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「逆鱗酒場での一幕」の過去ログ

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2020年09月06日 14時16分 ~ 2020年10月07日 15時57分 の過去ログ
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おしらせ新規ルームを作成完了しました。(iPhone au)  (2020/9/6 14:16:44)

おしらせバニー・ロジャーさんが入室しました♪  (2020/9/27 15:19:03)

バニー・ロジャー(周囲から盛り上げるような台地を拓いた王都は、朝暮の冷え込みが厳しい。夏の終わりにしてはひやりとした外気とは反対に此処、逆鱗酒場は肌着一枚でも蒸すくらいのむさ苦しい熱気と酒気に満たされている。テーブルの上に寄せ合うようにして並べられたジョッキと皿たち。肩を寄せ合うようにしたお客の冒険譚や旅物語、それに下世話な男と女の交わりごと。そのなかでひっそりと交わされる商談や密約……話題に事欠かないが一つ一つをあっという間に忘却してしまうように料理と酒は運ばれていく。酒場も酒宴も、そこで働く人間が居なければ始まりゃしない。あたしは此処のウェイトレスだ)   (2020/9/27 15:19:22)

バニー・ロジャー(皿を片付け終えたとき、耳ざわりな騒音で振り向けば喧嘩の始まりのワンシーンがそこにあった。巨漢の男が太い腕を剥き出しにして、綺麗なアッパーカットを決めるのが見える。景色がスローモーションになっていくように、戦士風の誰かさんは天井の梁に吊るされたホンモノの竜骨──冒険者あがりの店長の武勇伝らしい──の近くまでかっ跳び、それと同じくして跳ね上げられたテーブルを離れたお料理の皿がくるくると垂直に回転しながらコイントスのように表面と裏面を交互にしながら、バーカウンターの背中にある酒瓶を並べた棚にぶつかりそうになる。掌を伸ばして辛うじてキャッチ。あたしの手の上の皿には、異国の白身魚の火炎ソテーがまだ三切れも残っている)うっわ、ぁ〜〜もったいな……あむ…ん、ん〜まぁ…♡(一切れ、つまみ食いで咥えるとぴりぴりとした刺激のある辛さがフライにした魚のほろりとした口触りの隙間から、旨味と一緒にじゅわじゅわキて最高だ。絶対にお酒が欲しくなる。今日もお料理はぬかりなし。そりぇにひへも)んぐ。こんな美味しい物を放っておいて喧嘩とかありえなくない? わたくし、ちょっと仲裁してきますんで。   (2020/9/27 15:19:34)

バニー・ロジャー(にっこり笑顔で戯けながら同僚たちへ手を振り、短く内側だけ刈りあげたカールの金髪を弾ませ、カウンターへと一足に飛び乗る。緋色のひらひら裾のチュニックから伸びた自分の腿、右膝の下にはちびっこい体に不似合いなごつい金属の義足──不運な産物ってやつ──が生えている。腰の辺りを両手でさすりながら強化魔法を呟くと、ぐんと脚に力がみなぎって……曲げる太ももから溜めた力が、勢いよく足元を蹴り出す。視界が急に前方へと狭まって、まるで弓から放たれた矢のような気分で巨漢のおっさんの所までのだいたい円卓五つ分を真っ直ぐ飛んでいきながら、体をぐるり反転させて。ご、わぁぁぁぁん…! と教会の鐘が鳴ったんじゃないかと思うような鈍い鈍い音を立てて胸当ての鋼鉄を義足で蹴っ飛ばしながら着地する。硬い音を円卓の上で鳴り響かせて、声を張り上げるため胸に大きく息を吸い……)   (2020/9/27 15:20:37)

バニー・ロジャー──やい、やいやいやい! 天下無双の味一番、逆鱗酒場のお料理放っぽり私怨私闘たぁいい覚悟じゃないの、そういう事なら此の配膳頭・金髪跳兎《ゴールデンポップバニー》のロジャーちゃんが許しちゃおけな……ひぃぃぃっっっ!?(見栄を切ろうとしていた最中に、フォークやナイフが凄まじい速さで投擲されてくる。後ろっ飛びに避けながら、厨房から怒り眼に青筋立てたドワーフの店長さんに手を振りながらも、人混みの誰かさんのお顔をお尻で押しつぶす。……ごめん、生きてたらあとで一杯奢るから。そう心の中で呟きながら、けたたましく隣の円卓席の誰かをドミノ倒しにし、蹴飛ばされた巨漢の男の人の着地先で喧嘩がはじまり、あたしも揉みくちゃになりながら火種はますますに大きくなっていくのだった────これがあたしの愛する、逆鱗酒場の日常)   (2020/9/27 15:20:48)

バニー・ロジャー【と、このような始まり方で後に続く方は、お好きにこの場面の登場人物として書いていただくことになります。楽しく騒ぎましょうー。わー】   (2020/9/27 15:21:51)

おしらせバニー・ロジャーさんが退室しました。  (2020/9/27 15:21:55)

おしらせオルムング ◆/9ivgdRPV6さんが入室しました♪  (2020/9/27 23:43:35)

オルムング(喧噪覚めやらぬ酒場の一角での有り触れたお話。大小様々な集まりで酒を飲みかわしている酒場であれば歳の差なんてのは気にかからぬだろうが、そのテーブルだけは少しばかり奇異の目を集めていたかもしれない。張りの頬に口元からくるんと丸まる様に伸びる艶のある髭。人好きのする笑顔に丸めの体躯と、商人然とした井出達をした中年の男がしたり顔で会話を向けていたのはまだ歳若い新米冒険者の面々だ。大げさな身振り手振りに気を引かれ、其の度にごくりと喉を鳴らしている新米たちの様子に笑みを浮かべながら会話は続く。)――なぁに心配なんぞなぁんも無い。お前さん等はただこいつをぐいっと煽って!稼いだ金を詰め込んだその袋を突き出してお願いすりゃあ良い。「思い出に残る夜にしてください」ってなぁ♡(然るに下世話なお話で、指で作った輪っかに中指を突っ込み前後させる。その先には2階へと続く階段の傍、其処に並ぶテーブルにて酔い過ぎぬ程度に酒を飲む女性の面々。中には此方の視線に気づいたのか、意味有り気に流し目を向けてくる子もいる状態だ。)   (2020/9/27 23:43:42)

オルムング勃つか心配?体力に自信が?若ぇのに情けない事を言うな!――だが任せなさい任せない。それもこれもこいつを使えば万事解決ってぇもんよ。後はお前さん等が一歩踏み出すだけだ。冒険から見事帰って来たんだ、それくらい余裕ってもんだろう。なぁ?(ここまで来れば視線を幾らか集めている理由もある程度は判るだろう。――騙されてるんじゃないかという心配と、またやってるよという好奇の視線。加えて職業的観点からも注目している視線があるがそれは脇に置いておく。要は新米たちの通過儀礼というお話。)そんな素敵なお薬が!今日は目出度く門出を迎えたお前さん達を祝っての大盤振る舞いだ!通常なら1つ銀貨1枚の所を、全員で勝ったら1人銅貨1枚で良い。道具を揃えて万全の状態で挑むのは冒険者に必要な備えだ!男になってこい坊主共!(新米たちは年端もいかぬ10代前半から半ば程の少年たち。食ってかかる様な気の強い奴から終始圧倒されっぱなしの大人しい子までバリエーションに富んでいるが、今は皆、顔を赤くして何事かを口籠っていた。既に場の空気に飲まれている様子を見て、何処からか揶揄する様な声が聞こえてきたがそれは睨みを聞かせて黙らせておく。)   (2020/9/27 23:43:52)

オルムング (さぁ!さぁ!さぁ!と目をきらきらさせながら前途ある若人達に謎の安すぎるお薬を売りつけようと身を乗り出し。遂に新米の1人が意を決したように顔を真っ赤にしながら銅貨を1枚――その際の他の新米たちの驚愕と尊敬の入り混じった顔は中々のものであったと此処に記しておく――差し出したそのタイミングで。いつも通り騒がしかった背後からそれを掻き消す様な轟音が鳴り響いた。それだけだったならばまだ持ち直せたのだが――現実は何時もくそったれで、それでいて劇的だ。)あ の 歩 く フ ラ グ 製 造 女 が ぁ … !!(よりにもよって意を決してくれた最年少の新米の今から期待一杯で勇気を出して一歩を踏み出した少年の。その心を尻の一撃で奪っていったのだから。初めてを期待して期待して、心を高鳴らせ。そんなタイミングで女の柔らかさを衝撃的な展開で刻み込むだなんて如何にもならない。そいつは錯覚だと諭したいがあぁもう駄目だ。精一杯の性欲は衝撃と共に口にするのも甘酸っぱくて憚られる感情に変換されてしまったのだから。今も少年は熱っぽい目で人の波に飲まれた女の姿を目で追っていた。)   (2020/9/27 23:44:02)

オルムング(後はもう、滅茶苦茶だ。伝搬する騒ぎは止められず浮かれかけていた新米たちも巻き込まれるやら逃げるやら。中には上手い事其処から始まるロマンスでもあるのかもしれないが、此方としては面白くもなんともない。何故ならば―――)新米どもの最高の童貞喪失を邪魔する馬鹿共はくたばれやぁぁぁぁ!!!(一生に一度しか機会が訪れないのは、何も女性に限った話ではない。先達として少年には素晴らしい体験をして男に至って貰いたいというのが男というものだろう。誰が発端であるか何てもう知らん。上着を脱ぎ棄てると、一見して脂肪ばかりだがその実筋肉を内包した闘士崩れの体を晒す。気炎籠った叫び声あげながら肉弾戦車が野郎共へと突貫する。一部では有名な、主に下の意味でフランク過ぎる事で初見では大層胡散臭いと見られてしまう商人の参入だ。――薬は儲け度外視で、娼婦のサクラも数人仕込み。男の夢を叶えんと無駄に尽力する誰が呼んだか通称、下世話人。ぶちかましついでに誰ぞの恥ずかしい初体験の話でもぶちまけてくれるわと、幾人かの人間をぶち飛ばして周囲に被害を広げ。酒場のカオスを加速させていくのだった。)   (2020/9/27 23:44:12)

オルムング【何となく初回なので一言。わちゃわちゃー。わー。】   (2020/9/27 23:45:14)

おしらせオルムング ◆/9ivgdRPV6さんが退室しました。  (2020/9/27 23:45:19)

おしらせ慇懃なゼンフトさんが入室しました♪  (2020/9/28 04:10:00)

