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「【F系】水都ロサール【多目的】」の過去ログ

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2017年05月16日 22時53分 ~ 2017年09月10日 01時19分 の過去ログ
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おしらせエルソフィ♀司書官さんが入室しました♪  (2017/5/16 22:53:59)

エルソフィ♀司書官【こんばんは、お部屋お借りいたします。ピェリオさん、此度はよろしくお願いいたします。どうか良き紡ぎとなりますよう。】   (2017/5/16 22:55:25)

ピェリオ♂役者【こんばんは。 こちらは御久し振りにて、お部屋をお借りいたします。エルソフィさん、この度は度重ねてありがとうございます。何かございましたらいつでも仰ってください。 それでは僭越ながら先行にて。良い遊戯を。】   (2017/5/16 22:56:02)

ピェリオ♂役者(黄昏と宵闇の間だった。) …唄は、好きかィ? (水の都の片隅で、男はうたう。芝居がかった発音なのに、何処か周囲の喧騒に沈みがちの声色で。広がるローブには深い紫と黄色を織り交ぜて、昼と夜を分かたれたまるで今の時間のような色彩。髪はサイドを編み込み後ろに流し、星と月をかたどるバレッタで留めていた。後頭だけならば女性とほぼ変わらぬそれで、けれど体躯から男と見て取れるんだろう、すれ違いざまの残念そうな兄さんらに、謝罪にならないような軽快なウィンクと投げキッスを飛ばしていた。当然シカトされた。……。) うたは、好きかィ? (曲の終わりに、男は決まってそう問いかける。それはふと立ち止まる冒険者だとか、市井の子どもらだとか、買い物帰りの主婦だとか。そうして、是のこたえが返ると、それはそれは嬉しそうに破顔して宣うのだ。) そいつァ良い。ならばうたわせておくれ。好きだと云った、アナタの為に。 (男は、「弾き手」であった。楽器は使い込まれたあめ色の弦楽器、足元にはおなじ黒い型のケース。街にいくつもある噴水の、ひとつに腰を預けたままにただうたいかたり、弾く事が今日の男の「仕事」だった。)   (2017/5/16 23:00:59)

エルソフィ♀司書官――それでは、お先に失礼いたします。お疲れ様でした。(図書館上階。一足早くペンを置いて執務机から立ち上がり、分厚い黒本を右腕に抱いて会釈する姿は、いつもの、定刻よりやや早めの終業。階段を下りがてら、エントランスの天窓を飾る色硝子の紋様に降り注ぐ茜色の光に、ふと足を止めた。)朝のほうが綺麗だと思ったのですけれど。(誰に向けて問うたわけでもなく、ぽつり。意味を問われれば何も返らない、そんな空白の呟き。規則正しい歩は今日も進む。昼と夜の狭間の時間。家路を急ぐ人もあれば、ゆっくりと茜色の陽を照返す川を橋の欄干によりかかって眺める人もいる。そんな、不規則な人混みの中を危なげなく進んで、せせらぎに似た音と和音して運ばれてきた音があった。――弦の音。多く点在する広場を舞台に奏でる者は珍しくない。だから、「仕事中」の誰の前であってもそっと横を通過したのだろう。ちょうど余韻を空に残して曲が一つ終わったところだったから。ただ――『唄は、好きかィ?』)   (2017/5/16 23:17:14)

エルソフィ♀司書官……?(呼止められた気はしなかったのだが、ふと鼓膜に触れた問いの言葉に紫眼が動いて、ようやく、噴水の幕の向こうで奏でていた弾き手を視界に収めた。視界に収めて、また行先のほうへ視線を引き戻して一歩踏み出すのに、やたら時間がかかった。もとい、一歩下がった。噴水に足音を隠すように。)   (2017/5/16 23:17:26)

ピェリオ♂役者(それは、一昔前に流行った愛の詩だった。)(それは、遠い異国でうたわれた夜想曲だった。)(それは、春と夏のはざまを寿ぐ祝い唱だった。)(それは、故郷を懐かしむ望郷歌だった。) …―――  (一頻り、観客と要望にこたえるよう弦を鳴らした男は、それら曲の終いに立ち上がって一礼をする。楽器を手にした片腕伸ばし、弓を手にしたままの手を折り曲げて胸元に当て、片膝曲げて頭をさげる。舞台挨拶に似た仕草。もしかしたら、何処かで目にされたかもしれない仕草。) ……うたは、ね、好きなンだよ。そォ、でもオイラそんなァ巧くない。ちったァ前に良い声の鳥を見ッけたりしたもンだけれど、さて如何してるか。……それでも、そンなオイラの唄でもね。誰かの心にチョット、そォ。チョットでも…… 聴こえていたなら。とても、嬉しい。 (上げた顔。視線交わらずとも、色違いの双眸笑みのまま。)   (2017/5/16 23:34:16)

ピェリオ♂役者 ……で、いいお金になッたらもォッと嬉しい。 (うわ、みたいな歓声がギャラリーから上がった。手を振って肩を竦めてみせる。) だぁッてぇ、オイラこれがショーバイだよォ。きれーな言葉、ずッと言ってたッてしゃーないの。 (くるくると良く回る、乾かない舌の音。片目瞑る仕草。)……で? 其処の御嬢さン、は――― お気に召して、頂けましたデショウ、か。 (すとン――と、周囲の観客、スルーして。遠かろうな位置に居たやもしれない、黒髪の司書官へ笑みかける。まるで最初から、其処に居た相手に語り掛けるみたいに。当たり前に。其れが周りの衆目引き摺ろうが何が相手から帰ろうが、さてお構いの無いなんて事の無さそうな唐突な口振りで。)   (2017/5/16 23:36:27)

エルソフィ♀司書官(耳に届いた問いへ返す言葉を、咄嗟に取り出せなかったのだ。厳密には、相応しいものを持ち合わせていなかったのだ。この小さな舞台で、綺麗に礼をし、観客たちに砕けた調子に語り掛ける平穏でどこか温もりのある茜色の舞台には、いつか綺麗な「小鳥」に出会ったときのように無垢な言葉がずっと綺麗に映える。だから――)――、(だから、今日は、褪せたページをめくる様な感覚を覚える前に、観客らの小さな笑い声に紛れてそっと踵を返そうと思った。のに。どうして貴方は人が帰ろうと決めた瞬間を見計らったかのようにこちらを見るのですか――というのが噴水の水よりだいぶ低い温度の視線で返った。薄いレンズの向こう、表情自体は大して動かないのだから心の中の小さくかつ一歩的な怨嗟が届いていたのはさておき。観客たちは弾き手の視線を自然と追って、自分の隣にも同じ年頃の、買い物帰りらしき女性はいるのだから、自分もそれに倣ってしまえばいいと思ってその人を見たら……どうして貴女も私を見るのですか。)   (2017/5/16 23:49:24)

エルソフィ♀司書官……私は、曲の終わりしか聞いていなかったので。(本当はこの弾き手の腕は以前に知っている。社交辞令のようにさも聞いていたかのように振る舞って花を添えることもできたのだろうが、事実は事実である。視線を外すようにして、心臓に左手を当てて小さく会釈した。ろくな感想でなくご容赦をと。)   (2017/5/16 23:49:29)

ピェリオ♂役者あン今日も素敵な眼差しィ。 (言ってる場合か。たんたんとした物言いと、あと先ほどまでの演奏が日没間際のこの時刻にあわせて、すこし穏やかであったにも関わらず―― 吐いた台詞は此処までの雰囲気とか何やかや悉く色々台無しにしていった。うつくしく市街をいろどるこの街名物の水面より、なお温度を下げた双眸の光をふざけた台詞で受け止めた男に対して、周囲の反応はそこそこ好意的だった。主に珍獣的な意味合いで、少なくとも本日は。あと、どう見ても巻き添え食らった感に気づいた一部の皆様からの司書官への視線も好意……もとい、同情的だっただろう。主に可哀想なものを見るニュアンスで、少なくとも、本日も。) あは、ありがと、ありがとォ――― (そんなこんなで男の目の前には、幕切れとともに相応の硬貨が投げ入れられた。恰幅の良いおばちゃんからそこの屋台で買った焼きたてパンもらったり、ちびっちゃい子はその辺りで積んできたお花もらったり(――からのおにーさん超嬉しいチューしちゃうね、のポーズを連れていた父親がちょっと慌てた様子で引っぺがしたのも)、ひっくるめて舞台のように司書官の目の前で繰り広げられたのだろう。)   (2017/5/17 00:02:34)

ピェリオ♂役者……で。終わりしか聴いておられなかった御嬢様。何か御要望がございましたら、うけたまわります、ガ? (ひとは、それなりに捌けたのかもしれない。ふわりと茜差す、影法師を長く伸ばしていく石畳の一角で。弾き手はわらって問いかける。じゃらじゃらと良い音のする硬貨が詰まった瓶をしまい、焼きたてのパンを入れた紙袋がさがさと振るって、その音に耳を傾けて。) あ、それとも一緒に食べます? ご存知でしょうが、美味しいですよ。 (相変わらず、ヒトの話をあんまり聞いてない。)   (2017/5/17 00:07:10)

エルソフィ♀司書官(――逃げたい。主にこのじわじわと集まる視線から。何度目だろう。もとい、気のせいかな、衆目に紛れている風景の中で会うと必ずと言って良いほど、「お約束」といわんばかりの展開を毎度踏んでいる気がするのは。そんな約束は嫌だと声に出なかったのはたぶん僥倖である。まあそんな本日も懲りずに流されて溜息をつく平和な茜空の下である。黒い楽器ケースにはそれぞれが相応しいと思った報酬が入れられ、硬貨に限らないそれを手渡そうと勇気を振り絞る小さな子の横顔を遠目に見ては小さく、小さく――……の前にお父さんにしっかり安全確保された安堵のほうがやってきたけれども。……さて、自分はというと。)……そうですね。(何が、誰に。空白の呟き。歩を噴水のほうへと寄せて、楽器ケースの中に丸い銀の煌めきを一枚。)口上の舞台のうちですので。(銀の内訳を硬質な声音に言って、さて今度こそ、今度こそ――だから。だから。……だから。)   (2017/5/17 00:16:21)

エルソフィ♀司書官……(リクエストを問う言葉に溜息をこらえたのは、理性の賜物である。何日か前に迷子になって戻って来た理性の。)奏でたらパンが冷めますよ。どうぞ、貴方の報酬なのですから召し上がって下さい。(吐息一つ。溜息ではない。)そう目立つ格好ではないのですが、毎度よく見つけますね。こんばんは、ピェリオさん。(とってつけたような挨拶を添えた。)   (2017/5/17 00:16:28)

