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「【F系】水都ロサール【多目的】」の過去ログ

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2019年01月10日 19時33分 ~ 2020年06月27日 15時14分 の過去ログ
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蛙♂邪教徒?――だが、アンタのその面を見て気が変わった。なかなかイイ顔できるじゃねぇか。(歪んだ笑みを見せると彼女の前まで歩き、教祖様へと向き直った。)俺はこの女を見つけ出し、連れてきました。この女を絶望させるってんなら、オレが自由にしても?「蛙、それはつまり……」この女はオレをイイ人だと思っているらしい。そんな男にいいようにされたら、これ以上の絶望はないでしょうよ。自分に救いはないのか、ってね。「……よかろう。好きにせよ。ただし、身体は――」大事にしますよ。なんたって将来の女神イラニス様の身体ですからね。(少し考えてから、教祖様は彼女への幻惑魔法を止めた。同時に幹部たちが拘束魔法を解くなか、今度は自分が彼女に手をかざし、拘束魔法を使用した。)こう見えてオレは結構シャイでね。いくら教祖様の前とは言え、女を好きにするときぐらいはプライバシーを尊重させてもらいますよ。(彼女が自分の拘束魔法に抵抗しないのであれば、そのままその体を支え部屋を退出しようと歩き出す。)   (2019/1/10 19:33:52)

落丁の名♀騎士?――、ふふっ……女神イラニスは、きっと暗闇と絶望の女神ね?(幻惑と、大勢からの拘束魔法が解ける中、少女騎士は俯きながら笑った。ぽろぽろと、左眼からだけ涙を流しながら笑いに肩を震わせた。)酷いですね。こんな仕打ちを、罪無き人が浴びたら、壊れてしまう……ふふっ、私でよかった……犠牲を、出さずに済んだ……(新しい拘束には、抗わなかった。)ねえ、カエルさん、私、ちゃんとロサールの民を一人守れましたよ?守って、そして――(預けた剣が、鉄錆の香りだけをぶわりと辺りに振りまいた。振り撒かれたその香りは空気に触れれば生臭い臭いへと変貌する。最中、倒れる慣性に任せるようにして少女騎士はカエルと呼ばれた男のほうへと倒れた込んだ。倒れ込みながら、見上げた。まっすぐに。)――人の魂を踏みにじるという悪行を、止めらたから。(天井から、十を超える光眩い剣が一斉に降り注いだ。カエルと呼ばれた男と少女騎士自身を除いた他全員をめがけてまっすぐに。少女騎士は、ゆっくりと息を吸って、昏く笑みながら告げた。)『天軍よ、その穢れに光在れ』(……断末魔で、聴こえなかったかもしれないけれど。)   (2019/1/10 20:04:57)

蛙♂邪教徒?……?あ、おい、アンタ、やめ――!!(倒れこんできた彼女を支えるのが精一杯で、それ以上はどうすることも出来なかった。その場に出来上がったじゃ教徒たちの亡骸を前に、心底呆れたような表情をして見せた。)あーあ……派手にやってくれちゃって。こりゃ始末書だな……。あんたのせいで計画がおじゃんだ。せっかく逃がしてやろうと思ったのに……。こう見えて幹部に入るのは苦労したんだぜ?まさか同業者に邪魔されちまうなんてなぁ……(彼女を座らせてやると、やれやれとローブを脱ぎ捨てて、女神像のほうへと歩を進める。女神像に埋め込まれた宝玉を外すと、この空間に張られた結界は消えてなくなった。普段あまり丁寧に手入れしていないのであろう赤髪をボリボリと掻きながら、無精髭に覆われた口を開いた。)エール奢れよ?同じ国を守る同業者なんだからそんくらいはしてくれ。(同業者とは言え、彼女は国民を守るロサール騎士団。自分は、国そのものを守るロサール騎士団とは似て異なる組織の者なのだが。)   (2019/1/10 20:21:59)

蛙♂邪教徒?此処の片付けはしておくから、歩けるならさっさとレイナルドの坊ちゃんに報告してきな。じゃなきゃエールどころじゃ澄まなくなるぞ。(手を払って、さっさと行けと合図。そこそこの信徒がいるのだ。すぐに解体というわけにもいかないだろう。)……ったく、やっぱ騎士を連れてくるんじゃなかったぜ……。(ぶつくさと文句を言いながら、さて目の前の死体の山をどうするか思案した。)   (2019/1/10 20:22:05)

落丁の名♀騎士?逃げる?まさか。悪を前にして退く騎士なんて騎士じゃありませんよ?(断末魔も、背に浴びた返り血も、白銀のブーツの底を這う鮮血も、全くもって意に介さない騎士はさてロサール騎士団に数え何人いるのだろう。この平和で美しい水都の守り人らに。)ああ、あの宝玉が結界の核だったのね。ふふ、カエルさんすごいです。始末書?ん、団員は一応覚えているはずなのに……あ!冒険者ですね。(にこにこと笑んでいると、ふと鼓膜を叩いた声。笑んだまま時間が凍り付いた。)レイ、ナルド……あ、ああはい!うん、大丈夫です!ちゃんと伝えておきますというか始末書は怖いから、ちょっとこの場の処理は任せてもらえます?綺麗にする算段くらいちゃんと用意してありますから。(言いながら、思案するカエルの腕をがっしと掴んだ。細腕に見合わない腕力で。)あの影、風の通りからして隠しドアがありますよね。ちょっと向こうに、早く。いいからっ。(ねえねと、こんな惨状でなければそれこそエールを奢るのを急く娘のように。)   (2019/1/10 20:41:03)

蛙♂邪教徒?それはここでの名前だったんだが……まぁいいか。で?処理まで任せろって言われてもなぁ。(ロサール騎士団に計画を壊され、その上事後処理まで取られたとあっちゃ、何かと上も都合が悪いだろう。)ま、オレもこの案件を放り出すつもりはないんでね。そっちも簡単には任せてくれないだろうし、しょうがねぇか。(どこか面倒くさそうに、隠しドアがあると言われれば彼女についていくことにした。)多分、教祖の部屋だが……幹部連中でさえ入れないよう結界が施されていた。ま、教祖が死んだ今、その結界も解かれちゃいるだろうが……奥に女神イラニスとやらに通じる何かがあるかもしれん。調べる価値はあるか。(そう、自分の任務は国を脅かすおそれのある組織の内情調査及び、今回に関しては正教神話を揺るがすような隠された神話が本当に存在しているのかの調査も含まれている。故に、いくらロサール騎士とは言え、もしそんな真実があった場合、国の為、口封じをすることも考えなければいけない。一瞬にして教祖たちを亡骸にしたコイツを……?まったく嫌な仕事である。)   (2019/1/10 20:53:53)

落丁の名♀騎士?いいじゃないですか。私も名乗っていませんし。そうそう、そんなかんじの調査ということでエールはまたの機会に。(ちょっと失礼しますね、と、断って腕を引いてまっすぐめがける石壁色の木戸。開けて、後ろ手に閉めて、吐息一つ。ちらと部屋を見渡して、自分の口元に人差し指を当てた。静かに、と。その間、守り人として秘密を持つ男もさてやることはあるのだろうから、何か探ることがあるのならば見守ったのだろう。入口からぴくりとも動かず、息を殺した。視線で彼を追うだけで。)……。……(黙る間は、笑みが消えていた。凶暴な魔物をやり過ごすかのように、身体を強張らせて辺りの気配に集中していた。贄になりかける危機も、今更部屋に二人きりだからと何かあるわけでもなかろうというのに。)……――(いくつか数えた後、閉じたドアの向こうで足音がした。ほんの小さな。次いで響いた音は、ゾゾ、ゾゾゾ、と、何かが緩慢に這いずるような音。その音にきつく唇を結びながら、後ろ手に閉めたドアのノブをきつく握りしめ、少女騎士は俯いた。)   (2019/1/10 21:06:09)

蛙♂邪教徒?さて、何か収穫がありゃいいが。(そんな少女のことなど気にも留めずに、ごそごそと部屋を漁りだす。そこで見つけたのは、教祖の日記だろうか。ここ最近のことは何も書かれていない。)……コイツが原因か。(日記を遡れば遡るほど、色々と事実がわかってくる。結果として、今回の『強行突破』は功を奏したのだ。日記によると彼は正教会に勤めていたふつうの人間で、数年前から謎の声に悩まされていた。声の主の正体は中級レベルの悪魔。滅びた肉体の代わりを探していたそうだが、魂そのものも衰弱しきっており、彼に憑りついて声をかけるだけで精一杯だったのだろう。憑りつかれた彼は、自分が悪魔に憑りつかれたことを理解していながらも、日に日に支離滅裂な言葉を書き連ねていった。女神イラニスは悪魔の囁きによって作り出された虚像の神であり、彼もまた被害者だったということだ。救う手段など、なかったわけだが。)――ん?(扉の外から聞こえてくる謎の音。実に無気味な音だが……)……?(少女に視線を送る。問いただすような、そんな視線。)   (2019/1/10 21:31:55)

落丁の名♀騎士?――――(何かを漁る音。羊皮紙が捲れる音。きっと彼は何か情報を掴んだのだろう。自分から言い出した沈黙を少女騎士は決して破ることなく、俯いたまま、ただただ背後で響く音に息を殺していた。)――(ゾゾ、ズズズズ……ズ、シュ、ジュ……)――(視線を受けて軽く顎を持ち上げても、すぐに俯いてふるふるとかぶりをふるばかり。やがて這いずるような音は止み、次に響いたのは、)――っ、(コツ、コツ、コツ。石畳を行く規則正しい音。向かってくる音。)――(少女騎士は顔を上げて、唇をきつく結んだまま視線だけで訴えた。どうかこのまま静かにと。視線だけで思惑が通じるなら誰も苦労しない世界ではあれど。まるで、懇願するように強張って震える蒼の瞳。)   (2019/1/10 21:41:57)

おしらせ滞在時間が360分を超えたため、落丁の名♀騎士?さんが自動退室しました。  (2019/1/10 21:47:58)

おしらせ落丁の名♀騎士?さんが入室しました♪  (2019/1/10 21:48:03)