慇懃なゼンフト神よ、あなたの慈悲をお与えください。神よ、聖なる盾で私をお守りください。神よ、神よ神よ神よ……っ(右手から倒れ込んでくる屈強な髭面の男の、汗臭い身体をかろうじて躱し、足元に転がったワインボトルをつま先立ちで避けて進むが、店の出口はまだ遥か遠い。)あ、ちょっと。お、押さないで…っ!(野次馬に回った女盗賊の振り上げた腕が肩口に当たって、私はよろめきながら喧噪外れのテーブル席にたどり着いた。酷く喉が渇いていた為、誰のとも知れないジョッキの葡萄酒を一気に煽るが、酔いなど一向に回ってくる気配はなかった。一つ大きなため息をつくと、大切に両腕で抱えている懐のモノを改めて確認する。どこにでもあるなんの変哲もない玻璃の容器。その中で小さな瞳が寂しそうにこちらを見上げていた。)   (2020/9/28 04:10:18)

慇懃なゼンフト(王都の教会に派遣される信徒はその役目によって2分される。すなわち、王侯貴族権力者とのパイプを維持するもの。そして私のように世俗の民から搾取するもの。私の役目はこの世に履いて捨てる程居る「冒険者」という、名前ばかりご立派なアウトローたちの持ち帰ったガラクタの中から、教会の権威を盾にして「神の祝福を受けた」物品を巻き上げることにある。今日も先程までどこぞのダンジョンに潜ってきた連中の持ち帰った財宝とやらを「鑑定」していたのだ。薄汚い魔力の籠った物品など触るのも汚らわしいのだが、稀に本物の神の祝福の光を感じられる神々しい品々が出回る為、決して油断はできない。神のものは神に返されるべきだ。そして今宵、私は間違いなく懐に神の息吹を感じていた。)   (2020/9/28 04:10:49)

慇懃なゼンフトおぉ…もうすぐここから出られるからな、あと一息…(この場では誰も敬意を払おうともしない黒と白のローブを正し、改めて容器の中の小さな奇跡に目をやる。所謂ピクシー、そう呼ばれている生き物はこの世界では珍しくもない。手のひらに乗るほど小さく、美しい透き通った羽をもつミニサイズの「彼女」は私の過去の鑑定結果のどれよりも神に愛されている。それは一目で理解できた。その能力も。だからこそ私はこの成果を命に代えてでも教会に持ち帰らねばならなかった。それもこんな腐敗に満ちた王都の、ではない。教皇の御座します聖都へ直接だ。もう沢山だ。私はこんな俗世の垢と泥にまみれて生きていきたかったんじゃないんだ……。滲む涙をこらえながら玻璃の容器を抱え直し、腰を上げた。その時。)───!?(背中に何かが当たる気配。押される、バランスを保てない。恐らくよそ見をして歩いていたのであろう、私にぶつかってきた十代ほどの少年がこちらを見下ろしている驚いた顔が。どんどん傾いていく。そして手の中でガラスの割れる音が響いた。)   (2020/9/28 04:11:09)

慇懃なゼンフト(気が付けば私の目の前に「彼女」が浮かんでいた。先程までの愁いを帯びた表情はすっかり消え去り、悪戯を思いついたばかりの小さな女の子のような笑みを浮かべて。)あ、あっ!待ってくれ、行かないでくれ……っ!(とっさに伸ばした手を軽くかわし、ふわりと金色に光る鱗粉を私の鼻先にまき散らすと、神の祝福を受けたピクシーは天井の梁の隙間に姿を消してしまった。)「ご、ごめんなさい、神父様。あのピクシーはいったい?」(先ほど私の希望を打ち砕いた少年が疑問を口にする。よりによって。よりによってお前がその質問をするのか!?この私に?ああ言ってやるさ、満面の笑みをたたえながら「些細なことです。貴方にはまったっく関係のないことですので、どうぞご心配なく」、と!嫌味の欠片さえ見せない完璧な人格者を演じてやる!)   (2020/9/28 04:11:32)

慇懃なゼンフトああ!ああ!教えてやるよ!あのピクシーはな?そんじょそこらの妖精さんとは訳が違うんだよ、鼻たれ小僧!「その祝福された鱗粉を吸い込んだ者は、ひとしく神の前にあり、次の一言には真実をもって答える」!わ、わたし、のっ、聖都への、栄転…っ最後の…希望、がぁ!お、おまぁ!みたいにゃ!わかぞーにひぃぃいいっっっ!!むっきぃいいいぃやあぁあぁっっっっ!?!?!?!(この夜、私は生まれて初めて泣きながら拳で人をぶん殴った。それは不思議ととても胸のすく行いだったように思えた。)   (2020/9/28 04:11:56)

おしらせ慇懃なゼンフトさんが退室しました。  (2020/9/28 04:12:35)

おしらせグローサ ◆HzhxiwJ.Ccさんが入室しました♪  (2020/9/28 13:50:46)

グローサ(陽射しの弱くなり始めた夏の太陽が西の城壁の向こうに落ちれば、石造りの建物は日中に溜め込んだ熱を街路へとじわりじわりと放出していく。日雇い人足として一日を過ごして籠らせた体熱も同様に剥き出しの肩から仄かな湯気を伴って夜気へと溶け込んでいく。 大股に進む長靴の踵に備わった棒拍車が時折石畳に擦れて火花を散らすが、当人は気にする素振りも見せずにチャプスを穿いた長い足を常宿としている酒場へと向かわせる。 客の大半を占める人間にに合わせたサイズの戸口を潜(くぐ)るが、疲れた体でぼんやりと故郷の冷たく乾いた風のことを物思いしていたのが悪かったのだろう、耳の上で赤毛の内から生え出ている湾曲した角がガツリと上枠を引っ掛けてしまった。 頭蓋に直接響く振動に眉をしかめ、目敏くこちらを見付けては批難の視線を向けてくる給仕に鍔広の帽子を外した右手で人の頭ほどもある胸を抑えながら頭を下げて容赦を願うと、人いきれで蒸す店内を身を捩って進んで幸いにもまだ空きの有ったカウンターへと向かう。)   (2020/9/28 13:51:07)

グローサ(太い尻尾の抜ける穴を拵えてある黒革のパンツを、内側から目一杯に張り詰めさせている尻には小さすぎる立ち椅子(スツール)を押しやって脇に退かせ、身代一切合切を叩き込んである頭陀袋から銀貨を三枚取り出すと足起きの下の空間に滑らせる。 「いつもの」と手早く伝えて大きな拳に握った銀貨を手渡し、そのついでに壁際に並んだ樽を指差せば、給仕は木製のジョッキを残して注文を伝えに離れていった。 一枚板に片肘を突いて食事が届くのを待つうちに顔に覚えはあっても名前までは知らない隣の常連客が気安く話し掛けてくる。 「ああ、ぼちぼちさ。良くも悪くもないねぇ。」 曖昧に返しつつ自ら注いだ弱いエールをガブガブと飲めば暑い陽射しの中で働き渇ききった身体に染み込んでいく。 一息に飲み干したジョッキをカウンターに勢いよく打ち鳴らすようにして置き、肺に溜め込んだ呼気を一気に吐き出せばボタンの留まらないスェードのベストの下で、ズボンと揃いの革ブラを当てられただけの胸が大きく弾む。 せかせかと席を立ち二杯目のを注いでいる間に、一日中待ち望んだ香りが厨房? の方から運ばれてきた。)   (2020/9/28 13:51:31)

グローサこれこれ。堪んないねぇ。 (木製のボウルに山と盛られた新鮮な……草。サラダどころか野菜ですらなく、ただの草を目の前に涎の垂れ落ちそうなのを舐めずりして独り言ちる。 ざっくりと差し込んだ歯付きのスプーンで掬い上げたそれを口一杯に頬張り、唇をぴたりと閉じて顎を動かす。臼歯で噛み締める度に口一杯に青臭い香りと共に幸福が拡がり、咀嚼もそこそこに喉を降ったそれは第一胃にひとまずの安寧を与えてくれる。 所狭しと家屋の立ち並ぶこの大都会の路上で見付かるのは、さんざん踏みしだかれてくたびれきったものばかり。芝生・植え込みもあるにはあるが、いずれも管理されているものであれば不用意に手出しをすれば後々不味いことになるのは明白だ。 彼女好みの青々とした草をどこからか刈入れてくれているこの店の懐の広さに胸中で謝辞を呟くともう一匙を放り込む。 王都に出てから災難続きだったが、この宿に出会ったのは数少ない幸運だった……少々喧しすぎるのがご愛敬だが、刺激の少ない田舎を飛び出した身には喧騒の絶えないこの宿は実に性に合っていた。)   (2020/9/28 13:51:52)

グローサ(立て続けに三杯のボウルを空にして食欲に一応の目処を付けてやると、睡眠欲を満たす前に「残り」も解消すべく空のジョッキを呷る振りをしながら客の中から物色し始めると、折よく取っ組み合いが始まった。早々に宙を舞った見かけ倒しばともかくとして、殴り飛ばした方の人間にしては逞しい太腕に目を付けた矢先に名物女給が飛び出して蹴り飛ばしてしまう。こちらも見た目ほどではなかったようだ。 拡がる騒ぎを尻目に樽からビールを注ぎ、二階の宿へと続く階段の踊り場から高みの見物を決め込んでいたが、どうにもお眼鏡に掛かるような相手が見付かりそうにない。グローサ好みの良い男は未だ『穴蔵』から戻ってきていないのかもしらん。) ごっそさん……そいじゃ、宿代も置いとくよ……? (すっかり意気消沈して独り寝を決め込もうとするも、合切袋が見当たらない。蹴り飛ばされてどこぞへ転がったかと這いつくばって床を睨んでも、どうにもこうにも見当たらないのだ。)   (2020/9/28 13:52:48)

グローサえ?ちょ……え?マジかい? (慌てふためきベストのポケットを探っても、出てくるのは砂埃のみ。ビタ銅貨一枚出てきやしない。騒ぎに紛れて盗まれたのなら、今更探しても見付かりっこないだろう。どうせ大したものも無いのでそれはそれで諦めも着くが……問題は今宵の宿代すらないと言うことだ。) へへへ……あん、さぁ?おっちゃん? すこぉしばかり、おゼゼを都合してくんねぇかなぁ? あ、アンタ!そう、そこのアンタ! なぁ、頼むよ、おいってばぁ…… (下手糞な引き攣った笑みを浮かべ、常連客に片端から声を掛けていく。だが、ココに集まる連中の懐事情など、誰も彼も似たり寄ったりだ。 人の良さそうな連中からは良い声が聞けず、人相の悪い連中からは下卑た提案が飛んでくる。 ふざけた事を抜かす輩の顔面に一発お見舞いしてから野宿にするか、と決めたグローサの頭上から金色の粉が振り掛かる……)   (2020/9/28 13:53:13)

