや傷薬などを作成することも業としているという伝承もあり、目の前にいる妖はそれに引きずられているのだ。そう言う意味でも薬草や薬となる草木が生える場所の妖とは自然と仲が良くなる。じゃれあう姿を見れば溜め息を吐いて、しゃがみ込んできた白柳に気付けば)いや、不要だ……今日は薬となるものを取りに来たわけではないしな。普段なら依頼を受けてから来るから目的のものだけを採取すればいい。持って行こうとしてる場所は土とか均して置いてくれれば良いからやってきて貰えないか?(毒草の数と様子を見て先日来たときと変わらないことに安堵し。)   (2017/1/11 12:27:21)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/11 12:27:24)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/11 17:46:48)

白柳♀薬師(さてさて、襲名貴くなったこの時世、妖の見立てはいかに。まるで古い世からそのまま渡ってきたように語る女はしかし、目星つけたものを分けてもらえることに、小さく小さく、唇の端が持ち上がるばかり。)……ありがとう。少し、手入れを……来年も、強く育つように……(言って、薬草を篭に入れ、中から白い紐と布を取り出して花を育んだ土のほうへ。袖を襷掛にし、長い髪を一つに束ねて白布を広げて膝をついた。広げてある金物道具の周りを『しらやぎのにおい』『おおやぎのにおい』と小さな妖らが囲んでじぃーっと見ていても、手が伸びてくればわあと離れて、また近寄って。)   (2017/1/11 17:46:58)

白柳♀薬師……うん?(育ちすぎた葉が若芽への陽を遮らないよう丁寧に切り整える間、ふわりと柔らかい風が横に縦に吹いた気がして。いや、風というより、なにか生き物が通ったような。昨日夜と同じ。まさか自分の近くで木々に隠れていた妖らと紅焔が連れている妖がじゃれ駆け回って生まれた空気の跡だなんて、知るよしもなく。が……)……、あたたかい……(とつり。小さな妖らが、くるくるとおいかけっこのように周りをかけまわり、中には土を辺りを眺めながらも金具で均す女の肩に頭に乗っていたり。これ全て人間の幼子であれば、きっと、どこまでも穏やかで温かい光景と人間誰もが笑んだのだろうか。)   (2017/1/11 17:47:15)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/11 17:47:19)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/11 20:21:50)

紅焔♂妖成り(妖達の動きを見れば溜め息を一つ。かつては白柳の家も見えていたし、意志を交わすことも出来たのだろう。何度も語り掛ける姿は見てても慣れてしまっているが、人に置き換えれば少し残酷な様子に見えてしまう。だからと言って自分が見えているモノ達の事を告げるのは下策であり、不安などの方が強く感じてしまう。もう一度溜め息を吐いて。)『また連れてくるから、今日は離れなさいお前達。主もそれで良いか?』(白柳の隣に立ったときから森全体が此方を牽制し続けているのは気づいていたが、馴染みの妖が何も言わないために危険はないと無視し続けていたのだ。森全体が微かに揺れたと思えば承諾の意味であろう。監視の眼も無くなったように感じれば)白柳、そろそろ戻ろうと思うが、もう良いか?(相も変わらずに白柳の道具にじゃれあう妖達をそっとバレないように手の甲に載せて移動してやれば帰る時間が近いと声を掛けて。)   (2017/1/11 20:21:53)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/11 20:22:09)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/11 21:32:55)

白柳♀薬師(『しらやぎまたくる』『しらやぎまたかえってくる』『きっと』『きっと』ーー忘却を選んだ世でなお見えることと、忘却を忘却と知った上で見えないことは、果たしてどちらがーー……妖成りの言葉に応えるようにして木々が紡ぐ静けさは、多くを語らない。)……はい。ちょうど、おわり……(男が森に語りかけたことを聞こえない女は、道具の巻物を巻き終えて来たときと同じ様に戻って篭を背負った。紫の布包を持って、天を仰ぐ。)……ご飯も、食べたい、から……(布包に一度視線を落として、また男を見上げた。)たくさん、作ったつもり……。   (2017/1/11 21:33:20)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/11 21:33:30)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/12 12:48:58)