ピェリオ♂役者有難うございます。そういう処、好きですよ。 (硬いこわねと真逆にへらへらと締まりの無い笑みで、そんな笑みのまましれっと言いやがった。銀色の一枚、他と同じように仕舞い込み。瞬きひとつ。) では、お言葉に甘えて。 (手早く簡単な手入れだけ行って、そっと楽器ケースに収めた。チビちゃんから賜った花は、そっと端切れをひたして茎に丸めて、同じように仕舞い込む。) こんばんは。嬢こそ、今日もご機嫌麗しく。お勤めお疲れさまです。 (取って付けたような挨拶に応じるような、これも取って付けたような挨拶に。おしまいに、に、と何処か得意そうに唇の端笑ませて。) こんな商売をしておりますので、何分そこそこ目は良いのです。それに、美しい方はとりわけ目立ちます。……食べます? (紙袋から取り出したパン、二つに割ってみせながら。特に中身の入っていない、シンプルで甘いパン。)    (2017/5/17 00:26:43)

エルソフィ♀司書官無差別にウィンクを飛ばした後に言われても説得力のない言葉です。(しれりと言われた傍目に微糖と聞こえなくもない言葉を無糖で返した。即答で。そして、瓶の中で鳴った硬貨やカネではない報酬が大事に仕舞われるところをなんとなしに眺める間に、ふと、思った。一番最初は、こんなに衆目はあっただろうかと。笑みを集め、小さな歓声を集め、その対価を一番最初はこんなに受けていただろうかと。記憶のページを一枚二枚とめくったあたりで、鼻腔をくすぐったほのりと甘い小麦の香り。)労いに感謝します。そうですね、それでは目立たずに済む方法がどこかに記載されていないか図書館で探してみることにします。(すらすらと素っ気なさを述べ、半分に割られてこちらによこされた白いふかふかを見つめること二つほど。)もう一度申し上げますが、それは貴方の報酬で――(くぅ)――貴方の報酬ですのでどうぞお構いなく自分の分は持ち合わせもありますし市場も近いです。(噴水の音に掻き消されたかもわからないが何か小さな音を踏み潰すようにやや早口に付け足して息継ぎなしで言い切った。)   (2017/5/17 00:41:22)

ピェリオ♂役者流石。良く言われます。 (即答に笑顔で返した辺り、質が悪いし懲りない。) でも本音です。 (質が悪い。 彼女が何を思ったか、解らないけれど。この都に来て、もう幾度目かの公演を迎えられている。拠点として、他の都を巡業に渡る事もあれど、それでも帰って来た時には、何かしら幕を打つ。迎える人の数は劇的には増えずとも、知ら無い顔から知っている顔へ、ほら今のように、名と言葉、軽口を交わせる人間もそれなりに――) それはそれは。では私も近いうち、上手な人探しの術をそちらの蔵書へ伺いに参ります。その時は是非花束を。ああ、花粉はきちんと、この間花屋の主人とも懇意になったのですが、贈り物であればあらかじめはずして置いてくれるそうです。ご安心ください。 (そうして、具の無いパンを二つに割った手、一拍空けて――) そうですね。確かに市も近い。 (ほとんど押し付けるように手渡しただろう。よっぽど突っ撥ねられなければ。) 足りなければ、後ほど寄って買い足しましょう。貴女は本当に頭が良い。勉強になります。 (そうして、こともなげに割ったもう片割れへありついている。押し付けた片方を、もう見ないまま。)   (2017/5/17 00:49:28)

エルソフィ♀司書官存じ上げています。(懲りる様子がないのでさらりと返した。そして、また鼻腔をくすぐる甘い香り。)ですから――(近づいてくる白いふかふかを持つ手を指先で軽く押し戻そうと持ち上がった左手。どうしてかな、気づいたら温もりを指の腹に覚えている。しかも相手はといえば言葉の続きを正面から受けるつもりがないとでも言わんばかりに違うほうを向いている。)……(溜息。今度は吐息ではない。諦めたようなそれ。半身空けて噴水の縁に腰掛けた。)それ以上上手になられても困りますし、花束を執務中に持ってこられても困ります。(ああいえばこういう、という応酬がふととぎれた一拍があった。)……ありがとうございます、いただきます。(小さく静かに、半身向こうの隣へ届く程度に言って、はくりと一口。水分が逃げていない焼きたては、香りをそのまま鼻腔まで運んで、砂糖では真似できないほのかな甘みを喉に残していった。)……よかったです。自ずと文化が育つ環境ですし、運がよければ貴族が抱えることもありますが、それでも、芸一つで身を立てるのはお一人でも大変だと聞きますから。(かじりかけのパンを見つめながら、とつり。)   (2017/5/17 01:01:06)

ピェリオ♂役者(とうとう、喉奥でくっくと笑った。失礼極まり無い態度だけれど、既に色々手遅れだ。押し付けたままのパンとか、明後日の空の色を眺めているような目線とか。その癖、仕方なさそうな溜息と衣擦れの音が聞こえるなら、さらりともう少し距離をあける、ひとつ分。) お褒めにあやかり光栄です。それではいずれに。 (そういう話ではない。 ……今度は、音に変えずと笑んだ。) 頂き物ですから。ほんの、幸いのお裾分けです。 (先にかじりついていた、口の中の破片を全て飲み込んでしまってから告げて。矢先変える言葉には、) ……、 (少しだけ、間を空けて。) ……皆様の、お陰です。流れで余所者にも優しく、温情を掛けてくださる。本当に、来られて良かったと思っているのですよ。貴族の方々に飼い慣らして頂けるような、上等な毛色はしておりませんゆえ。 (ああ、またしょうもない、悪戯がするような口振りで。肩を竦めて、自分は足元の楽器ケースを見下ろした。あれ程つらつら繋がっていた言葉が、視線と同じに何処かするりと合わないような、) 皆、こう云うふうに、出来ておりますので。受け入れて頂いて、有り難い限りです。   (2017/5/17 01:13:18)

エルソフィ♀司書官そんなに良く笑う方でした、け。いえ、なんでもありません。(はくり、もう一口。広がる甘味をゆっくり噛む間を、背で跳ねる水の音が埋めていく。)ただ、笑ってくださるほどにロサールを居心地よく過ごしてくださっているのなら、それこそ身に余る光栄です。(この都の温情という名の恩恵を口にする言葉は、気のせいかな先程の「舞台」の口上よりも小さな間に区切られているように聞こえた。)……『ごらん、この都は雪が降り積もっても、ずっと、ずっとあたたかい。どうしてだと思う?』――(その声音は、確かに硬質。ただ、視線は茜色の空を仰いでいた。)――『時が、止まらないからだよ。川も、そこに寄り添って生きる全ての生けとしらが、ほら、動いている。』――(まるで空に書いてある透明の文字を読み上げるかのように。)――『だから、ずっとあたたかい』……(視線が元に落ちて、はくり、はくり。白いふかふかが口の中にどんどんと溶けていって。)そんなくだりがあるのですよ。今度展示される予定の叙事詩の、子供向けの翻訳文です。(別に求められてもいないのに、そんな解説を付け足す声音は、いつもの、事務的な。)   (2017/5/17 01:28:19)

ピェリオ♂役者おや。これでも表情豊かと言われるのですよ。 (ほら、なんて人差し指で己の頬を突いて見せた。わざとらしく。) ロサールは、我々にとって未踏の地でした。先に知れるものが何も無く、……ですから、感謝に限りは無いのです。貴女がたが足を止めてくださることも、貴女が今こうして、時間を割いてくださる事も。 (折り重ねて、言葉が連なる。……降ってきたのは、物語の断片。そう思わせるような言の葉だった。) …………、 (日暮れの、一日の終わりかけ。陽の光の残滓が、ゆっくりと宵に包まれていく最中。その声は、少し早い星の瞬きのようだった。届かないほど遠くに見えて、確かに一筋煌きを残す、ような。) ……そう言えば、展覧会があるのでしたか。うちでも話題になっています。脚本家が、何か公演のヒントを得られないかと張り切っていましたよ。 (いつの間にかパンをすっかり平らげた自分は淡々と返して、伸びていく影法師が、次第次第と紫の夜に混じり始めるのを眺めていた。物語の頁を繰るような、彼女の言葉の先を待つように。)   (2017/5/17 01:41:17)

エルソフィ♀司書官無表情とも思っていませんが、そういう話ではないのです。(さらりと流した。パンの最後一口を飲みこむ頃、思っていたよりも話題が広まっている言に、今日ようやく、紫眼が異色虹彩を見つめた。)驚きました。告知の貼り紙は確かに広場の掲示板にありますが……お目に留まっていたとは。(驚いたという言葉に嘘はない。少しばかり、目蓋がさっきよりも開かれているから。)公開するページは限られていて、原本には残念ながら触れられないのですが、写本は各書店で販売許可が下りていますから精読の機会はあるかと。(ちょっと視線が外れて、)……金貨の枚数を数えるような額になっていますが。(そして、また戻る。)原文も翻訳文も暗記していますので、口述したものを書き留めていただくでも、「お持ち帰り」になれるかと。古今の吟遊詩人らが遺した、とても美しい詩集です。(すらすらと、すらすらと、その言葉は淀まず流れ出ていた。硬質な声音なれど。)   (2017/5/17 02:00:02)

エルソフィ♀司書官流れの方々なら、尚更。いま諳んじたのは末巻の詩人のものですが、彼も元は旅の者で、山から行商に下りて来ていた村娘と恋に落ちてそのままロサールに定住したという、物語のような歴史を辿っています。そういった逸話が、隣国では脚本化されたという話も耳にしました。(すらすらと、本当にすらすらと。)――……あ、失礼いたしました。仕事で扱っているものとはいえ、自分語りが過ぎました。パン、ごちそうさまでした。(左手を心臓に当てて、会釈を一つ。)   (2017/5/17 02:00:22)

ピェリオ♂役者(流された。またそれにも何処か可笑しそうにしながら。今日最初に合ったように思う、視線が思わせる処を頷いて。) ああ。ん、ん。そうですね。それは当然です。貴女のいらっしゃる処であれば、何処へでも。…………と、申し上げられれば、良かったのですが。 (ぱ、と両手を肩の位置で閃かす。それは、手品の種明かしのように。) つい先日まで、私も知りませんでした。うちの脚本家が持ってきた話題です。その土地の事を知らなければ、皆に喜ばれるいい台本<ほん>も書けないと、鼻息荒く出先から戻ったのがその先日の話です。しかし、そうですね。台本<ほん>の為でも、写本<ほん>はあきらめてもらわなければ。この身がいくつあっても足りません。 (滑稽に、大仰に、肩を落として見せた。付け加えるように、やや密やかめすならば。) ……ついでに白状させて頂くと、「私」自身は、さほど読み書きが出来ません。必要な――― 舞台に通ずる言葉以外は、難しい事はわかりません。美しいものを見、聞き、それをうつくしいと呼ぶ事は出来ても、……表す術を、そう多くは知りません。そういうふうに、育っています。 (にこり。)   (2017/5/17 02:17:25)