グローサ(結論だけを言えば、グローサはその日一晩の宿を確保した。 加えて、新しい仕事もだ。 充実感と心地よい疲労の中で眠りに就きながら、「食わず嫌いだったのかもねぇ」と誰にともなく呟いた。)   (2020/9/28 13:53:45)

おしらせグローサ ◆HzhxiwJ.Ccさんが退室しました。  (2020/9/28 13:53:54)

おしらせブルーベル・フォルテさんが入室しました♪  (2020/9/28 16:38:53)

ブルーベル・フォルテふわ、あー……今日も騒がしいわね……(賑わいが賑わいを呼び、今宵も冒険者に商人に、あるいは旅の楽士にと、人や人ならざる者で溢れかえる大宴会の中、ぽつり。今起きたと言わんばかりに細い腕を真上に伸ばし、ついでに小さな欠伸を一つ。本来ならば、日の出と共に花開き、日暮れと同時に眠りにつく自然の植物たちと同じくらいに規則正しい生活を送っていたこの身長15センチメートルの妖精ことブルーベル・フォルテは、日が暮れてからが稼ぎ時である逆鱗酒場のカウンターに住み着いてそこそこに、昼夜を逆転する生活にもすっかり馴染んでいた。)もうっ、エイビスもロイズもまーたやってるのね!あれほど喧嘩はだめよって言ったのに!(どうしてこの酒場は皆こうも喧嘩っ早いのかしら、ぷんぷん、と、目覚め一番に腹を立てているのはいつものこと。)お花に傷つけたら怒るんだから!好物の蜜酒を作ってもらえなくなっちゃうじゃない!(ウェイトレスを巻き込んで広がる小競り合いに大クレーム叫びながら、カウンターに飾られたお化けチューリップという名の寝床を飛び出して、虹色の鱗粉を散らしながら行く。)   (2020/9/28 16:39:10)

ブルーベル・フォルテこらっ、だめじゃないお店をめちゃくちゃにしちゃ!こんなにお皿ひっくり返して、そんなだからいつもロジャーが怒るのよ!(ぷんぷん。腰に手を当ててまくし立てる怒りの矛先は、大体が店の顔なじみである。常に騒ぎの渦中にいる顔ぶれとして記憶している男の一人へ、あーだこーだと小言をぶつける、のだが。)――「ようベル!ほら、お前さんの好物やるからよ!せっかくの宴だ、あんまりカリカリなさんなよ、な?な?な?」っきゃあ!ありがとう、ありがとう!花びらは紅茶に浮かべるよりもちぎってケーキやクッキー混ぜるよりも、やっぱり砂糖漬けが一番よね!さすが分かってるじゃない!うん、とっても甘くておいしい!だいすき!(「好物はきれいなものと可愛いものと甘いもの!」が広く知れ渡っているせいか、常連が一枚上手である。見事に餌付けされた妖精は、くるりくるり、光の輪を描くように一回転。ぱたぱたとはためく四枚羽が振りまく鱗粉は、いつのまにか淡い桃色へと変化し、いっそうきらきらと光り舞った。)   (2020/9/28 16:40:17)

ブルーベル・フォルテ(さて、好物でお腹を満たした妖精はお気に入りの場所に腰掛けて、歌とほろ酔いの談話が響く光景を上機嫌に俯瞰していた。長い蔦が絡まる梁に吊り下げられた、曰く店長の武勇の証たる竜骨は妖精の特等席。だってここなら力自慢が振り上げる拳も、大酒飲みの厄介なセクハラも、酔っ払いの長すぎる武勇伝も届か――)――きゃあっ!!(こほん、訂正しよう。夜が深くなるほどに賑わいの最たる逆鱗酒場に安寧の場所などありはしない。)もうっ、危ないじゃない!(どこを狙っているのかフォークとナイフは飛んでくるし、誰かに蹴り飛ばされた或いは巻き添え喰らった大男は飛んでくるし、ちゃぶ台返しよろしくひっくり返った円卓は飛んでくるし、まったく落ち着けやしない。ぱたぱたと忙しなく飛び回る小さな身体は、勢いよく飛んでくる何かとすれ違うたびに風に流されてしまうし、賑わいを楽しむのも一苦労。そんな不満を心の中いっぱいに叫びながら、小さな気流にのみこまれて落下した。葡萄酒がめいっぱい注がれたジョッキの中に、ばっしゃあああん!と、盛大に。)   (2020/9/28 16:40:35)

ブルーベル・フォルテ――「なんだなんだ!?」「とうとう店長の竜骨やっちまったんじゃねえの?」「ばか言え!ベルだよベルが降ってきたんだ!」「葡萄酒の妖精添えたぁ、こりゃ斬新なメニューが出来上がったもんだ、がははは!」(ここは逆鱗酒場。賑わいが賑わいを呼び、小競り合いも乱闘騒ぎも日常である常連たちの憩いの場。葡萄酒まみれの妖精に手を差し伸べる者などいやしない。そればかりか、その有り様を面白おかしく揶揄った。ある者は腹を抱え、またある者は下卑た視線を注ぎ、ある者は舌舐めずり。)   (2020/9/28 16:41:19)

ブルーベル・フォルテ……っもう、怒ったんだからあっ!(ざっぱああん!と葡萄酒から這い出た全長15センチメートルは、白とも銀とも取れる長い髪を葡萄酒に染め、普段はまんまるの愛くるしい紫眼の眼光鋭く常連たちを睨み、まとわりつく葡萄酒を払うように羽をはためかせて高く高く舞った。金色に光り輝く鱗粉を撒くように落とし、梁の上をくるりくるり。すると、それを浴びた蔦が梁から剥がれ、意思ある生物のようにうねりながら常連たちめがけて一直線に伸びていく。)――「ま、待った!待ってくれベ――」待たないっ!お仕置きなんだから!(ぎゃあぎゃあと騒々しい中に響く、旧い言葉。植物へ語りかけるように、歌うように、時として呪詛のように紡がれ、呼応するように伸びた蔦が常連たちを絡め取り、梁に吊し上げられていく。)   (2020/9/28 16:41:44)

ブルーベル・フォルテ(「妖精を怒らせてはいけない。」――それは、幼い頃に誰もが一度は耳にする古い伝えであり、逆鱗酒場においては暗黙の了解なのだとか。そんな自然の恩恵を一身に受ける妖精は、まもなくウェイトレスが運ぶ蜜酒に機嫌をほぐされて、酒場の夜が更けていくのであった。そんな日常の噺。)   (2020/9/28 16:41:59)

ブルーベル・フォルテ【お部屋ありがとうございました。】   (2020/9/28 16:42:20)

おしらせブルーベル・フォルテさんが退室しました。  (2020/9/28 16:42:26)

おしらせライラさんが入室しました♪  (2020/9/29 01:33:51)

ライラ (厨房の安全地帯から酒場の喧騒を見ている、穏やかな笑みを絶やさない……犬。もとい、犬の獣人。その名をライラという) ふふっ、今日も賑やかね (彼女は、そう、彼女は女性である。腰の長さまで伸ばされたダークブラウンの髪、ボリュームのある乳房、ふっくらとした尻。出る所は出ている、そんな体型を包むのは淡い水色のワンピースと白いフリルエプロン……所謂メイド服と呼ばれるもので。獣頭を以ってしても、女性らしさの色濃く感じられる風貌だ。もっとも、同じ獣人であればその匂いだけで性別など看破されようが)   (2020/9/29 01:35:55)

ライラ(酒場には各々の客の各々の思惑が交錯する。その結果の一つ、今しがたは男たちの喧嘩が行われている。その仲裁を図ろうという思惑を以て、笑顔で手を振って来たウェイトレス仲間――ロジャーへと手を振り返して、ライラは給仕の仕事に戻る。誂えられた料理を手に、喧騒のほうへ) あー…… (獣人故に耳が良い。賑わう酒場の中から、注文を拾い受けるには打って付けの犬耳である。だから、喧嘩の経緯は聞こえていて、そんな気はしていたが……ロジャーの仲裁は火に油を注ぐことになっていた模様。一言でいえば、めちゃくちゃだった。椅子は倒れ、食器は散乱。それを誰が片付けるのか、気にかけるものは騒いだりしない。やれやれとして、大事にならないといいのだけれど、などといった苦笑を交えて配膳してゆく)   (2020/9/29 01:37:12)

ライラ(トレイに乗せた酒や料理をテーブルに移し、役目を終えた器をトレイに戻す。客から注文があれば金銭を受け取り、その内容を覚えておく。これだけ賑やかだと誰が何を注文したのか覚えるのも大変なので、ライラは御自慢の嗅覚を利用する。あの注文をした人はあんな匂いがした、そう結びつけて記憶するのである。犬獣人の彼女にとって、給仕は天職ともいえるかもしれない。料理も出来るが、必ずと言っていいほど、料理に毛が入る故に二度は頼まれない。注文を聞き「どうも」という言葉が聞こえると、犬面なりの笑みを作って。「美味かった」という言葉が聞こえると、スカート後ろ部分の尻尾穴から出した、髪色と同色のふんわりとした尻尾が揺れる。「おっぱいを揉ませてくれないか?」という言葉が聞こえる……と?)   (2020/9/29 01:39:51)

ライラえっ (固まるしかない。揺れていた尻尾もピタッと停止だ。酔いの勢いで揶揄されることはあるが、視線を向けた先にいる男はてんで真面目な顔をしていて。目が点になっているライラへと「俺に、君のおっぱいを揉ませてくれないか?」と迫真の表情で続けている) え、ええーっと……! お仕事中な「今じゃなきゃダメなんだ!」!?!? (どうにかその場を切り抜けようとするライラだが、男はバンッと強くテーブルを叩いて立ち上がる。彼女の顔を見てから、胸元を凝視する。「俺はケモノは別に好きじゃないが、おっぱいが好きだ!大好きだ!!だから俺ぬわっ」熱く語り始める男に不意に絡みつく植物の蔦。「触手プレイも好きだあああ!!」絡めとられた男は酒場のインテリアになる。そんな一連の非日常に、ライラはしばらく唖然としているしかなかった。それが二匹の妖精の所為だとわかるのは、もう少しだけ先のこと)   (2020/9/29 01:41:41)

おしらせライラさんが退室しました。  (2020/9/29 01:42:01)

おしらせ盲目の魔術師さんが入室しました♪  (2020/9/29 22:11:05)

盲目の魔術師【別キャラ視点。アリなのか悩みつつ……思い立って投下です。】   (2020/9/29 22:12:40)

