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2022年03月05日 09時49分 ~ 2022年03月16日 20時28分 の過去ログ
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おしらせ | > | 冬空 ◆ikoi/zg442さんが退室しました。 (2022/3/5 09:49:44) |
おしらせ | > | ・さんが入室しました♪ (2022/3/7 10:32:36) |
・ | > | 『昨日の憂鬱』ことねん (2022/3/7 10:32:58) |
・ | > | 世界を知った気になっていた。 (2022/3/7 10:33:17) |
・ | > | と言うのも、私は外語大でインドネシア語を学んだのを切っ掛けに、他にもいくつかの言語を学び、海外青年協力隊でパプアニューギニアに行ったりした結果、ペギー語以外にも色々な言語に精通して後に通訳になり、テレビの旅番組のクルーの同行をするようになり、世界中の辺境の地を訪ねることになったからだ。 (2022/3/7 10:33:52) |
・ | > | おや?変な日本語なのは海外生活が長かったせいなので許していただきたい。テヘペロ (2022/3/7 10:34:58) |
・ | > | そんなこんなで気づけば私も三十路だ(_๑òωó)_バァン (2022/3/7 10:35:43) |
・ | > | 世界を旅してみると、日本人男性ははにかみ屋が多いことがよく〜わかった。だってこんないい女を放っておくのよ?|・`ω・) (2022/3/7 10:36:37) |
・ | > | 他所の国ではストレートに愛の言葉をぶつけてくる男性のなんと多いことか。私程度でも日本人は若いお嬢さんに見えるのだろう。苦笑いしか出てこないが、鮮度が落ちていても声はかかるのだ。 (2022/3/7 10:37:28) |
・ | > | もちろん、向こうは挨拶代わりなのかもしれないが、真面目なこちらは慣れたつもりでも狼狽える。それ以外にも死にたくなるような煩わしい問題を抱えていた私は正直付き合いに疲れていたのかもしれない。そんなわけで仕事の関係者以外との連絡は全て断っていた。 (2022/3/7 10:37:55) |
・ | > | そんな時に馴染みの番組制作会社の男から電話が入ってきた。 (2022/3/7 10:38:23) |
・ | > | 取材の為に日本にやってくる南アフリカのテレビクルーの通訳をしてくれないか?という変わった仕事の依頼だった。(南アフリカから日本〜?)招いたの?訪ねて来るの?費用はどこから出たのだろう? (2022/3/7 10:39:00) |
・ | > | こちらの顔が出ることもないとのことだったので出不精になっていた私には都合がいいと思い、仔細は聞かずに引き受けた。 (2022/3/7 10:39:50) |
・ | > | 費用の出どころ?そんな疑問はどうでもよかった。 (2022/3/7 10:40:16) |
・ | > | 八月某日、番組制作会社の会議室に現れたアフリカからやって来たテレビクルーは、ディレクター、プロデューサー、カメラの三人が男性、音声とリポーターが女性の計五人だった。 (2022/3/7 10:41:04) |
・ | > | こちらは音声さんとカメラと私とバイトが一人。向こうもこちらも似たようなものなのだが編集で私の音声は消され、ナレーションは若い女優の声と差し替えられるらしい。 (2022/3/7 10:41:38) |
・ | > | (これは気楽だ♪) (2022/3/7 10:41:58) |
・ | > | 南アフリカからやってきたリポーターのレラトは人懐こく愛らしい笑顔が魅力的だ。私のことを日本の有名な芸能人と勘違いしていたらしい。 (2022/3/7 10:42:27) |
・ | > | けれどただの通訳と知っても落胆せずに「あなたが気に入ったのであなたの好きなところに連れて行って」と言われた。 (2022/3/7 10:42:51) |
・ | > | 南アフリカ共和国の人々の名前にはそれぞれの出身部族の意味が込められている。 (2022/3/7 10:43:17) |
・ | > | レラトはストゥ語で『愛』だ。つまりレラトが日本人なら愛ちゃんだ。 (2022/3/7 10:43:38) |
・ | > | プロデューサーのシプシは『御加護』、ディレクターのシポは『贈り物』、カメラのタボは『喜び』、音声のリンディウェはズールー語で『待っていた』、みんな並ぶとなんだかご利益のあるブレーメンの音楽隊みたいだ。わたしは俯いて笑った。 (2022/3/7 10:44:19) |
・ | > | 翌日私は自分の休みの日と同じような散歩コースをレラトと歩いた。 (2022/3/7 10:44:37) |
・ | > | レラトは歌舞伎座やスカイツリーではなく、どこで情報を仕入れたのか京橋の箒職人を見たがった。 (2022/3/7 10:45:04) |
・ | > | 訪ねると、レラトは作り主に、「この箒はどのくらい使用できるのか」尋ねてくれと言う。 (2022/3/7 10:45:48) |
・ | > | 通訳すると、職人は私ではなく、レラトを誠実に見つめながら「永久かな?大袈裟かなぁ?いや、丁寧に使えばやっぱり永久だろうなぁ」と呟いた。 (2022/3/7 10:46:36) |
・ | > | テレビクルー全員が「おおぅ」と嘆声を上げた。「わたしの国ではひと月よ!?」レラトが目玉焼きのような瞳で私に振り返った。 (2022/3/7 10:47:30) |
・ | > | (箒よりスカイツリーじゃないんだ) (2022/3/7 10:47:55) |
・ | > | それは、最先端のオシャレなお店に連れていかれるよりも、路地裏の古びた喫茶店の方が居心地いいわたしと似ている気がした。 (2022/3/7 10:48:29) |
・ | > | 私は局からのお金ではなく、自費で彼女にバカ高い箒を1本プレゼントした。 (2022/3/7 10:48:57) |
・ | > | そして箒を胸に携えたレラトはこの国のおじいちゃんおばあちゃんを見たいと言う。 (2022/3/7 10:49:22) |
・ | > | とげぬき地蔵だろうか( ¯꒳¯ )ウーム (2022/3/7 10:49:43) |
・ | > | そして、日本の映画で『シャルウイダンス』は見たことがある!そのロケ地も見たいとも言う。 (2022/3/7 10:50:42) |
・ | > | そこで、わたしたちは鶯谷にあるダンスホールに向かった。スター東京、映画『シャルウイダンス』のラストシーンのダンスホールだ。 (2022/3/7 10:51:13) |
・ | > | 取材許可を貰い、レラトたちとダンスホールに入ったのだが、実は私も初めて中に入ったわけで、衝撃的だった。 (2022/3/7 10:51:41) |
・ | > | この場の歴史とそこに集ったであろう人達の残留思念に目眩がしそうだった。 (2022/3/7 10:53:01) |
・ | > | 恐らく中には80代90代の方もいたのではないかと思うのだけれど、沢山のご高齢の紳士と淑女が背筋を美しく伸ばしてワルツを踊っていたのだ。 (2022/3/7 10:53:34) |
・ | > | カメラのタボだけはなんとか冷静を保っていたが、呆然とした後、何故かみんな泣いていた。音声のリンディさえマイクをだらりと下げてレラトと抱き合い泣いていた。 (2022/3/7 10:54:34) |
・ | > | 彼女たちの国の平均寿命はエイズ全盛期には40代だった。やっと60代前半まで来たのも最近のことだ。 (2022/3/7 10:55:13) |
・ | > | レラトは私にも抱きついてきて「父と母にも長生きをしてもらいたかった。あんなふうに…」そこまで言うと幼子のように声を上げて泣いた。 (2022/3/7 10:56:09) |
・ | > | (煩わしいことがいっぱい?) (2022/3/7 10:56:48) |
・ | > | 私はレラトを抱きしめながらだんだんと自分が恥ずかしくなってきた。 (2022/3/7 10:57:08) |
・ | > | レラトの肩越しに見えたディレクターのシポ(ズールー語で贈り物だったかな?)が箒を胸にしたまま優しい眼差しで私を見ていた。 (2022/3/7 10:59:55) |
・ | > | ブツブツ言いながら、けれどここまで生きてきた。 (2022/3/7 11:00:21) |