ピェリオ♂役者ですから展覧会に乗り込んで、しゃあしゃあと貴重な文献を読み散らかす事は、私には、出来ませんので。どうぞ、ご安心ください。 (なんて、先の人探しの術の本――に対する本当の回答と、驚いた彼女の面差しが何を感じたかは解らないけれど、安心させるような言葉、置いて。立ち上がる。) いいえ、いいえ。この目と頭では読み解けない、うつくしい物語の詩を、うつくしいかたから伺えました。十分、身に余る光栄です。うちの者も喜びましょう。 (いつしか目にしたかもしれない、礼節を重んじた彼女の会釈に、此方も片膝を折って返す一礼。) 宜しければ、途中まで。夕餉にも、足りないでしょう。市場に寄るようでしたら、荷物持ちも致しましょう。貴重なお話の、せめてもの御礼代わりと思って頂ければ。 (そうしていつもの、懲りない誘い。)   (2017/5/17 02:18:52)

エルソフィ♀司書官(そう、文字と言葉のみによる表現は、旧くからあるにも関わらずいまだ高等で、高等なものほど高価なものであると。だから、その種明かしに大きな驚きや憐憫といったものは感じなかった。ただ、どうしてか、)それでしたら、音で覚え――(言いかけて、止まった。止まって、胸元に黒本をそっと寄せて視線を落とした。同じ循環を続ける噴水の、揺れる水面にうすらと映る己の輪郭へと。水面を染めていた色は、いつの間にか茜から紫、もう少しもすればあっという間に青へとなるのだろう。)……そうですね、夕市が一番賑わう時間です。私はいつも食事を外で済ませますから、荷物になるようなものは、なにも。(魔導灯が、賑わいを中心にぽつり、ぽつりと淡い光を咲かせる。噴水の水が、ちゃぷんと音立てて水玉を躍らせる。ちゃぷん。女は立ち上がる気配がない。)少なくとも私にないたくさんのもので、貴方は、貴方がたは、詠い継ぐことができると思っています。ですから、(吐息、ひとつ。水面に視線を落としたまま。)――お待ちしています。私はもう少しここにいますので、行先があれば、もう夜道ですから、どうぞお先に。   (2017/5/17 02:41:10)

ピェリオ♂役者、ん――― (ぱちり、と目を瞬かせたのは。それまで、これまで自分が見てきた彼女にしては珍しい程、流暢な言葉が途切れた所為だ。まるで、元に戻ったみたいに。手品の終わりか、日の暮れと同時に、何処か、魔法が解けてしまったような。) そうですね。ロサールに来て、市場も随分と通いましたが。夕刻はこの時間帯がいちばん人の出が多い。美味しいものにありつくには、丁度良い時間帯です。 (がちゃり、と重たい音を立てる楽器ケースを持ち上げた。乱雑に、いろんなものが詰め込まれたようなケース。引っ張り上げて、) ……なので、この格好はちょっと。 (どさり、自分の傍らに置いて。今立ったばかりの縁へ腰を下ろした。派手な紫と黄色の、今時分は少し夜闇に混じるような色彩の。奇抜な出で立ちの男。) 美しいレディのエスコートならば、話は異なるのですが。先ほどの演奏を聴いていただいた方に出くわすと、興醒めでしょうから。 (大概に、そう、男の帰路は賑わいを外れる。彼女と夜出逢う道が、幾度かそうであったように。肩を竦めて) 嬢も人混みを避けておいでなら、それまでの間何かお聴かせしましょうか。 (楽器ケースを、傾けて見せながら。)   (2017/5/17 02:57:37)

エルソフィ♀司書官(そう、ぱちりと、思い出したように、我に返ったように、空は夜を告げていた。てきり、そのまま重そうな楽器ケースを揺らす足音と、噴水越しに一瞬女性かと見間違った綺麗な髪飾りを見送るのだとばかり思っていたら、何か、何故か、戻って来た。)……むしろ、市を歩き回って言葉を交わすほうがビラを配るよりも手早く次の公演の呼び込みもできるかと思いますが。(吐息一つ。単に役者の気が変わったと思えばそれはそれで通るのだが――そこで思考を切った。月夜の世界の幕が上がると、どこかが「お互い様」だ。戻って来た楽器ケースの音が告げている。)それでしたら、そうですね……(顔も上げないまま、ずっと、夜の色を水面を見つめたまま。水面にわずか移りこんだ、長衣の輪郭が加わっても、)……さきほど諳んじたくだりに、合わせる旋律がもしあれば。なければ、今日演奏していたものでも、なんでも。(ちらりと、もう一度だけ視線を合わせた。そんなリクエストでも良いかと。)   (2017/5/17 03:29:17)

ピェリオ♂役者得てしてその方が有利な場合もありますが、私は、…… (言い差して、言葉を切った。口許吊り上げる、三日月な笑みに変えながら。そう、まるで真逆で、何処か「似ている」。色をたがえた双眸が、片割れだけ似通うように。) ……承知いたしました。 (だから、言葉の先は切り落としたまま、是の返事に変えた。金具の音を立て、ひらかれるケース。ごちゃごちゃと他のものも混ざっている中で取り出した楽器の、弦を数度弾いて。) (ばさり、と翻るローブは、夜闇に溶け混じる蝙蝠の羽根に似ていたか。二度目に立ち上がるなら、靴の底で石畳を鳴らし、数歩距離を取った真正面。会釈を向けるのは、たった一人の観客へ。) ……数多にねむる物語へ、適うかは解りませんが。少しでも、(その無数の叡智に、寄り添う旋律であれたなら。 ……それこそ詩のように口ずさんで、男は軽く目を伏せた。)(……それは、巡る命を愛おしむ賛歌だった。)(やわらかく、沈んで、ねむるもの。芽吹きを、迎えて、うまれるもの。すべては等しく、巡っていく。だれもかれもに降り積もる、それに名前を付けるとしたら―――)   (2017/5/17 04:03:34)

ピェリオ♂役者……「だから寂しくない」んだそうです。 (演奏を終えた男は語る。) 同じだから、巡るから。ちゃんと帰って来るから、寂しくない。そんな唄だそうです。終わっても眠っても、等しく命は巡るから。心配しないで。いつか、貴方に帰って来られる。……そんな唄、だそうです。 (そう告げて、奏者は再び会釈を向けた。今宵最後の観客に、こう告げて、小さな舞台を締め括る。) 貴女が継いでいくものも、いつか、かえってくるといいですね。エデット嬢。 (巡れ、巡れ。数多のねむりもよろこびも、おりかさねて、永久に巡る。  ……いつか貴方に、帰る日まで。)   (2017/5/17 04:06:56)

ピェリオ♂役者【大層な時間をいただいてしまい申し訳ありません。こちらにて当方は〆とさせて頂ければと思います…!! 遅くまですみません、有難うございました…!!】   (2017/5/17 04:07:51)

エルソフィ♀司書官ありがとうございます。(夜の噴水の音に紛れそうに静かな静かな。)歌うのは得意ではありませんが、忘れません。何度も、何度も思い返せば褪せませんから。(ありし日の「台詞」に乗せた、そんな、静かな、陽から夜への移ろいの噺。ぱしゃんと水面を水玉弾く音がたまに紛れる即興曲の中に溶けゆく、移ろいの噺。)もし、かえるとしたら―――……(陽を夜にそっとしまう、移ろいの噺。)   (2017/5/17 04:09:30)

エルソフィ♀司書官【同じくこれにて〆、幕閉じとさせていただきます。こちらこそつらつらと来ていたら短針が、が……!本当に夜分遅くまでありがとうございました。】   (2017/5/17 04:10:13)

ピェリオ♂役者【有難うございます。きれいな〆をありがとうございます…!!! もうなんというか相変わらずの不安定運転と針ぶっちぎりでもうしわけありません、愉しかったです…!! もう大変アレな感じですが、懲りずにまた遊んで頂ければうれしいです。今日は本当にありがとうございました…!!】   (2017/5/17 04:11:17)

エルソフィ♀司書官【こちらこそ、手ぶらどうしでこれだけ紡げることに感謝です。どうぞごゆっくりお休みくださいませ。見守ってくださいました窓辺様方にも感謝を。お部屋お返しいたします。ありがとうございました。よい夢を。】   (2017/5/17 04:12:20)

おしらせエルソフィ♀司書官さんが退室しました。  (2017/5/17 04:12:26)

ピェリオ♂役者【有難うございました。窓辺様もありがとうございます。どうぞ良い夢を。おやすみなさい。お部屋ありがとうございました。】   (2017/5/17 04:12:46)

おしらせピェリオ♂役者さんが退室しました。  (2017/5/17 04:12:49)

おしらせピェリオ♂役者さんが入室しました♪  (2017/6/7 12:52:52)

ピェリオ♂役者【こんにちは。本日はそっと、ソロルを置きにお邪魔します。】   (2017/6/7 12:53:08)

ピェリオ♂役者御伽噺を語ろォか。 (男は云って、今は何も手にしていない両の手を広げた。恰も舞台の始まりのように。) 海を越えた先の大陸に、豊かな土地があった。豊穣に恵まれた土地へ人々は塀を作り、ただ緑に包まれた大地に国と言う名前を付けた。塀の中で石を積み上げ木を切り倒し粘土を捏ねて家を作った。水を引き緑耕し、あっという間にただの大地を住処に換えてしまった人々は、いちばん高く広く作られた家に、いちばん強い力を持った人間を迎え入れた。人々はその家を城と呼び強い人間を王と名付けた。―――そう、国の始まりの話。もォ覚えたか。えらいえらい。……続けよゥ。 ……王はヒトを従え、ヒトは王を崇めた。強いもの、財を成し、富を得るもの。王に続くように力を得るものが増えていく一方、取り零されていくヒトビトも居た。他者より衰え、あるいは常と異なる能力や、容姿を以て。……零れたヒトビトは、それでも生きていかなければならない。強いものに踏みつけられたとて。本来護られるべき手を、無くしたとて。誰にも、見向きされなかったとて。失う事を選ばないのなら、生きるより他に選択肢は無いのだから。   (2017/6/7 12:53:20)