蛙♂邪教徒?(返ってきた視線にやれやれと音もなく溜息をもらして、設置されていたベッドに腰掛けた。面倒な騎士様と邂逅してしまったかもしれない。そんなことを思いながら、もう一度日記を読み返す。女神イラニスに関する神話は、なるほどよくできている。悪魔が創り出した偽りの神話ではあるが、もしかしたら本当にそんな神は存在したのかもしれない。足音が、こちらに近づいてくる。今までも数多くの修羅場は潜り抜けてきた。そう簡単に倒れるとは自分でも思っていない。とはいえ、ここは四方を囲まれた小さな部屋。逃げ場などない。場合によっては……。――その考えは顔には出さない。ただ日記の内容に目を通しながら思案し、覚悟する。)   (2019/1/10 21:49:17)

落丁の名♀騎士?――(嗚呼、幸いあれ、蛮勇を選ばなかった守り人らよ。)――   (2019/1/10 21:56:50)

落丁の名♀騎士?……ふぅ。(大きな大きなため息の後、少女騎士はずるずると木戸に背を擦らせながらぺたんと座り込んだ。)ご協力ありがとうございます。もう大丈夫ですよ。合図が届いてよかったぁ……(少し力の足りない、しかしそれでも笑みは笑み。浮かべて赤髪の人の無事を確かめると、こくんと頷いた。)私も厄介な女神もどきを追っていて。できれば内密にお願いします。何か有益な情報は持ち帰れそうですか?本当に歴史の構築材料になりそうなら図書館が一番高く買い取ってくれますよ。(よい、しょ、と、ふらりと立ち上がってゆっくりと男のほうへ近づいた。視線は彼が手に持つ書物らしきものへ。もちろん長話している猶予もないのだが。)   (2019/1/10 21:56:58)

蛙♂邪教徒?(どうやら、脅威は過ぎ去ったとみていいようだ。)有益な情報と言えば情報だが、この情報はアンタたちの管轄だ。(本を閉じれば少女へ押し付けるように手渡した。)あとは適当に処理してくれ。それと、ここにオレはいなかった。教祖は排し、幹部も全員死んだ。いいな?(自分の存在はおおやけにはされたくない。であれば、どの程度信用していいのかはわからないが口止めするしかないだろう。)地上であってもオレたちは他人だ。ま、そんときは他人としてエールの一杯でも奢ってくれや。(言いながら、ベッドから立ち上がって扉のほうへ。)じゃあな。謎めいた騎士さんよ。(特に惜しむ様子もなく、手をひらひらと振って外へ出ていく。さっさと報告を済ませて、煙草ふかしながらエールを思いっきり飲もう。一仕事終えたあとの楽しみだ。)   (2019/1/10 22:03:32)

落丁の名♀騎士?気が合いますね。はい、この件は騎士の誇りに賭けて。(押し付けられた日記を右手に受け取るやきょとんとまばたきした後、踵を揃えて左手を心臓に当てる所作にて頭を垂れた。)私は別の道から出ます。ロサールの民を守ってくれて、ありがとうございました。(顔を上げれば、来た時と同じように、まっすぐに相手を見据える蒼眼があった。笑んで手を振り返し、さてしばしの静寂。)……また秘密を作っちゃった。でも、いいでしょう?民を守れるのなら、それで。(ぽつりと言って、頑なに閉じていた木戸を開けた。幹部のみの部屋とあって、まだ騒ぎにはなっていないのだろう。空間は至って静寂であった。そう、ただの静寂。血の一滴も、残り香も骸もない。ただ壊れた祈りの場があるだけ。埃と、亀裂の入った像があるだけの。)……嗚呼、そうか、私があのときイラニスになってしまえばよかったのか。そうしたら、アレと対等に渡り合えたのに。   (2019/1/10 22:23:52)

落丁の名♀騎士?――(数日後、差出人不明の包が冒険者ギルド『穴の開いたブーツ亭』に届けられた。中身は、己らで創造した神の生誕と末路らしきが綴られた、日記のような書物が一冊。聡い者らが知恵を合わせれば、デレボーンの姉神を声高に主張する集団の何たるかが知れるのであろう。そして、本当にそのような神が降臨ないし語られたかどうかは、出れボーン神のみぞ知るといったところだろうか。)   (2019/1/10 22:24:12)

落丁の名♀騎士?【大変お待たせいたしました。私からはこれにて〆とさせていただきます。幕閉じございましたら、ご一緒したく。】   (2019/1/10 22:24:31)

蛙♂邪教徒?礼を言われるようなことはしちゃいないさ。それにオレは調査していただけだ。誰も守っちゃいない。(そう、自分は彼女たちとは違う。人ではなく、国を守るのが使命。そのためには、彼女たちが守る人の犠牲も厭わないこともあるのだ。大きな悪を倒すべく、小さな悪に加担することもある。故に、自分はおおやけでは存在そのものが曖昧なのだ。)……いつの間に掃除したんだ?ここ。(開かれた扉の先を見て、溜息ひとつ。本当に謎めいた騎士様だ。)じゃ、世話になったな。(短く挨拶して、自分はいつもの出入り口へと姿を消した。)   (2019/1/10 22:38:38)

蛙♂邪教徒?……報告としては、以上だ。(とある密室にて、こちらへ背を向けたままの自分よりも背の高い長耳の男に報告を済ませる。彼こそが自分の上司であり、ロサール騎士団とは別のやり方で国を守る組織の長である。もっとも、この組織の存在は、ロサールでも一部の権力者たちのみが知る情報だが。)「お疲れ様。にしても、まさかロサール騎士団が嗅ぎ付けてそんな正面突破をしてくるとはね。ま、結果オーライでよかったじゃないか。しばらくは表の顔で伸び伸びと休んでいてよ。新しい身分証明書も用意しておいたからさ」……それじゃ、俺はこれで。(相変わらず緊張感のない様子のまま、手をひらひらとさせて部屋を出る。)始末書にならなかっただけマシか。さて、どーすっかな。……とりあえず酒だ、酒。(言いながら、男が向かうは千鳥足通り。その日の晩は文字通り千鳥足で帰路についたのだとか。)   (2019/1/10 22:38:43)

蛙♂邪教徒?【以上にて、こちらからも〆となります。長時間のお付き合いありがとうございました!】   (2019/1/10 22:38:59)

落丁の名♀騎士?【読了。相変わらず好きに蛇行しまして……!楽しかったです。ありがとうございました。そして今年もよろしくお願いいたします(深々。見守って下さいました窓辺様方にも感謝を。】   (2019/1/10 22:40:23)

蛙♂邪教徒?【自分もこれにて失礼致します。ありがとうございました。今年もよろしくお願いします】   (2019/1/10 22:40:58)

おしらせ蛙♂邪教徒?さんが退室しました。  (2019/1/10 22:41:10)

落丁の名♀騎士?【それでは、次話からは本職にて。お部屋お返しいたします。どうか良い夢を。】   (2019/1/10 22:41:38)

おしらせ落丁の名♀騎士?さんが退室しました。  (2019/1/10 22:41:43)

おしらせアリステア♂冒険者さんが入室しました♪  (2019/9/20 13:26:26)

アリステア♂冒険者【お久しぶりにお邪魔します。生きてます。見てます。本日は待ち合わせにて。現実と季節は若干ずれますが、PCシナリオ上初夏という設定で書かせていただきます。】   (2019/9/20 13:27:27)

おしらせエルソフィ♀司書官さんが入室しました♪  (2019/9/20 13:28:01)

エルソフィ♀司書官【こんにちは、アリステアさん、お久しぶりです。生きていて何よりですというのは大袈裟として、掲示板引き継ぎをありがとうございました。後ほど再登録させていただきますね。さて、だいぶ、だいぶ久しぶりなので穴が怖い本音は伏せて心のままに参りましょう。よろしくお願いします。どうか良き紡ぎとなりますよう。】   (2019/9/20 13:30:03)

アリステア♂冒険者【こんにちはエルソフィさん。私も此処で紡ぐこと自体久々なので色々と怖い本音はありますが精一杯頑張らせていただきます。本日はよろしくお願いします。それでは、書き出しますので少々お待ちください】   (2019/9/20 13:31:12)

アリステア♂冒険者(穴の開いたブーツ亭は、今夜も大盛況である。門から大通りへとつながる道に建つという立地条件もあり、一見の客もちらほらと伺える。そんな中ひと際目立つのが彼女、大魔術師マーリン・ベロニウスである。カウンター席で大男たちに囲まれながら飲み比べ勝負に興じているのだが、その大男たちのうちの何人かは既に泥酔し伏せていびきをかいている。当の本人の透き通るような真っ白の肌は、酒気によって紅色に染まっている様子はない。)……師匠、その勝負に勝ったら貸したお金、返して貰いますから。(カウンターの向こう、給仕に調理補助と開店からずっとせっせと働いている彼女の弟子であるアリステアは呆れ顔で、しかし師に視線は向けず言い放った。彼女がこの手の勝負をする時は、大抵お金を賭けているものである。彼女がロサールを訪れて数日。一見のグループを見つけては挑発し行われるこの店の洗礼、というわけでもないのだが、常連客にとってはもはや日常茶飯事の出来事となっていた。)   (2019/9/20 13:34:09)

アリステア♂冒険者「いや、お前より先に返さんとヤバい輩もおるのでな。お前の分はまた今度じゃ」(師の言葉にアリステアは随分と慣れた様子でハイハイと返事だけをして、下げられてきたジョッキを洗っている。)「なんじゃお主ら、もう降参か。そんな体格で情けないのう……」(と、彼女の言葉はもはや勝負相手たちには伝わっていない様子。アリステアは大きなため息をしてから大男たちを担ぎ、店の隅に寝かせる。まだ初夏である、酔って火照った身体に毛布は必要ないだろう。)「アル!4番テーブルにエールのおかわりと、焼き上がったステーキ持っていけ!」(厨房から店主であるドブールの低い声が響く。アリステアともう一人の給仕であるイルゼは額に汗を浮かべながら働く。)   (2019/9/20 13:34:16)