紅焔♂妖成り(お弁当のことだろう。昼前には戻るつもりだったために昼食は用意していない。元々昼は取らないことの方が多かったのだが。)『おや、これは昼餉にありつけるのは私だけと言うことか……これは後で自慢してやらねばな。クククあやつ等も来れば良かったのにな。まぁいい、おいしく頂こうではないか。』(いつの間にか隣に来ていた妖に冷ややかな視線を送りつつ、何処か休める場所があるか、記憶を辿る。この時期であれば殆ど森に入る人間は居ないのだが、先のこともあり余り記憶に信頼は出来ない。故に一般の薬師が入らないが座る場所はと言えば……改めてここくらいしかなく。)そこの切り株に座って食べようか。(切り株へと誘えば自分は座るつもりは無いらしく立ったままで。白柳が座れば隣には妖達が陣取り……微笑ましくともあるのだが、人の手からは直接受け取ることも出来ないのにと言う思いもあり)『おい、向こうから姿を見せてこっちに来い。そしたらお前に飯をくれてやるから、他の奴等にも分けてやれ。』(鼬の姿をした馴染みの妖にそう伝えてやれば……)珍しいな……鼬か。(わざとらしく、鼬の方へと向き直った。)   (2017/1/12 12:49:01)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/12 12:49:21)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/12 14:26:55)

白柳♀薬師(切株が目に留まれば頷いて歩を進め、腰を下ろす。膝の上で広げられる紫布包に視線集まっていること露知らず。出てきたのは漆塗りの黒い箱とその上に乗る笹の葉の包が大小二つ。)……巷より薄味と、言われるけれど……(笹の葉の包は紐解けば中には海苔が巻かれた結び飯が三つ。見るからに真白のそれと、淡い赤が混ざったものと、濃い緑が混ざったもの。)焼き解した鮭……と、庭で採れた菜を、出汁に浸して……絞り刻んで、擂り胡麻と一緒に結んだもの……。あ……(手渡そうとしたところで紅焔が後ろを振り向くから視線を追うと、鼬がそろり、と。)……お腹が、空いた……?(とつりと呟いた先は女の目には物欲しげと映った鼬へ。)   (2017/1/12 14:27:00)

白柳♀薬師……肉は煮てしまった、けれど……(匂いに釣られて獣が来ること自体は珍しくないのか、至って自然に漆塗りの箱の蓋を開ける。ちなみに中には竹串に通した薄色の煮物や沢庵が並んでいて、その隅。小さな笹包。)……これは素炒り……食べても、大丈夫……(紐解かないまま手に乗せてそっと差し出す。人間より鋭い嗅覚の生けとしなら離れた距離に差し出された笹の葉の中から木の実の香りをかぎ分けたことだろう。)   (2017/1/12 14:27:15)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/12 14:27:18)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/14 19:00:12)

紅焔♂妖成り『私としては煮た肉でも構わないというかそっちの方が好きなのだがなぁ。まぁ動物として来ているのだから仕方がない。』(差し出された笹包みを鼬が咥えていけば視界から隠れる前にペコリと頭を下げてから消えていき。木々の裏では他の妖に餌を渡しながら一緒に食べつつ。紅焔はと言えば鼬が消えていった方を向きながら、白柳には見えないように苦笑して)アイツ、人に慣れてるというか、餌を貰うのにやけに慣れてたな……。その笹包を二人で分ければ良いん……だよな?(目の前に食べ物が出されれば流石に我慢が出来る訳ではない。ましてや旨そうな匂いがするのだから尚更だろう。煮物を摘まめば口へと放り込んで。)ん、巷って何処を言ってるか知らないが、あそこの長屋の奴等はこんな上等な味付けのもんなんて喰ったこと無いだろうからな……俺も例に漏れないから良く分からないんだが、俺は旨いと思うぞ。(指まで口に含んで舐めながら)   (2017/1/14 19:00:15)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/14 19:00:24)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/14 22:28:41)