盲目の魔術師ぶひゃひゃひゃひゃっ!あいつ、なに、ぐ、ふひゃっ、は、はーっ、くるし……!(相方の唐突の乳揉み懇願までは我慢出来た。だがその直後、蔦によって連行されてしまったとあらば堪え切れず、腹を抱えて、テーブルをバシバシと叩いて笑い出す。白髪の頭に布切れを巻き付け、その目元を隠した赤褐色のローブの青年――盲目の魔術師<ブラインド・ウィザード>とは彼のことだ。噂では、嘗て彼は、これから起こる未来のことが記されている禁書……予言の書を読み、その代償に視力を失ったと言われている。当の彼はその真実を誰にも語ろうとしないため、いつまで経っても噂止まりである)   (2020/9/29 22:19:27)

盲目の魔術師(喧嘩騒動からしばらくして、酒場に束の間の落ち着きが戻った頃。妖精の操る蔦から解放された男) ――「……死にたい」(開口一番これである) ま、まあ、元気出せよスケベ大、ぶふっ、魔王。「元気出させる気ないだろ……」(スケベ大魔王呼ばれの男――金髪をした革鎧の優男はテーブルに肘をついて顔を覆っていたが、いよいよ突っ伏して意気消沈。彼は真面目且つ奥手な性格で、セクハラなんて生まれて一度もしたことがない。だが女性自体は好きという、所謂ムッツリスケベと言われるようなタイプの人間だった。それが、妖精の鱗粉に当てられた所為で、胸の大きな獣人の女性に注文を聞かれた所為で、あんな事態になってしまったのだ。不慮の事故に巻き込まれたとしか言いようがない)   (2020/9/29 22:21:38)

盲目の魔術師「なあブライ。俺、出禁になっちゃうかなあ……」ぶっは、なるわきゃねーだろ。笑い話で終わるわ。おっぱい揉ませろ男のジークが出たってなァ?「うわああああ!!」(頭を抱えて現実に打ちひしがれるおっぱい揉ませろ男……もといジーク。それを心底愉快そうに嘲笑う目隠れ魔術師。二人の仲は極めて良好のようだ)「あんなこと言うはずじゃなかったのに……」妖精の仕業だな、ありゃ。「妖精?ベルの?」ベルちゃんはお前の大好きな触手プレイしかしてねーよ。「おいやめろ」もう一匹いたのよ。自白剤撒き散らすタイプの奴が (見えない目を以て、その一部始終を視ていた魔術師の推察が入る。その言葉は全て核心を突いたものであり、酒場に起きた一連の流れを詳細に言い表していた)   (2020/9/29 22:24:18)

盲目の魔術師「なるほど……元を辿れば妖精を連れて来た奴が悪いってことだ!よし、ぶん殴って来る」やめとけやめとけ、やっと落ち着いて酒が飲めるようになったっつーのによォ (憂さ晴らしのため握り拳を作るジークを窘める魔術師。仕方なさそうに席に座り直すジーク)「そういえば……妖精のあれ、お前も浴びたんじゃないのか?なんで無事だったんだ」あァ?俺は常に自分に正直に生きてっからな。どっかの揉みたがりさんと違ってよ。「揉みたがり言うな!」(そんな、戦士と魔術師コンビの楽し気な夜は更けていく)   (2020/9/29 22:26:38)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、盲目の魔術師さんが自動退室しました。  (2020/9/29 22:46:54)

おしらせジークさんが入室しました♪  (2020/10/1 02:13:45)

ジーク(なんでも笑って話を聞いてくれる友がいるというのは有難いものだ。王家に仕えなくてはならない俺が家を飛び出した話も、魔物に襲われ死に掛けた時の話も、コイツは笑って聞いてくれた。茶化してくれた。前向きでデリカシーがないと言えばそれまでなんだが、どちらかと言えば、幾つもの苦難を潜り抜けて来たコイツに取って、俺の苦難など取るに足らない、笑い話で終わるレベルの話だったんだろう。だから俺は、そんな経験をして来たコイツを尊敬して――「で、チチ・モミーオくん」ない。やっぱウザいわ。くっそ、これ一生ネタにされる……!) しつこいぞ……!   (2020/10/1 02:16:03)

ジーク(俺はジークだ!と、顰蹙する俺の目の前でエールを飲みながらけらけらと笑っている、頭に巻いた布切れで目元を隠した白髪の魔術師。コイツが俺の親友、ブライだ。それは本名ではなく、彼が盲目の魔術師<ブラインド・ウィザード>と呼ばれることに由来したあだ名だ。魔術師は真名を明かしてはならないとかで、本名は教えてくれない。教えるとしたら一生を添い遂げる女性にのみだそうだ。なんかロマンチックで腹立った覚えがある。というかコイツにはほぼ腹立った記憶しかない。あ、しまった。さっき名前、聞いておけば良かった。俺が密かにおっぱ……女性の胸が好きなことを曝け出してしまうくらいの魔法、妖精の力だ。コイツの本名が聞ける絶好の機会だったのに……まあ、聞いた所でどうこうしたい訳でもない。結局、深く追究することもないのだと思う)   (2020/10/1 02:17:41)

ジーク(さて、草木も眠る時間だっていうのに、この酒場はまだまだ眠らない。酔い潰れ、テーブルに沈んでいる客はちらほらと見受けられるが、歓談の声や食器の音は絶えることがない。俺も、俺らもそのうちの一部だった)「そろそろあれだよなァ、稼がねえと」ああ、そろそろ生活費がな…… (大股を開いて座るブライの姿勢が目に留まる。こんな所で人の座り方、礼儀なんかを気にする奴は俺くらいだろう。染み付いた考えはいつになったら拭えるのか。そんなことを考えながら、ブライの呟きに俺が浮かべたのは苦笑。差し当たりの話題、問題は生活の工面についてだ。此処は王都。大都市だ。仕事には困らないが、困らないから悩んでいる。今までは魔物退治や、商人の護衛、ああ、迷い猫探しなんかもあった。そんな依頼を受けて、その謝礼で生計を立てていたが、今回はどうしようか?選択の余地がある贅沢な悩みだが、まずどんな依頼があるか確かめてみないことには始まらない。視線――コイツやっぱ目が見えてるんじゃないか?そう思わざるを得ないような、目配せをした俺らは席を立つのだった)   (2020/10/1 02:19:08)

おしらせジークさんが退室しました。  (2020/10/1 02:19:26)

おしらせルナーリアさんが入室しました♪  (2020/10/1 19:24:45)

ルナーリアおかわりもってきて!!(──────ドンッ!!っと空になった木製ジョッキをテーブルに荒々しく下ろす。逆鱗酒場のテーブル席の1つを1人で陣取り、既に空のジョッキがテーブルには幾つも積み重なっているところを見ればこの少女としか言いようがない姿の存在が酒豪であることは分かるだろう。もちろん酒に合う料理も所狭しと並べられていた形跡が見て取れる。小柄な体躯のどこにその量が収まっているのだろうか……とよく言われるのはだいぶ慣れたものだ。人間の子供と同程度しか背丈がないので、舐められることは数々ある。ついさっきも「お嬢ちゃんがこんなところにいると悪い人がつれていっちゃうぞー」なんて言うふざけた輩をのしたところだ。ただでさえ仕事の入が悪く機嫌が悪いんだ。それだってのに、それだってのに……新しく届くジョッキを再び空にすれば同じようにテーブルに荒々しく下ろされる。逆鱗酒場ではある意味よくある風景といえばよくある風景なのだろう)   (2020/10/1 19:25:01)

ルナーリア──ったく、人間の好みってのはわかんねぇ……何年経ってもわかる気がしない……(ぐしゃりと銀色の髪を掻き回す。そうすることで見えてしまうのはいくつものピアスを下げたエルフ耳。──齢200を超えただろうか……魔導師として名前を知られていることもあった。だが、現在の職業は違う。装飾に彩られた首元、ささやかではあるが膨らみのある胸を強調するように寄せ、コルセットでも腰を締め上げ──今は食事もあるから弛めている──女性的なボディラインはしっかりと作られている。下着が隠れるほどまでしか丈がないフリルスカートは燕尾のように後方は裾が長く作られている。体にも雰囲気にも合うようにとオートクチュールのデザインドレス。服装からわかるだろうが、娼婦として仕事をしているのだが、なにせこの身長だ。良識ある人間の男性からすれば「ごっこ遊び」に見えてしまうのだろう。そのせいかお茶を挽くことがままある。そういう時はこうしてヤケ食いをしにやってくるのだ)   (2020/10/1 19:25:20)

ルナーリアあぁあ゛!?(気持ちよく酔いが回って来て気持ちよく帰れると思っていたのだがそれはたった一言の声が響いたことによって台無しになってしまう。長い耳が捉えたのは「おっぱいが好きだ。大好きだ」という言葉──プチン、と脳内で何かがキレる音がする。溜まりに溜まったコップの限界はたった1滴の水滴で決壊してしまうものだ。そう、男の言葉は最後の1滴を注いでしまったんだ)あーゆーのがいいのか!?あーゆー牛女みたいな乳がないとダメなのか!!なぁにぃが!!『おおきくなぁれ、おおきくなぁれ』だ!!もう成長なんざしねぇよ!!クソ人間がァ(たまたま視界に入った牛の獣人を指差し、近くを通りかかった純朴そうな人間の青年──見るからに童貞くさい青年の胸ぐらを掴んでガッコンガッコンと揺らしながら問い詰める。間違いなく彼にはトラウマが植え付けられることだろう。いや、性癖なのかもしれない。小さい女の子に罵倒されることに快楽をおぼえるようになったとか、ならないとか……。)   (2020/10/1 19:25:40)

ルナーリア【お部屋ありがとうございました。では】   (2020/10/1 19:25:59)

おしらせルナーリアさんが退室しました。  (2020/10/1 19:26:02)

おしらせライラさんが入室しました♪  (2020/10/2 19:29:50)

ライラ(今の今まで、変なキノコでも食べたように笑っていた男……布切れで目元を隠した白髪の魔術師。彼のことをやや不安気な、心配そうな目で見ているのは犬獣人の給仕ライラだ。一頻り笑って、落ち着きを取り戻した魔術師はようやっと彼女のことを気にかける)「あー、わりィわりィ。俺のツレ、たまに変なこと言い出すんだよ」……そう、なの?ちょっと、ビックリしちゃった (彼の弁明を聞いて、きょとんと、腑に落ちない様子を残してはいたが、彼女は踏み込んだ言及をするつもりはない模様。彼の言うツレというのは、あの、酒場の目立つところに、見せしめのように逆さ吊りにされている……戦士風の金髪の優男のことだ。二人が視線を向けた時には、彼の体には幾重にも蔦が這い回っていて「あっ♡ だめだそこは♡」だの言って悶えている姿が見て取れた)   (2020/10/2 19:31:39)