アリステア♂冒険者「マーリン姐さんも居候なんですよねー?アリステアさん、なんであの人の分まで働いてるんですー?」(と、忙しさで人手不足の愚痴のように零してくる若い娘がこの店の看板娘であるイルゼである。)いやまぁ、あの人に師事してた時は、大したことしてませんでしたし……それに、魔法を使えない俺を拾ってくれたんです。多少は、ね。(そう答えるアリステアの声は、この喧噪の中でもエルフであるマーリンの耳にも届く。しかし、彼女が眉をひそめたことに気づいた者はアリステアを含め誰もいない。)   (2019/9/20 13:34:22)

エルソフィ♀司書官(コツコツコツ――月星と魔導灯が照らす石畳を行く規則正しい歩。澄み渡る流水の音に導かれるように迷わず歩く姿勢は相変わらず、真面目をとんで硬質なそれ。平和な水都の夜は賑やかだ。家々も、酒場も、広場も、水路を見下ろして微笑む人々も。それらのなかにそっと溶けるようにして純白は進む。夜闇よりもなお黒く分厚い本を右腕に抱きながら。進む先は、気づけばすっかり仕事上がりの食事処としても馴染みとなった場所である。――『穴の開いたブーツ亭』。気のせいかな今日はドアの向こうからの声が一層楽しそうだ。が、女は相変わらずの淡白な表情でドアを開ける。)こんばんは。席は空い……(そこで一旦言葉が区切れた。賑やかはいつものことだが、今日は時間帯の割に泥酔者が多い。ぐうすかと呑気ないびきをかく大柄の男性にちらと視線をやって、また戻した。賑わいの中心はカウンター席らしい。)   (2019/9/20 13:54:01)

エルソフィ♀司書官……相席で構わないので失礼します。(コツ、コツ。床を数歩。ちょうど空いていた隅のテーブルの椅子を引いた。いつもはカウンター席なのだが、賑わいを避けたのだろうか?いずれにせよ、女は黒本を膝に乗せて、アリステアかイルゼが気づいたら声を掛けようと気長に静謐を纏い続けた。――だってあのカウンター席のエルフ女性を見て「ああいやなよかんがする」と思っただなんて言えない。金がどうとか聞こえた気がしたが、今日初めて見る女性なのだから。決して、頭痛の種を毎日咲かせてくれる上司の顔がよぎったとか、そういうことではない。きっと。)   (2019/9/20 13:54:11)

アリステア♂冒険者(もはや此処の常連でもあるエルソフィの来店に最初に気が付いたのはテーブル席でオーダーを取っていたイルゼである。手が離せない状況の為か、すぐ横を配膳で通りがかったアリステアを足で足をつつき、顎で彼女の座ったテーブル席を指す。)あっ……!いらっしゃいませ、エルソフィさん。(さっさと配膳を済ませ、エルソフィの元へ寄る。)今日はカウンターじゃなくていいんですか?ちょうど、あの人もいますよ。ちょっと待ってくれたら注文も落ち着いてきてますし、紹介できるんですけど。(本当ならもっとちゃんとした場所で、ちゃんと紹介すべきなのだろうが、如何せん師は気まぐれ者。いつ何処へ行ってしまうかわからないのだ。紹介できるなら、今したほうがいいだろうとアリステアは判断した。)   (2019/9/20 14:10:13)

アリステア♂冒険者(エルソフィの座るテーブルに空きがあることを確認すると、もう一つ付け加えた。)なんなら、師匠に此処に移ってもらっても構いませんけど……どうしましょう?(と、このアリステアの声もマーリンの耳には届いているのだが、彼女は現在お気に入りのラム酒を一気に煽っている真っ最中だった。美しいエルフらしく、上品にグラスで……なんてはずはなく、酒瓶のまま、一気に。グイっと。)「ぷはぁー!これはいくら飲んでも飽きんイイ酒じゃのう~!」(そんな師を一瞥して若干の呆れ顔を浮かべつつどこか申し訳なさそうにして。)前にも話した通り、あんなのですけど……("あんなの"という発言にピクリと彼女の長い耳が動いた気がするが、きっと気のせいであろう。犬猫じゃあるまいし。)   (2019/9/20 14:10:20)

エルソフィ♀司書官こんばんは、アリステアさん。カウンターは……(ちらと視線をカウンターへ向ける。エールよりも回りの良いラム酒の瓶を口で出迎える豪快な飲みっぷりを披露するエルフ女性。)……(一度、紫眼を閉じた。ああやっぱり、と過った言葉をそっと目蓋の裏から喉の奥へ流すかのようにそのまま数秒。再び開いたときの眼差しは相変わらずの、だが、どこかこう、覚悟を決めたようなそれであった。)いえ、やはりこちらから出向きます。後から人数連れの方に遠慮させてしまうのも申し訳ないですし。(もともと出向くつもりで今日ここに来たのだ。礼節に則るのならこちらから、と、やはり席から立ち上がった。)山羊肉のステーキ二枚とリンゴのエールを。ああ、もしまだあればで良いのですけれど、イルゼさんのソースがあればそちらを使ってください。   (2019/9/20 14:26:11)

エルソフィ♀司書官(さらりととんでもないリクエストを添えて、いつものメニューを注文しながらカウンターへ歩を進めた。分かっている。エルフの耳の良さはよく分かっている。そしてアリステアから以前に聞いた「あんなの」の内訳へ小さな吐息を……つくのを我慢して、酒豪エルフの隣の椅子へそっと掛けた。)お隣を失礼します。ラム酒も美味しいですよね。ここは。(そんな、ありふれた平穏を挨拶代わりに告げながら。)   (2019/9/20 14:26:15)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、アリステア♂冒険者さんが自動退室しました。  (2019/9/20 14:30:30)

おしらせアリステア♂冒険者さんが入室しました♪  (2019/9/20 14:31:25)

アリステア♂冒険者そうですか。それじゃ、カウンター席ももう片してあるので、ご自由に。それと注文は――はい、いつものやつですね。かしこまりました。(注文を受けるとメモを取るまでもなく頷いて厨房のほうへ向かうが、すぐに振り返り一言。)困ったら、呼んでください。一応俺の言うことは、聞いてくれるはずなので……。(やはりどこか申し訳なさそうにしてから、厨房へ。イルゼ特製激辛ソースが厨房に置かれるようになったのはとある一人の常連客の為なのだが、それでも厨房に置かれることが決まった時のイルゼは嬉しそうにしていた。)   (2019/9/20 14:48:32)

アリステア♂冒険者(先日、弟子が話していた協力者。その特徴と、先ほど呼んでいた名前が一致する女性が隣に来て挨拶されれば、いくら酒場で戯れていたとしてもこちらも礼儀を以って返さねばならないだろう。マーリン・ベロニウスは隣へ座った司書の制服に身を包んだ女性へ向き直ると、煽っていた酒瓶を一度カウンターテーブルへ置いた。)お主もいける口か?ふむ、ふむ……。(彼女にとって、礼儀とは何なのか――恐らく誰の常識も通じないだろう。じろじろと隣の席の司書を見て、ひとりで何か納得したような、得意げな表情を見せた。)お主のようなタイプが案外酒豪だったりするのじゃ。のう、アル?む?いないではないか。(顔には出ていないが、多少酒は回っているのか、機嫌は良さそうである。厨房にいるアリステアを探してキョロキョロするが、すぐに向き直る。)まぁよいか。わしに何か用があるのか?エルソフィとやら。(やはり聞こえていたのか、聞いてもいない彼女の名前を知っていたかのように言ってみせた。)   (2019/9/20 14:48:36)

エルソフィ♀司書官(困っているのは貴方でしょうに、とは、口にしなかった。単に彼が忙しなく厨房へ入っていったからかもしれない。さて、上から下までしっかり何かを見定められたカウンター席。賑わいの中で持ち込むには重い話。酒と、やはりお見通しなのであろう本題を探るような言葉回しに、指先を残した純白の手袋を心臓に当てる会釈を返した。)ロサール大図書館に勤めるエルソフィ・エデットと申します。アリステアさんから御聡明と聞き及んでいましたが、本の作者としての名は、私にとって決して縁遠い御方ではないのです。マーリン・ベロニウスさん。(長い挨拶の間に、エールが置かれる頃だろうか。そのまま続けた。)……はい。アリステアさんのことで、ご相談が。聞いたところによると、探し人をめぐって十二度も思い悩んでいらっしゃるので、何か力になれないかとここ数日、遠目に。(流れる平和の音を濁らせないような言葉を選んだ。数字で意図は伝わるのだろう。十二の次は、十三だ。)   (2019/9/20 15:04:16)

アリステア♂冒険者「ほう、さすがその制服に身を包んでいるだけはあるのう。わしのことを本の作者として知っているとは。いかにも、わしがマーリン・ベロニウスじゃ」(マーリンはどこか誇らしげな笑みを浮かべながら再びラム酒を煽る。そこへ給仕のイルゼがエルソフィのエールを運んでくる。置かれたエールを指し、飲め飲め、と口には出さず促しつつ、彼女の用件を聞き、)「あやつのことで、のう……。さて、難しい噺じゃ。たしかに、アリステアという男はわしの弟子じゃ。出来のいい自慢の弟子じゃった。その弟子が困っているなら、手の一つや二つ貸してやるのはやぶさかではないが……。お主たちは、この噺における敵が一体何なのか……まずそれを知る必要があるじゃろうな」(どこか他人行儀に感じる物言いをしつつ、本人はまったくそれを気にするそぶりも見せずラム酒を煽る。)「まぁまずはお主たちがどこまで知っているのか、それを聞かんことには何とも言えないのう」(当の本人、アリステアはと言うと、厨房でステーキ用の鉄板を熱しているところだ。ちらり、と彼女たちのほうを見るくらいには、気にしている様子ではあるが。)   (2019/9/20 15:24:00)

エルソフィ♀司書官(給仕したイルゼへ軽く会釈を返した後、促されるままエールを口へと運んだ。二口ほど。別に腹の探り合いをしなければいけない関係性でもないのに、どうしてか、今日は少しだけエールの味が薄く感じた。薄く、遠く。)……はい。(自分たちは「敵」を知らない。)アリステアさんは、あれを自分の半分だと言いました。恐らくそれは事実なのでしょう。そしてどんな理由であれ自分はその半分を文字通りに受け入れるつもりである、と。(エールを、もう一口。)それでも……私はまだ納得できないのです。感情と赤い力を交換した後、彼に害為す者を陽の世界から追い出し続けることが……(もう一口。)……罪、なのかと。   (2019/9/20 16:06:57)