ピェリオ♂役者(朗々と継ぎ足して、男は歩き出す。) ……さて此処で問おう。ヒトより損なわれた者が、他と遜色なく生きるには如何したらいい。目映く照らす太陽の恩恵にすがれないいきものが、今日の糧に苦しまず生きるには。 (真正面において、男は腰を折る。当たり前のように掬い上げた足下のいきものは、まだ幼く頼りない両腕を男の肩に回した。淡い金色の髪の、張り詰めた湖色の眸の少女。今日こそは、裾に繊細な刺繡をほどこした、ワンピース姿の。緩く波打つ金の髪には、淡い紅色の花が挿してある。愛らしく着飾った、まるで餞別のような。) ……「今」を棄てれば、良い。生まれた場所に固執する必要なンざ、何処にも無いンだ。生きられるなら。冷たく硬く無慈悲な塀の中で餓えるなら、陸を渡り海を越えてしまえば良い。捨ててしまえば良い。 (それはまるで朗読劇であり、抱かれたままの少女はぱちりと目を開けたまま、何もいわない。ただ緩やかな呼吸を男に預けたまま。) ……御前サンは、随分と物覚えが良かったなあ。アイン。 (アイン―― それは何人目かの、「いちばんめ」。) 台詞も楽器もすゥぐ覚えた。これなら何処に行っても気に入られるさ。   (2017/6/7 12:53:33)

ピェリオ♂役者(まるで壊れ物をあつかう手で、たんたんと歌うように告げながら男は歩く。暗い暗い、街灯も見当たらない夜の道を。少女の無機質な眸が見つめるうちに、歩いていく。アイン、と、名付けられ<割り当てられ>た少女が口を開いた。珍しくも) (きょうは、つれていかないの。) ……うン? 今日は、行かない。 (どうして。) どォしても。……おめかしまでしたけどォ、ごめんねェ。もォちょっと、オイラ達と一緒に居てくれるかい。 (……。) ……そォ怒りなさンな。こちとらカワイイカワイイ妹分を、あンまり危なっかしいトコにァ渡したくないンだよォ。 (ふらりふらり、暗い暗い夜歩き。待たせちゃって、悪いけどねェ。そんなのらくらとした笑い声に、気づく者は果たして――) ま、ァ。でも。……今回は、ちっと相手が悪ィから、ナァ―― あとは、お役人さンか、どっか血の滾った正義の味方サンらのお役目ってェ、事でぇ。銀の毛並みは、引っ込みましょォ、か。 (石畳を、音無く歩くブーツのうらに、すり、と柔い毛並みの温度を覚えて見下ろした。あいらしく――何処か見透かすような眸の。) ……にゃーお。 (答えて鳴いた、意地悪く。)   (2017/6/7 12:53:46)

ピェリオ♂役者(暗い暗い、森の中。一夜明けて―― 賊に襲われたか、火をつけられた登録番号の無い馬車が転がっているのが発見された。焼け残った積み荷から発見され、装飾衣類に混じって一番目を引いたのは、多量の植物の葉。一種の麻薬にも成り得るその植物の積み荷に火を付けられた事により、周囲一帯に被害が齎されたとか。不思議と、中毒症状を起こしひっくり返っていた人物を調べれば、ある名のある商会の一端に辿り着いたとか、馬車の下敷きから、焼け焦げ殆ど役割を見失った、黒と白のモノトーンラインの投擲ナイフが、見つけられたかもしれないとは――― ) ……さ ァ、て、 ね? (……何処かで、語られた御伽噺か、……それとも。)   (2017/6/7 12:54:28)

ピェリオ♂役者【以上にて。何一つ明言にしてはおりませんが、そっと何かに噛んだようなそうでないようなそうであるような……ですので扱っ…て頂けるようでしたらお任せ致します。色々と失礼いたしました。 ……お部屋ありがとうございました。】   (2017/6/7 12:55:34)

おしらせピェリオ♂役者さんが退室しました。  (2017/6/7 12:55:38)

おしらせエルソフィ♀司書官さんが入室しました♪  (2017/6/8 02:36:36)

エルソフィ♀司書官【こんばんは、夜更けにお邪魔いたします。前幕に続いて一つ噛ませにソロル一つ。】   (2017/6/8 02:37:09)

エルソフィ♀司書官……ポートタウン……(一人きりの執務室。定時に終業したら早々に図書館を後にすることが多いが、今日はとうとう最後まで残った。理由らしい理由はない。ただ、窓から夜空を見上げてしまったらこの時間だ。月は雲に隠れて朧な光を夜空に浮かばせている。少し低い雲。雨が近いのかもしれない。そろそろ、風向きと雨雲の機嫌が分かりづらい季節。思考が余所見しやすい、そんな夜。)そういえば、シルクと一緒に値が上がったのは、輸入の薬品類……(最初に気づいた夜市場の記憶。思考の欠片が唇が零れ落ち、かぶりを振る。紫の視線は夜空から目を逸らすように地に落ちて、視界に留まったのは小さな輪郭。)――(部屋の灯を落として、図書館を後にする。ちょうど迎えにきたかのようなタイミングに、窓から見下ろした小さな子はご機嫌そうに尻尾をゆくりと左右に振った。)まだ、家に戻っていなかったのですね。そろそろ戻って差しあげては?(降らせる声は硬質。しかし、夜闇に溶けるような黒を纏うその小さな子は、金銀の色違いの双眼で見つめあげて一鳴きするだけ。――にゃあ。)   (2017/6/8 02:37:24)

エルソフィ♀司書官呑気ですね、あなたも――……ん?(いつも擦り寄ったりのんびり歩くその小さな子は、今宵に限ってはすぐに踵を返して小さな足音で駆けていく。それを追ったことに大した理由はない。ただ、気づいたら小走りになっていて、気づいたら、大通りから外れて、少し坂になった道を上っていた。)どうしたのですか。ここはあなたの縄張りでは――(ないでしょう、と、坂の頂上の広場で止まった黒猫を見上げた、その先。月が近いわけでもないのに、そう急こう配の坂ではないのに、なぜ、緋色星が視界の遠くの闇に見える?――本当に、緋色星?)……まさか……(――にゃあ。心臓がざわりと音たてるのと、声は同時に響いて、石畳を蹴る音はどんどんと間隔を狭めていった。肺がいつもと違うテンポに戸惑うのが呼吸に滲む頃には石畳の風景を背に置いていて、西の小道を抜けていた。)――!(肩を掠めて追い越した虹色鱗粉の蝶を見上げて、木々の間から見えたのは、緋色星の欠片。いや――)っ……間に合って……!(緋色星が地に降った後にもたらしそうな光景の、欠片。熱で草木を食み散らかし、爆ぜた欠片が風と一緒に踊って輪を広げる光景。)   (2017/6/8 02:37:32)

エルソフィ♀司書官(だから、夜を見上げるのは嫌なのに。もう嫌なのに。大概、こうなるから――。舗装されていない土道を踏みながら心のどこかでそんな悪態じみた言葉がよぎって夜闇に消えた。加速する歩を先導するようにひらひらと忙しなく舞う蝶へ、声を投げた。)地下水路の入口を繋いでください。この風では人手も雨も間に合いません……!(森の中を吹く風は乾いた向かい風。蝶は一度だけくるんと円を描いた。)――構いません。自分の身は自分で守ります。(蝶はもう一度くるんと円を描いて、次の刹那、木々は疾走する女の姿を見失う。――――しかし、離れた別の木々らは、「ここにいるけれど?」と静かに枝を揺らしていた。ほら、そこの隙間から出て来た。闇色の抜け道を通ってきたように。誰にその背を見られたかを気にする様子はないけれど。気にしている時間がないのかもしれない。ここは、もうすぐ緋色に呑まれるから。悪意はなかったのだろうけれど。零れたランプの油と、風の気まぐれと、ここのところよく晴れていたというだけだから。灰になって還るだけだから。木々らは言う――このヒトはそれをダメと思っただけだと。だって、このヒトは、この緋色が――――。)   (2017/6/8 02:37:44)

エルソフィ♀司書官――我の声に集いて舞え、恩恵の魔素たちよ――(木々の囁きを踏み黙らせるかのように、その声音は凍り付いていた。)――其は戒め、其は調停の赦し、害意の熱を奪わんと我は請う――(薄いレンズの向こうから、射るように向ける紫の視線は、冬の水よりも冷たかった。)――恩恵の地の名をロサール、契約者の名をエルソフィ・エデット――(横にかざされた右手の上で風とは逆向きに頁をひとりでにめくる黒本が、まるで、全ての熱を食み奪っていくかのようにぼうっと冷たい青白の光を湛える。女の足元にある鉄格子の更に下――地下の深い闇色の水が柱のように競りあがり、女の頭上で自重に耐えかねたか、あるいは女の頭をめがけて揺らいだのと、同時。)――『イーチェ・コルムナ!』――(月光届かぬ夜森。食む蛇のような闇色水は、本の光に青白く染められ、熱の演舞を繰り広げる緋色をめがけて地を這った。這うほどに温度を奪い、凍り付かせ、緋色とぶつかるや湿った音をたてて霧を生む。小さな水粒の群を風が攫い、空に舞った緋色の欠片をことごとく食みつぶしていく――そんな光景。そう、火と水の戦。森の中で生まれた火は、育ってしまうと誰にも止められなくなるから。)   (2017/6/8 02:38:21)

エルソフィ♀司書官――(でも、小さいうちは、水のほうが強い。怖いくらいに。ほら、そろそろ小屋二つ分の広さを燃やそうとしたところで全部食べてしまったから。緋色の炎の輪の央にいたのは、馬車だった。幸運になヒトが、呻き声をあげていて。)大丈夫ですか!しっかり、しっかりなさってください!(氷を踏みしめる音。虹色蝶の淡い光を頼りに駆け寄った女の声に、言葉にならない呻き声をあげたり笑い声をあげたりしていたそのヒトの様子に女は唇を噛み、煤の臭いの中で辺りを見回す間、そのヒトは浅い呼吸のまま意識を失ってしまった。)……喉が焼けていないのなら、ひとまず大丈夫ですね。(息を吐いて、立ち上がる。冷えた夜風の中で女が目を見開いたのは、散らばった荷の近く。大量のシルクと、麻袋からこぼれている葉と実は、知っている。加熱したとき独特の匂いも。麻袋が一番多く燃えていることに眉をひそめ、焼け残った車輪を見れば案の定、在るはずの番号が刻まれていない。そして、目を凝らした先――)……無茶をなさる。(呟いて手に取ったのは、柄が印象的な鋭利だった物。そのまま本の頁の中に挟んで――パタン。)   (2017/6/8 02:38:35)