ライラ「ぶふっ」……。(ツレの醜態に失笑する魔術師。犬の給仕はすぐに目を逸らして、見てはならないものを見てしまった、といった反応。多種多様な人間、或いはそれ以外の者も過ごす酒場という場所で働くにおいて、見て見ぬ振りが出来るかというのは重要なことなのだろう。そこで、ふと、彼女は魔術師に視線を向ける。彼のその、布で覆い隠された目元を見詰める)「なんだ犬の姉ちゃん。ははァん、カリスマ魔術師であるこの盲目の魔術師<ブラインド・ウィザード>様に惚れ」ううん? 目、見えてるのかなって (気付いた彼は自分の顎に手を当て不遜の態度を示す。が、言葉を被せるあっさりとした否定を見せるライラ。彼女は魔術師の話に興味はないようだ。興味があるのは彼に視力があるのか否かのようで)   (2020/10/2 19:33:37)

ライラ「あァ、ぜェんぶ視えてんぜ?その服の向こう側もなァ?」(そのことな、と納得したように何度か小さく頷いてから、魔術師は口元に弧を描く。下卑たように、彼女のその豊満な胸元辺りに視線を移して) ……! もう、男の人って、そういう人ばっかりっ (彼は透視か何かしているのだろう。言葉の意味に気付くと、ハッとして、耳と尻尾がピンと立つ。獣人特有の感情表現をしてから、片手で両胸を隠すように押さえて。彼女はむすーっとした半目を見せると、長く暗い金髪を揺らして、仕事に戻って行くのだった)「――見えねえモンが見えるってのは、難儀なモンなんだけどなァ……」   (2020/10/2 19:36:41)

おしらせライラさんが退室しました。  (2020/10/2 19:38:44)

おしらせアンネロッテさんが入室しました♪  (2020/10/3 15:41:55)

アンネロッテ【ひとときお部屋お借りいたします。】   (2020/10/3 15:42:25)

アンネロッテねえ、大丈夫?――「え!?あ、ああ…もちろん、こんなの一晩休めば元どおりっす!」……なら、いいんだけれど。そう言ってこの前来てくれた時は丸二日眠ってなかった、け?――「ああっ、それは言いっこなしっすよ!?」(酒だ宴だと騒々しい逆鱗酒場の喧騒から少し離れ、階段を登った先に規則正しく並ぶ扉の向こうは階下の賑わいもどこか遠い。日々同じ顔ぶれで、或いは新しい顔を巻き込んで繰り返される小競り合いも微笑ましいBGMのように聴き流し、耳を塞ぎたくなるような寝息や、一夜の激情をぶつけ合う甘ったるい声を響かせていた。ある部屋を除いては。)   (2020/10/3 15:42:31)

アンネロッテ (――さて、時計を少し巻き戻してみようか。逆鱗酒場の二階の用途は多岐にわたる。住み込みに割り当てられた部屋もあれば、宿屋代わりの寝室もある。その半数は、「下世話人」という不名誉な二つ名で知れ渡る男の恩恵を預かる娼婦たちの主戦場であり、討伐で名をあげた者、理不尽な依頼に心を疲弊した者、はじめての冒険に興奮覚めやらぬ者たちへ、甘い言葉と柔らかい素肌が癒しをもたらす場所。その傍ら、一風変わった女が一人。夜、あるいは闇そのものが顕現したような長い黒艶髪と黒眼が印象の、喜怒哀楽をどこかに置き忘れたような表情に乏しい女。誰に声をかけることもなく、含みある視線で誘うこともなく。ただ、男好きする豊満かつ女性らしい稜線と華奢をあわせ持つ身体と、必要最低限を覆い隠すように飾る身体に食いつく男には、きまってこう返す。)……君、明日のお仕事、大丈夫?(予定が空白であったなら、もれなく部屋へ雪崩れ込む権利を得られるだらう。)   (2020/10/3 15:42:54)

アンネロッテ(その夜、ある部屋の窓辺。風に揺らめくカーテンに魔導灯の淡い灯が照らし出すのは、男を組み敷く女のシルエット。)――「あっ、くう…アンネさん、待っ――」(ずぷり、ずぷり。淫らに揺れる女の腰。併せてベッドが軋む音。)――「ああぁぁあっ!」……ん、三回目。(低く唸るように喘ぐ青年を見下ろしながら、ぺろり、舌が唇を舐める仕草。)……ごめんね?美味しくて、つい……♡(言葉で謝罪を示す女の表情はといえば、夜とお揃いの黒眼を爛々と赤く染め、背には蝙蝠のような翼。その下で喜怒哀楽に乏しい表情に代わって感情を表現するように細長い尾が揺れる。)だってほら、みんなお仕事で忙しいし、こうして過ごしたあとは数日寝込んじゃうでしょう?だからその……二日ぶりの食事で少し欲張っちゃった。(そう、女は淫魔だった。厳密に言えば、淫魔と人間の混血である。普段は人と変わらぬ姿も、食事の時間ばかりは魔の血が騒ぐ。)   (2020/10/3 15:43:17)

アンネロッテ ――「へへ、アンネさんの糧になるなら俺、よろこんで!寝込むって言ったって、その間アンネさん付きっきりだし、独占でき――っん!」(若さだろうか。三回搾り取られてなお昂揚を隠さない青年の唇をそっと塞ぎ、差し入れた舌が舌を絡めとって、蜜のように甘い唾液を搾取する。向けられる憧れ、情欲、愛欲が強いほど甘い甘いそれ。感情を湛えない双眼も、この時ばかりうっとりと。これほど一方的に搾取されて、数日寝込むほどに干されること前提でも客足が後を絶たないのは、それが癖になるという未知の目覚めか、乏しい女の表情を引出したいという猛者が集うのか、人の血が半分混ざっているがゆえに干した相手を放っておけず、付きっきりの介抱が人気を得ているのかは、月も知らない話。)   (2020/10/3 15:43:30)

アンネロッテねえ、じゃあ、もう一回だけ♡……いい?(未だ繋がったままの熱が、衰えるどころか熱く滾りはじめたのをいいことに、食事という名の営みで夜はさらに更けていく。そうして冒頭に戻るのである。)   (2020/10/3 15:43:43)

アンネロッテ【お部屋ありがとうございました。】   (2020/10/3 15:43:59)

おしらせアンネロッテさんが退室しました。  (2020/10/3 15:44:04)

おしらせさんが入室しました♪  (2020/10/3 17:29:15)

【おああ入室ミス失礼...!】   (2020/10/3 17:29:57)

おしらせさんが退室しました。  (2020/10/3 17:30:04)

おしらせとある少年冒険者Cさんが入室しました♪  (2020/10/3 18:26:23)

とある少年冒険者C(怒号と拳が飛び交う中に加えて、葦まで蔓延る酒場。今日は何時にも増して騒がしい酒場の一階を何とか逃れて向かう先は二回に並ぶ部屋の一つ。其処に向かう理由なんて語るまでも無いだろう。少し浮ついた足取りとなってしまうのもご容赦願いたい所。)―――はぁ。助かったぁ…。おやっさん大丈夫かなぁ。(危うく葦に絡め捕られそうだった所を突き飛ばされて難を逃れ、今は無事に部屋に辿り着いて小さく嘆息。その代わり少しばかり文字にするにも忌避を覚える状態となっていたのだがそれは脇においておく。冒険者には時に非常にならざるを得ない事だってある訳だし——と自己弁護を重ねながら、落ち着きなく薄明かりの照らす中でベットに座り込み。)   (2020/10/3 18:26:29)

とある少年冒険者C(周囲の壁が薄いからだろうか、それとも窓が開いているからか。または―——余りにも激しく事に及んでいるからか。ともあれ、黙っていれば嫌が応にも耳に届いてくるのは周囲の部屋で『お仕事』中なのだろう甘ったるい声や、それを想起させる物音。思わず喉を鳴らし思いを馳せてしまうのは控えめに言っても最高の夜だった初めての日だ。―――濡れた様に艶めいた黒髪と言葉にも出来ない素晴らしい肢体。何よりも、赤く染まり変化した瞳で見下ろされたあの夜は今でも忘れられずにいる。)……あの時は倒れちゃったけど、もう少し経験を積んだらきっと。おやっさんも「素質がありそうだ」なんて言ってくれたし。へへっ…………ん…?(今からその想いを馳せる相手とは別の女とひと時の逢瀬を楽しむというのに、考えてしまうのはその「初めての相手」の事ばかり。件の下世話人の台詞に仄かな自信を覚えていたが、一部の人達からは憐みの視線を向けられていた事には気付いていない。そんな折に、ふと視線に止まったのは壁の一角。目立たぬ様に刳り貫かれた、小さな小さな穴が存在していた。)   (2020/10/3 18:26:38)

とある少年冒険者C——————っっ!!!?????アンっ…、な、んで…………!?   (2020/10/3 18:26:53)

とある少年冒険者C(それを覗き込んだ時の感情の爆発をどう表現するべきか。驚き。悲しみ。怒り。妬み。そして、劣情。名を呼び掛けた声は掠れ、結局小さな物音にしかならず。軽く酩酊を覚える様な透明なシロップめいた甘い想いは。煮詰めて煮詰めて煮詰められ——今にも焦げ付きそうな程に色濃いカラメルに変化した。甘くて甘くてどろどろの。曰く言い難い魅力的な味はその場から動くことを選択させてはくれない。)――ふっ、うっ…うぅっ、ふぅぅっ…!!(耳を澄ませば聞こえてくる、肉を打つ音に甘い声。会話の内容だって嫌でも自分と比較してしまう。苦しいのに視線は逸らせず、意識も逸らせず。股間に溜まる熱も無視できない程になっていた。―――或いは初めての日よりも、よっぽど。)   (2020/10/3 18:27:06)

とある少年冒険者C(硬直し、それでもその場に居続ける背後から女がその身を寄せてくる。甘い甘い声で慰める様な言葉を囁きながら下肢へと手を這わせ、昂る熱を愛で。―――朝になる頃にはぐちゃぐちゃになったシーツの上で、気を失う娼婦の女と、様々な意味で「男」になった冒険者の姿があった。顔に痣を作った下世話な男が、部屋から降りてきた少年へと待ち構えていたように豪勢な朝飯を奢るのは知る人ぞ知る光景だ。今日もこうしてまた一人。一皮剥けて成長――或いは、性癖を拗らせた男が誕生するのだった。)   (2020/10/3 18:27:14)