エルソフィ♀司書官私は敵以前に、彼を……アリステアさんのことを知らないのです。何が好きで、何が嫌いで、何を願って、何に怒って、何を覚悟する人なのか。知っているようで、本当は一欠片も知らないのです。(静かに続けて、紫の視線がエールへと落ちた。)半分でも、壊れていても、私から見た彼は……人間です。正直に言えば、このまま行かせたくありません。このまま、あのまま、人族が築いた平和の中に居てほしいです。(鉄板から昇る煙と湯気の前で額を拭う後ろ姿を、一度だけ見た。星よりも遠くを見るような眼差しで。)血のように赤い力を、白くできるのだから、彼は……半分を失ったようには、どうしても思えないのです。本当に失った人間は、そこから一歩も動けません。(移ろわない硬質な声音で続けた。)だから、今日は本当のところ、貴女の叡智を分けてもらうことよりも、貴女が知る彼を知りたいだけなのです。彼に、まだ見ぬ半分へ剣を向けずに済む方法を、私はまだ諦められないのです。   (2019/9/20 16:07:04)

アリステア♂冒険者(マーリンは彼女の口から紡がれる言葉に時折相槌を打つように頷きながら聞き、そして厨房の奥、アリステアへと目をやった。)「本人が罪の意識を感じておるのなら、それは罪なのだろう。わしらがどう思おうと、あやつにとってはな」(言葉を切って、酒を煽る。普段余裕を崩さないマーリンだが、今この時だけは、言葉を選んでいるようにも感じ取れる間の取り方。)「わしも、今のあやつのことは知らん。あやつが何者なのか、そしてアレを、本当に人間と呼んでいいものか……」(真っすぐ眼前の司書を見据えた視線は、真剣なものだった。)「不思議には思わんか。わしは魔術師じゃ。魔術師の弟子が、魔法を使えないはずがなかろう?なぜ、あやつがわしの弟子なのか。本当にあやつは、わしの弟子なのか――」(これから話す真実はアリステア本人も知らないものである。恐らく、知らないほうがいい。だが弟子のことを知りたいと言った眼前は違う。片足どころではないくらいに関わってしまっているであろう眼前には、話すべきであろう。)   (2019/9/20 16:33:51)

アリステア♂冒険者「あやつはわしが今まで見てきた弟子の中でも特に優秀な魔術師であり、剣士だった。そして、今と随分、性格も違っていた。いや、表面上は似たようなものなのじゃがな。今のあやつは少々優しすぎて、甘すぎる。まるで、アリステアという男を演じている別人じゃ。奴自身は、わしが拾ったのはわしの気まぐれと記憶しているようじゃがな。――お主は、恐らく頭も悪くないじゃろうから、今ので察しがつくか?あやつが追っているもうひとつのほうこそ、ホンモノなのかもしれんということに」(マーリンの視点と、今アリステアを名乗っている彼からの話。それらを組み合わせれば、答えはそうなる。)「じゃから、お主の知るアリステアという男については、わしはほとんど知らんのじゃよ。どこからどう見ても、あの肉体の構成は人間そのもの。ハッキリ言ってしまえば、わしにしてみれば薄気味悪さすら感じる。当然じゃろ?可愛い弟子を語る謎に満ちた男が、目の前におるんじゃ」(冷たく言い放ってみせたがその表情にはまだどこか考え事をしているようにも見えるかもしれない。)   (2019/9/20 16:33:58)

エルソフィ♀司書官(ホンモノは何処?ゆっくり大きく頷いた。)――(そう、魔術師が育てる弟子は、魔術師になれるからだ。)――(字が読めるのは、字を習うからだ。)――(人の情動に反応できるのは、人と交わっているからだ。)――(守ると誓うのは、守れないものがあることを知っているからだ。)――……(どれひとつとっても、それらは、この世にありふれた小さな理たちだった。エールは、そんなことを語り掛けるような味だった。いつもと同じ温度の、いつもと同じ味なのに。)……、(エルフは、唇をきつく結んで何かを飲みこむ震えのような音をも、捉えるのだろうか。)だから、私は……「彼」に会いたい。どうしても彼等が顔を合わせないと気が済まないのなら、このブーツ亭に連れ帰りたい。黙り通したがために罪になってしまうことがあるのなら、騎士団と一緒に話をしたい。(その後に何か続きかけた言葉を全て呼気に変えて、まだジョッキにだいぶ残っていたエールを一気に飲み干した。普段はそんな飲み方をしないというのに。ジョッキを静かに置いて、大きな大きな吐息を一つ。)   (2019/9/20 16:59:48)

エルソフィ♀司書官私にとっては、どちらも、アリステアです。大切な本を守ってくれた恩人で、私の友人です。ですから、―――(一度、紫眼を閉じて、開いて、まっすぐにマーリンを見つめた。)偉大なる魔術師に叡智を請うならば、私が確実に十三人目になる方法です。大丈夫です。自分の身は自分で護れます。(膝の上に眠る黒本の端を、ナプキンの上からぎゅっと握りながら。)   (2019/9/20 16:59:54)

アリステア♂冒険者(彼女の言葉に、表情に、マーリンは目を細める。)「あのバカ弟子は、恐らく、何等かの理由があってもう一人の自分、今のアリステアという男を生み出したのだろう。大方、あの遺跡には本物の悪魔でもいて、それと契約する際に"保険"として今のアリステアを創り出したか……。今のアリステアに追わせているのも、悪魔を宿す自分自身を討たせる為……といったところかのう。となれば、背中のアレにも納得がいく」(彼と過ごした時間は、永遠を生きるエルフであるマーリンにとっては一瞬のことではあるが、それでも、一時は彼の母親代わりであり、家族であることに違いはない。故に、導き出せる答えがこれなのだ)「わしはあやつを誰よりも知っておる。じゃが、この街にきて感じ取れるやつの魔力は……消えかけておる。今わしが言ったこと通りだとすれば、その悪魔にでも浸食され自我など保てぬ状況にでもなっているか……。お主がどれ程の者かは知らんが、自ら餌にというのは、あまり薦められたものじゃないのう」(言って、向ける視線は彼女の膝上。)   (2019/9/20 17:38:55)

アリステア♂冒険者(いつの間にか酒瓶は底をついていた。最後の一滴を胃へ流し込む頃には、彼女の注文した料理も運ばれてくるだろう。)「師としては、ふたりとも救ってやりたいが、あやつが何を救いとするのか……わしにはわからんからの。それでもお主がそうしたいのであれば、あやつの居場所くらいは、察しておる」(パチン、と指を鳴らすとその手には一枚の折りたたまれた紙があり、それを彼女の前へ置いた。)「根城じゃ。行くなら、アレも連れて行くことを薦めるぞ。恐らくふたりとも、"このまま"というのは望んでいないじゃろう。今のままではふたりとも不完全じゃ。奴に巣食う障害を排除し、ひとつの器に戻してやる。わしは、それが一番の選択と考えておるがの」(悠久を生きてきた今でさえ、わからないことがある。人それぞれの幸せの形というものだ。ひとつたしかなのは、偉大な魔術師の耳には、ふたつの嘆きや苦痛が聞き取れるということだけである。)   (2019/9/20 17:39:01)

エルソフィ♀司書官……本当に、腹も立たないくらいに似ていますね。(ぽつりと落とした音は、鉄板の上で油が跳ね踊るそれに紛れた。最初に好きになった一品の香りは、イルゼの特製ソースも手伝って「人の香り」がした。食欲をそそる香りは重い話をふわりと湯気に絡めて取っていき、マーリンの言葉はいつのまにか鼓膜から遠ざかっていた賑わいが半分だけ帰ってきた気がした。)ありがとうございます。(根城を記した紙を開いて、ちらと視線を落として畳み直して、襟の内側にしまった。)訳あって、この水都の中は定点転移を施してもらえる立場です。今回もアリステアさん一人くらいなら一緒に送って下さるとは思います。……目指す形は、私も同じです。何が罪で何が相応の罰であるかは、明日を生きる人々が決めることですから。――本人を含めて。   (2019/9/20 18:39:32)

エルソフィ♀司書官(ステーキにナイフを入れるときの目元は、端がほんの少しだけ下りていた。まるで、何かを安堵したかのような。そして、やたら軽い音立ててカウンターに置かれたラム酒の瓶を見て、カウンターのほうへ声を投げた。)ラム酒のボトルを、もう一本ください。(ステーキは男の倍食べるが酒はエールで喉を潤す程度。ラム酒を頼むときは閉店間際に少しゆっくりしたいと挨拶したときくらい。注文を言い終えるや、少し覗き込むような仕草にマーリンの顔を見た。)まだ、飲めますよね?奢りますよ。(そう紡ぐ声は硬質に変わりない。が、夜の賑わいの中で言葉を交わした乾杯に誘う言葉はきっと、平穏の温度を宿していたことだろう。そして、厨房も忙しなさの緊張が少し和らいだように見えた辺りで、配膳が戻ったアリステアを呼び止めた。)――明朝、お迎えに上がります。起きてくださいね。(いつものように、まっとうな準備時間を与えない唐突な予定を告げるのであった。)   (2019/9/20 18:39:40)

アリステア♂冒険者(自分に真実はわからないが、きっと、師であれば何もかもお見通しなのだろう。師とは、そういう人物だ。少なくとも、自分の記憶の中では。自分が創り出してしまった、負の感情が具現化した存在。アレを放っておくわけにはいかない。だがすべてが腑に落ちたわけではない。自分の仮説では、矛盾が存在しているのもわかっている。相手はヒトではない、言わば魔物のようなもの。ヒトの常識など通用しないのだ。そう言い聞かせて目を瞑って来たが、きっとあの二人は自分のように見て見ぬフリはしないのだろう。だからこそ頼った。何かひとつでも間違えてしまうと、取り返しのつかないことになる。そんな予感がしたのだ。)「アル、ラム酒まだあったか?」……はい、ここに。(ドブールの声で我に返る。ラム酒の酒瓶を手渡すと、それはカウンター席へ運ばれた。)あの二人なら――(いつもなら、とっくに13人目を終え、次の街へ移っている頃だ。だが、ロサールに来てからその間隔は変化した。この街で何かが起こる。そんな予感と、引き寄せられるように出会ってしまった大事な人たち。もう、終わりにしなければ。)   (2019/9/20 19:10:29)