・ | > | 「それだけで充分じゃないの」 (2022/3/7 11:01:02) |
・ | > | 〜おしまい〜 (2022/3/7 11:01:21) |
おしらせ | > | ・さんが退室しました。 (2022/3/7 11:01:29) |
おしらせ | > | 冬空 ◆ikoi/zg442さんが入室しました♪ (2022/3/8 14:24:46) |
冬空 ◆ | > | 世界を知った気になっていた。 (2022/3/8 14:25:09) |
冬空 ◆ | > | この街には古くから奴隷商というものがあった。貧困による身売りや身寄りのない子供を引き取っては共同生活をさせ面倒を見ていたのだ。奴隷商によってもそれぞれ待遇は違い表向きは優しい笑顔の裏では朝から晩まで働かせたり食べ物もろくに与えていないという話もあった。 (2022/3/8 14:25:42) |
冬空 ◆ | > | どうせこの男も同じだろう…私の目の前にいる男の笑顔を見ながらそんなことを考えていた。 (2022/3/8 14:25:58) |
冬空 ◆ | > | 父は既に他界、母も先日病気にて他界してしまった為、身寄りのない私はこの男のもとへと連れて行かれることになったのだ。以前から奴隷商に対してのよくない話を耳にしていたせいかこれからどうなるのか不安ではある。無愛想にして必要最低限の言葉しか発することなく彼を見つめていた。 (2022/3/8 14:26:36) |
冬空 ◆ | > | 優しく甘い言葉に騙されるわけにはいかないのだ。だが彼のもとに暮らしている子達は他のところとは違いちゃんとした食事を与えられ教育も受けさせられていた。彼の話によればこの先自立して暮らせるように教育を受けさせているという。いわゆる職業訓練校のようなものだった。 (2022/3/8 14:26:58) |
冬空 ◆ | > | 確かに齢20にもなればここから出て生活しなければいけない。新たな人に貰われていくのか1人になるのかその時にならなければわからないが…。教育に関しては高貴な家庭でなければなかなか受けることもできないのだ。それがここでなら受けることもできる。 (2022/3/8 14:27:40) |
冬空 ◆ | > | 充実した生活を送っているせいか、皆の表情も豊かである。そんな状況下でも私は人の出入りを目の当たりにしては頑なに心を閉ざしたまま、ただ課せられる仕事を黙々とこなす日々であった。やがてリーダーを任される立場となっていったのだ。 (2022/3/8 14:28:05) |
冬空 ◆ | > | そしてここにきてから早10年が経ち、直に私が出る番になる時期を迎えた。長く生活していたこの場所を離れるとなると寂しくもあった。 (2022/3/8 14:28:24) |
冬空 ◆ | > | そんな中、いつもとは違う彼の子供っぽい姿を目にして思わず笑ってしまったのだ。慌てて冷静を装うも彼には気づかれてしまった。「もっと笑顔を見せてよ…。僕のそばで…」 (2022/3/8 14:29:03) |
冬空 ◆ | > | その言葉に次第に頑なに閉ざした心は解けて涙が頬を伝っていた。私はいつしか彼に対して情が湧いていたのだ。彼は私に驚きただ抱きしめ頭を撫でてくれていた。私はここから出ることはなく彼と共に歩むことを選択した。 (2022/3/8 14:29:20) |
冬空 ◆ | > | 天を仰ぎ小さく呟いた。 (2022/3/8 14:29:35) |
冬空 ◆ | > | これでいいんだよね?… (2022/3/8 14:29:46) |
冬空 ◆ | > | それだけで充分だよね… (2022/3/8 14:29:58) |
おしらせ | > | 冬空 ◆ikoi/zg442さんが退室しました。 (2022/3/8 14:30:03) |
おしらせ | > | ことね ◆kotone/IERZgさんが入室しました♪ (2022/3/8 19:57:25) |
ことね ◆ | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹 (2022/3/8 19:58:12) |
ことね ◆ | > | こんばんは(=゚ω゚)ノ 海辺之出版編集部の琴田念之介でございます。 (2022/3/8 19:59:09) |
ことね ◆ | > | 諸先生の作品、しっかと拝読致しました。 (2022/3/8 19:59:45) |
ことね ◆ | > | 藤原先生からのたってのお願いがあり、次のお題に入らせていただきます。 (2022/3/8 20:00:16) |
ことね ◆ | > | 今回は冬空先生の投稿で〆となりましたので、冬空先生のお名前でお題を検索致します。 (2022/3/8 20:00:53) |
ことね ◆ | > | (ドラムロール)ドロドロドロドロ…ジャン! (2022/3/8 20:02:14) |
ことね ◆ | > | 今回のお題は!( ゚д゚)クワッ (2022/3/8 20:02:31) |
ことね ◆ | > | 「空はこんなに青いのに」で始まり、「全部本当のことなんだよ」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば5ツイート(700字)以上でお願いします。 (2022/3/8 20:02:43) |
ことね ◆ | > | 来たれ!筆先にデーモン宿りし者たちよ!(_💢òωó)_バァン (2022/3/8 20:03:16) |
ことね ◆ | > | 待っているぞよ!・*・:≡( ε:) (2022/3/8 20:03:31) |
おしらせ | > | ことね ◆kotone/IERZgさんが退室しました。 (2022/3/8 20:03:36) |
おしらせ | > | 星親日さんが入室しました♪ (2022/3/8 21:07:00) |
星親日 | > | 「空がこんなに青いのにおっかしーぞ!先生ー!辻本くんが変な絵を描いてまーす!」 (2022/3/8 21:09:22) |
星親日 | > | そう囃し立てる子供達の輪の中で、辻本くんと呼ばれた子のスケッチブックにはドス黒い渦と血のような赤、それと所々に白や黄色、青でスパークでもしているような点々が乱暴に描き殴られている (2022/3/8 21:12:41) |
星親日 | > | 呼ばれた担任教師の真美は、またか、という思いで顔に力づくで笑みを浮かべて、辻本少年の側に腰を下ろして髪を軽く撫でた。 (2022/3/8 21:14:59) |
星親日 | > | 「ねぇ、辻本くん?君は何処の風景を描いてくれたのか、先生に教えてくれるかな?」 (2022/3/8 21:16:59) |
星親日 | > | 真美は質問はしたものの、単なる教師としての事務的な行為であって、この少年からの明確な回答など少しも期待していない。それは、ここ一年近く繰り返して無駄である事を嫌と言うほど知っているからである。 (2022/3/8 21:19:44) |
星親日 | > | 案の定、少年はこの小高い公園から見下ろした、澄み切った青空に映える長閑な街並みや並木町を指差している。 (2022/3/8 21:21:47) |
星親日 | > | 真美はこの少年に聞こえぬようにため息を漏らしたあと、教師としての答えを思案して口を開いた。 (2022/3/8 21:22:43) |
星親日 | > | 「そうか、辻本くんにはあそこの街並みがこんな風に荒々しい印象で見えるんだね?凄いなぁ。きっと君の心の目では先生が気がつかない景色も感じ取れる感受性の豊かさがあるんだね。最後まで描いてね?先生、楽しみにしてるね。」 (2022/3/8 21:25:29) |
星親日 | > | そう言い、この少年から離れて、仲良く友達とお喋りしながら、明るいパステルを紙に彩る他の生徒達の方へ足を向けた。 (2022/3/8 21:27:07) |
星親日 | > | 元々はこの子達とそんな違いのない、屈託のない明るい子だった辻本くんだったのに。やはり一年前の電車事故が原因なのだろうか?いや、確かにその事故は辻元くんの居た車両の乗客は全員死亡という凄惨なものだったらしいが、辻本くん本人は奇跡的に無傷で、脳はおろか頭部にさえ全くのダメージは無かった筈だ。 (2022/3/8 21:30:42) |
星親日 | > | となると、凄惨な事故を目の当たりにしたPTSDなのだろうか?あれ以来、笑いもせず深刻な顔を浮かべ、宿題もせず勉強嫌いだった彼がまるで狐に憑かれたかのように豹変した理由もこじつけられる気がする。 (2022/3/8 21:32:50) |