おしらせとある少年冒険者Cさんが退室しました。  (2020/10/3 18:27:18)

おしらせダイアナさんが入室しました♪  (2020/10/5 00:19:59)

ダイアナ(――それは純粋な好奇心だった。)   (2020/10/5 00:20:06)

ダイアナ ……ぜぇんぶぅ?(葡萄酒がなみなみ注がれたジョッキ10人前を片手で軽々と運び、忙しない足を止めて振り返ったのは『あァ、ぜェんぶ視えてんぜ?その服の向こう側もなァ?』――そんな下卑た会話のやりとりが鼓膜を叩いたからである。卓について背を向ける声の主の表情は読めないし、酒場のジョークともとれる愉しげな声音が語る会話の信憑性は極めて乏しい。まるで日常会話のように冗談とセクハラが飛び交う逆鱗酒場において、分かっていることは、白髪の魔術師に向かい合わせ、ピン、と犬耳を立てて恥じらうような、呆れたような、どこか複雑な表情を浮かべる同僚と、その向こうで梁に吊るされてひどく幸せそうに喘ぐ男という不可思議な絵面だけである。)   (2020/10/5 00:20:24)

ダイアナ (さて、時を同じくしてそのやりとりを眺めていた周囲の常連たちは気づいたことだろう。いや、片手が胸元を抱き込むように覆い隠している同僚も気付いていたかもしれない。「やっだぁもしかして、ア・タ・シ・もぉ?」と、片手に残したままの葡萄酒<しごと>も忘れ、恥じらいの「は」の字もなく剥き出しの好奇心そのままに、3Lサイズの給仕服――フリルとレースをたっぷりにあしらった純白エプロン付き――をぴっちりと着こなしてしっかりしなをつくる筋骨逞しいレディでおなじみのダイアナが、すぐ背後に迫っていることに。)   (2020/10/5 00:20:48)

ダイアナ――だぁーーーれだっ♡(※野太い)   (2020/10/5 00:21:00)

ダイアナ(そっと目元を覆うカップル定番のやりとりがはじまるものだと誰もが予想する中、大きく厚みのある手のひらが頬を引き寄せ、己へ力強く振り向かせ、隆々としたある意味豊満な胸元へ迎えいれるように布に隠された目元を押しつけた。)ほらほらぁ、どぉ?(ぐりぐり。)見えない何かが見えちゃったりするのぉん?(くねりくねり。)そうよねぇ、男の人ってそうゆう憧れあるわよねぇん♡(ただし返事はない。) ちょっとやっだぁ、気を失うほど刺・激・的ぃ?二階行っちゃうぅ?(今なら空きがあるとは店長談。)   (2020/10/5 00:21:49)

ダイアナ(こうして、曰く難儀な能力の真相はさておき、その夜の出来事を180度捻れた解釈をした自称乙女は、黄色い声もとい野太い声を盛大にあげ、娼婦たちの声援をその身に浴びながら酒場の二階へ消えていったとか、いないとか。ちなみに『あ♡だめだそこは♡』と身悶えていた男が一瞬我に帰るほどの衝撃的な光景であったことがレディの耳に届くのは、もうしばらく後のこと。)   (2020/10/5 00:22:01)

ダイアナ【お部屋ありがとうございました。】   (2020/10/5 00:22:26)

おしらせダイアナさんが退室しました。  (2020/10/5 00:22:31)

おしらせトニーさんが入室しました♪  (2020/10/5 10:33:38)

トニー(人混みをかき分け、鼓膜が疲労を訴えるような喧騒を離れて二階へ─勿論夜の酒場は二階も忙しい。“接客業“に勤しむ娼婦や、悦楽に浸る客の声が聞こえる部屋を素通りして廊下を進むのは一人の少年。ぼさぼさのブロンドヘアと着古した感じのある服装でいかにも庶民といういで立ちだ。ある部屋のドアをノックしようとした時、バン!と扉が開き慌ててドアから離れると、シャツを乱した男が部屋から出て行く。)   (2020/10/5 10:34:47)

トニー『二度と使わねぇからな!このアマ!!』「ああ!こっちだって願い下げだね!一昨日来なよクズ野郎!!」 (去りゆく背中に罵声を浴びせるカマルを少年は呆れた様子で見ていた。彼女のドレスの胸元からは歳の割りには張りの良い掌に収まるサイズの乳房が放り出されたままだったからだ。) …仕舞えよ、それ。「ふん」(焦げ茶の髪をなびかせ胸元を直しながら中へ戻る彼女に続き、ドアを閉めた。) 何だ今の奴。「格安でいい思いさせてやるって言ったら乗って来たくせに、下手だの、もっと胸がデカい方が良いだの煩い奴でね。我慢ならないから追い出してやった所さ。」はぁ…だったらハナから買うんじゃねーよ、変な客だな。お前もさ、いくら落ち目だからって端金で体を売るからあんなの掴むんだよ。潮時なんじゃねーの?   (2020/10/5 10:35:51)

トニー「子供が余計なお世話だよ。それより今日は何…トニー、それお前のじゃないね?」へへっ!一階が繁盛してるとこっちの商売も儲かるってもんだぜ! (満面の笑みで掲げて見せたのは合切袋。砂埃がついたそれは各地を旅しているのだろうか、文字通り身一つで生活している人物の必需品と見たカマルの眉間が寄る) 「全く…折角酒場のオーナーがアンタを雇ってくれるって言ったのに3日でばっくれた挙句、世話になった場所で泥棒するなんて恥ずかしくないのかい?」 へ!安い金で皿洗ったり、便所掃除させられた挙句、客へのマナーがどうとかうるさくてやってらんねー。こっちの方が効率いいじゃん。それに荷物取られたそいつが間抜けだったってだけだろ? 「……良いかい?アンタは経験のない若造なんだ、ある程度耐えながら学ばないと仕事はできるようにならないんだよ。今日はたまたまその持ち主が間抜けで済んだが、もしそうじゃ無かったらどうすんだい?腕を切り落とされたって文句言えないよ。」…だからこうして学んでるだろ?仕事が上手くいくとも限らねーのは知ってるよ。さっきも鑑定してもらおうと神官に話しかけたら「クソして寝ろ!」とまで言われたんだぜ?   (2020/10/5 10:37:07)

トニー(悪態つく神官なんざ始めてだ!と憤る少年を見てカマルは小さく笑う。) 「で、私のところに持ってきたって訳かい。」 そそ!占い師カマルの千里眼ならせめて価値があるか無いか位分かるだろ?!いつもみたいに頼むぜ!(今まで腹を立てていた少年はコロっと笑顔になり合切袋の中身を床に並べ始めた。袋の中身は人間とは規格の違う日用品や生活必需品、旅の途中で手に入れたであろう何か雑多な物だった。)「──…これとこれと、こっちは金になるだろうよ。…持ち主は獣人かい?」さぁ?覚えてねーよ。お、結構持ってるじゃねーか、ラッキー!(財布の中身を見て空色の目を輝かせる姿にアンバーの瞳が細められる)   (2020/10/5 10:38:07)

トニー「…トニー、私に引目を感じているならもう良いんだよ。私がやりたくてやった事なんだ。それよりも私は…」 うるせーな!違うつってんだろ?!感謝はしてるけどな!お前に恩返しなんざ微塵も思ってねーよ!俺は今に王都で一目置かれる盗賊になる男だぜ?!占い師兼業の落ち目娼婦なんざどうだって良い… (反射的にそこまで怒鳴るとしまったと口を閉じた。彼女の顔は怖くて見れない。この女は何故か知らなくて良い事まで分かってしまう。千里眼という普通の人間よりも勘が働く能力故なのだろうか。ーそれだけ勘が働くなら、色んな事が分かるなら娼婦なんて辞めて占い師一本で働けよ。俺を助けてくれたみたいに苦しんでいる奴を助けてやれよ。若くもねぇからいつまでも体売れないし、あんな下卑た男に媚び売ってバカみてーじゃんか。体を売らないといけない稼ぎは俺がどうにかしてやる。カマルが占いに集中できる暮らしをさせてやる。…そう言いたいのに、真っ当な仕事も続けられず金になるかどうか定かでない事をしている今の自分は格好悪すぎる。自分の惨めさに俯いたその時)   (2020/10/5 10:39:28)

トニー「トニー、そいつをおよこし。」 (沈黙を凛とした声が破る。気まずさのあまり無意識に盗品の一つを手の中で弄っていた。─何だこれ。石炭やインクどころじゃ無い、まるで闇を立方体に切り取ったように黒く、螺鈿で幾何学文様の装飾をしたような小箱だ。何でできていて、どうやって開けるんだ?) 「下手に触んじゃないよ、さっさとよこしな。鑑定料だ。」(彼女に視線を向けると剣呑な表情でこっちを見つめていた。)…何だよ。「アンタには価値のない物だから貰ってやるって言ってるんだ。」……。 (鑑定料なんて言ったって人に掃除させたり飯作らせる程度の女が急に何言ってるんだ。どんな店でもこんなの見たことが無いぞ。この箱何だよ。どうするつもりだよ。そう言いたい言葉も彼女の気迫に押されて出てこない。本当に渡して大丈夫なのだろうか。)「…そんな顔すんじゃない。持っていて死ぬような物なら鑑定料にならないだろ?」(不安げな表情をしていたのか、こっちの心中を察したのか片眉を上げて笑顔を見せる。いつものカマルに肩の力が抜けたような心地だ。恐る恐る箱を彼女に渡すとベッドの下に隠していた肩掛け鞄を取り出し中に仕舞い込んだ。)   (2020/10/5 10:40:11)

トニー「─さて、嫌な客に当たった上に鑑定までやらされて私は疲れたよ。で?アンタどうすんだい?もうギルドも質屋も閉まってるだろ。」 どうせ帰っても寒ぃし冷えるから俺も朝までここにいるよ。「久しぶりに一緒に寝るかい?」ババアと寝る趣味俺にはねーよ。(合切袋の中に入っていたブランケットにすっぽり包まると埃を払った袋に頭をのせて床に横たわる。くたくたの頭陀袋の使い心地は悪くない。)「ふん、少し前まで寒いって人の寝床に転がり込んで来ていた奴が生意気だね。……私が筆下ろししてやっても良いんだよ?」 ばっ!バッカ野郎!誰がお前なんかと!てか経験くらい俺にもあらぁ!!(思わず上半身を起こして彼女の方へ向き直る。ニマニマと笑みを浮かべるカマルはとても信じていない様子。女の中は温かいパイの中身のようだと聞いた。ならパイで抜いたら童貞じゃないだろう。「おやすみ。」と言ってベッドに横になった彼女を見てから自分も再び盗品の枕に頭を乗せる。しんと静まり返った室内。すぐ後ろ薄い壁越しに隣人の独り言が刺さる。何が食わず嫌いだ。あれは食い物じゃねーっての。)   (2020/10/5 10:40:28)