アリステア♂冒険者(ようやく、少し落ち着いたころ。配膳から戻るところを呼び止められる。)え、明日ですか?……それはまた、急な話ですね。……わかりました!"準備"しておきます。(師はどこか嬉しそうな、しかし、遠くを見ているような表情をしていた。なんとなく、わかったのだ。明日が重要な日であるということが。二人が話した内容は一体どんなものだったのかまでは知る由もないが……)後で、教えてくださいね。(教えてもらわずとも、明日の朝を迎えればわかることなのかもしれない。――明日と聞けば、途端に今いる場所の居心地が悪く感じた。カウンター越しに見る人一倍ステーキを食す彼女も、飲み比べて勝利の笑みを浮かべる師も、やけに絡んでくる給仕の同僚も、面倒見のいい店主も――)見納め……かもな。(店の窓を閉めながらぽつりと零す。窓越しに空を見上げると、紅い月が無気味に佇んでいた。)   (2019/9/20 19:10:35)

アリステア♂冒険者【と、キリもいいので諸々の説明回としてはこちらからはこれにて〆という形でお願いします】   (2019/9/20 19:13:13)

エルソフィ♀司書官【はい。長いお時間をありがとうございます。幕閉じを一つ落としますので、お時間が許すようでしたらもう少々の御付き合いを。もちろんお見送りでも構いませんので。】   (2019/9/20 19:14:11)

アリステア♂冒険者【こちらこそ長時間のお付き合いありがとうございます。幕閉じを待たせていただきますので、そのままごゆっくりどうぞ】   (2019/9/20 19:15:28)

おしらせ滞在時間が360分を超えたため、エルソフィ♀司書官さんが自動退室しました。  (2019/9/20 19:28:41)

おしらせエルソフィ♀司書官さんが入室しました♪  (2019/9/20 19:28:48)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、アリステア♂冒険者さんが自動退室しました。  (2019/9/20 19:36:14)

おしらせアリステア♂冒険者さんが入室しました♪  (2019/9/20 19:36:23)

エルソフィ♀司書官ごちそうさまでした。おやすみなさい。(その日は、久しぶりに閉店間際まで店にいた。魔物も逃げだしそうなイルゼ謹製激辛ソースのステーキを二枚食べたあとに、平然とナッツやらデザートやら、と。最後にいつも頼むハーブティのポットを空にしてから会計を済ませた。そう、いつもの、それでもどこかふわふわした――いつも、の、平穏な夜。その帰り道。いつもの橋。)……どうしてでしょうね、まだ、お腹が空くのです。昼も随分蓄えたはずなのですけれど。(ぽつりと言って撫でる黒本の裏表紙。頭上を、ひらひらと気ままに舞う虹色蝶。)――?ええ、大丈夫です。珍しいですね、サフィールがそんなことを言うだなんて。これでは月も驚いて――(蝶を見上げながら不思議そうに言った。言いかけた。)――……そういえば、あの日も赤かったのですよね、月。月の涙をひとしずく受けたような目の人が、ワタシの作者、なのですよね。(……ぎゅ、と、両腕で黒本を抱きしめながら、紅月の中を舞う虹色蝶を見上げていた。)……。…………セロ、怒るかしら……。(呟いて、女は家路への歩を速めた。)   (2019/9/20 19:36:36)

エルソフィ♀司書官――(そして、しばらくの後。閉店したばかりのブーツ亭のドアを何度も叩く音が響く。何事かと思って誰かがドアを開けたのなら、もしかして半分でも驚嘆しただろうか。何せ、最後に出て行った客が、いつもの淡白な表情そのままに、両腕に大判の毛布を抱えて立っていたのだから。)――少し思うところがあって、今晩こちらに泊めていただきたいのです。もちろんそこらの床で構いません。野宿には慣れています。   (2019/9/20 19:36:45)

エルソフィ♀司書官【爆弾発言を残して、これにて今宵を幕閉じたいと思います。久しぶりに情報量の多い紡ぎであちこち拙かったのですが、本当にご一緒をありがとうございました。見守ってくださいました窓辺様にも感謝を。】   (2019/9/20 19:38:12)

アリステア♂冒険者【ナカノヒトが一番驚嘆するという最後をありがとうございます。また予定があえば近いうちに続きを。もちろん、日常幕でも。それでは、本日は本当にありがとうございました。これにて失礼させていただきます】   (2019/9/20 19:41:01)

おしらせアリステア♂冒険者さんが退室しました。  (2019/9/20 19:41:12)

エルソフィ♀司書官【ふふ、驚嘆を勝ち取れて満足です。それでは私もお部屋これにて。ありがとうございました。】   (2019/9/20 19:42:12)

おしらせエルソフィ♀司書官さんが退室しました。  (2019/9/20 19:42:15)

おしらせエルソフィ♀司書官さんが入室しました♪  (2019/12/15 14:04:48)

エルソフィ♀司書官【こんにちは、お部屋をお借りいたします。長幕の続き。人待ちにて。】   (2019/12/15 14:05:31)

おしらせアリステア♂冒険者さんが入室しました♪  (2019/12/15 14:07:01)

アリステア♂冒険者【こんにちはエルソフィさん。お招きありがとうございます。本日もよろしくお願いします】   (2019/12/15 14:10:52)

エルソフィ♀司書官【アリステアさん、こんにちは。爆弾を三月も置いてしまいまして(深々。まだ不発弾ではないのでご安心を。それでは、手番通りに先行をお願いする形になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。どうか、良き紡ぎとなりますよう。】   (2019/12/15 14:11:32)

アリステア♂冒険者(一体何がどう転がったらこんな展開になるのだろう。いよいよ明日、本当の意味での決着をつけようという時だ。閉店してから叩かれた扉を開けたのは他でもない自分である。見知った顔、というより、つい先ほどまでそこの席に座っていた最後の客。それがどうして、毛布を抱えて扉の前で立っているのか。)うぇ!? あ、えーと……。(チラリと後ろで片付けているであろう店主を見る。目を逸らされた。)ええ、別に、その、大丈夫だと思いますけど……あ、客室なら、今日は空いてるはずですし。(自分自身一体何を動揺しているのか。目を泳がせながらそう言って中に招き入れる。)と、とりあえず中にどうぞ。   (2019/12/15 14:22:28)

アリステア♂冒険者(とは言ったものの、まだ店の片付けは終わっていない。続きに取り掛かろうとしたところをドブールに今日はもう上がっていいと言われてしまい、悩む間もなく二階に追いやられてしまう展開となった。)えっと、その様子だと……何か話があるんですよね。(言いながら、彼女を通したのは客間の一室。一応この店は冒険者の店でもあるので、あまり利用者はいないが簡易的な寝具やソファ、テーブルが置かれた決して広くはない部屋も存在する。そこらの床で構わないと言われてハイそうですかと床で寝せたりしたら自分がどれだけ店主に怒られるか。)そこの寝具、使ってもらって大丈夫なので。何か飲みます?取ってきますよ。(心無しか口調が早口になってしまっているのは気のせいなんかではなく、きっと自分がこういった展開を予想したこともなく動揺しているせいなのだろう。)   (2019/12/15 14:22:33)

エルソフィ♀司書官――眠れないだけです。(ドブールへ軽く会釈をした後に階段を上りきった頃。動揺する青年へ向けたのは至ってまっすぐな答えだった。)半分の心地で眠ると、眠りが浅いですから。貴方は今宵眠れるのだろうか、と。ワタシたちのことを知らないまま、貴方は明日この身にに背を預けてくださるのか、と。考えていたら、眠れないと思いました。ですから、同じ空間で眠りたいだけです。他意はありません。(そこまですらすらと一息に澱みなく。)……下手を踏んだら死ぬかもしれないので、もう少し話しておきたいと思った、ということも付け足しておきます。(さらりと物騒も付け足した。)   (2019/12/15 14:34:04)

エルソフィ♀司書官ああ、私の分は何もお構いなく。水も自前できますから。(ちらと見遣った水瓶。そして視線を落した先は、毛布の中に埋もれている黒本。最初の日に黒本が授けた水を、覚えているだろうか。)どうぞお掛けになってください。そんなに慌ててもらうような話でも用件でもないでしょう?(どちらが客人なのだろうか。簡素な部屋のベッドを何故か住人へどうぞとすすめて、自分は近くの椅子を引いてさっさと腰掛けた。)   (2019/12/15 14:34:31)

アリステア♂冒険者(彼女が言うにはつまり自分のことが心配でちゃんと寝られるよう同じ部屋で寝たい、と。それを聞いて、小さく溜息が出た。)大丈夫ですよ。エルソフィさんのことは……たしかに、今のエルソフィさんのこと、知らないことも多いですけど、ちゃんと信じてますし。……命のやり取りだって、これまで何度も経験してきたことですから。(実際、何をしてもここ数日はしっかり眠れていない。だが、たとえ信頼のおける人が同じ空間にいたところで、何か変わるのだろうか。)――っていうか、そんな心配されてたんですか。俺だってもう成人して何年も経つ大人のつもりだったんですけどね。(と苦笑いして見せる。彼女の言動に不快感を感じたわけではない。ただ、やっぱり男として少し情けないと感じてしまったのだ。彼女が椅子に座ったのを見ると諦めてベッドに腰掛けて、木の板が張られた床に視線を落とした。)でも……話してくれるなら、嬉しいですよ。エルソフィさんのこと知れる、いい機会だし。(床に落としていた視線が次に捉えたのは彼女ではなく、毛布の中の黒い本。)   (2019/12/15 14:54:25)