白柳♀薬師(お辞儀のように頭を下げて茂みにもどっていった紅焔いわくは人に慣れた鼬を見て、女はとつり。)……珍しい。奥なのに……人間の所作を、覚えている……(やはりお辞儀に見えたらしい。)……お知り合い……?(大きいほうの結び飯の包と煮物の串をもう一本手渡しながらそんな問い。だって、ここは、他の人間が踏み入った形跡はあったものの彼が主として採取場として訪れているのだからひょっとして珍しいだけで前にも会ったことがあるのか、と、漠然かつ安直な結びつけ。あまり知り合いそうに語らなかったのに、言葉のほうが先に出た。)あ……隣……(手で指し示す己の横。隣に妖がいたとしても、女には見えていないから、半身分空けて座っていれば残った切株の面積は女からすれば空席。)   (2017/1/14 22:28:50)

白柳♀薬師……巷……ちょうど、あの長屋と平行の、大通り……青い暖簾の饅頭屋が、おいしい。銭でなくとも、庭の野菜や、薬とも交換してくれる……(聞かれていないこともとつとつと。商い人に賑わう通りに並ぶ店の味に比べれば薄味の結び飯と煮物だが、さらりとそれを美味と言われれば、女は自分の分の結び飯を食べようとしてふと止まる。)……ありがとう……(相変わらず、ぼうっとした声。ただ、)……あたたかい人……(寒い冬。男の顔を見上げながら、あたたかそうにそう言った。)   (2017/1/14 22:29:15)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/14 22:29:19)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/17 00:32:09)

紅焔♂妖成り『何バレそうなことしてるんだ。ほら、お前達もアイツに付いていけば白柳の作った……と思う飯が喰えるぞ、ほら、行った行った。お前達を潰す訳にもいかんだろ。時間が経てば白柳に警戒されるぞ。』いや、鼬は初めて見たな。兎とか狸とかはそれなりに見る事もあるがな。(声を掛けられるまでは妖達に意志を伝えながら、鼬の妖にも手伝わせて白柳の隣を開けさせれば)いいのか?俺みたいなどこの馬の骨とも知れない男が隣に座って。誰かに見られたら色々と困るんじゃないか?(そう言いながらも妖達のやり取りにぐったりと疲れた様子で少しだけ離れて座り込めば)あぁ、あそこの饅頭屋か、何度か薬を届けたついでに饅頭貰った事あるわな……出来立てだーって言って毎回二つ位くれるよ。(煮物を摘まんではそれを奪おうとする妖の手を避けながら食べてしまうために幾らか動きが普通とは言えず、面白い動きになってしまっていて。それでも手は止まることもなく……普段から一人で食べているせいか、言葉数も少なく、代わりに旨そうに笑みを浮かべて)   (2017/1/17 00:32:31)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/17 00:32:38)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/19 14:41:20)

白柳♀薬師(静かな森中の昼。よもや左右一度に会話を忙しなく捌いていることに女は露知らず。が、握り飯をはくりと食べながら不思議そうに仕草や目線の小さな動きを見つめていることに男が気づいているかは、さて。)……長屋に住まう、採取生業……(何処の馬の骨がといわれれば、何処の誰と返し、誰かに見られでもと重ねて問われれば……)……何も、困りません。(問いの意図にもう少し深く気づけしていたのかも、しれませんね。(あの賑わいの中の中で知らずのうちに。沈黙を苦にする様子もなく、はくりと握り飯を食べ進める。静かな、静かな時間。)   (2017/1/19 14:41:26)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/19 14:41:29)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/21 22:12:50)