おしらせトニーさんが退室しました。  (2020/10/5 10:40:36)

おしらせリズ・ブラックウェルさんが入室しました♪  (2020/10/5 17:40:24)

リズ・ブラックウェルあいつ、おっぱい揉もうとしやがった。ウェイトレスの姉ちゃん、困ってるじゃねえか。断じて許せんっ。成敗決定っ。(正義は我にありの精神で判決を下すと、男は拳を握って立ち上がった。「おいウェイン、やめとけよー」彼とともに円卓を囲んでいた仲間たち、その一人が嗜める。「放っておいてもおれたち常連のスーパーアイドル、ロジャーちゃんが何とかするさ。事ある毎に目立とうとすんなー」) ちがう、ちがうちがーうっ。おれは目立ちたいんじゃねえ。モテたいんだっ。(胸を張って言い放つや、ウェインは忠告無用とばかりに傍らの大剣を手にした。幅といい長さといい、助けに向かおうとしているウェイトレスの身体ほどもある。鞘まで鋼鉄製の一級品だ。並みの者なら持っただけでふらつくことだろう。然るにそれだけの業物を軽々と携帯できる筋力。ウェインと呼ばれたこの冒険者は、逆鱗界隈でも相応に名の通ったSランクの勇者だった。——ここじゃ痴漢どころか殴り合いの大喧嘩も日常茶飯事。今だって割れた皿の破片と一緒に、血塗れの折れた歯が何本も床に転がってる。けどよ、おれは天下のイケメンスター、ほっとけねえな。ほっとけるわけがねえよ)   (2020/10/5 17:40:55)

リズ・ブラックウェル(ウェイトレスが絡まれているのは南側のいちばん奥。距離を測りながら近づき、ウェインは状況を確認した。長剣を佩いた痴漢野郎は単独犯。だが、先刻、屈強な闘士三人組に因縁をつけあっという間に気絶させている。かなり腕が立つとみていい。顔つきは北欧風、頬当の日焼け跡があるのでおそらく傭兵、各地の戦場を渡り歩くバイキング出身の流れ者といったところだろう。しかし、心配御無用。何とかなる。それよりも、問題は隣席の客のほうだ。秋とはいえ逆鱗酒場のこと、酒気と熱気で相当の蒸し暑さだというのにポンチョを着こんだままそのフードを目深に被り、冷淡なのか鈍いのか、すぐ傍で女給が襲われていてもどこ吹く風、ひとり黙々とシチューとパンを交互に口に運んでいる。困った、とウェインとしてはおもわざるを得ない。位置が近すぎる。下手をすれば巻き込んでしまう。何らかの対策が必要だったが、どうやらそれを考えている暇はなかった。「濡れてるんだろうが」「お願い、やめてっ」痴漢野郎の下卑た声と少女の喚き。くそったれがっ。ウェインは脊髄反射で床を蹴り、全力疾走で一気に一足一刀の間合いへと入った)   (2020/10/5 17:41:14)

リズ・ブラックウェル(ぶんっ。大剣が低い風切音を立てて虚空を斬った。「何だてめえっ」痴漢野郎が怒鳴りつけてくる。「残念イケメンの匂いがプンプンするぜ」——だが、ウェインは動じない。第一撃はあくまでも人のいない場所へと追いやるため。そして、それは充分に功を奏した。ウエイトレスはさっさと逃げたし他の客も避難完了。今や即席の闘技場と化したここ逆鱗酒場には、大規模なウェインコールがこだまする。全ては腕利き配膳頭、ロジャー・バニーの計らいだろう。ただ、一人だけ例外がいた。あの客だ。まだ食ってやがる。第一撃の風圧でずれたフード、そこから覗く髪は灰色。壁際の棒っ切れは杖。肝の据わった婆さんだ。おもわず苦笑すると、痴漢野郎が言った。「今、この街にブラックウェル大佐が来てる。興味あるよな?」——その名はウェインも知っていた。たしか1stネームはリズ。“女神の手”と崇められる軍医だが、わざわざ医者を持ち出したのは半殺しにしてやるという脅しのつもりだろう。ぶらり。天井の竜骨が揺れた。妖精のベルが寝返りを打ったようだ。直後、痴漢野郎が上段に構えた。ウェインも大剣の柄を握り込む。鼓動の音が聞こえるほど、あたりがしんと静まり返った)   (2020/10/5 17:41:34)

リズ・ブラックウェル(勝算はある。先に間合いを制する。スピード勝負だ。だんっ。脚のバネにモノを言わせてウェインが飛び込む。紙一重、懐をとった。これで終わり。病院送り。歯ぎしりする痴漢野郎の顔が見えた。しかし正しく斬撃を繰り出そうとした刹那、それが聞こえてきたのだった。「慈しみ深き友なる風の聖霊よ、此の身に宿りて我に神速を与え給え」——詠唱!? 誰だ、あの婆さんか。いや違う、声が若え。けど、他には誰もいなかったぞ。ヤバいっ。本能がそう叫んだが渾身の強撃だった、今さら制動など効くわけがない。次の瞬間、詠唱者の姿が視野の端に映り、今度はウェインのほうが歯ぎしりした。髪こそ灰色でも老婆に非ず、いにしえの名画から抜け出したような絶世の美女。漆黒総レースのブラとショーツに黒革の半長靴、たったそれだけを身に纏い、手にした得物はあの棒っ切れ、すなわち仕込み杖。脱ぎ捨てられたポンチョがまだ宙を舞う中、ギラリ、刀身が光った。逆手斬り。その軌道を見ることは叶わなかった。あまりに迅すぎた。見えたのは、ぐわーんっ、衝撃音とともに落下した大剣、その柄を握り込んでいる左右の手、そして手首から先が消えてなくなった両腕の先端だった)   (2020/10/5 17:41:54)

リズ・ブラックウェルおおっ……手……おれの手っ……。(崩れ落ちたウェインが見上げた視線の先、そこでは謎の美女が痴漢野郎を一喝していた。「恥を知れっ」たった一言で顔面蒼白にさせると、そのあとすぐに彼女はやって来た。何をされるのかと心配したが、片膝をついて仰向けに倒れているウェインの目を見つめ、髪を梳かすようにして頭を撫でてくれた。心地よい。実に腑に落ちないが、とにかく心地よい。両の手を落とされた相手だというのに何故なんだ? 恨みや憎しみといった負の感情が全く湧いて来ない。眼前の彼女、その顔はただひたすらに秀麗だった。それに胸。ぷるんと揺れた豊かなふくらみと谷間が間近に見える。「許せ。食べ終えたら私自身が助けに入るつもりでいたんだが、そこへ君が斬り込んで来た。やつは完全に呑まれていた。あのままでは即死だった。傭兵とはいえ私の配下だ。たとえクズでも死なせるわけにはいかない」——その言葉は真実におもえた。命まで取る気はなかったが、たしかに痴漢野郎の動きが突然ひどく緩慢になったのは事実だ。ウェインは頷いた。それから言った)……どうして顔を隠してた? あんたに気づきゃ、あいつも悪さしなかったんじゃねえのか。   (2020/10/5 17:42:13)

リズ・ブラックウェル(突然、彼女の表情が一変した。俄かに眉間に皺を寄せ、唇をきつく噛み締めた。明らかにウェインの問いに対する反応だ。どうしたっていうんだ? まさか泣くのか、こいつ、泣いちゃうのか。そんな筈、ねえだろう。だが、予想は見事に覆された。「やめろよやめろー。そこには触れるなー。恥ずかしいだろっ。食べてるとこ見られるの、死ぬほどこっ恥ずかしいんだよー。だから絶対フード必要、ポンチョ着たまま。暑くて中は下着だけでも……うーうー、ぐすんっ。察してくれよー乙女心なんだよーっ」——何が乙女心だっ。そんなエロい身体してるくせに、言っていいワードと悪いワードってもんがあるだろうがっ。怒っているのか、それとも親しんでいるのか、ウェインは自分でもよく分からなかった。とにかく何やら強い感情の揺れが生じているのに、その解析が出来ない。正体不明のおもいの丈を何とか言語化しようと試みた。その時だった。舌がもつれる。上手く喋れない。どうしちまったんだ、おれは。不安に追い立てられながら彼女の顔を覗き込むと、さっきまでの泣きべそは雲散霧消、完全に元の威厳と風格を取り戻していた。)   (2020/10/5 17:42:36)

リズ・ブラックウェル(「心配するな」彼女は言った。「斬られても痛みはなかっただろう? 魔力を注入したんだ。麻酔代わりさ。私には師匠がいてな、とある島国の按摩で名は市。盲目のくせに見えてる私より強いんだが、その市つぁんの教えが“治せるように斬れ”。安心していい。私とて尋常の遣い手ではない。切断面は確認した。手根管も正中神経もスッパリだ。あれならまた繋がる。請け合おう、一週間で君の両手は元どおりだ」——そんな夢みたいな話があるのか。ウェインは戸惑った。だが、それも一瞬だった。彼女の言葉は無条件に信じていい、心の奥の深いところでそんな心理がすでに芽吹いていた。そしてようやくおもい至った。そうか、おれは数え切れないほどの命を断ってきた。だが、相手はみんな魔物の類。人間も獣人も妖精も殺しちゃいないし、殺せもしない。この人のおかげで、人殺しにならずに済んだ。そのことにどこかでホッとしてる。だから悪い感情は抱かなかった、そういう訳だった。あゝ、この安心感は何だ。まるで生まれ故郷に帰還したみたいだ。「もう眠るといい」慈愛に満ちた声音だった。「君の主治医として名乗っておく。初めまして。私がリズ・ブラックウェルだ」)   (2020/10/5 17:42:53)

おしらせリズ・ブラックウェルさんが退室しました。  (2020/10/5 17:42:58)

おしらせ盲目の魔術師さんが入室しました♪  (2020/10/5 18:23:07)

盲目の魔術師(――おっぱいの大きな犬の姉ちゃんとの話に夢中になっていた俺は、背後から近付いて来る、もう一人の給仕に気付かなかった。俺はその女男に羽交い絞めにされ……) おァあっ!? お前はこの酒場で働く、ゴリゴリのオカマッチョことダイアばばばば落ちる落ちるッ……! (押さえ込む筋骨隆々なその腕を掴んで引き剥がそうと抵抗するものの、男の度胸と女の愛嬌を兼ね備えた最強の生物――オカマに俺のフィジカルが敵うはずがねえ。つーかなんだ俺のこの説明口調。妖精の粉の効果がまだ残ってやがんな……) 花畑に、髭じい、笑っ…… (落ちる寸前、確かに俺は見えない何かを見た。懐かしい、色のある景色だ。死んだ髭じいの姿だ。これ、走馬灯って奴か?ああ、髭じい、今から俺、そっちに……)   (2020/10/5 18:24:21)