エルソフィ♀司書官見ていて危ういのは最初からです。(遠慮無くざっくり言い刺した。)……いざ来ると、どうにも落ち着きすぎて何を一番に話そうとしたのか、少し迷います。(広げた毛布を自分の肩に羽織って、いつからか指先を残して手の大半を覆う白手袋と、膝の上に大人しく横たわる黒本へ紫の視線は落ちる。)……きっと、謝りたいのです。一番は。(数え三つほど後に、続けた。)遺跡の帰り道の日も、地下水道で彼女を見た日も、先日図書館で貴方の首に手をかけてしまったことも、言葉を選びきれなかった自分の……恐れを、隠していました。(視線は、持ち上がらない。)――私も、半分です。落丁した彼女の身体を預かったまま、彼女の歴史の末文が定まっていないことを、いつも、見透かされているような心地を身勝手に抱いていました。どうしてそんな心地に陥るのか、マーリンさんとお話してやっと気づきました。(そこまで言って、やっと視線が持ち上がった。)   (2019/12/15 14:57:21)

エルソフィ♀司書官――――ワタシとアナタは、似た道を歩いている。アナタの終頁が、アナタの悲しみや寂寥と引き換えになる朝を見るのが、怖いのです。グリモアを問わずにいてくれた優しさに甘えて隠したまま……ごめんなさい。(教会の懺悔室に響くような言葉が並ぶも、その声は眼差しは、相変わらず、何かを忘れ残してきたかのように、硬質なまま。)   (2019/12/15 14:57:31)

アリステア♂冒険者(似ている?自分と彼女が……?)もしかしたら、そうなのかもしれない。俺と、エルソフィさんは、似たような運命を背負ってきたのかもしれない。だったら俺は、明日、どんな運命でもマシにはできるってことを証明して見せますよ。全部終わったあと、君の口から「ありがとう」って言葉が聞けるようにね。(そう語る男はいつもなら彼女を見つめて微笑んでいただろう。しかし今は、どこか遠くを見つめたまま、自分にも言い聞かせるかのように語っていた。少しの間をおいてから、ぽつりと零した。)俺も怖かっただけなのかも。その本について、詳しく聞いてしまうことを。君を君として認識できなくなるかもしれない、何か大切なものを失ってしまうかもしれない。人の秘密を知るって、きっとそういうことだと思っているから。だから、それは優しさなんかじゃない。甘えていたのは、俺のほうなんだ。(そこまで言って、口元が綻んで少しの笑みを見せた。)   (2019/12/15 15:20:23)

アリステア♂冒険者何が言いたいかって、その、俺はただ、自分の周りにいる人には、笑っていてほしいから。だからその、明日だけじゃなく、これからも、悲しませないように……えっと……努力、します。(きっと頼りない笑顔だったことだろう。でも今は強がったり隠したりしちゃいけない、そんな気がして。ありのままで、言葉を紡いだ。)   (2019/12/15 15:20:27)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、エルソフィ♀司書官さんが自動退室しました。  (2019/12/15 15:30:42)

おしらせエルソフィ♀司書官さんが入室しました♪  (2019/12/15 15:30:51)

エルソフィ♀司書官笑って、欲しいから…………、ええ、そうですね。(……ぽそり。)彼女とは、ただでもグリモアとロサールに願うものをめぐって仲が悪かったのに、悪戯好きの可愛い猫を拾って飼うか川に捨てるか大喧嘩をして……、首輪をつけてでも猫を笑わせたい一心で……、正義と清廉を重んじる彼女を、本から追い出しました。(氷のような司書官。陽のような青年。どちらも誰かを演じ続けて幾日幾夜を経て、今宵、さあ、選ぼうか。)―――――ワタシは、本です。開かれることを願われるまで、永久に書架に眠る身です。アナタが明日を少しでも笑うための選択に、本<ワタシ>を開きますか?(――――怖いアナタとワタシを、見ますか?優しい秘密の毛布に包んで、眠りますか?)   (2019/12/15 15:36:25)

アリステア♂冒険者明日……。明日は、何が起こるかわからない。絶対なんてない。さっき君が言ったみたいに、下手したら死んでしまうかもしれない。だから、後悔するようなことは、残していきたくないんだ。ここで逃げるわけには、目を逸らすわけにはいかないんだ。(ゆっくりと立ち上がって、椅子に座る彼女へ頼りない笑みを向けたまま続ける。)いつも言ってるように難しい本は苦手だけど……本は誰かに読まれなきゃ意味ないよ。今その本を開けるのが俺だけなら――開くよ。どんな物語でも、誰かが読んであげなくちゃね。(そう、例えどんな物語だとしても。彼女にここまで言わせたのだ。明日を無事過ぎたとしても、それから先、きっとこれほどまでに深くかかわる人とはそう出会わないだろうから。)   (2019/12/15 16:01:02)

エルソフィ♀司書官―――、(いつのまに、また俯いていたのだろう。いつのまに、手袋に覆われた純白の手を握りこんでいたのだろう。いつのまに、行く末を左右されることを待つしかできない紫眼が揺らいでいたのだろう。)…………――(声のほうを見上げて何かを言いかけて、唇を閉ざして。)……分かりました。(いつもよりずっと静かに、難しい本を開いた。たった一人の"来館者"のために。)   (2019/12/15 16:42:13)

エルソフィ♀司書官『呪歌のグリモア』は……4年前、殉職した16名の騎士らを贄として顕現した召喚文言集です。生命の源を糧に自律的に動くという意味では、限りなく魔法生物に近い存在です。(いつだって、本を開いたとき、頁はひとりでにめくれていた光景を、覚えていますか。)作者は、旧き魔族の徒。でも、行使の契約を結ぶ署名をしたのは……作者ではなく、小隊末席である17人目の少女騎士でした。ここまでは、事実です。仲間の血に穢れて意識朦朧のまま生還した彼女と彼女が抱く黒い本をめぐって、評議会の意見は割れました。少女騎士が果たして命懸けの焚書を試みて失敗したのか、悪魔の囁きに手をとられてグリモアと契約し、生かされてしまったのか。そもそも過ぎた力を振るう書は弁明の余地無く焚書すべきである、とも。議場混乱の長期化を避ける為、殉職者を17名と記録し、グリモア生成阻止任の失敗の責と禁書を手放さず真実を語らない少女の行為を咎とし、騎士の位を剥奪しました。(――閉じたままの本は、夜のせせらぎのように読み聞かせる。)   (2019/12/15 16:42:50)

エルソフィ♀司書官真実は、本だけが知っていて、本が生まれた瞬間を本自らから語らせるために、真実から得る叡智を零すことを許さなかった大図書館は、館長の責任のもとグリモア修復をかってでました。その執行人が、カラベラスさんを筆頭に創設された特務室――叡智の番人です。厳重な管理監視のもと、生まれたての本を育て、死体同然の身体を保全し、大図書館の任を与えながら人族の生活に溶け込ませ、本が自ら生まれた経緯を語る日を、待っています。本は……自分で猫を拾った日に、誓いました。正しさの為に本を燃やそうとした評議会ではなく、強く信じるたった一人の為に語る、と。落丁した作者と少女騎士を本に正しく収め、清き人に所有権<み>を委ね、この水都の守護の為に尽くすと。……つまり、アリステアさんと出会う前から、ソフィは……、……。(教会で何度も、幼名で呼ばれることを拒んだ光景を、覚えていますか。)ソフィは、本当は…………。(本が、一度止まった。古いインクが滲んで頁が貼りついてしまったかのように。)   (2019/12/15 16:45:22)

アリステア♂冒険者……4年前。そっか、あの騎士の子は、その時の……。(ちょうど四年前に、似たような悲劇を経験していたのは、自分だけではなかった。)十六人の犠牲。十七人目の少女……契約、図書館による修復。本を育てていたのは、もう一人の……。――到底……簡単に受け入れられるような話じゃないよ……。(ふっ、と笑いながらぽつり。そう、普通ならこんな話、受け入れられるはずがない。けれど――同じだと、思ったから。)……本当、不器用だな。俺に、鍵だけ託されていなくなられても……もっと、ちゃんと言葉を残してくれないと……。俺だって不器用なの、知ってたクセに。(後悔?違う。こんな感情、知らない。持ってない。)……俺は、そんなふうに作られていない。(何を言っている?俺は、俺は……――なんだ……?何かが綻び、崩れていくような感覚。知らない。自分の知る記憶は本当に自分のモノなのか。自分はいったい何なのか。ホンモノは自分じゃなかったのか?)   (2019/12/15 17:35:40)

アリステア♂冒険者(ふっと、我に返る。奇妙な感覚だった。彼女の話を聞いていると、自分の中で忘れていた何かが、考えないようにしていた何かが溢れ出そうになった。)……教えてほしい。彼女が俺に、本当に託したかったことを。俺は明日を乗り越えて、ちゃんと託される。俺には正義の為だとか、この街の為だとか、そんな大層なモンはないけどさ。せめて、彼女が託したものの為に、俺の傍にいるみんなの笑顔に為に、俺に出来ることがしたいんだ。   (2019/12/15 17:35:45)

エルソフィ♀司書官 (そう、最初から、居なかった。鍵をかけられた本が、ぽつんと皆の近くに居ただけ。――たったそれだけ。秘密を愛して秘密に愛される女は、真実として、密かに愛しく想う者らの手で秘密に仕立て上げられた『誰か』である。その誰かの名前を、本は歴史と遺言から与えられるがままに水の都で名乗り続ける――「エルソフィ・エデット」と。)…………。(そう、どうして信じられようか。まして、解釈のしようによっては、築き上げてきた信頼全てを根底から崩壊させる、知らなくても良かった噺。それでも、眼前は――――)―――、本の中では、一緒に過ごしていました。猫を拾うべきか喧嘩をする夜まで……一緒に、ずっといました。(少女は贄に、とうに為っていた。)彼女が落丁したとき……零れた名前は、「アル」、でした……。(がくがくと震えるのは、温度を忘れた手。薄いレンズの向こうの、見開かれた紫瞳。この感情の名前は、――――。)   (2019/12/15 18:33:51)

エルソフィ♀司書官咎人だと知られたら、優しい正義のアリステアさんは、ソフィの名誉を護る為に、行政府へ行ってしまうかもしれなかったから。("絶対に守る"―――)でも、壮大な大義を望まずに居てくれるのなら……(ただ一人の少女の為に、今この本を開いてくれているのなら)……ひとりで頑張った彼女の声を、どうか、すくってください。作者は、ただロサールを愛して愛して穢されぬよう最大の文言を集めただけ。彼女は作者を憐れんで、グリモアを完成させる署名を自ら行い、作者と生まれたてのグリモアを強く抱いて、共に血の呪陣の中に堕ちただけ。場を捨てて生き延びよという団長命令に背いて、自分で決めて、自分で……選んだだけ……。最後に零してしまった涙のせいで、現世に何度も零れ落ちてしまう。暗い道で、独りで正義を執行して、痛みを振り払って――――泣いて、いるから。何度連れ戻しても、泣き止んでくれない。   (2019/12/15 18:34:05)