エルソフィ♀司書官(残ったのは、そこだけ豪雨が降ったような湿地。夜明けを待たぬ静寂の町のとある一角、女にとっては馴染みの店。騎士よりも早く伝えると判断した宛でもある。天秤の絵を添えた郊外の地図一枚。扉の隙間から内側に落としこんだ音は、夜闇の中で押し殺した気配と足音はさて、家主らに聞こえたかは―――)――後は、お任せします。   (2017/6/8 02:38:46)

エルソフィ♀司書官【大変長々と失礼いたしました。扱いを違えていたら、ごめんなさい。たぶん大丈夫と願いつつお部屋これにて。ありがとうございました。】   (2017/6/8 02:39:20)

おしらせエルソフィ♀司書官さんが退室しました。  (2017/6/8 02:39:26)

おしらせアリステア♂冒険者さんが入室しました♪  (2017/6/11 01:18:11)

アリステア♂冒険者【こんばんは。夜更けに失礼致します。ソロルを置かせていただきます。】   (2017/6/11 01:18:54)

アリステア♂冒険者(明け方といっても、まだ太陽が姿を見せない時刻。冒険者であるアリステアは、一枚の紙を握りしめ、森を駆けていた。)間に合ってくれよ……!(大樹の根や、植物の蔓で足場の悪い森の中を物ともせず、頭の中に記憶した地図を頼りにただ駆ける。いつもの『監視』を終え、自分の居候している『穴の開いたブーツ亭』に戻ると、入り口にその地図はあった。地図に示された場所と、天秤の絵。罠である可能性も考慮し、急ぎ慣れた服装に着替えて出てきた。さて、あの大樹の先だろうか。微かに焦げた匂いがしているが、火の気配は感じられない。)   (2017/6/11 01:19:04)

アリステア♂冒険者……。(大樹に身を潜め、その先を見る。倒壊した馬車に、座り込んだひとりの男。死んでいる……ようには見えない。どうやら眠っているらしい。)……この匂い、間違いないか。(このあたりの植物が発する匂いではない。どこか甘さも感じられるその匂いは、周囲に散らばっている麻袋の中身が原因だろう。腰に下げた片手半直剣の柄に手を添えながら、大樹から身を出す。わざと聞こえるように足音を鳴らしながら近づくが、男が目を覚ます様子はない。男の顔を覗き込む。)……。(見覚えのある男だ。たしか、シルバースケイル商会の御者として雇われていた男のはずだ。)それにしても、一体何が……。   (2017/6/11 01:19:11)

アリステア♂冒険者(もう一度周囲を見渡す。木製の馬車はところどころ焦げた跡がある。馬車だけではない。散らばった積荷も、周囲の草木も。しかしそれらは、このあたりを濡らしている水によって鎮火されたのだろう。雨が降りそうな空模様ではあるが、降ったならばここだけ濡れているのは不自然だ。それに、今自分が手に握っている地図。)……まさか。(……自分の仮説が正しいとして、馬車が燃えたのはなぜだ。一体誰が……?自分の他に商会を追っている者?ならどうして御者の男はこの場に……)……今考えても、答えは出ない、か。俺は、今できることを。(馬車と、周囲に散らばった積荷を調べる。さすがに、直接商会に繋がるものは積んでいないようだが、この男を連行し、自白させるか、それができなくとも、商会への繋がりを見つけられれば……。)――っ!!   (2017/6/11 01:19:18)

アリステア♂冒険者(あと少し、飛んできた矢に気づくのが遅れていたら、今頃自分は周囲に散らばる積荷のように、地面に転がっていただろう。茂みの向こうから放たれた矢は、馬車に深く突き刺さっていた。)誰だ!(投げかけた問いに答えるかのように、茂みの向こう、大樹の影から、屈強な男たちが姿を見せた。数は、見えているだけでも四人。)「兄ちゃん、とんでもねぇことをしてくれたなァ?」(リーダー格の男が、無骨な刀をちらつかせながらこちらへ歩み寄る。この男も、シルバースケイル商会に繋がる施設で見た男だ。恐らく、積荷の到着が遅れていることから様子を見に来たのだろう。そしてこの馬車の有様は、自分が引き起こした事だと勘違いしているようだ。)大事な積荷なら、登録もしてない馬車を、こんな森の中で走らせないほうがいいですよ。(こうなってしまっては、やるしかない。意を決して、剣を抜いた。)   (2017/6/11 01:19:40)

アリステア♂冒険者「俺たちとやろうってか?」 麻薬を売るような連中に遅れはとらない!(リーダー格の男が飛び掛かってくると同時に、周囲の男たちがこちらを囲むように展開する。恐らく、どこかの傭兵集団だろう。素人の動きではない。)「クク、コイツはなァ、ここいらじゃ採取できない特別な金属で作られた特注品だァ。ちょうど試し切りがしたかったところなんだよ!」(無骨な刀を正面から受け止め、はじく。すぐ男は飛び退き、すかさず他の男が攻撃を仕掛けてくる。――だが。)――――――。奇遇ですね。俺の剣も、特注品なんですよ。(決着はすぐについた。周囲には、痛みに蹲る男たちと、赤黒い、不気味な光。知る人が見れば、それは、魔力を持たない者が扱う闘気と呼ばれる技に近いもの。)   (2017/6/11 01:19:54)

アリステア♂冒険者(――そこからの進展は、早かった。アリステアによって無力化された男たちと、焦げた馬車、散らばった積荷はその後駆け付けた騎士団へと引き渡され、アリステアも『この件に関して調べている冒険者』として、騎士団の調査に加わった。捕えた男たちから芋づる式にありとあらゆる商会の名前が出たが、そのほとんどが名前しかない、空っぽの商会だった。しかし、そこを更に辿っていくと、ひとつの有名な商会に辿り着く。『シルバースケイル商会』。近年、異様なまでの成長を遂げた商会だ。しかしその実態は、人身売買や麻薬取引といった、違法な取引によって莫大な利益を得ていた違法商会だった。この噂は、すぐにロサール中へと広まり、人々のあげる不満から、遂にシルバースケイル商会長の逮捕状が評議会承認の元、発行されるに至ったのだ。)   (2017/6/11 01:20:03)

アリステア♂冒険者(会長が逮捕されるであろう日。アリステアは騎士団本部へ呼び出されていた。豪華な椅子に、大きな作戦机。壁には騎士団の紋章が刺繍された旗や、剣が飾られている。)「わざわざすまないね、アリステア君」――いえ、何かあったんですか、騎士団長。(アリステアの目の前にいるのは、ロサール騎士団の現団長、レイナルドという若い貴族だ。)「ああ、緊急事態が発生してね。やれやれ、ようやくシルバースケイル商会を追い詰めることができたと思ったら……」(レイナルドは、半ば呆れ気味に、ため息交じりに話を続けた。)「追い詰められた者は、どうしてこう無茶をしてくれるのだろうな。……シルバースケイル商会長が、数人の傭兵と共に、使用人ら約10名を人質として千鳥足通りにある屋敷に立てこもったのだ」   (2017/6/11 01:20:10)

アリステア♂冒険者【以上にて。続きは、また近いうちに必ず。ありがとうございました。】   (2017/6/11 01:20:28)

おしらせアリステア♂冒険者さんが退室しました。  (2017/6/11 01:20:35)

おしらせアリステア♂冒険者さんが入室しました♪  (2017/7/29 04:19:17)

アリステア♂冒険者それでは皆さん、よろしくお願いします。(『穴の開いたブーツ亭』に急遽設置された作戦本部。そこに集まっていたのは、いずれも腕の立つ冒険者ばかり。作戦の内容は、千鳥足通りの屋敷に立て篭もったシルバースケイル商会の会長に囚われた人質の救出というもの。屋敷への"裏道"より敷地内へと進入し、速やかに人質を救出、合図と共に屋敷を囲む騎士団が雪崩れ込むという作戦だ。直接的な実行部隊が冒険者部隊に決定されたのは、万が一があった際に騎士団の面子を保つためという理由もあるだろう。これらは、冒険者部隊率いるアリステアと、騎士団長レイナルドとの話し合いの末決定された。アリステアは以前よりシルバースケイル商会について調査を行っていたこともあり、屋敷への裏道を知っていたのだ。現在は使われていない旧地下水路から屋敷への経路。後ろめたいことのある商人というのは、必ずこういった逃げ道を用意しているものだ。会長がその逃げ道を使って逃走してこないとも限らない。ゆえに冒険者たちがとる作戦には、旧地下水路の確保も含まれている。)   (2017/7/29 04:19:29)

アリステア♂冒険者(明かりの一切届かない地下水路を、アリステアと数人の冒険者たちが進む。標的が既に地下水路に入っていた場合、こちらを感知されては計画が崩れる為たいまつは灯せない。幸い既に放棄された地下水路だった為、どこからか漏れた水たまりがある程度で、不便があるとすれば悪臭と視界の悪さだけだ。)……。(アリステアの小隊が目的の出口にたどり着こうかという時。通路に立ちふさがるひとつの影があった。)「いーち、にー、さーん……四人かァ。ま、いいとこだな」(影が野太い声を発する。アリステアに次いで他の3人も抜刀するが、アリステアはそれを制止した。)   (2017/7/29 04:20:00)

アリステア♂冒険者俺が引き受けます。みなさんは隙を見て先へ。恐らく、屋敷の地下に出てすぐ人質がいます。確保を。(三人が顔を合わせて、一瞬思案した後、頷いた。)「クックック、俺を一人で止めようってかい?愉快な御仁だねェ」(影が一歩ずつ近づいてくる。近づけば近づくほどに、影の主が大男であることがわかった。)「一応言っておくが、俺ァ強いぞ?」――知ってますよ。大量の金貨で雇われた凄腕の傭兵がいるという情報も、耳にはしていましたから。――「そういうお前さんは、近頃屋敷の周りを嗅ぎまわっていた冒険者だな?」(恐らく一筋縄ではいかぬであろう相手に、アリステアは目を細めた。)「さあ、おしゃべりはこのくらいにして……殺り合おうじゃねェか、冒険者ァ!!」   (2017/7/29 04:20:11)