紅焔♂妖成り(握り飯一つ。喰らいながらも怪しまれる事の無いように悪戯をしてくる妖達は放置して。暫くは話題もなく時折吹く風に木々が鳴く音しか聞こえない。男と女の違いであろうが、先に食べ終えてしまえば手持ち無沙汰である。そうなると今度は静かな事が気になって来た。かと言っても特に話題があるわけでもないのだ。普段話している事と言えば、鼬の妖と話す妖界隈のアレやコレ、何処の飯は旨いだの不味いだのと言う、ひっそり暮らしながら、それなりに充実した生活をするための話ばかりで。そう言う話よりももっと良い話があるだろうと考えつつも、そうしている内に白柳は最後の一口を口にして)あー……御馳走様でした。……そう言えば、さっきの話、白柳が何者かって話だが、帰りながら聞いても?(今更な話題を思い出して掛けた声はそれだった。)   (2017/1/21 22:12:54)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/21 22:13:53)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/23 14:48:05)

白柳♀薬師【前投文で文の乱れに気づかず失礼いたしました。修正稿も兼ねて少し戻っての書き始め。】   (2017/1/23 14:49:40)

白柳♀薬師……長屋に住まう、採取生業……(何処の馬の骨がといわれれば、何処の誰と返し、誰かに見られでもと重ねて問われれば……)……何も、困りません。(問いの意図にもう少し深く気づけていたのなら、こうもはっきりと言わなかっただろうに、と、妖の誰かしらが思ったかもしれないがさておき。しかし思うことはあったようで。)きっと、あの通で……すれ違っていたのかも、しれませんね……(饅頭屋の前。あの賑わいの中で知らずのうちに。そこからは沈黙を苦にする様子もなく、はくりと握り飯を食べ進める。静かな、静かな時間。握り飯を最後一口ゆっくり噛み終わる頃、ふと隣からの問。少し不思議そうに首が傾いで、こくりと頷いた。)ただの薬師……でも、答えが足りないのなら、気が済むまで……(言って、空になって少し軽くなった箱を閉じて紫布に包む。籠に一緒に入れて立ち上がれば、木々の上から女には聞こえない小さな声がひそひそかやかや――『しらやぎ』『しらやぎ、また』『また』『しらやぎ』…………。)   (2017/1/23 14:50:43)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/23 14:50:46)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/25 09:58:41)

紅焔♂妖成りただの薬師って言われてもなぁ。(相変わらず妖達は白柳の周りに集まっては、今度は此方の声に反応して頷き、『しらなぎ』、『しらなぎ』と意識を揃えてくる。妖が見えないにも関わらず妖に好かれる、気に入られる存在と言うのは少なくはない。様々な理由があるが一番多いのは容姿が美しい事だ。古今東西、妖に連れて行かれるなど、容姿を気に入られており、だか連れて行ったら性格が酷すぎて帰したと言う話もチラホラと聞くことが出来る位だ。むしろ、何気にそっちの方が多い。白柳はと言えば……村娘では太刀打ち出来ないほどだろう。そう言う意味では妖に好かれるのは納得しているが、それよりも『白柳』が襲名制だという事実の方が大きいのではないだろうか。名前は力を持つ。古くから代々受け継がれていれば、初代は陰陽道やそれに類する血筋であるなら、『しらなぎ』の名はそれだけで妖を惹きつけるだろう。)   (2017/1/25 09:58:45)

紅焔♂妖成り家はどれくらい前から『白柳』を名乗ってるのさ?(薬師の家系。自分が知る限り名前に植物を冠する文字が入るのはそれ相応の意味がある。元担ぎと言う意味もあり、草取りをする人間やその家系は意外と植物の名前を使うことが多い。自分はと言えば遠い寂れた山奥の村出だ。妖に因る神隠しや、大型動物による被害は少なくなく、名前も適当に付けられる事が多かった。その中でも『紅焔』は歴とした『イミ』のある名前だ。望まれて生まれた訳でもなく、母親殺しーー生まれてくる時に母親の命と引き換えに生まれてくる子供の蔑称。農村では赤子よりも大人の女性の方が役立つためーーであるが故に付けられている。)少なくとも俺の周りで名を継いでる薬師は白柳だけだからなぁ……(誰に言うわけでもなく、妖達は聞いてるにしても、ゆっくりとした歩みで森の縁までやってきていた。)   (2017/1/25 09:59:04)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/25 09:59:08)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/26 15:15:25)