エルソフィ♀司書官だから……(もし、白紙の"明日"があるのなら、)温度のある手で、ソフィを、本<ワタシ>の中へ還してほしい。ワタシには、猫しか、助けられなかったから。(いつかの夜を境に温度を忘れた手を、眼前の手に重ねた。首を絞めかけたときよりもずっとずっと強く握った。)冷たい氷の檻ではなくて、たくさん傍で話してくれたアナタの手なら、きっと、振りむいてくれるから。   (2019/12/15 18:34:12)

アリステア♂冒険者【申し訳ございません、ちょっと急用でこれから出なくてはいけなくなってしまい、戻るのが夜遅くになってしまいますのでここで一旦栞を挟ませて頂いてもよろしいでしょうか。今夜戻ってからが敵わなければ明日以降また都合のいい時に再開出来ればと思うのですが】   (2019/12/15 18:40:00)

エルソフィ♀司書官【はい、大丈夫ですよ。背後大事、です。年の瀬も近いというのにお時間をありがとうございます。お部屋は見ていますので、夜更けでもお疲れでなければぜひに。もちろん後日でも構いません。大事な処なので大事に栞しましょう。】   (2019/12/15 18:41:40)

アリステア♂冒険者【我儘を許してくださりありがとうございます。大事なところなので急用をこなしながら熟考させていただきます。ではバタバタして申し訳ないのですがこれで失礼させていただきます。ひとまず、ありがとうございました。】   (2019/12/15 18:43:11)

おしらせアリステア♂冒険者さんが退室しました。  (2019/12/15 18:43:37)

エルソフィ♀司書官【こちらこそ、長らくおまたせした答え合わせを織りこませてくださってありがとうございます。どうか急がず、足元と寒さにお気をつけて。私もこれにて。お部屋ありがとうございました。】   (2019/12/15 18:44:17)

おしらせエルソフィ♀司書官さんが退室しました。  (2019/12/15 18:44:23)

おしらせアリステア♂冒険者さんが入室しました♪  (2019/12/16 14:17:04)

おしらせエルソフィ♀司書官さんが入室しました♪  (2019/12/16 14:24:58)

エルソフィ♀司書官【見つけましてこんにちは。アリステアさん、連日幕をありがとうございます。どうか、良き紡ぎとなりますよう。】   (2019/12/16 14:26:23)

アリステア♂冒険者【入室してからキーボードがおかしくなり再起動している間に、こんにちはエルソフィさん。昨日は急な栞への対応ありがとうございました。本日もどうぞよろしくお願いします。】   (2019/12/16 14:27:14)

エルソフィ♀司書官【いえいえ、背後大事ですもの。キーボードのご機嫌はゆっくり確認で大丈夫ですからね。お待ちしています。】   (2019/12/16 14:28:55)

アリステア♂冒険者【ありがとうございます。ではさっそく、昨日の続きということで投下致します。よろしくお願いします。】   (2019/12/16 14:29:44)

アリステア♂冒険者(彼女の冷たい手が、自分の手を包み込む。彼女の話は、自分なりに納得している。)……その話の、全部を理解したとは言えないけれど……、でも、彼女がその名で俺を呼んだなら、応えなくちゃいけないってことだけは、間違いないんだ。(ゆっくりと膝を追って、包まれた手をそのままに、椅子に腰かける彼女の前に跪く。)だから君は、君たちは、絶対に守る。たとえ何があろうと、俺が守る。明日も、明後日も、それから先も。ちゃんと、託されるから。きっと、笑顔にしてみせる。(彼女の冷たい手のひらに、こつんと額を触れさせる。)――どんなに今が暗くても、夜明けは必ずやってくる……なんて、どっかの詩人がうたっていた言葉だけどさ。その通りにしてみせるよ。だから君ももう泣かなくていい。(ゆっくり立ち上がると、ようやく自然に、笑みが零れた。)ちゃんと話してくれたから、これでちゃんと友達になれたかな。   (2019/12/16 14:30:02)

アリステア♂冒険者(彼女の手の震えが止まったのなら、再びベッドに腰掛け、窓の外に目をやった。)本当は……、ここを最後にするつもりだったんです。痛いのも、追うのも、悩むのも、背負うのも、全部、疲れてしまった気がして。もう一人の俺と対峙して、その結果、無事に俺が残ったとしても、消えるつもりだったんです。ここでいろんな人と親しくしていたのは、最後に人らしい生活がしたかった、我儘のつもりでした。だけどやっぱり、人と関わっちゃうと、もう少しだけ、欲張りたくなっちゃいました。(窓の外に広がる暗闇の中、彼には何かが見えているかのように一点を見上げて、そんな思いを曝け出した。)   (2019/12/16 14:30:07)

エルソフィ♀司書官(その言葉は、その所作は、まるで祈りのようだった。少なくとも自分の記憶記録の中で、ソフィはいつも、シスターの前に跪いて、女神デメアへ誓いの言葉を捧げていた。)……(『君は、君たちは』)……――(『絶対に守る』)―――(かつん……氷が一粒、震える右目から零れ落ちた音。)…………明日モ、明後日モ…………(ねこのなく森で仔猫が願い叫んだのは、)…………夜明ケ…………(少女騎士と袂を分かった一番の文言は、)…………生キテ、イタカッタ。(本はひとりでに、そう小さく声を綴った。どんな魔法だったのだろう。震えが小さくなっていったのは。鼓動が、正常を取り戻していったのは。不思議そうにゆっくりとまばたきを二つ刻んで、視線は青年の背を追った。窓の格子の中、狭く暗い硝子の世界に座すのは、赤い月の欠片。)   (2019/12/16 15:19:03)

エルソフィ♀司書官……。……ワタシも、そのつもりでした。(最後の日をいとおしむ所作は、どうしていつも、どこかに誰かに滲むのだろう。)一度だけ、舞踏会で一緒に踊ってもらえたことがありました。その一度で、満足だったのです。それ以外は、ずっと、本の中から言葉を編んで、身体を動かして、与えられた任を贖罪として全うしつづければ良い、と。ソフィの気が済むまで夜の正義を執行させて、連れ戻してを繰り返して、いつか還ってきたら、大図書館に永久保存される――それで水都に等しく秘匿と平穏がもたらされるカラベラスさんの運びに、一片の曇りもないと思っていました。(両腕で、黒本を胸に抱き寄せた。)……それなのに、いつのまにか、ココニイタイと欲張るのだから、分かりませんね、本当に……。(ふ、と、力の抜けたような吐息が落ちた。)それでも、後悔はありません。ですから……願わくば、アナタももう少しだけ欲張りであってほしい。どんな形や理由であれ、生まれおちた命が最初に手にするのは、名前ではなく……――、選択ですから。   (2019/12/16 15:19:12)

アリステア♂冒険者(視線は窓の外へと向けたまま、彼女の紡ぐ言葉を聞いていた。)――だったら似た者同士、互いに欲張って生きていきましょう。今まで刻み込まれてきた痛みや苦しみは、ちゃんと俺たちの糧になっているはず。創られた物語はいつか終わりが来てしまうけど、創る物語は、自分の選択で終わりをどんどん伸ばしていけますから。まだまだこれからですよ。それに、その猫さんとやらも、ちゃんと紹介してもらっていませんしね。(一方的に知ってしまったことを、隠すというのもなんだか違う気がしたから。)もう一人の俺を追うにあたって、この街のあちこちに印を残したんです。師匠の本にあった魔道具みたいなものなんですけどね。それを通して偶然見かけたものですから。覗き見するつもりはなかったんですけど――その、今更ながら、ゴメンナサイ。(悪戯がバレた子供のような、どこか罰の悪そうな表情を浮かべて謝罪する。)――あ……。(そこまで言って、ようやく彼はあることに気が付いた。)   (2019/12/16 15:38:22)

エルソフィ♀司書官―――創ル、物語……(ぽつり、と、反芻した。)…………、(何か言いかけて少し椅子から前のめりになりかけたところで、斜め上から刺さったような言葉に呻くようにして顔をそむけた。別に目が合っているわけではないけれど。)……別にそう畏まるような相手では、ないですから、その……見かけたら勝手に拾うなりすれば良いと思うのです。目立つ人ですから。(普通に、市場で会っていますよ、そこらの広場で見かけていますよ、もといもはやそれは諸々知っていて言っているでしょうとは中々言いづらい。言いづらい理由を未だに自分で定義できないまま、何故か謝られた。)……?(今度こそ首を傾いだ。)……ああ、いえ、ですから、何も隠しているわけではなく謝られるようなことは――……どうか、しましたか?(急に彼が言葉を途切れさせたものだから。賢い彼が何を思い至ったのか、言葉を待った。)   (2019/12/16 15:53:28)

アリステア♂冒険者いや、その、駄目ですよ、駄目です。(再び立ち上がる。どこか慌てた様子で。)だって、ほら、そういう人がいるのに、こんな、同じ部屋で寝るなんて――いや何もしませんよ?しませんけど、周囲の目とか色々……とにかく、駄目です。(部屋の中を行ったり来たり――)いやかと言ってこんな遅くに帰すわけにもいかないし……いや、ほんと俺、その手の状況……ほらあれ、何ていうんでしたっけ、そうだ、修羅場。修羅場的なの、慣れてないから――(立ち止まる。考える。唸る。)……どうしましょう?(もしかしたら今日一番真剣な顔をしたかもしれない。だって仕方がないのだ。他人はおろか自分自身その手の話に縁がなかったのだから。この街に来るまで深く関わるような人も少なかった為に余計である。)   (2019/12/16 16:09:34)

エルソフィ♀司書官……。……。……。(てっきり明日の策を閃いたのかと思っただけに、返った言葉はもしかして出会って以来いちばん平坦な声音と真っ直ぐすぎる視線だったかもしれない。)――寝ればよろしいかと。私の意思でここにいるのですから。(改めてベッドを指差して。自分は毛布を羽織ったまま微動だにせず。)時間も時間ですし。   (2019/12/16 16:18:01)