アリステア♂冒険者(放棄された地下水路に、剣戟の音が響く。刃と刃がぶつかり合い、火花を散らす。欠けた破片が肌を擦ろうとも、両者は退くことなく闘う。既に仲間は先へ進んだ。あとは思惑通り事が運べば、この一連の事件は幕を閉じるはずだ。しかし――)そろそろ、ですかね。「何がだ」(アリステアはともかく、対峙する傭兵はこの闘いを愉しんでいた。互いに息を切らしているものの、傭兵は口元を綻ばせるだけの余裕があった。)今頃、仲間は人質を救出しています。そうすれば――「それがなんだってんだい?俺ァ人質にもあの商会にも興味はねェのさ。あるのは金と酒、女、そしてお前さんみたいな強い奴と殺り合うことだけだ」……面倒な人ですね。「だがひとつわからねェ。どうしてお前さんはここを抜けた先にすぐ人質がいると?」   (2017/7/29 04:20:39)

アリステア♂冒険者(一時休戦と言わんばかりに、男が剣を担ぐ。その隙を狙ったところで倒せる相手ではないことは、既に剣を交えたことで理解していた。)雇われた傭兵の中では貴方が一番実力のある人だ。ただ単に抜け道から侵入されたくないだけなら適当な人員を配置して、応援を呼べば済みますからね。貴方がいる場所こそ、商会にとってもっと大事な切り札……つまり人質がいる場所への一番の近道だって判断しただけです。「なるほどねェ。さすがは独りで危険を顧みずきな臭ェ商会の調査をする男だ」(男が嬉しそうに笑いながら剣を構える。)「疑問は晴れた!決着をつけようぜ?冒険者」   (2017/7/29 04:20:47)

アリステア♂冒険者(――地上ではアリステアの思惑通り、冒険者たちによって人質が救助されていた。人質が囚われていた部屋自体に見張りはなく、敵が冒険者に気づいたのは人質を救助されたあとだった。人質に、他に囚われている者がいないかを確認すると、冒険者の一人が合図となる爆音魔法を唱える。外で屋敷を包囲していたロサール騎士団が合図と共に屋敷へ雪崩れ込み、雇われた傭兵たちとの小競り合いはあったものの、すぐに鎮圧される結果となった。問題の会長が隠れていた隠し部屋を見つけるまでに随分と時間はかかってしまったが、これをもってシルバースケイル商会は解体されることになる。捕らえた会長の証言から、麻薬や人身売買に関わった組織は次々と摘発され、立て篭もり事件からわずか数週間の間に、関連組織はすべて無くなった。シルバースケイル商会の裏の顔を知らずに傘下に加わっていた一般の組織に関しては不問とされ、事後処理は商人ギルドに一任されることになった。)   (2017/7/29 04:20:56)

アリステア♂冒険者(地上で立て篭もり事件が終結してからも、アリステアと傭兵の一騎打ちが続いていた。アリステアの持つ力である真っ赤な光の奔流が暗闇を照らし、傭兵を追い詰める。しかし傭兵は、それを長年培った知恵と技術を持って押し返す。実力は互角。事件を解決した冒険者たちが駆けつけたことによって、闘いは終わることになる。)「ちょっとタンマ……!!わァったよ、俺の負けだ。これ以上相手が増えると流石の俺もお手上げってやつさ。かといって大人しくお縄につくつもりもねェ。悪いが退散させてもらうぜ」(ニヤりと傭兵の口元が緩んで懐に手を差し込んだのは、アリステアの放つ赤い光のおかげでその場に駆けつけた者にもわかった。が、次の瞬間には辺りは眩い光に包まれ、全員の目が慣れる頃には、傭兵の姿は消えていた。)「無事ですか、アリステアさん」(状況の飲み込んだ冒険者がアリステアに駆け寄る。)……うん、平気……人質は?「事件は終わりましたよ。会長も無事捕らえられました」……よかった。それじゃ、帰りましょうか。(引きつったような笑みを浮かべて、アリステアは仲間と共によろよろと地下水路を脱出した。)   (2017/7/29 04:21:07)

アリステア♂冒険者(――事件が解決し、ひとつ、ロサール騎士団長レイナルドにとって解せなかったのは、関わっていたはずの評議員の名前がひとつも出てこなかったことである。騎士団を自由に動かせなかったのは、評議会からの圧力。ということは、必ず関わっている評議員がいたはずなのだ。いずれにせよ、今回の件でロサール騎士団の評価は上がることとなり、レイナルド自身の評価も上がることとなった。評価が上がったのは騎士団だけではなく、作戦に全面的に協力した『穴の開いたブーツ亭』もまた民衆の評価を得て、ここ最近は連日大賑わいを見せているのだとか。)――Fin   (2017/7/29 04:21:37)

アリステア♂冒険者【改めましてこんにちは。アリステアPL兼部屋主です。以上にて、水都ロサール 銀の鱗篇 完結となります。長期不在で随分と長引かせてしまったこと、利用者の皆様にはご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。よろしければ、今後とも水都ロサールをご利用いただければと思います。また、完結とは書きましたが、これに関する別サイドの物語を展開していただくのは構いません。シナリオの完結に伴い、今後は以前のように表の部屋のほうでの待機することがあるかと思いますが、見かけた際は、日常でも物騒でも、一緒に紡いでいただけると幸いです。それでは、また水の都でお会いしましょう。】   (2017/7/29 04:25:40)

おしらせアリステア♂冒険者さんが退室しました。  (2017/7/29 04:26:00)

おしらせラトリオ♂魔術師さんが入室しました♪  (2017/8/2 23:54:35)

ラトリオ♂魔術師【こんばんわ、表の部屋よりこんばんわ、少々表が賑わっていたので此方でキャラ補話でも…と】   (2017/8/2 23:55:12)

ラトリオ♂魔術師【先日行われていたイベントシナリオを少々お借りしたく思います。 どうぞよろしくお願いします。】   (2017/8/2 23:55:58)

ラトリオ♂魔術師【キャラの裏話的な物なので、一人用とさせていただきます。】   (2017/8/2 23:56:47)

ラトリオ♂魔術師街が慌ただしく動く、日が変わり、気持ちの良い日照りだと言うのに、魔術師ギルドに街のクソ真面目な騎士団が門をたたく) (最近人騒がせをしていた連中についての話だろうか、騎士団の一行の中には捕虜らしく縛られた人間がいくつか乗っていた) 「白の魔術師殿はいらっしゃられるか」 (そう伝達が私の仮部屋に届いた。 ただでさえ自室を作るのに手間だと言うのに、私に用事とは…一体何事なのか。 他の魔術師にでもやらせておけば良い物を・・・ 私は部屋から出る為、幻術のランプを灯し部屋を後にした).私に何か御用でしょうか. (そう騎士の一人に言い放つと、どうやら先日私が別件で引き渡した《材料》の事についてである事が話の流れでわかった。 収容するにも場所の都合がつかない、だから貴殿ならば彼らを利用できるのではないか、という話だ。)   (2017/8/3 00:03:30)

ラトリオ♂魔術師(確かに、またサンプルが手に入るのは嬉しい事だが…、はて、一体何が起きているのかさっぱりわからない。 取り敢えず【何があったか】という概要だけ聞きだす事にした。 その中には、よく聞いたことのある名前が出てきてしまい、少々笑ってしまった。彼は無茶をよくするのだな、と。) 概ね事情は理解しました。 此方としても協力は惜しまないつもりですので、どうぞ、お引き受けしましょう。 (とても面倒な書類を通し、下位の魔術師達に地下へと運ぶように指示を出す。 去り際、牽引してきた一隊の隊長と思われる人間が「一体何に利用しているのだ?」と、問い掛けてきたが『それは、貴殿も我が魔術師へと転職なさるおつもりで?』と聞き返すと「失礼」と言い残し、彼らは戻っていった。) さて、思わぬ収穫がまたありましたが、今日は何にしようか。   (2017/8/3 00:10:19)

ラトリオ♂魔術師(ふっ、と過る、そういえば、魔石はあるが、魔具はまだ無いな、と。 しかし器を用意するのにも時間がかかる、材料も特にない。となると、今作れる物はそう多くはない。) …まぁ、いいでしょう、あぁ、そこの君、夜になったら彼らを例の森まで連れて来てほしい。 (何はともあれ、《材料》が必要な事には変わりない、今日もいつも通り調達する事にした。)   (2017/8/3 00:15:55)

ラトリオ♂魔術師(そしてその日、捕虜はなぜかもてなしを受け、各自捕虜用の部屋で仮眠を取らされた。彼らは戸惑った様子で  再び積み荷になり、夜の森へと連れてこられた。) おはよう、皆さんはよい一日を過ごせましたか? (白い巨体が木の影から姿を現すと、積み荷の鍵が外され、荷は地へと下された。 何が起きているのか、なぜ外に出されたのか、なんてことは彼らにはわからない、そう戸惑いを見せている。) 貴方達は、私が処遇を任されました、しかし、私は貴方達の事は良く知らない。 なので、今から貴方達を解放しましょう。 (ざわつく捕虜…いや罪人達、しかし、それ以上言葉を発する事が無い私と他の魔術師を見ると、一人、また一人と走り去っていく。) …では、貴方達は戻っていいです。後は私が。 (そう他の魔術師に伝えると、一片の疑問も無く、すっと暗闇へと消えて行った。)   (2017/8/3 00:16:16)

ラトリオ♂魔術師 (どれくらい経ったのかわからない、それほど闇が深い森に彼らは放たれた。息は切れ、体力も大分消費したはず。だが、街の周りの森を抜ける事はなかった。 この森はそんなに広いわけではない、精々1時間も走れば絶対に抜けられる程の広さである。 ふと振り向くと、そこには有るはずの物が見えなかった。 後には、必ず街がある。ならば街の光はどこに消えたのか。 見上げても星の光すら見えない事に気が付く。 はっとして回りを見れば、先程までは見えていた木々すらも見えなくなっていた。) (恐怖を感じ、そのまま走り出しても、木にぶつかる事もなく、ただ、走れるだけ。走れてしまうだけの感覚に彼らは何を感じるのか)   (2017/8/3 00:19:31)

ラトリオ♂魔術師(数十分、数時間、どれだけ移動したかわからないが、それほどまでに長い事動き続けていた、体中に疲労感が廻り、汗は吹き出し、意識なぞとうに朦朧としている。 声を上げても、響かず、まるで水に飲まれるように消え、いつの間にか自分の体も見えない事に気が付く。) (自分は叫んでいるのか、泣いているのか、笑っているのか、そんなこともわからない程に、感覚が薄らいでいく。) (たかが一商会の、たかが一構成員の自分たちに、なぜこんな事が起っているのか、それもわからない) (そう感じていた矢先、ぼう…っと白く光るような物が見え始める。すると、自分の体も見えるようになり、安心感が体に満たされていくのを確かに感じた。) (疲れはあるが、もうすぐなのだ、と思い、力を振り絞って走り出す。 何がもうすぐなのかなどは考えなかった。 蟲が光に集まるように、ただ動き出す) (あぁ、わかった、これが出口なのだ、森を抜けられるのだ、その光が大きくなるにつれて、そう考えられるようになっていった、心の余裕が出来た)   (2017/8/3 00:23:32)