星親日 | > | だが、メキメキと成績を上げ、クラスでリーダーシップの片鱗を見せはじめ、突如として大人びて寡黙になったこの、年齢に見合わぬ子供を受け持つには、担任として正直に言うと気味が悪かった。 (2022/3/8 21:35:01) |
星親日 | > | もうすぐだ。もうすぐでクラス替えとなり、運が良ければ担任から外れる事になる。そこに希望を見出そう。そう自分に言い聞かせて、真美は空を仰いだ。「本当。空はこんなに青いのに・・・・」 (2022/3/8 21:37:37) |
星親日 | > | ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ (2022/3/8 21:38:33) |
星親日 | > | 僕は目が覚めた時、あり得ない状況の中で無傷だったと大人達から聞かされ、自分はもしかして特別な選ばれし人間ではないか?と少し浮かれていた。 (2022/3/8 21:41:01) |
星親日 | > | だけど、時折襲う頭痛時に見える景色に、僕はそれを確信した。 (2022/3/8 21:42:01) |
星親日 | > | 最初のケースは忘れもしない、退院間近だった僕によくお節介をかいていた入院患者のおじさんが吐血して死ぬ様が見えたのだ。 (2022/3/8 21:43:42) |
星親日 | > | 最初はただの幻覚かと思ったのだけれど、そのおじさんが程なく吐血して死に、TVを見れば俳優やコメンテーターなど、突然の頭痛時にその人達の末期が見え、同じ結果となったのが続き、偶然でも妄想でも無い事を知ったのだ。 (2022/3/8 21:46:17) |
星親日 | > | これまでのほほんと、僕は何も考えず、ただ毎日楽しい事は無いか?面白い遊びは無いか?それだけの毎日だった。 (2022/3/8 21:47:12) |
星親日 | > | 大人の話しも耳に入らず、ニュース番組なんて無くなれば良いのにとさえ思っていたのだが。 (2022/3/8 21:48:14) |
星親日 | > | 何時迄も当たり前にあると思っていた平和というものが、実はこれ程までに脆く崩れるものだとは気が付かなかったよ。 (2022/3/8 21:49:26) |
星親日 | > | 学校の先生も、親達も、押し切り型で平和の尊さを口にするけれど、本当の平和はそんな簡単なものでは無かったんだ。 (2022/3/8 21:50:26) |
星親日 | > | 僕には見えるんだ。時折襲うこの頭痛で、家が、学校が、街が、みんな燃えて暗い煙を上げているんだ。 (2022/3/8 21:51:35) |
星親日 | > | それが何年後かなんてわからない。ずっと先かもしれないし、すぐ先の未来なのかもしれない。 (2022/3/8 21:52:36) |
星親日 | > | だから僕は勉強して、多くの人に話を聞いてもらえて、一緒に未来を守って貰えるような立派な大人になろうと誓ったんだ。 (2022/3/8 21:53:44) |
星親日 | > | 他人を当てに出来ない事は嫌と言うほど身に染みたよ。誰一人、僕の見えた恐ろしい未来を信じてくれない。 (2022/3/8 21:55:22) |
星親日 | > | でもね?あれは全部、本当の事なんだよ。 (2022/3/8 21:55:51) |
星親日 | > | 題名《作家名、眉村卓をもじれば良かったorz》 語り《海辺のBBA》 (2022/3/8 21:57:53) |
おしらせ | > | 星親日さんが退室しました。 (2022/3/8 21:58:06) |
おしらせ | > | ねこ ◆v8O5xyO8Goさんが入室しました♪ (2022/3/8 22:15:12) |
ねこ ◆ | > | 空はこんなに青いのに、何で隣で寝てんのがこいつなわけ?邪魔くさい、鬱陶しいだけの薄っぺらい女。 (2022/3/8 22:15:21) |
ねこ ◆ | > | 昨夜何があったんだっけ?飲んだよな、うん、飲んだ。記憶がほぼないもんな。その結果がこれな訳で。とりあえず水飲も。 (2022/3/8 22:16:02) |
ねこ ◆ | > | シティホテルとは名ばかりの、シーツはひっぺがすとバリッと音がしそうだ。冷蔵庫を開ければ見事なまでの安売りオンパレード。無難な水を選んで二日酔いの喉の奥に流し込む。 (2022/3/8 22:16:35) |
ねこ ◆ | > | そういや何で空が青いって気がついたんだろう?カーテン開けたまま致していたわけか?てか、本当に致したのか?枕元にはゴムの包装、二日酔いなのに変に腰の辺りだけがスッキリしてる感じ、致したな、オレ、やったわ。 (2022/3/8 22:17:31) |
ねこ ◆ | > | 水飲みながら寝てる女の顔を見ていたら少しだけ思い出した事がある。シャンパンの早飲みだ。お気に入りの子に冷たくされて腹立ち紛れに入った店でやったんだった。 (2022/3/8 22:17:59) |
ねこ ◆ | > | どんだけ飲んだかは覚えてないけど、この女と致したって事はかなりだよな。だってオレ、女抱けないもん。女童貞卒業ってか。マジかよ!頭グラングランするわっ! (2022/3/8 22:19:01) |
ねこ ◆ | > | でも、どっかでまだ信じられない気持ちもあるわけで。寝てる女のシーツをそっと上げて確認してみる。やはり女だ。オレは女とキスして、女を愛撫して、女と最後まで致したわけだ。 (2022/3/8 22:19:30) |
ねこ ◆ | > | 二日酔いとは違う吐き気の様なものが湧き上がってくる。これをどうにかして吐き出してしまえばなかった事になるとかないか? (2022/3/8 22:20:09) |
ねこ ◆ | > | オレ、アホだな、何をどうしたって全部本当の事なんだよ。 (2022/3/8 22:20:45) |
ねこ ◆ | > | ♡ー♡ー♡ー♡ー♡ー♡ー♡ー♡ー♡ (2022/3/8 22:21:16) |
ねこ ◆ | > | 『新宿二丁目千夜一夜』 (2022/3/8 22:22:26) |
おしらせ | > | ねこ ◆v8O5xyO8Goさんが退室しました。 (2022/3/8 22:22:31) |
おしらせ | > | 冬空 ◆ikoi/zg442さんが入室しました♪ (2022/3/9 08:34:36) |
冬空 ◆ | > | 空はこんなに青いのに… (2022/3/9 08:34:52) |
冬空 ◆ | > | 「はぁ…」 (2022/3/9 08:35:00) |
冬空 ◆ | > | 深いため息をつくと俺は公園の芝生に寝転んで空を眺めていた。 (2022/3/9 08:35:15) |
冬空 ◆ | > | ここの空は青いのに他の地域は曇り空だったり雨や雪のところもあるだろう。地域によってこんなにも天気が違うんだ。俺の心の中はどんより曇り空。いや雨かもしれない。 (2022/3/9 08:35:29) |
冬空 ◆ | > | 最近はなにもいいことがない。 (2022/3/9 08:35:56) |
冬空 ◆ | > | テレビをつければ戦争や事件、事故のニュースばかり。 (2022/3/9 08:36:07) |
冬空 ◆ | > | その上、パンデミックを起こすほどの疫病。そんな世の中、俺のいる街は平和なほうかもしれない。 (2022/3/9 08:36:18) |
冬空 ◆ | > | そして…母とのケンカ。 (2022/3/9 08:36:29) |
冬空 ◆ | > | 顔を合わせればすぐにケンカになってしまう。心配してくれてるのはわかるが反抗期のせいかちょっとしたことでイライラして当たってしまうのだ。 (2022/3/9 08:36:45) |
冬空 ◆ | > | ケンカして家を飛び出すといつもここに来てはぼーっと空を眺めていた。 (2022/3/9 08:36:59) |
冬空 ◆ | > | 「母さんには感謝してる。いつもありがとう。それとごめんね…」 (2022/3/9 08:37:17) |
冬空 ◆ | > | 素直になれない自分にもイライラしてくる。でもいつかちゃんと伝えたいと思っている。心の中で呟くとゆっくり立ち上がり家路につくのだった。 (2022/3/9 08:37:38) |
冬空 ◆ | > | 何気ない日常、それが幸せなことなんだ。 (2022/3/9 08:37:56) |
冬空 ◆ | > | 全部本当のことなんだよ (2022/3/9 08:38:17) |
おしらせ | > | 冬空 ◆ikoi/zg442さんが退室しました。 (2022/3/9 08:38:28) |
おしらせ | > | 冬空 ◆ikoi/zg442さんが入室しました♪ (2022/3/9 13:11:01) |