白柳♀薬師(女は自覚がない。水面や鏡で己の姿を知り得ていてもそれが世で言うところの美人という部類に入っていることも。子宝にいつ恵まれてもおかしくない大人びた体と佇まいが、男の視線をしばしば寄せることも。古き小さきらに愛されて帰りを惜しまれる呼ばれ名に振り返ることもなく、聞こえない女は歩を進める。)……白柳の名が継ぎ名と定まってから、およそ千と三百年……その以前は、陰陽の方々が祈祷に使う草木を捧ぐ役割を……時代のオオキミから仰せつかったことに始まったことに遡ります……(ぼうっとした声音はしかし、ゆっくりと言葉を紡ぎ、その様、淀まず。)   (2017/1/26 15:15:51)

白柳♀薬師……まだ、妖とヒトが今よりも近い日常に在った頃……知恵ある妖の言葉により、捧いでいた柳の枝葉そのものに流行りの熱病を鎮める力がことを知って以来……草木を摘み捧ぐ役は薬師としての役割へと変遷し……陰陽寮から賜った初代様の名が、陰陽方の狩衣の白と、妖の拠り所としても世に寄り添う柳を、字で繋いで『白柳』……。陰陽の方々が用いる言葉……とりわけ、名は存在を定める「呪」……時と共に妖とヒトの日常が離れ、陰陽寮が政の表から姿を消しゆく中……賜りし名は、その重みを増し、血縁養子を問わず、継ぎ名であり続ける……これからも……(書をゆっくりと読むかのような調子に静かに語れば、ようやく隣を見上げる。問いに足るだろうか、と。足りねばきっとまた言葉を紡ぐであろう、ぼうっとした眼差し。)   (2017/1/26 15:17:02)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/26 15:17:05)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/28 11:03:37)

紅焔♂妖成り『妖を見る……見鬼の才と言う奴はかつて陰陽師が作り出した技術と言う話だ。今となっては陰陽が廃れてしまったが故に、それを伝播する人間も居らず、稀にお前のような妖力を得た人間や代々血筋として魂に刻まれた技術を持つものだけの才能として見られている事が多い。嘆かわしい……妖 を見る才は誰にでもあるというのに、それすらも忘れてしまい、畏れ、恐れ、そしてより離れていくのであろうな。』(白い鼬が紅焔の隣に戻れば、白柳にはもう姿が見えない。白柳に従う古きもの達は忘れ去られて久しく、故に名を継いだ『白柳』でも視る事が出来ないのだろう。それ程までに離れてしまったと嘆くのは、初代の世より受け継いできた記憶の名残を持つモノ達だ。だからと言って白柳を見捨てることもしない。寄り添い助けとなる事を切に願い、そして喜びだから。見えずとも『白柳』は礼を忘れない。想いを忘れない。それが分かっているからこそ、古きモノは受け継ぎ続けると。)   (2017/1/28 11:03:41)

紅焔♂妖成り……そうか、やっぱりかなり古い家の名か。(振り返り未だに見送る小さな妖達に苦笑しながら、ふと『白柳』の名は分かったが、コウエンと言う文字を教えるべきかと悩む。生まれた村特有のことであり、名だけは文字を使うという特殊な村だ。かつて陰陽に名を連ねていた名残であり、『白柳』同様視ることも出来なり、それでも歴史を守ろうとし続ける愚か者達……それが村を捨てることもなく、山を降りる事もしないだろう。)俺の名前もある意味では受け継いできた名前でね……『紅(クレナイ)』の『焔(ホムラ)』を呼ぶモノと言う意味から付けられてる。村の風習みたいなモノなんだけどな、瞳に紅が挿してるからそう付けられたって聴いてる。普段は見えないらしいのだけどね。(適当に合った枝で地面に『紅焔』と書けば)   (2017/1/28 11:04:04)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/28 11:04:08)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/1/28 14:40:09)