アリステア♂冒険者ええっ……そういうのって大事なもんなのかと思ってました……。(あまりにもアッサリと返されたものだから拍子抜けして……)やっぱり本で描かれたりするのは創作であって現実とは違うものか……(と独り言のように呟きながらベッドに戻る。世の中の男女関係は意外にも難しい。知り合いの青果屋のアレはまた別のものだろうし、実際は皆こんなものなのだろうか。)……って、もしかして椅子に座ったまま寝るつもりですか?俺普段寝袋ですし、持ってきて俺が床で寝るでもいいですよ。というかそうしませんか。(仮にも客人のベッドを取って寝るなんてことは気が引けて逆に眠れなくなりそうな気がしてならない。)それにほら、俺床の匂いとか結構好きですし。(……言い訳を間違えた気がする。)   (2019/12/16 16:28:38)

エルソフィ♀司書官大事、だとは思いますけれど、どのみち夜遅くに一人で出歩く時点で小言が飛んでくるでしょうから、そのときに纏めて叱られてきます。同居しているわけでもありませんし。(残念なくらいに何も動じることなく答えた。)……ええ、確か、屋根裏が寝床、でしたよね。(床の匂いが好きあたりで溜息ひとつ。)欲張ってもいいと思いますよ。あの労働量に対して寝袋は見合いません。それなら毎晩教会のほうへいらしてください。最近遊んでくれるお兄さんが来なくて末っ子たちが落ち込んでいましたよ。(言いたいことだけを言うという初志貫徹。椅子でそのまま寝るつもりなのかと問われればかぶりを振って、毛布をかぶり直して黒本を抱きながらごろんと床に寝転がった。)生憎と私はベッドからよく転げ落ちる癖がありまして。(傍らに眼鏡を畳んで、蛹のように身を縮めた。)   (2019/12/16 16:48:00)

アリステア♂冒険者(嗚呼駄目だ、勝てそうにない。)もしホントにそうなら転げ落ちる瞬間を見てみたい気もしますけどね……はぁ、わかりました。床は冷えますから、寒かったり眠れなかったりしたら、すぐ言ってください。絶対ですよ。(諦めたように苦笑浮かべて、壁に掛けられたランタンの灯を消した。)……ありがとう、話してくれて。(部屋の明かりがふっと消え、小さく呟いた。)――でも、もっと話したいし、聞きたい。まだまだ全然、足りないから……明日はお互い、欲張ってみましょうか。――それじゃ、おやすみなさい、エルソフィさん。(暗闇の中で微笑んで、ベッドに横たわる。彼女はしっかり眠れるだろうか。暗闇の中から掛けられるかもしれない言葉を逃さない為に、毛布の中でじっと動かず、真っ黒の天井を見つめる。明日は、きっと長い一日になる。ちゃんと乗り越えて、その先の白紙も綴っていかなければならない。考えれば考えるだけ、たくさんの言葉やら、思いが生まれてくる。恐怖や不安がないわけではない。それでも、今の自分なら、きっと――)   (2019/12/16 17:09:02)

エルソフィ♀司書官 (かくして、鉄壁を誇る意地が大人げない完膚なさもってして誠実な気遣いを制した。さておき。)……こちらこそ。おやすみなさい、アリステアさん。(ランタンの灯が消えるような声音で言うと、部屋が暗くなった。)……。……物語を紡ぐ、という表現があります。言葉は繊維、文は糸。数多あるそれらを自ら選んで唯一つを織りあげるから――と、育った山村で、母が糸車を回しながら教えてくれました。父が噴水広場で詩を奏でに出かけるとき、母はよくこう言って見送っていました。(花を一輪摘むような沈黙のあと、小さく息を吸って、本は声をインクにして綴った。)   (2019/12/16 17:30:28)

エルソフィ♀司書官――――『どうか、良き紡ぎとなりますよう』―――――   (2019/12/16 17:30:37)

エルソフィ♀司書官【以上にて私からは〆とさせていただきます。幕閉じございましたら、ご一緒したく。】   (2019/12/16 17:31:49)

アリステア♂冒険者(物語を紡ぐ――。そう、これから先も、ずっと紡いでいくのだ。幸せも不幸も、全部かき集めて、紡いで、そうやって人の物語が生まれていく。誰の言葉でもない、自分自身の言葉で紡いでいくから、その物語たちはきっと美しいのだ。)……。うん。きっと。(穏やかな声で、それだけ短く返す。明日、自分はどんな物語を紡ぐのか。これから先、彼女はどんな物語を紡ぐのか。彼女の言葉で、恐怖や不安の中に、希望や期待という感情が生まれ、それが支えにでもなったのだろうか、青年が眠りにつくまで、そう時間はかからなかった。様々な顔を演じてきた青年の表情はいつもよりも自然で、穏やかなものだった。)   (2019/12/16 17:49:33)

アリステア♂冒険者【こちらもこれにて〆とさせていただきます。二日間に渡りお相手をしていただき感謝します。重要な頁を一つ進めることが出来たような気がして、とても楽しい幕でした。】   (2019/12/16 17:51:17)

エルソフィ♀司書官【こちらこそ、情報量が多いためソロで綴ろうと諦めかけていた頁をすくっていただけた心地です。本当にありがとうございました。楽しかったですし、こけらおとし以来奇縁にも似た運命同士、続きを楽しみにしています。】   (2019/12/16 17:55:03)

アリステア♂冒険者【私も続きをとても楽しみに、この先の展開をあれこれ予想しつつ準備していきたいと思います。出来れば年内と言いたいところですが約束はできないので、先にご挨拶を。今年も大変お世話になりました。寒い日が続いてますので体調に気をつけて、よいお年を。それでは、お部屋失礼します。】   (2019/12/16 17:58:20)

おしらせアリステア♂冒険者さんが退室しました。  (2019/12/16 17:59:31)

エルソフィ♀司書官【年の瀬は私もスケジュールがどうなるやら、ですが、多くの節目が現に降った今年、願わくば大紡ぎの節目を見届けて除夜の鐘を聞きとうございます。――納めの挨拶は納めの日が定まった夜にいたしましょう。お部屋をありがとうございました。見守ってくださいました窓辺様方にも感謝を。】   (2019/12/16 18:02:34)

おしらせエルソフィ♀司書官さんが退室しました。  (2019/12/16 18:02:37)

おしらせアリステア♂冒険者さんが入室しました♪  (2020/6/27 15:06:20)

おしらせエルソフィ♀司書官さんが入室しました♪  (2020/6/27 15:08:16)

アリステア♂冒険者【こんにちは。本日は待機にて失礼します。当PCシナリオ最終幕となりますので、今回に関しては同行者以外のPC様の乱入はご遠慮いただきますようよろしくお願いします。】   (2020/6/27 15:08:55)

エルソフィ♀司書官【こんにちは。年が明けた】   (2020/6/27 15:09:07)

アリステア♂冒険者【明けたどころか半年経ってしまいましたが…。ご足労いただきありがとうございます。本日もよろしくお願い致します。】   (2020/6/27 15:09:47)

エルソフィ♀司書官【(途切れました)こんにちは、ご同行まで大変お待たせをいたしまして(深々。ええ半年経過などという事実からしっかり目を背けつつ、どうぞよろしくおねがいいたします。前幕に司書に託しましたが、紡ぎ手からも。――どうか良き紡ぎとなりますよう。】   (2020/6/27 15:11:09)

アリステア♂冒険者【それではさっそく導入致します。最終幕の為かなりの長考となるとは思いますが、最後までお付き合いいただけると幸いです。それでは――】   (2020/6/27 15:13:28)

アリステア♂冒険者(今日という日をこんな形で迎えることになるとは考えてもいなかった。四年前。古い遺跡の調査隊に参加したアリステアという青年は、調査隊が発動させてしまった罠によって大量に召喚された魔物たちから仲間を守る為に奮戦した。死の足音がすぐそこまで迫ってくる恐怖の中、悪魔のような囁きに、身を委ねた。今思えばあの囁きは、悪魔のものではなく、自分のシニタクナイという負の感情が生み出したナニカだったのかもしれない。ずっと、悪魔を追っているハンターのつもりでいた。しかしその悪魔の手で犠牲になったのは、アリステアという存在に危害を加えようとする者たちばかり。ここ、水都ロサールに至って、彼が見出した答えは、アレは悪魔なんかではなく、もう一人の自分であるということ――。)   (2020/6/27 15:13:51)

アリステア♂冒険者(――しかし、彼の仮説が当たっているのは半分だけだ。あの遺跡に悪魔はたしかに存在した。遺跡の罠から仲間たちを守る為に、優秀な魔術師でもあったアリステアという男は、悪魔の囁きに耳を傾けると同時に、禁術を使いもう一人の――今、水都ロサールで冒険者としてアリステアと名乗っている者を創り出した。遺跡の惨劇を乗り越えた先、悪魔と契約を結んでしまった魔術師アリステアを消す為の存在として。)   (2020/6/27 15:14:00)

アリステア♂冒険者「……私の力不足だったわけだ。結局、アレは不完全で、せいぜい私を追うことしかできなかった。アレを創り出した時、きっと私も怯えていたのだろう。その怯えのせいで、アレは真実を求めることに臆病になった。……だが、この街で少し変わったか。今なら……或るいは……」(水都ロサール。なんと美しい街か。人目見た時から、ここを終焉の地とすることを決めていた。自身の中に飼う悪魔をなんとか抑える為に、やむを得ず十二の贄を、餌を、ゆっくりと与えてはきたが、それももう限界が近い。目が霞み、肉体の制御が効かない。気づいた時には、右腕はヒトのものではなくなっていた。こんなバケモノは、この美しい街に似つかわしくない。故に王国時代に使われていたであろう旧地下水道に身を隠しているが、この肉体を制御できなくなった時、自身の手でこの美しい街を壊してしまうのだろうか。もう時間がない。早く……)「私は――ここだ」   (2020/6/27 15:14:10)

2019年01月10日 19時33分 ~ 2020年06月27日 15時14分 の過去ログ
【F系】水都ロサール【多目的】
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