冬空 ◆ | > | 訂正。。最後の「全部本当のことなんだよ」の前に追加です💦 (2022/3/9 13:12:13) |
冬空 ◆ | > | (2022/3/9 13:12:28) |
冬空 ◆ | > | ………… (2022/3/9 13:12:58) |
冬空 ◆ | > | 「はぁ…またやっちゃった…」 (2022/3/9 13:13:13) |
冬空 ◆ | > | 公園のベンチに座ると深いため息をつき、コーヒーを一口飲んで空を見上げている。 (2022/3/9 13:13:25) |
冬空 ◆ | > | ため息をつけば幸せが逃げる…そんな云われもあるが自然にため息がでてしまうのだ。 (2022/3/9 13:13:41) |
冬空 ◆ | > | 特にここ最近は反抗期である息子を相手に言い争いすることもしばしばである。 (2022/3/9 13:13:53) |
冬空 ◆ | > | その都度、お互いイラついては気分を落ち込ませているのだ。 (2022/3/9 13:14:05) |
冬空 ◆ | > | 甘やかしている、心配しすぎ、構いすぎ… (2022/3/9 13:14:20) |
冬空 ◆ | > | なんといわれようが心配は尽きない。 (2022/3/9 13:14:35) |
冬空 ◆ | > | でもこれだけは言える。 (2022/3/9 13:14:51) |
冬空 ◆ | > | いつでも見守っているから… (2022/3/9 13:15:11) |
冬空 ◆ | > | 今日も無事過ごせますように… (2022/3/9 13:15:22) |
冬空 ◆ | > | 一緒にご飯を食べて何気ないことで笑ったりできますように… (2022/3/9 13:15:35) |
冬空 ◆ | > | そう願わずにいられない。 (2022/3/9 13:15:47) |
冬空 ◆ | > | 今日もどこかでこの同じ空を見上げているのだろうか? (2022/3/9 13:16:04) |
冬空 ◆ | > | 全部本当のことなんだよ。 (2022/3/9 13:16:18) |
冬空 ◆ | > | (2022/3/9 13:16:24) |
冬空 ◆ | > | 【同じ空の下で。】 (2022/3/9 13:16:37) |
おしらせ | > | 冬空 ◆ikoi/zg442さんが退室しました。 (2022/3/9 13:16:41) |
おしらせ | > | 歩美さんが入室しました♪ (2022/3/11 01:01:29) |
歩美 | > | 空はこんなに青いのに、泉はさざ波立って白く見えた。 (2022/3/11 01:01:54) |
歩美 | > | 空は底抜けに明るく、キラキラと光る粒さえ見えるようなのに、空を鏡のように写し取るはずのその時の泉は、ザワツイテいた、ふるえていた。 (2022/3/11 01:02:09) |
歩美 | > | 空は、おおらかでみんなを暖かく見守っているよう。そして、泉は、みんなの中でひっそりとしていた。 (2022/3/11 01:02:25) |
歩美 | > | で、あの時。 (2022/3/11 01:02:38) |
歩美 | > | 突然だったから、信じられないことだったから、訳が分からなくなって、その場から、何も言わずに逃げ出してしまったけど・・・ (2022/3/11 01:02:52) |
歩美 | > | 「いっつも見ていた」「気が付いてほしかった」「好かれたいと思ってた」「大好きだった」「二人きりで話がしたかった」「ディズニーデートを夢見ていた」「手をつなぎたかった」 (2022/3/11 01:03:06) |
歩美 | > | 空にコクられて泉が思ったこと。 (2022/3/11 01:03:21) |
歩美 | > | 「全部本当のことなんだよ」 (2022/3/11 01:03:34) |
歩美 | > | ayuに そそのかされて・・・ (2022/3/11 01:03:57) |
おしらせ | > | 歩美さんが退室しました。 (2022/3/11 01:04:02) |
おしらせ | > | 伊丹空港 ◆violet/unba2さんが入室しました♪ (2022/3/11 11:46:20) |
伊丹空港 ◆ | > | 「空はこんなに青いのに、どうしてあっしの心は汚れちまったんですかいのー。」雲蔵はただただ天を仰ぎ、このように呟いた。真っ昼間の大捕物である。用意周到に廻船問屋桔梗屋に押し込み入ったものの、複数の密偵と鬼平の配下十数人の同心が既に見張っていた顛末である。「こんな真っ昼間からのー。よくもまぁ大胆に仕事しようとしたもんだ。なー雲蔵?お前さんの急ぎ働きは夜八ツ暁七ツが頃合いじゃなかったのかい?」捕縛した雲蔵の元にしゃがみ込み、十手を頬に当てながら雲蔵の様子を覗き込む鬼平であった。「おかみはなにもかもお見通しゆうじゃござーせんか?あっしもね、おかみの下であっしのおもうままに動いてみたかった、それだけなんすよ。夕には暮れちまうでしょ?そりゃー確かにお月さまがお天道に上る頃にゃ、これがいちばんやりやすい時でしゃ。でもね、やってみてーことそりゃもうね、あるわけなんすよ。」雲蔵はなおも天を見上げながら、てめえの行いについて語ろうとはせず、半ば昼行灯の戯言を続けただけであった。 (2022/3/11 12:01:59) |
伊丹空港 ◆ | > | 「そろそろ連れていいても構いませぬか?」同心、木村忠吾が鬼平の側に寄り、雲蔵の縄を掴むと、「まぁまぁ、ちょっとまて。雲蔵よ?昼にしろ、夜にしろ、お前にやったこたーそりゃお天道様も許さねーことよ?ましてな、乳飲み子まで手に掛けちゃーそりゃーおめぇ鬼畜の生業ってもんさ。なー雲蔵、お前さんの知ってるおかみってどんやつだい?こーあかあかと燃えたぎるような昼間のあれかい?」そういって、十手で天を挿す鬼平。 (2022/3/11 12:15:21) |
伊丹空港 ◆ | > | 「それとも心のなかにいる鬼かい?」雲蔵は口をぐっとつぐんで、もう一度天を仰ぎ、そして涙をひとつ零した。「お天道様でも、おかみでもあるまい。お前の心、ただ心がなせることだったそういうことだと思わねえかい?お前が落ちた地獄からお天道様を仰ぎ見て、…生まれ変わったらひとつ、今度は夜でも昼間でもこそこそせずどうどう歩けるような者になりなえ?な。」そして鬼平は立ち上がり忠吾に(連れてゆけ)と十手を振った。雲蔵は振り返り、「あっしはまだてめえでやったことがほんとかどうかもわからねえんですけどの。」と鬼平に伝えると、「あぁ、どれも正真正銘の本当のこと。本当のことだよ雲蔵。」と雲蔵の虚しげな目を見限り、鬼平も目を閉じるのであった。 (2022/3/11 12:15:24) |
伊丹空港 ◆ | > | |・`ө・)ノ (2022/3/11 12:15:32) |
おしらせ | > | 伊丹空港 ◆violet/unba2さんが退室しました。 (2022/3/11 12:15:35) |
おしらせ | > | .さんが入室しました♪ (2022/3/13 21:03:39) |
. | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹 (2022/3/13 21:03:54) |
. | > | 「空はこんなに青いのに」で始まり、「全部本当のことなんだよ」で終わる物語を書いて欲しいです。 (2022/3/13 21:04:16) |
. | > | 『隷属』匿名希望 (2022/3/13 21:05:03) |
. | > | この物語はフィクションであり、実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません。 (2022/3/13 21:05:39) |
. | > | (空はこんなに青いのに…) (2022/3/13 21:05:54) |
. | > | 沙耶の表情はあからさまに曇ってゆき、ついには小さな溜め息が漏れてしまった。だが、高野はそれに気づかなかったらしい。 (2022/3/13 21:06:12) |
. | > | 穏やかな春の日だった。明るい昼日中に、沙耶は高野からアダルトショップに行くぞと言われた。 (2022/3/13 21:07:12) |
. | > | 高野は「社会見学だ。どぉだ?ドキドキするか?」と満面の笑みを浮かべていた。 (2022/3/13 21:07:28) |
. | > | (ドキドキ?)沙耶は息を整えるのも精一杯だった。それは決してドキドキというニュアンスのものではなかった。嬉しいのは彼だけだ。 (2022/3/13 21:08:18) |