白柳♀薬師ね……ただの、薬師……(古いだけ。受け継ぐ書物と口伝の噺を忘れずにいるだけ。だって、見えないのだから。聞こえないのだから。そこらのヒトと、結局大して変わらない。良い意味でも、悪い意味でも。気のせいかな、もしかして、「ただの薬師」と言ったそのぼうっとした声音が、ほんの少し、そう、ほんの少しだけぽつりと降った雨粒のような響きだった。)……焔を、呼ばう……者……(地面に書き記された名。)森に入る継ぎ名どうし……不思議……(不思議な縁。)焔は、命の廻りの歯車……老いた山を灰に戻し、土を育み……より強い草木が芽生え、虫と鳥が生を呼ぶ……あたたかい名……(細い指先が、字をそっと撫ぜる。大事に、大事に。)……瞳、に……?(焔の色が瞳に宿ると聞けばきょとりとして顔を近くに覗きこむ。)……(じぃー)……(じぃー)……(じぃー……)   (2017/1/28 14:40:29)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/1/28 14:40:32)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/1/30 23:02:59)

紅焔♂妖成りああ、そう言う捉え方も出来るか……俺の家系が何をしていたかは知らなくてさ。少なくとも森に入るような家では無かったと思う。いや、森に入る家ではあったけども、俺は森に行くことは禁じられてたと言う方が正しいか。そう言う意味での『焔』と付けられた名でもあるからなぁ。(瞳いっぱいに白柳の姿を写せばいつの間に近づかれたのかと思う。そんなに油断していた訳でもなく、かと言えば気にしていたかと言われれば答えは否だ。数秒もすれば黒目が視線をずらしてあちらこちらを見始めて)いや、特定の条件下だけでだから、普段は紅くないぞ。それに滅多なことでは紅くはならないし。(先に歩いていた妖に追い付けば、素早く肩に昇り楽な姿勢で休み始める。この妖が動けば風が起こる。早く動いた為に少し強めの風が辺りを抜けれて。街道には誰もいない。風がそよぐ音が耳を掠めていくのだ。街まで何もなければ良いのだが。そう思いながら肩に乗る妖を撫でてやれば)少し急ごうか、白柳。(帰途は途中だと促した。)   (2017/1/30 23:03:02)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/1/30 23:03:07)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/2/1 17:01:34)

白柳♀薬師森に、入ってはならない……?(女は、それはそれは不思議そうに見つめる。)キギ様らは……身を焼く焔をも、受け入れる……欲のままに投げ込まれた熱は、嘆くけれど……(森に入る歴史を持つと知る家ならば、白柳と同じくして木々の姿にも、焔の中で絶えても繋ぐ命の輪廻があることを理解しているであろうに。)あ……(それでもなお森に入ることを禁じる、すなわち忌み子の烙印。この世、忌み子の由来などそれこそ里の数だけあるが忌むのは、恐れ、だからーーーー風、一陣。帯に挿した鉄簪がちゃりちゃりり。)……。(貴方、は……)……あたたかい。きっと、瞳の焔も……(ぼうっとした声。ぼうっとした言葉。帰路を再び促されれば、頷いてまた歩を進める。そう、まだ、誰が乱暴に奥へ踏み入って古きものらのざわめきを呼んだのか、分からないから。少し欲張った草採り者と簡単に思えないのはきっと、木々のざわめきが止まないから。その感覚は街道に出るまで続いた。そう、何事もなく過ぎるに越したことはない。街道に人影が見当たらなくても。)……(伽藍として静かなところに前ぶれなく風音が耳の近くを掠めて、ふと隣を見上げて、また伽藍とした道を見据えた。)   (2017/2/1 17:01:40)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/2/1 17:01:44)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/2/5 09:19:52)