盲目の魔術師――行くかバカ!? (目が覚めると俺は……多分、ベッドの上。ああ、形からしてベッドだな。此処は……構造からして、酒場の二階にある宿部屋か。恐らく、気を失った俺をあのオカマッチョが運んだんだろう。ああ、ケツは無事だ。ちゃんと二つに割れてる。毒薬を飲まされ体が縮んだりもしていない) ったく…… (それにしてもなんだったんだあのオカマ。急に絡んで来たと思ったら絞め落とすとか、行動理念がわからねえ。考え得るとしたら、犬の姉ちゃんにセクハラした応酬、その見せしめにされたか。酒場で問題起こすとオカマが制裁しに来るぞ!みてえな。防犯対策バッチリじゃねーかオイ。それならあのバカみてえに、妖精ちゃんから触手プレイ受けるほうが良かったんだけどなァ)   (2020/10/5 18:26:13)

盲目の魔術師(それはさておき、酒場の二階の壁は薄い。だから宿代が比較的良心的なのか。そんなこたァ知らねえけど、隣の部屋から女の喘ぎ声が聞こえて来るのは確かだった。俺がその部屋のほうに視線を向けると、その壁の向こうの様子が否応無しに視える。別に見たかねーのに、視えちまう。難儀なモンだよなァ……魔可視-マナグラフィ-ってのは) お盛んなこったねェ…… (薄いヴェールみてえな壁の向こう、四角いベッドの上に、二人の輪郭が重なって、絡まり合って動いてる。人間の性行為なんざ別に珍しい光景でもねえから、俺の視線はすぐに逸れて、反対の部屋。……なんだ、ありゃ)   (2020/10/5 18:28:11)

盲目の魔術師(その部屋に居たのは、輪郭からして男と女。そんなこたァどうだっていい。問題はあの、床にある……なんだ?形としては小せえ箱。それが、禍々しい煙みてえな濃淡を放ってる。俺は直感した。――あれにゃあ何かある、と) …… (視ちまったら、知っちまったら、好奇心っつーモンは抑えらんねえモンで。俺はベッドから降りると、その部屋のほうの壁に寄り掛かるようにして、そいつ等の話を聞いていた。男のほうはトニーっつー名前で、王都で人目置かれる盗賊とやらになるらしい。そんで女のほうは占い師であり娼婦……と。どうやら、例の箱は恐らく盗品。それ以上の情報は得られなかったが、そいつ等の関係性は窺えた。素直になれねえガキと、それを心配する母親みてえな、そんな感じだ。ああいう二人にこそ、妖精の力が必要なんじゃねーかなァ……まあ、いいや。俺はさっさと、素直になっちまったバカんトコ、戻んねーと)   (2020/10/5 18:30:06)

おしらせ盲目の魔術師さんが退室しました。  (2020/10/5 18:30:16)

おしらせ“赤鼻の”グリムバルドさんが入室しました♪  (2020/10/6 15:20:01)

“赤鼻の”グリムバルド(酒場のカウンターってのは一種の境界線だ。内側に入れば店のモンの仁義、外側には客どもの仁義。そいつは簡単に踏み越えちゃならねぇ一線だ。内側のワシらにとっちゃカウンターの外でウチの飯を食らい酒を浴びるほど飲んで、バカ騒ぎしようが、剣呑になろうが、どこかにしけ込もうがどうぞご自由にって話だわな。……だがまぁ、ちょいとばかり見過ごせねぇ場合も、ねぇ事はねぇ。) おい、おぅ、そこの棚の端、あぁ、いやその2つ上だ、きつい奴あったろ。北から取り寄せた…あ゛ー───ウォッカとかいう奴だ。気付けと消毒にウェインのクソバカ野郎のところに持ってってやれ。あ?お医者さまがいるから大丈夫そうだぁ?ならその医者にも言っとけ。「切るのも縫うのもお門違いでございます」ってな! (ったく、尻の青い若造でもあるまいし……抜き身でやり合うたぁ度が過ぎてやがる。気に入らねぇ奴なんてもんは、己の拳骨でねじ伏せるもんだろうによぉ。それとも時代ってやつが変わったのかねぇ?)   (2020/10/6 15:20:19)

“赤鼻の”グリムバルド(年季のいった古いスツールにこれまた年季のいった短躯を乗せる。尻ポケットから愛用のパイプを取り出し、指先で弄びながら毎夜繰り広げられている喧騒を眺めていれば、否が応でも境界線の向こう側に居た頃の自分を思い出しちまう。オーナーシェフのケツに引っ付いて挑んだ血沸き肉躍る栄光の日々。ドワーフの戦士の誇りを賭けて海も山も穴倉ん中も、行ける所にゃどこにでも足を運んだ。稼いだ日にゃ次の朝までにはすっからかんになるまで遊び倒して、稼げなかった日にゃ泥水啜って命を繋いだ。)……ちぃとばかり、落ち着くのが早過ぎたかねぇ……(拳を握れば、今でも手になじんだ戦斧の感触がいとも簡単に蘇りやがる。腰を落とし、敵をねめつけ、剣を払い、槍を切り飛ばして…)   (2020/10/6 15:20:36)

“赤鼻の”グリムバルドピ、シ……ッ (小さく乾いた音に目を落とせば、長年苦楽を共にしてきたパイプはものの見事に割れ裂けていた。それが己の力によるものなのか、こいつの寿命だったのか。) く…はっ!ははっ!(思わず漏れ出た失笑に、諦めと皮肉の色の混ざってないことに自分自身驚いちまった。まぁ周りで忙しく働いてる連中にとってはぎょっとする出来事だったろうがな?スツールから立ち上がり、奇異の視線を送ってくる奴腹を上目遣いでじろりと睨み返してやりながら) おらぁ、何ぼさっとしてやがんだ?ちゃっちゃと手と足と脳味噌動かしやがれボンクラ共!エルフの嬢ちゃんがジョッキ空にしてイラついてんだろーが!今日は樽の1本や2本は空けるぞ、地下から追加運んどけ!二階に上がったダイアナも呼び戻して来い!アレが居ねーとフロアが回んねーんだよ!あぁ、それから後で下世話野郎連れて来い。明日の朝飯についてオーナーシェフが話したいことがあるってな!まだまだ夜は終わんねーぞ?しっかり気合い入れて稼げ!!   (2020/10/6 15:20:54)

“赤鼻の”グリムバルド(割れちまったパイプはこっそり竈の中に放り込んだ。炎に包まれていくそれを眺めることもなくワシは背を向けたが、かすかに血と鉄の匂いが香った気がした。)   (2020/10/6 15:21:22)

おしらせ“赤鼻の”グリムバルドさんが退室しました。  (2020/10/6 15:21:37)

おしらせジークさんが入室しました♪  (2020/10/6 17:05:23)

ジーク(如何なる理由があれ、酒場で剣を抜くのはルール違反だろう。尤も、この大勢の人間の過ごす酒場ではルールなんてあってないようなもの。暗黙の了解という物を理解していない者も居れば、理解しながら逆らう者も居る。俺としては、友と語らう食事の場で人の血なんか見たくない。それ以上に自分の血を流したくもないから、水を差すことも、騒ぎ立てることもないんだが。やはり見ていて気持ちの良いものじゃない。アイツならあんな即興的な決闘も「まァた始まった」と笑うのだろうが、俺は笑えなかった)   (2020/10/6 17:06:21)

ジーク(そういえばアイツの姿が見えない。ガタイの良いウェイトレスから分厚い抱擁を交わされていた気がするが……アイツはああいう女性がタイプなのか?いや、あのウェイトレスは女性じゃ……いやいや、身も心も乙女だと言っていた覚えがあるから彼女は女性だ。そうだ。見た目はガチムチマッチョでも、中身までそうだとは限らない) ――だが俺は偽乳は許さん!俺は魔法や小細工に頼らない、ありのままのおっぱいが好きなんだ!!ありのーままのーーー!!自分になあああああ(あああああああああああ俺はまた何を言っているんだ!?!?いつになったら放れるんだこの蔦は!?!?)   (2020/10/6 17:07:20)

おしらせジークさんが退室しました。  (2020/10/6 17:07:32)

おしらせエストレヤさんが入室しました♪  (2020/10/7 15:56:43)

エストレヤ店の者って線がなければ、真っ先に両方ぶっ飛ばして場を収めてそうなものなのに、随分と丸くなったのねぇ。その腹といい、流石の赤鼻さんも歳を食ったようね。(カウンター席で、血のように真っ赤でとろみのある液体が入ったジョッキを弄びながら、指示を飛ばすドワーフを眺める耳の長い少女が一人) おお、怖い怖い。ドラゴンも避けて通ると言われた赤鼻さんに睨まれたら、か弱い私は泣いてしまうわ。(指示だしの後パイプを弄っていたドワーフに睨まれ、両手で目元を押さえ泣く演技をして見せる) それにしても……ちょっと五月蝿すぎなんじゃないの? 昔から冒険者の酒場ってこんなもんだけど、喧嘩で光り物抜くとか物騒過ぎでしょ?(泣き真似の後にジョッキのトマトジュースを飲んで一息つくと、カウンターに背を向け、もたれかかるようにしながら店内を見回し、刃傷沙汰で沸き立ってるグループや妙にヒートアップしてるエルフ少女が目に入り)   (2020/10/7 15:57:11)

エストレヤいやいやいや、ちょっと待ってちょっと待って、何でなんであのルナーリアが此処に居るの!? 私の記憶だと、魔導師として色んな所から声をかけられてたはずなんだけど……(良くも悪くも色んな所で名前を聞いたエルフ少女が「何で」「こんな酒場で」「娼婦の格好」しているのか理解できず、唸りながら頭を押さえ) くそぅ……あの頃は私の方が色々豊かだったのに……(赤鼻達と高難易度の冒険に行った際にヘマをして死にかけ、古の秘術による転生を行ったものの術式が不完全で新たな身体は子供だった。その結果頭脳と記憶は大人、身体は子供を地でいくことになり、ルナーリアよりもツルペタな今の自分の身体はおちょくるに恰好の的である。)   (2020/10/7 15:57:41)

2020年09月06日 14時16分 ~ 2020年10月07日 15時57分 の過去ログ
逆鱗酒場での一幕
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