. | > | アダルトショップは歓楽街の人通りの多い路地にあった。入り口にはこれでもかというくらい派手なノボリが風に揺らめき、沙耶は罪人のように誰にも目を合わすことなく高野の後について店に入った。 (2022/3/13 21:08:57) |
. | > | 店に入ると、不意に現れた女性客の沙耶に狼狽えた男性客が三人、そして沙耶よりも若い男女が一組いた。 (2022/3/13 21:09:13) |
. | > | 店内には夥しい数の妖しげなグッズが並んでいた。若い男女が何かを手に取り、何が楽しいのか、はしゃいで笑い、男性客はその矯正に戸惑っているように見えた。 (2022/3/13 21:09:43) |
. | > | 沙耶には、セクシャルな思いなど微塵もなかった。ただただ、あまりのいかがわしさに目眩がしていた。背徳性に胸が押しつぶされそうだった。それは間違いなく偏見なのだろうが、沙耶には店の中にいる全ての人たちが社会性のない人のように見えた。 (2022/3/13 21:10:36) |
. | > | 早くこんな場所から立ち去りたい。沙耶の頭の中はそれだけしかなかった。 (2022/3/13 21:10:52) |
. | > | だが、彼はと云うと、冷静に商品の一群を見つめていた。まるで一流のシェフが調理道具を選定しているかのように、怪しげなモノを手に取り確かめていた。知性的な紳士然とした彼もまたこの場にそぐわないように見えた。 (2022/3/13 21:11:25) |
. | > | 「これはどうだ?」 (2022/3/13 21:12:06) |
. | > | 扇情的な写真が添えられた透明なパッケージの中に黒いものが見えた。『六条鞭』と書いてあった。 (2022/3/13 21:12:27) |
. | > | 「バラ鞭はもう卒業だな。」高野が生徒を見守る教師のような口調で沙耶の耳元で囁いた。 (2022/3/13 21:12:44) |
. | > | しかし、そんなことはどうでもよかった。この場を早く抜け出したかった。 (2022/3/13 21:13:02) |
. | > | 「あのぉ…早くここを出たいですけど…」沙耶が小さな声で訴えると高野はその顔に失望の色を浮かべ、還暦間近だというのに、ひとりぼっちで口笛を吹く少年のような顔になった。 (2022/3/13 21:13:48) |
. | > | 時折り、中年男の高野が見せるその子供のような表情に沙耶は弱かった。かわいそうに思えてしまうのだった。 (2022/3/13 21:14:15) |
. | > | 今でこそ、高野は都内の高級住宅地に瀟洒な家を構えているが、大学入学の時に上京して来た男だ。確かに東京での生活は長い。だが開業医になってからというもの仕事の知り合いはそんなには多くないし、もちろん都内に親類もいない。 (2022/3/13 21:16:31) |
. | > | 片や、沙耶は都内に子供の頃からの友人もいれば親類もいる。会社の知り合いもいる。どこで知り合いに見られるかわからない。 (2022/3/13 21:17:00) |
. | > | 高野には沙耶のその不安が想像できなかった。寧ろ、やがてはそんな不安すらも沙耶がいつか喜んで受け容れるはずと信じていた。 (2022/3/13 21:17:23) |
. | > | しかし、沙耶は彼の性癖には過去何度も愛想が尽きて自らフェードアウトしてきた。相手が傷つかぬよう、あくまでも家庭の事情で仕方の無いことと相手に諦めてもらえるよう、嘘の理由をでっち上げて別れに持ち込んだ。 (2022/3/13 21:18:33) |
. | > | けれど、またぞろ高野から連絡があると沙耶は憂鬱な気持ちを引きずりながらも会ってしまうのだった。実は、沙耶は性癖以外は高野が好きだった。神仏に対するような畏敬の念すら抱いていた。 (2022/3/13 21:19:12) |
. | > | 沙耶は社会人になって初めて彼と出会った瞬間、彼の妖しげで不思議な魅力 に引き込まれていた。 (2022/3/13 21:19:47) |
. | > | 高野もまた、後に沙耶本人にも告げたことだが、出会った瞬間に直感的に(この女を育てたい。どんな手を使ってもこの女を堕としたい。)そう思ったらしい。 (2022/3/13 21:20:13) |
. | > | その言葉は沙耶に或る種の優越感を抱かせた。 (2022/3/13 21:21:01) |
. | > | 高野は他人からは人当たりが良く品のいい紳士に見られていた。自身の立ち上げたギャラリーに若い無名のアーティストを集め、育て上げ、自らも油彩画を描き、3作、本も出版し、確かに多くの人から慕われていたのも事実だった。 (2022/3/13 21:23:26) |
. | > | しかし、沙耶の目には時折「先生」と呼ばれ続けた医師ならではの、どこか不遜で傲慢な気質があるように見えた。 (2022/3/13 21:23:46) |
. | > | 『優しい先生』と言われるヒューマニストの顔と、幾人かの女を奴隷に仕上げてきた性倒錯者としての顔との余りの落差に初めは沙耶も驚かされた。 (2022/3/13 21:24:12) |
. | > | やっとアダルトショップを出ると高野がデパートに入り婦人服売場に行こうと言う。 (2022/3/13 21:24:50) |
. | > | 珍しい。もしかしたら洋服でもプレゼントしてくれるのかと思ったら、試着室でこれに着替えてこいと紙袋を渡された。 (2022/3/13 21:25:08) |
. | > | 沙耶は意志を持たぬ人形のように命じられたまま適当なワンピースを手に取り紙袋を持って試着室に入った。 (2022/3/13 21:25:27) |
. | > | 紙袋の中に入っていたのはやけに生地の薄いワンピースだった。取り出して照明にかざして見るとオーガンジーなのだろうか、あまりにも透けた素材だった。胸に当てて下げてみると裾が短すぎた。 (2022/3/13 21:25:47) |
. | > | (…これは…こんなの着られるわけがない。無理だ。着られるはずがない。)沙耶は狼狽えた。 (2022/3/13 21:26:38) |
. | > | 試着室のカーテンから顔だけ出して高野を呼んだ。「あの…ごめんなさい。本当にこれは無理です。」と伝えた。 (2022/3/13 21:26:55) |
. | > | 高野は小声で「上に今日着てきたコートを羽織ればいいだろう?頼む!怒らせないでくれよ?」と冷静に凄まれた。眼差しに狂気を感じた。 (2022/3/13 21:27:37) |
. | > | 確かにトップコート、所謂スプリングコートは軽めの素材だった。与えられた服も薄い素材だ。今日の気温ならば汗をかくこともなさそうだ。 (2022/3/13 21:28:03) |
. | > | (けれどそういう問題ではない。) (2022/3/13 21:28:33) |
. | > | 「脱いだ服を入れる紙袋もあるんだ。一応ブランドショップのだぞ」高野が困ったような懇願するような笑みを浮かべた。(そうか、この人にも娘がいたんだ。)妙なところで沙耶は腑に落ちた。 (2022/3/13 21:28:38) |
. | > | 何故この人には逆らえないのだろう。怒ると怖いのに何故会ってしまうんだろう。沙耶はだんだんと抗うことができなくなっていた。仕方なく小さくエイと気合いを入れてから着替えると、着てきた服を紙袋に入れ、商品を元に戻し、高野と外に出た。 (2022/3/13 21:29:22) |
. | > | 一体、高野はこの服をどこで入手したのだろう?街のショーウィンドウに映る自分の姿は光の当たり具合で下着もカラダの線もうっすらと全て見えていた。戦慄が走った。身震いした。 (2022/3/13 21:29:37) |
. | > | (どう見ても頭のおかしい人だ) (2022/3/13 21:30:00) |
. | > | 沙耶が、頼むからなるべく日陰を歩いてくださいとお願いすると、高野は本当に幸せそうに微笑んだ。 (2022/3/13 21:30:21) |
. | > | なるべく人目に触れられたくない。それ故に自ずと早足になる沙耶に「そんなに早くホテルに入りたいのか?けっこういやらしい奴だなぁ」と嘲笑う高野は上機嫌だ。 (2022/3/13 21:30:37) |
. | > | 駅前を通り過ぎる時だった。ズラリと並んだコインロッカーの前で、高野が「そこ、その下から二つ目の、142番のロッカーを開けてご覧」と言う。 (2022/3/13 21:30:55) |
. | > | (サプライズのプレゼント?)沙耶がかがもうとすると、高野は「膝を折らずに!しゃがまずに!」と言う。 (2022/3/13 21:31:11) |