ラトリオ♂魔術師(光が大きくなり、そこにたどり着くと、小さな小部屋だった、明るい、部屋全体に光が行き届いているが、とても閉鎖的な空間になっている。 ふと目線を前に戻すと、ごく普通の木製でありそうな扉がある。 いつのまに森ではなく屋内を移動していたのか、と疑問に思ったが、そんなことは関係ない、扉を開ければいいのだ、そう思い、それを引いて開けると、少し大きな部屋に出る)  (すると、同じタイミングで先程逃げ出した仲間の数人が入ってきた。 知った顔を見て、お互いに安堵する、一人は泣き、一人は笑い、一人はその場で崩れるようにして、ホッとしたのだろう。)   (2017/8/3 00:28:27)

ラトリオ♂魔術師(しばらくすると、その部屋に来た人間は歩み寄り、少々の会話を嗜んでいると、こんどは下から同じように扉を開けた音が聞こえる。 扉の音と同時に、床が氷のように半透明になり、上と下が見えるようになる。 下に居たのは、逃げ出した別グループだった。) ( ただの薄い氷のようで、お互いの部屋で声が通る、確かめ合うようにして皆がほっとする。本当に逃がされたのだと。) (全員が集まり、数分が立ったころ、落ち着いてきた頃を見計らったかのように、大きな扉から、カチッ、という音が聞こえた) (しかし、どうやら下の階はまだ開いていない様子だった、薄い床を叩き割ろうにも、こんなにはっきりと下が見えるのに、勢いをつけても割る事が出来なかった。 仕方がない、上だけでも先に進もうと、一人が扉に手を掛け、開ける。)   (2017/8/3 00:32:23)

ラトリオ♂魔術師(すると、なぜか開けた自分が身動きが出来ないではないか。 いやそれだけではない、苦しい、息が出来ない。 さらに体に痛みが走る、なぜだろうとおもい、目を開けると、激痛が走る。 気がつけば、周りから悲鳴が聞こえる、何が起きてるのか、開けた本人もわかりはしない、上の階に居た他の人間も、叫び声しか上げていない。 下の声など、聞こえるはずもなかった。 その後、ひび割れるような音を聞いたのを最後に、意識が遠のいていく。)   (2017/8/3 00:37:07)

ラトリオ♂魔術師・・・おや、いい時間ですね。 (自室の片づけをしていた私は、置時計に目を渡せばすでに先程外出してから2時間程が経過していた。  白い男は、コツン、コツンと、石で出来た螺旋階段を下りて行くと、少し大きな金属製の扉が目の前に現れる。) さて、具合は如何な物かな、っと (重々しい金属を引きずる音と共に開くと、そこには緑色のスライム達がうねうねと密集していた。) おぉ、よしよし、いい子達だ。 (扉から下へと飛び出すと、スライム達はすっとスキマを開けて、着地する空白を生み出す。 そして、スライム達の中には、真赤な球体がいくつも浮いており、それを男の方へと排出して来た。) 今日も良く出来ているね、お疲れ様。 (赤い球体を吐きだすと、段々と小さく、小さくなり、終いには緑色の球体へと凝縮されていった。) …さて、また部屋の片づけでもしましょうか。   (2017/8/3 00:40:14)

ラトリオ♂魔術師(このスライムや小部屋、球体が何なのかは、持ち帰った本人にしか分からないが、魔術師にはとても良い一日だったという事である。)   (2017/8/3 00:41:05)

ラトリオ♂魔術師【以上です、ありがとうございました。】   (2017/8/3 00:41:22)

おしらせラトリオ♂魔術師さんが退室しました。  (2017/8/3 00:41:25)

おしらせエルソフィ♀司書官さんが入室しました♪  (2017/9/9 22:00:38)

エルソフィ♀司書官【こんばんは、お久しぶりにお部屋お借りいたします。今宵待ち合わせにて。】   (2017/9/9 22:01:16)

おしらせピェリオ♂役者さんが入室しました♪  (2017/9/9 22:02:39)

ピェリオ♂役者【こんばんは。御久し振りにお邪魔致します。 エルソフィさん、改めまして今宵はよろしくお願いします。何か不都合やリミット等ありましたらいつでも仰ってください。】   (2017/9/9 22:04:25)

エルソフィ♀司書官【ピェリオさん、こんばんは。どうぞよろしくお願いいたします。本部屋でも近い時間軸で動きがありましたので、商会事件解決→古書展示会→今宵という並びでもよろしいでしょうか?】   (2017/9/9 22:06:01)

ピェリオ♂役者【はい、此方は構いません。展示会からそれ程日はあいていない状況でしょうか。リアルタイムで空いていても大丈夫なのですが、確認のため其方の想定をうかがえると有難いです。】   (2017/9/9 22:07:49)

エルソフィ♀司書官【ありがとうございます。展示会自体がある程度期間を設けていたものでしたが……(六月……)……8月の末日あたりにしましょうか。ほぼリアルタイムで空いてしまう形なのですが。(ひとえにPLが季節描写を間違えそうという理由でしかないので……!)】   (2017/9/9 22:12:51)

ピェリオ♂役者【承知しました。それではひとつお願いなのですが、以前展示会にてお借りした本は「お返しした」という前提で進めさせて頂けるでしょうか? エルソフィPCさん自体は、返却した事を御存じなくても構いませんし、ロール内で本の行方を聞いて頂いても構いません。ひとえに此方が返却ロールを落としそびれたのが原因なので、お恥ずかしい限りですが……】   (2017/9/9 22:15:59)

エルソフィ♀司書官【はい、大丈夫です。立場と性格上、返却があったことは記録で知っているということで。返却をありがとうございました(深々。もちろん何か使えそうな場面でしたのならソロルでお使いいただければと……!ばたばたとして申し訳ありません。整頓確認をありがとうございます。それでは、改めてどうぞよろしくおねがいいたします。目蓋、ご無理なく。どうかよき紡ぎとなりますよう。時間は夜となります。】   (2017/9/9 22:20:12)

ピェリオ♂役者【有難うございます。事情、現時刻含めて仔細承知いたしました。我儘を通していただいて有難う御座います。こちらこそ、最初にお時間頂いてしまってすみません。改めましてよろしくお願い致します。】   (2017/9/9 22:23:37)

エルソフィ♀司書官(それは、とある夜のこと。ロサール図書館の前。館長に閉館を託してエントランスを抜けた頃には朧な月が高く昇っていた。)……少し湿気ていますが……ええ、構いません。見つかるかもわからないのですし。(視界の端を横切った虹色蝶の鱗粉を置き去って、コツコツ、石畳の道を行く規則正しい歩。とんだ騒動となった商会からかねてより寄付を受けていた図書館も面倒な後片付けに追われるという火の粉も完全に鎮火して司書官らが円卓で安堵の溜息を零すころには夏も終わりを告げ始めていた。水路を流れる水は日増しに少しずつ温度を下げていき、その上を滑る風は真昼の熱を冷ましていき、気まぐれに雨も呼ぶ――そんな季節の移ろいのただなかたる今宵。純白の歩は中央市場をつっきって、水都に点在する広場から広場へと歩を進めていく。普段は行先以外を見つめない紫眼。今宵はその視線が右に左にと移ろっていた。景色を多く眺めているというよりは、何かを、この曇天の夜空の下で探しているかのように。)   (2017/9/9 22:26:17)

エルソフィ♀司書官……無事だと知っているのに、何を今更……(とつりと落とした独白と共に足を止めたのは、市場を抜ける橋の央。魔導灯の途切れ目という影の中。視線が落ちた先は、右腕に抱かれ続ける分厚い黒本。)   (2017/9/9 22:26:22)

ピェリオ♂役者(その耳に、届くのなら、) ――――――――― (……それは、広場を抜けて夜半に響く、撥弦楽器の音色だった。幾つかある広場の片隅、まるでこの水の都に忘れられたような、古く枯れた噴水の、罅割れた石の縁に腰を落とした黒装いの男が爪弾く、詞の乗らない夜想曲。腰かけた姿勢から乱雑に足を組み、その上に年季の入った弦楽器を乗せていた。俯けたままの面差しは、瞼を伏せて弦を弾く指先を追う。足元には、男のものと思しき黒い鞄。視線こそ楽器を見据えたまま動かないけれど、それでも知己であれば判別しやすいかも知れない。男の波打つ長い銀の髪は、この季節の熱から逃れるように、後頭部でゆるくシニヨンにまとめられていたからだ。顔周りを遮るものが無いために、痩せた輪郭は比較的夜の中でも解りやすい方だろう。ときおり、髪の所々に鈍いひかりが見えるのは、装飾兼ねてと留められた光沢のある石のピンが、傍らの魔導灯のひかりを反射しているために。) …―――――― (そうして男は、夜陰に埋もれそうな曲を奏でる。静謐にのまれ、溶けて穏やかにほどけていく、詞の無い夜を弾いている。)   (2017/9/9 22:50:14)

エルソフィ♀司書官 (もうしばし歩を進めて、鼓膜にそっとノックをかけたのは足音のような音色。音のほうへと進めば、弦が弾かれる音。なぜ音のほうへと?――大概、音と一緒にいるからだ。だから、ここにくるまでも随分と楽器の音色を耳にするごとに歩を止めていた。奏者が一人かは分からないけれど。)……そういえば、(そういえば、夜に、「奏者」は――問いは視界のゆるやかな変遷に流されていった。朧な月明かりではその銀を照らすには頼りなく、魔導灯の真下ではまばゆかったかもしれないそこ。水都の整備は行き届いたほうだと諸外国から訪れた人々は言うが、それも決して全てではない。こうして、地下水の流れが変わって以来水を汲み上げなくなったまま放置された噴水や井戸もある。水の反響もないままに響く音は、どこか遠くへ行く足音に聞こえたのはさて、自分の感性だけだっただろうか、いずれにせよ。)   (2017/9/9 23:24:19)