紅焔♂妖成り『照れ臭いのか、紅焔。お前もそれなりに人の子と変わらんと言うことだな。』(肩に乗っている妖がニタニタとしながら首を回る。幼い頃から共に過ごしてきている。故に人里から離れて暮らすようになった原因を作った身ながら紅焔の事を心配していたのは、親の代わりであると自負があるからだ。自身の傲慢だと言っても良い。自己満足だと指を向けられれば否定することも出来ない。それでも妖は紅焔の保護者であると叫び続けるだろう。)『子を守るのは親の役目であるからな。』   (2017/2/5 09:19:56)

紅焔♂妖成り『何か言ったか。』(暫く大人しくしていた妖が何かをポツリと呟いたのは街がもう見えるところまで来た時だ。あのあと照れ臭くなってからは口も開かずにここまでやってきた。それが嫌かと言われればそんなこともなく。街が見えてきた時にそんな時間も終わってしまう事を惜しく思う自分が居たことに軽く驚きを覚えたのも仕方がないだろう。そうして自分の家の戸の前に来てしまえば)今日はお疲れ様。また足りなくなったら声を掛けてくれればって、その必要もないか。場所は分かるだろ?取り過ぎない事と周囲に毒草もあるから、それには触らないようにしてくれれば好きにしてくれて良いから。あ、あと他の人には教えないように。荒らされちゃうからな。(相手が女性だから送ると言うことは頭の中には無い。村に居たからこそだが、そう言うことをするという事を知らないのだ。ましてや長屋の中でも余り人と関わりを持たない紅焔がその手の事を知る事も少なく。)   (2017/2/5 09:20:16)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/2/5 09:20:20)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/2/8 16:16:43)

白柳♀薬師(照れているかもしれない男と、照れ以前の何かが諸々足りていない女の歩は続く。草履が行く音はやや不規則ながらもしかし、沈黙を沈黙といわしめるほど大きく響くわけでもなく、そう、ただただ日常風景の音として溶けていく。それは、男の家の前に着いても変わらなかった。)……はい。急な申し出にも関わらず、ありがとうございました……(ゆっくり深々とお辞儀して、顔を上げるや袖から小さな算盤を取り出して、細い指先でゆっくり弾きだす。)たくさんいただいています……相場が、今の時期は……このあたり……(ぱち)……倍で、あわせてこの値で……いかがでしょう?(最初の約束。採った材料の市場価格の倍額。日頃から商い人の面も持ち合わせているのならその額が言葉を違えていないと知ったであろう。いつでも採りに、という言葉にはしかし、かぶりを振った。)……私にも、庭は……あります。でも……もし、よろしければ……草木の手入に、しばらく……通わせていただきたく……。入る日は、必ず声を掛けます……他言無用の約束も……(それでも良いかと小さく顔を覗き込んだ。)   (2017/2/8 16:16:55)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/2/8 16:16:58)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/2/11 23:53:48)

紅焔♂妖成り(提示された金額を視て普段からすれば少し少ない位だろうかと思う。倍となれば流石に……だが。元々特定の顧客や薬師との取引をしない代わりに知られたくない薬や毒の原料を取引するせいで普通よりも高い金で交渉しているのだ。それが悪いこととは思わないし、自分でもふっかけている自覚もある。だがそれでもその金額に頷く人間は多く、知られたくない事が多い世の中だとも思っているのだ。)あー……まぁしたら帰るときに言ってくれれば良いよ。朝早くだと寝てるときもあるからな。(一声掛けて貰えるならそれで良いのだが、採取に行かない朝は意外と遅くまで寝てる場合の方が多い。白柳は朝が早そうだなと言う先入観から負担にならないようにと思ってのことだが。)そう言えば……適当に良い日があったら御飯を食べに行くよ。(隣から鼬が足をペタペタとしながら催促していたのを見ては御飯のことを思い出し、本来の報酬を口にした。)   (2017/2/11 23:53:52)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/2/11 23:53:59)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/2/18 01:31:20)