. | > | 鍵がついたままのロッカーの中に何があるのだろう?怪訝な顔をして、腰だけを曲げる無理な姿勢で覗いたが何もなかった。 (2022/3/13 21:31:30) |
. | > | すると、「なかなか良かったぞ」と高野が沙耶の肩を軽く叩いた。「いい眺めだった。」そう言われるとやっと理解して心の底からうんざりした。 (2022/3/13 21:31:46) |
. | > | ショートコートではなく、ハーフコートだったのがせめてもの救いだった。 (2022/3/13 21:32:12) |
. | > | 次に、高野はわざと離れて歩き、背後から「おい?振り向いてくれ」と言う。仕方なく振り向くと「前を閉じるな。何故前を閉じる?開けろ」と命令してくる。 (2022/3/13 21:32:41) |
. | > | 沙耶が俯いたまま着物の前をはだけるようにコートを開くと高野はその姿を愛でるように見つめた。沙耶はもうなんにも考えることができなかった。 (2022/3/13 21:33:12) |
. | > | コンビニで飲み物とおつまみを仕入れてラブホテルに着いた時、沙耶は既に精根尽き果てていた。 (2022/3/13 21:33:59) |
. | > | 高野のSMに対する考えは一風変わっていた。それは相手に性的な喜びを与えないというものだった。与えるのは苦痛と屈辱だけだ。正確に言うと、苦痛と屈辱を自ら欲するようになること。それを悦びに変えさせること。それを目的としていた。 (2022/3/13 21:34:16) |
. | > | もしも、偶然にも、高野が女性に対して性的な快楽を与えることがあるとしたら、それは高野の悦びのお裾分けに過ぎないらしい。 (2022/3/13 21:34:46) |
. | > | 高野は疲れきってソファに腰掛けてうなだれていた沙耶の髪を掴み顔を上げさせると、いきなり頬に往復びんたを放った。そして、自ら仕入れたはずの服の胸元を掴んで引き裂いた。床につき倒されて服を引き裂かれた沙耶は呆然としていた。 (2022/3/13 21:36:03) |
. | > | そして、首を掴まれ四つん這いにさせられ、待てと命じられた沙耶の臀に六条鞭が振り下ろされた。 (2022/3/13 21:36:59) |
. | > | 鞭で打たれることは勿論覚悟していたが予想を上回る痛みに衝撃が走った。(こんなに痛いとは…。痕が残らないだろうか?肌に痕が残るのはいやだ。) (2022/3/13 21:37:34) |
. | > | あまりの痛みに床に崩れると、また四つん這いになるように命じられた。しかし、直ぐにまた床に崩れた。高野は「根性なしめ」と吐き捨てると、おかまいなしに俯せに床に崩れたままの沙耶の背中に臀に風切り音を立てて鞭を振り下ろした。 (2022/3/13 21:38:27) |
. | > | 沙耶にとって全くと言っていいほど快楽を伴わない高野独自の責めは様々に方法を変えて休むことなく実に五時間続いた。 (2022/3/13 21:39:17) |
. | > | ただひたすらに苦痛で、体力を消耗させられるばかりの責め方だった。けれど、その痛みのおかげで過去に自身が起こしたいくつかの過ちに対する罪悪感が払拭されるような気がした。 わずらわしい自意識が消えて人からモノになり、心が澄んでゆく気がした。 (2022/3/13 21:39:46) |
. | > | 『相手には快楽は与えない』と云う彼のSMに対する哲学めいた考えの通り、高野は時間をかけて沙耶に憶えさせたイラマチオで果てた。 (2022/3/13 21:40:16) |
. | > | そして、完全に飲精したことを確かめると髪を掴んでバスルームに沙耶を追いやり倒れている沙耶の顔に、身体に、聖水だと言って排尿した。 (2022/3/13 21:40:56) |
. | > | 高野はしばらく感慨深げに放心していたが、自身の尿にまみれた沙耶を抱き起こすときつく抱きしめて濃厚なキスをしてきた。 (2022/3/13 21:41:32) |
. | > | 高野はぼんやりまどろむ沙耶の顎をつまんで顔を上げさせ「目を逸らすな」と言った。そして言葉を続けた。 (2022/3/13 21:41:56) |
. | > | 「俺は過去に二匹の奴隷を育て上げたと言ったよな。二人それぞれいいところがあった。けれど、お前が一番可愛いんだ。可愛くて仕方ないんだ。なら、なんでこんな酷いことをするんだとお前は思うだろ? (2022/3/13 21:42:55) |
. | > | 実はな、俺が沙耶に酷いことをしているんじゃないんだ。 (2022/3/13 21:43:17) |
. | > | 理解できるか? (2022/3/13 21:43:34) |
. | > | 実は俺に酷いことをさせているのはお前なんだ。 (2022/3/13 21:43:49) |
. | > | 俺はお前の見えない言葉に命令されてこんなことをさせられているんだ。」 (2022/3/13 21:44:10) |
. | > | 最後の言葉を聞いたところで高野の腕の中で沙耶は諦めとも安堵とも言えぬ表情で目を閉じた。 (2022/3/13 21:44:43) |
. | > | 「おい?聞いているか?或る意味、俺がお前の奴隷なんだよ。」 (2022/3/13 21:45:03) |
. | > | 「これは全部本当のことなんだぞ。」 (2022/3/13 21:45:40) |
. | > | 〜おしまい〜 (2022/3/13 21:46:05) |
. | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸 (2022/3/13 21:46:14) |
おしらせ | > | .さんが退室しました。 (2022/3/13 21:46:24) |
おしらせ | > | .海辺之出版編集部さんが入室しました♪ (2022/3/14 05:57:42) |
.海辺之出版編集部 | > | おはようございます☀ (2022/3/14 05:58:18) |
.海辺之出版編集部 | > | 海辺之出版編集担当 ぴっぴき君です。 (2022/3/14 06:00:50) |
.海辺之出版編集部 | > | 今回も諸先生方の作品、拝読させていただきました(_๑òωó)_バァン (2022/3/14 06:02:28) |
.海辺之出版編集部 | > | 匿名さんの最終投稿インモラルです。掲載すべきか検討中ですが、私個人は、文学ならば狂気や不道徳を描くのも良しとしたい気がいたします。 (2022/3/14 06:07:16) |
.海辺之出版編集部 | > | そして、歩美先生!(_๑òωó)_バァン初投稿初参加ありがとうございます!次回作も編集部一同大いに期待しております。(アリガトネアリガトネ(*´д`)💦ハァハァまたお願いします。 (2022/3/14 06:08:44) |
.海辺之出版編集部 | > | さて!次のお題にまいります (2022/3/14 06:09:02) |
.海辺之出版編集部 | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹 (2022/3/14 06:09:12) |
.海辺之出版編集部 | > | 今回は、縛りを緩くしまして|・`ω・) (2022/3/14 06:12:39) |
.海辺之出版編集部 | > | お題を二つ出してみます。 (2022/3/14 06:12:54) |
.海辺之出版編集部 | > | お好きな方を選んでどうぞ(=゚ω゚)ノ (2022/3/14 06:13:12) |
.海辺之出版編集部 | > | いでよ!お題🅰️ (2022/3/14 06:13:40) |
.海辺之出版編集部 | > | ダラララララララ…ジャン! (2022/3/14 06:14:23) |
.海辺之出版編集部 | > | 🅰️「守りたいものはありますか」で始まり、「君がいないと息もできない」で終わる物語を書いて欲しいです。 (2022/3/14 06:14:35) |
.海辺之出版編集部 | > | 次!いでよ!お題🅱️! (2022/3/14 06:15:37) |
.海辺之出版編集部 | > | ダラララララララ…ジャン! (2022/3/14 06:15:54) |
.海辺之出版編集部 | > | 「彼のごめんは軽すぎる」で始まり「それすらも夢だった」で終わる物語を書いて欲しいです。 (2022/3/14 06:17:25) |
.海辺之出版編集部 | > | 今回はお好きなお題をお選びください。元々はここは各々好きなお題で描く場所でしたので、 (2022/3/14 06:18:25) |