エルソフィ♀司書官――こんばんは、ピェリオさん。(音が止む頃まで黙して、音が止んだ頃に歩をもう一度進めた。かける声音は変わらずの硬質。薄い硝子越しに向ける紫の視線も。そろそろ定型句と受け取られていそうなくらいに、同じ声音の同じ挨拶。ただ、今宵は挨拶だけで、言葉が途切れた。開きかけた唇が何かを一度引っ込めるように閉じ様子がこの薄暗の中で見えたのかは、さて。)【背後にて大変お待たせいたしました。】   (2017/9/9 23:24:25)

ピェリオ♂役者(一段沈む音階は、指先を強く弾く。高い音は、なるべくやわらかく触れて、何処か硝子を打つような硬質で繊細なトーンを、失わないように。ひとつひとつの音を、確かめてなぞるような弾きかただった。客を引き寄せない、ヒトを呼ばない夜の、かくされた旋律――― まねかれたのは、誰?) ……、――こんばんは、エデット嬢。 (此処に無い楽譜の、最後の音階を踏んで、途絶えた音色。余韻がすっかり収まるまで、男は顔を上げなかった。例え足音が、声音が、その気配が耳に届いていたとしても。) 奇遇ですね。お仕事ですか? こんな時間まで、お疲れ様です。 (硝子の向こうの紫を、迷い無く見上げた色違いは魔力で練られたひかりの元でうすくやわく微笑んだ。人好きのする、見慣れたかもしれない笑顔。足を下ろし、楽器をよけて傍らに置く。片手をひらりと上げ、肩を竦めてみせるなら、) しかし、お恥ずかしい処を見つかって仕舞いました。今しがたのこれは、まだ皆様のお耳に届けられるものでは無いのです。何分練習中なものでして…… (そこまで流暢に並べ立て、そして一度、言葉を切った。……挨拶一つのその儘で、其処に在る彼女へ伺うよう首を傾ける。)   (2017/9/9 23:40:24)

ピェリオ♂役者他の曲で宜しければ、何か御聴かせしましょうか? (男のそれも、そろそろ耳馴染んだかもしれない誘い文句だった。相変わらずの気安く馴れ馴れしい、道化者の台詞。)   (2017/9/9 23:41:57)

ピェリオ♂役者【お気になさらず…!!私も相変わらず遅筆飛びぬけておりますので…!!リアル優先、瞼大事でお願いします。】   (2017/9/9 23:42:28)

エルソフィ♀司書官(静謐という言葉がよく似合う旋律だった。余計な音を紛れ込ませることを憚る程度に。不思議なもので、静謐な旋律が運んでくるのは静謐だけである。賑わいが賑わいを呼ぶのと、同じように。だからというわけではないのだが、交わされた言葉はごくごく静かと響いた。特に声を潜めているわけでもないのに、眼前も「明るい声音の仕事」でないかぎりは大体この声音であるというのに、眼前の言葉を借りて奇遇に会うことがまるで不自然のような、沈黙を一拍流れた。)それは、お取込み中のところを失礼しました。(左手を心臓に当てて、軽く会釈をする。柔らかい笑みを向けられても、相も変わらずぴくりとも動かぬ表情。視線が楽器ケースにおのずと落ちた中で、さて練習中の奏者の邪魔をするのもいかがなものかとまたもう一拍黙って、顔を上げる。)ええ、積み上がった羊皮紙がようやく片付いたところです。……、(本当にただただ予定も何もなく奇遇に会ったのなら、返事を待つ言葉に返す言葉を一拍黙ることもなかったのだろう。呼吸を浅く一つとって、告げた。)   (2017/9/9 23:59:46)

エルソフィ♀司書官――今日は探していました。仕事が一段落したら一つお尋ねしようと。(言って、また途切れた。司書官制服のポケットに手を入れて、何かを握りこんだまま己の手に一度視線を落とし、眼前の視界へと差し伸べた。)……これに、見覚えがあるか、お尋ねしたかったのです。(ゆっくりと開かれた指。手の平に乗っていたのは、小さな小さな布包み。はらりと解けて露わになったのは、砕けて二つになった木片。ほとんどが焼け焦げているが、かろうじて黒と白が規則正しく模様で彩った木片。端には、火にくべられて溶け落ちたのだろうか、鈍い銀の光沢がついていた。鋭利でもなんでもない、ただ煤にくすんだ、「鉄がついた木片」――ただそれだけの、強いて名をつけるならば残骸というものである。)   (2017/9/10 00:01:23)

ピェリオ♂役者いいえ、全く。貴女に何の落ち度があるでしょう。うつくしい方にお声を掛けて頂けるのです、身に余る光栄に違いありません。己が準備不足を嘆いているのです。 (ひたとした言の葉、面差しも全く意に介していないよう、男の言葉は澱み無くすらすらと述べ立てられる。夜気に幾らか沈みがちとは言え、其れは何処でも変わらない。) それはそれは。本当、こんな夜遅くまで、どうかお疲れの出ませんように。何でしたら、お食事にでもお誘いしたい処ではあるのですが、―――― (澱み無く、まるで最初から用意されたもののように、次から次へ並べられていく軽薄な台詞が、不意に途切れた。珍しい言葉を、聞いたとでも言うように。) ……私に、でしょうか? (ぱち、と瞬きがひとつ。不思議そうな? いいえ、笑んだような顔を、崩さないまま。眼前に差し出された、きゃしゃな指先。ひらかれた薄い掌に乗っている、小さな端切れの、包み。ほどけていく様を静かに見守る色違いは、やがて目の当たりにする「木片」に、もう一度瞬きをして見せた。) こ……れ、は……、……   (2017/9/10 00:22:03)

ピェリオ♂役者…―――何でしょう? (男は、「木片」に移していた双眸を、紫へ上向けた。俄かに怪訝な、今度こそは不思議そうな面差しに。) ……木の、破片のようにお見受けしますが―― ああ。……すみません、ひょっとして、お返しした本のページに挟まっていましたか。私の目が無い処でも読みたがったので、大事に扱うよう、つたえたのですが。 (以前に彼女が勤める図書館で借り受けた「本」は既に返却している。その中に、何かゴミでもまぎれてしまったかと申し訳なさそうに眉根を寄せるそれは、年嵩の顔をしていた。)   (2017/9/10 00:23:08)

エルソフィ♀司書官(紫眼は、ただずっと黙して見つめていた。視線の移ろい、目蓋の移ろい。そして、声音の移ろい。返ってきた、まばたき交じりの不思議そうな言葉を真っ直ぐに見据える。さて沈黙はどれほどであっただろうか。恐らく三つ数えるまでもなかっただろう。)――そうですか。唐突に失礼しました。(黒本を右腕に抱いて、指先で布を包み直しながら言った。)ご心配なく。本は確かに丁寧に扱ってくださいましたよ。その節はありがとうございました。(言って、布包みはするりとポケットの奥深くへと滑り落ちていった。)ナイフの残骸とおぼしきものです。握り柄を飾っているもの自体はそう珍しいものではありませんが、規則正しい模様を纏ったものはあまり見かけなかったので――(一拍、また途切れた。)――同じくして模様纏ったナイフを扱う方なら心当たりがあるかと思ってお尋ねした次第です。世界は広くても世間は狭いですから。とはいっても、私の心当たりはピェリオさんお一人ですから、貴方がご存知ないのでしたらそれはそれで。(一気に言葉を並べて肺が少し苦しかったのか、浅い吐息。)   (2017/9/10 00:37:24)

ピェリオ♂役者……そうでしたか。いえ、私の方こそ、お役に立てず申し訳ありません。本に障りが無いようでしたら、安心致しました。 (今度は、男が目で追った。細い指が丁寧にその木片を端切れで覆い、また同じようにそのポケットへ仕舞われていくのを。) それは、それは……そんな状態で、良くナイフとお解りになられる。 (相好を崩した、声は素直な賞賛に、似ていた。) しかし、図書館にはなかなか似つかわしくないもののようですが…… そうですね。ご指摘の通り……以前にもお見せした通り、私はナイフも扱います。とは言え、何ら高価でも特別でもないものですが…… (その時、口元を緩く吊った笑みは、悪戯を思いついた子どもにも似るか。楽器を置いた後から空になったまま両の手を、彼女の前に差し出して見せる。掌、手の甲。もう一度手のひら。左手の指を親指から順番に握り込んで拳を作ると、その手首を右手の人差し指で軽く叩いた。とん、と、ン――― 何かの合図のように。) ……さて、お立会い。   (2017/9/10 01:00:24)

ピェリオ♂役者(そうして、拳を作った左手首の上で、右手の人差し指と親指を重ねて、何かのつまみを捻るジェスチャーをひとつ。重ねた両の手。するりと離すと、あたかも最初からそこにあったように、左手に一本のナイフが握られていた。黄色と黒の、柄と鞘に同じアーガイル柄を施してある、細身の投擲ナイフ。憶えているならそれは、出逢った当初の記憶の中に。まだ幼い見目の少女に貸したものと、同じ柄の――) ……何か、御参考になるようでしたら。使い古したもので申し訳なく、何分商売道具なもので、差し上げる事が叶わないのが重ねて申し訳無いのですが。 (鞘を持ち、柄を正面に向け、それこそ一時前の眼前がして見せたのと同じ仕草で、ナイフを差し出した。彼女が知っているだろう笑顔のままで。)   (2017/9/10 01:01:27)

エルソフィ♀司書官ええ、私もこれだけだとさすがにナイフとまでは分かりませんが。(そう、図書館に似つかわしくない代物。そして今度は、女のほうがまばたきを重ねることとなる。ゆっくりと握りこまれる手、見えざるものが見えているかのようにつまみあげる指先。それを追っていたら、一体どこに仕舞ってあったのか、見覚えのある柄のナイフが一本。曲の練習風景がまた「舞台」になったことにハッとする暇は、なかった。)……お気遣いを。(左手を心臓に当てて会釈をした。)大事な仕事道具に安易に触れるのはいささか気が引けますが……失礼します。(短く断って、黒本を肘で抱き寄せたまま鞘に右手指を添え、左手でゆっくりとナイフを抜き取った。魔導灯の淡い光を星のような煌めきをもって照返す細い刀身。握り柄から刃の先へと紫の視線が走る。抜き取ったままの水平で右に左に軽く傾けて、煌めきの行方を見つめる。芸当用であれば刃は鋭利を欠く。鋭利を欠いた刃は独特な光沢を返してくるが、記憶に見たナイフは護身用として少女に貸し出されたれっきとした武装であった。さてこの一本はどちらであろうかと見つめる時間は、そう長くはなかったが、なぜか女は長く感じた。少しだけ。)   (2017/9/10 01:19:58)

2017年05月16日 22時53分 ~ 2017年09月10日 01時19分 の過去ログ
【F系】水都ロサール【多目的】
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