白柳♀薬師 (額に首を横に振られなかったのであれば、袖の中から銭を通した紐の輪を取り出して、指先で数える。予め、見つけたら採るものが決まっていたのだろうか、数を数えただけでそのまま銭の輪ごと手渡した。合わせれば黄金の判一枚くらいにもなりそうだが、庶民の暮らしには縁遠い煌めきは必要以上に目を引くから、鈍色の連なりという形に。持つときっと少し重いそれ。)……ん?家に、来てくださるのですか?少し、歩きますが……(ぼうっとした声音。しかしまばたきをゆっくりと一回、二回。やがて頷いて、)……分かりました。たくさん、作ります……きっと、一人分では足りなかった、だろうから……(ふと俯いたように落ちた視線で、そんなこと。弁当はたしかに、大人二人分に十分な量だったはずだが。しかし女はただただぼうっと言って、丁寧にお辞儀をして踵を返すのである。じゃり、じゃり、ゆっくり遠ざかる草履の音。)   (2017/2/18 01:32:38)

おしらせ白柳♀薬師さんが退室しました。  (2017/2/18 01:32:41)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが入室しました♪  (2017/2/19 08:45:50)

紅焔♂妖成り『やはりと言うべきか、良いところの娘のようだな。』(白柳の姿が見えなくなるまで、受け取った銭を片手でだらりと垂らせば、それに対して鼬がペチペチと手で叩く。その行為とは似つかわしく無い言葉を伝えてくれば) 文句があるなら飯の時に連れて行かないぞ。お前が催促したのに残念だなぁ。(さも残念では無いように口にしてから、家の戸を開けばカサリと紙が落ちる音。拾い上げればそれはいつもの依頼だ。戸口で読みながら眉をひそめれば戸を閉めて。部屋の様子がどんよりとしている事に気付き顔を上げれば、魍魎達が食事を取れずに部屋の隅で固まり暗くなっていた。その様子に苦笑すればすぐさま食事の支度を始める。)ん……やっぱり誰かに作って貰う飯は旨かったな……(味見をしながら自然に言葉が出たのは白柳の持ってきた弁当を食べたからだろう。支度も終われば皆で食事をしながら文に目を落とす。「知らぬ者に薬草を売らぬよう」とだけ書かれたソレ。)別に知らない訳ではないしな。(誰に言った訳でもないが口にすれば椀の残りを平らげた。)   (2017/2/19 08:45:53)

おしらせ紅焔♂妖成りさんが退室しました。  (2017/2/19 08:46:01)

おしらせ白柳♀薬師さんが入室しました♪  (2017/2/21 10:52:18)

白柳♀薬師(じゃり、じゃり、草履の音は止まらないままに、陽の高い道を行く。大通りの賑わいから少し外れた、長屋の連なる道。玄関先で遊ぶ子供たちや井戸端で談話する女たちの横を通り過ぎ、やがて、人の気は薄くなり、竹林と人が踏みしめて作った歪な土道へと変わっていく。ざあざあ、さあさあ、ざぁぁ……――。)……ただいま、戻りました。(いくつ歩いた先。女が深々と頭を垂れたのは、大きな大きな柳の樹の前。布のように長く垂れて踊る緑幕の中。)ヌシサマにお目通りかなわずとも……キギサマらは、踏み入ることを許して下さいました……(辺りに響くのは、女の声だけ。女が言葉を紡ぐ間は風もそよそよとゆっくり足音を潜めていて。)ヒトの手が、多く入りすぎて……しばらく、手入に通います。夜行の花が、幼いうちに多く摘まれて……恐らく、それをお怒りでいらした……。(頭を上げてもなお、その瞳は変わらずに遠くを見つめるぼうっとしたそれ。)……月夜を、行くのは久しぶり……(踵を返して、進んだ先で、がららと木戸が滑る音。なんの声も、返らなかった音。)   (2017/2/21 10:52:23)

2017年01月01日 21時22分 ~ 2017年02月21日 10時52分 の過去ログ
紅月の下、君を求むる
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