.海辺之出版編集部 | > | 今回は偶然にして男女別視線からのお題にも見えますよね。 (2022/3/14 06:19:21) |
.海辺之出版編集部 | > | そうそう、「それすらも夢だった」を「夢でした」に変えようとかまいませんからね。 (2022/3/14 06:22:22) |
.海辺之出版編集部 | > | それでは、みなさまの投稿、お待ちしております。 (2022/3/14 06:22:55) |
.海辺之出版編集部 | > | みんな違っておもしろい\( ˙▿˙ )/\( ˙▿︎˙ )/\( ˙▿˙ )/ (2022/3/14 06:23:57) |
おしらせ | > | .海辺之出版編集部さんが退室しました。 (2022/3/14 06:24:09) |
おしらせ | > | 冬空 ◆ikoi/zg442さんが入室しました♪ (2022/3/15 08:36:22) |
冬空 ◆ | > | まずは…こちら🅰️のお題から (2022/3/15 08:37:03) |
冬空 ◆ | > | (2022/3/15 08:37:08) |
冬空 ◆ | > | 守りたいものはありますか? (2022/3/15 08:37:26) |
冬空 ◆ | > | 昼間聴いていたラジオから流れていたトークテーマである。 (2022/3/15 08:37:43) |
冬空 ◆ | > | 恋人、家族、故郷…など年代や性別によって様々な答えが飛び交っていた。 (2022/3/15 08:38:05) |
冬空 ◆ | > | 「守りたいものかぁ…」 (2022/3/15 08:38:20) |
冬空 ◆ | > | 俺はボソッと呟くと隣で眠る彼女の寝顔を見つめていた。 (2022/3/15 08:38:34) |
冬空 ◆ | > | 安心して眠る彼女のの寝顔は穏やかである。 (2022/3/15 08:38:50) |
冬空 ◆ | > | サイドテーブルの引き出しから小箱を取り出すと蓋を開けた。 (2022/3/15 08:39:10) |
冬空 ◆ | > | 小箱の中には指輪が入っている。用意はしたものの言い出すタイミングも掴めずに未だに渡すことができずにいた。 (2022/3/15 08:39:32) |
冬空 ◆ | > | 同棲して既に3年である。お互いに結婚というのを意識はしているもののなかなか進めずにいたんだ。 (2022/3/15 08:39:49) |
冬空 ◆ | > | そして明日は彼女の誕生日である。 (2022/3/15 08:40:01) |
冬空 ◆ | > | 明日こそ…伝えよう (2022/3/15 08:40:18) |
冬空 ◆ | > | 俺は蓋を閉じると小箱をしまうと優しく頭を撫でると額に口づけをして眠りについた。 (2022/3/15 08:40:34) |
冬空 ◆ | > | 君がいないと息もできないんだ。 (2022/3/15 08:40:45) |
おしらせ | > | 冬空 ◆ikoi/zg442さんが退室しました。 (2022/3/15 08:40:51) |
おしらせ | > | 泉狂気さんが入室しました♪ (2022/3/15 09:15:46) |
泉狂気 | > | 彼のごめんは軽すぎる。 (2022/3/15 09:16:03) |
泉狂気 | > | 下着や靴下は、ここで脱ぎましたと必要の無い情報を教える為に点在し (2022/3/15 09:18:38) |
泉狂気 | > | 料理もどんなに手を加えようとも、また、逆に手抜きをしようとも、まるで車にガソリンを給油しているかのようにスマホの画面に神経が注がれている (2022/3/15 09:21:39) |
泉狂気 | > | 出張の準備や慶事、法事の際も、どれだけ事前に確認や注意をしても、やはり直前にいつも慌てさせられる (2022/3/15 09:23:49) |
泉狂気 | > | この人と一緒になって何年にもなるが、まだ初々しい頃の方が良かった (2022/3/15 09:25:13) |
泉狂気 | > | 彼のごめん!は、改善されるどころか、過ぎ去った年月に比例して謝罪の項目も、回数もどんどん増えていき (2022/3/15 09:26:43) |
泉狂気 | > | その言葉の重さは反比例して一層軽い挨拶程度にまで成り下がっている (2022/3/15 09:27:17) |
泉狂気 | > | 割と外見には自信があり、若い頃は引く手数多だった私だが、それ程パッとしなかった彼を受け入れたのはその時には誰よりも輝いて見えた彼の誠実さと実直さだったのだが (2022/3/15 09:30:21) |
泉狂気 | > | 御伽噺や童話のように、王子様とお姫様が結ばれてめでたしめでたしで終わるハッピーエンドは、更にその後の人生も続いて行くこの現実の世では難しいのでは無いだろうか (2022/3/15 09:32:35) |
泉狂気 | > | 小さくても良いから、長閑な場所に二人で頑張って屋根裏部屋付きの家を建てよう。休日は時々、お互いの友人を招いてホームパーティーをしよう。その家の周りはおしゃれな花壇と菜園で彩り、山羊を飼いチーズを作り子供の頃の憧れだったハイジのような生活をしよう。 (2022/3/15 09:37:15) |
泉狂気 | > | そんなお互いの共通の夢を語って居たものだったが、大人になってある程度は先が見えて妥協という選択肢が幅を効かせて来るのは誰もが承知の事だろうし、夢は叶わなくても希望になり活力にもなるからまだ良い。 (2022/3/15 09:40:31) |
泉狂気 | > | だがしかし、私は今別の意味でなんとも言えぬ喪失感に苛まれている (2022/3/15 09:41:26) |
泉狂気 | > | 脱ぎ散らかされた下着や服の主が、料理よりも夢中になって凝視していたスマホが、不用意にも開いたままの状態で私に揚々と浮気相手との下品なやり取りを面白そうに告げ口して来たのだ (2022/3/15 09:44:42) |
泉狂気 | > | 「僕は君が好きなんだ!僕の取り柄は真面目な所しかないけれど誓って絶対に浮気をしたり君を悲しませる事はしない!どうか僕と結婚してください!」 (2022/3/15 09:46:50) |
泉狂気 | > | あの時の私がパッとしなかった彼に見出した、唯一の誰にも無い長所。真面目で誠実で実直・・・・・ (2022/3/15 09:49:03) |
泉狂気 | > | どうやら、それすら夢だったようだ。 (2022/3/15 09:49:21) |
泉狂気 | > | (2022/3/15 09:49:32) |
泉狂気 | > | (2022/3/15 09:49:33) |
泉狂気 | > | (2022/3/15 09:49:35) |
泉狂気 | > | 冬空様に🅰️の一番槍をつけられたので、BBAは🅱️で挑戦^ - ^ (2022/3/15 09:50:31) |
泉狂気 | > | 題名《全米の妻が共感した!》と付けたいやうな、あるあるネタでございました笑笑 (2022/3/15 09:51:54) |
泉狂気 | > | それでは皆さま、ご機嫌やう❤️ (2022/3/15 09:52:16) |
おしらせ | > | 無言時間が20分を超えたため、泉狂気さんが自動退室しました。 (2022/3/15 10:18:43) |
おしらせ | > | 冬空 ◆ikoi/zg442さんが入室しました♪ (2022/3/15 12:57:52) |
冬空 ◆ | > | 🅱️彼のごめんは軽すぎる… (2022/3/15 12:58:48) |
冬空 ◆ | > | 「ごめんな…」 (2022/3/15 12:59:03) |
冬空 ◆ | > | 彼のこの言葉はこれで何度目だろうか?その一言に怒り悲しくなり何度と涙を流したことだろう… (2022/3/15 12:59:19) |
冬空 ◆ | > | そんなに私が悪かったの?何度自問自答を繰り返してきただろうか。 (2022/3/15 12:59:36) |
冬空 ◆ | > | 何度も別れることも考えてはいたが彼の言葉にもう一度、もう少しだけ…とそうやって自分に言い聞かせては様子見しつつ離れられずにいたんだ。 (2022/3/15 12:59:50) |
冬空 ◆ | > | 忙してなかなか会えない時もあったがいつもお互い想い合っていたはずだったのに…。 (2022/3/15 13:00:08) |
冬空 ◆ | > | 出会った頃はこんな日が来るとは思わずにいた。それがこんな風に彼と友達を失うことになるなんて… (2022/3/15 13:00:23) |
冬空 ◆ | > | 「俺がずっとそばにいるから。君を離したくないんだ…」 (2022/3/15 13:00:37) |
冬空 ◆ | > | その言葉にドキッとしてそれほどまでに想ってくれていたこと、嬉しかったのに。 (2022/3/15 13:00:56) |
冬空 ◆ | > | いつも一緒に過ごしていた彼が変わってしまったのはあの時からだ。共通の友達相手でも仲良くしていると嫉妬するほどだった彼がある日を境に関心が薄れたように見えたんだ。 (2022/3/15 13:01:12) |
冬空 ◆ | > | それはあの女性、杏奈と知り合ってからのことだった。たまたま知り合った彼女と私達は何度も話すうちに親しくなっていった。 (2022/3/15 13:01:26) |
冬空 ◆ | > | そして彼は私との約束よりも彼女と過ごすことが増えていったんだ。 (2022/3/15 13:01:40) |
冬空 ◆ | > | やがて2人の仲を疑い問い詰めれば「ただの友達だ。一番大切なのは君だから。」と。優しく抱きしめられ頭を撫でられれば、モヤモヤするものの信じたい気持ちもあって身を委ねてしまうのだった。 (2022/3/15 13:01:56) |
冬空 ◆ | > | その一方で彼の見えないところでは彼女からの暴言や嫌がらせがはじまり私を悩ませていた。このことを彼に相談しても真剣に取り合ってはくれず、私を苛立たせていた。 (2022/3/15 13:02:12) |
冬空 ◆ | > | ある日、彼の部屋を訪れるとちょうど2人に居合わせてしまった。 (2022/3/15 13:02:39) |
冬空 ◆ | > | 「なにしにきたの?まだ彼と別れてないの?」と私の姿を見るなり彼女は次々と暴言を吐き修羅場と化した。そんな状況であるにも関わらず彼は止めようともせずに面倒くさそうに「2人で取り合うとか?そんなに俺がいいのかよ?…」と他人事のように呟いては苦笑していた。 (2022/3/15 13:02:57) |
冬空 ◆ | > | その後、改めて彼と2人になると「ごめんな…俺が悪いんだ…」と。 (2022/3/15 13:03:15) |
冬空 ◆ | > | そして別々の道へと歩き出した。 (2022/3/15 13:03:27) |
冬空 ◆ | > | あの言葉はそんなに軽いものだったの? (2022/3/15 13:03:39) |
冬空 ◆ | > | 彼の言葉を信じ…彼と共に歩む未来を信じていたのに… (2022/3/15 13:03:56) |
冬空 ◆ | > | それすらも夢だった。 (2022/3/15 13:04:09) |
おしらせ | > | 冬空 ◆ikoi/zg442さんが退室しました。 (2022/3/15 13:04:14) |
おしらせ | > | 伊丹空港 ◆violet/unba2さんが入室しました♪ (2022/3/15 22:18:22) |
伊丹空港 ◆ | > | じゃーん♪さてと、じゃあ🅱️でいっちゃおっかな?( ˙³˙ ) (2022/3/15 22:19:22) |
伊丹空港 ◆ | > | 「彼のごめんは軽すぎる。」といっても私に謝ってもらっているわけではない。彼が飼っているペットのうさぎの名前が、「ごめん」というのだ。なぜ彼のうさぎの名前がごめんなのか、ちょっと由来はよくわからないけど、たぶん、私が彼とデートをする度、なにかにつけダメ出し、注文をすると口癖のようにまず「ごめん」とひと謝りしてから言い訳めいたことを話すので、その彼の口癖がそのままペットのうさぎの名前になってしまったんではないかと私は憶測している。今日は週末に彼が『ごめん』をうさんぽ(うさぎを散歩させる、または公園などケージで囲んだ場所に離すイベントのようなもの)デビューさせるため、『ごめん』を連れてゆくためのキャリーバッグを一緒に見に行くことになっている。 (2022/3/15 22:35:11) |
伊丹空港 ◆ | > | 朝10時に駅で待ち合わせ、終点の駅ビル兼デパートにあるこじゃれたホームセンターのようなショップにペットコーナーがあり、そこに確か小動物用のキャリーバッグが置いてあったような気がして、そこを案内してあげるつもりだ。電車を降りエスカレーターでそのフロアに着くと、キャンプ用品だのアウトドア用品だのを横目でやり過ごすと、角に小さくペットコーナーが設けてあった。犬、ネコ、熱帯魚、ハムスター、イグアナまでまるでエリアは小動物園。種類も豊富に取り扱っているがとにかく狭い。私と彼は横並びで通路を移動しながら目当てのキャリーバッグを選ぶ。 (2022/3/15 22:35:25) |
伊丹空港 ◆ | > | まぁだいたいは犬、ネコ用のキャリーバッグ。うさぎ専用なんてあるはずもない。まぁでも大は小を兼ねるとも言えるのかな?そのなかでも比較的コンパクトに落ち着きそうなキャリーバッグを見つけた。彼もこれならと賛成してくれる。というわけでそれに決めて、軽くランチをして、午後は彼の家でおうちデートと決め込んだ。彼のお家に着き、部屋で早速『ごめん』をキャリーバッグに入れるという儀式を行うことにした。キャリーバッグのファスナーを全開にして、私がキャリーバッグをずっと拡げている役。彼はケージから『ごめん』を出し、抱えてキャリーバッグに詰める役。『ごめん』の表情といえば始終不安そう。まぁそうだよね。 (2022/3/15 22:35:28) |
伊丹空港 ◆ | > | 詰めては飛び出し、詰めては飛び出しを何度も繰り返す。キャリーバッグの底にチモシー(牧草)を敷いたり、輪切りにして乾燥させた人参を散らかすなどして、どうにかなだめてキャリーバッグに捕獲成功した。彼が私に、「ちょっと背負ってみる?」と促すので、私はキャリーバッグのストラップに両肩を通してひょいっと持ち上げる。最初の「ごめん軽すぎる」はこの時ふっと呟いた感想だ。軽いけど『ごめん』という小動物を背負っているというのは割と緊張するものだ。「もうおろしていい?」と訊き、彼が頷くのでそれを床におろして、キャリーバッグを開けた。『ごめん』は最初、恐る恐る首だけひょこっと出し、ピョーンと跳ねてキャリーバッグから脱走した。しばらくケージにも戻さず『ごめん』を部屋に自由に離しながら、私は彼に、「ねぇ?私とうさぎとさ、ずっと守りたいと思ったらどっち?」なんて、絶対答えのでなさそうな意地悪な質問をしてみる。 (2022/3/15 22:43:07) |
伊丹空港 ◆ | > | 「守りたいもの?」「そ、守りたいものはありますか?」と。彼はうーんと考えにふけようやく出した答えは、「ごめん、どっちもっていうのはずるいとおもうけど、やっぱりごめん、ごめんも君も選べない。」と。なんか回答もややこしい。ややこしいけどどっちも大事なんだねってことは伝わった。傍らでなにもしらずの『ごめん』が後ろ足で耳を掻いている。「でもさでもね、ごめんも君もというか…」「うん?」「君がいないと息もできない。」「ほぉ。」「…くらいつらい。」それはどっちの君なんだろうとちょっと考えてしまったけど、彼にしてはなかなかキュンとする言葉。ちょっと嬉しい。 (2022/3/15 22:53:58) |
伊丹空港 ◆ | > | 彼は続けて、「いや、ずっと思っていたんだけどさ。なんていうか、もともと俺ほら体育会系で、こんな雰囲気もってなさそうじゃん?」うん、たしかにマッチョでうさぎ抱えてる姿、ちょっとおかしいけどそのギャップ萌えっていうのもあったよ。うんうん。「だからさ、まるごといまの雰囲気、俺にとっては夢。なんか現実感のない絵空事だよ。」でもさ、こうして私も、『ごめん』も同じ空間に一緒にいるじゃん?そう思いながら、のんきに寝そべっている『ごめん』にチモシーで鼻をくすぐってちょっかいをだす私。「そうそう、そうやって君がうさぎと遊んでるなんでもない日常も俺にしてみれば、それすら夢だった。」 (2022/3/15 22:54:01) |
伊丹空港 ◆ | > | |・`ө・)ノ (2022/3/15 22:54:24) |
おしらせ | > | 伊丹空港 ◆violet/unba2さんが退室しました。 (2022/3/15 22:54:27) |
おしらせ | > | 幸田オバンさんが入室しました♪ (2022/3/15 23:34:47) |
幸田オバン | > | 今度は🅰️のターンだ⭐️^ - ^ (2022/3/15 23:35:12) |
幸田オバン | > | 「守りたいものはありますか?例えば財産だったりご家族だったり。そうそう、先日は家名を守りたいと言う地元の名士様も命と魂を込められた、この開運厄除けのご利益がある一刀彫の天狗《ワラ氏》をお求めになられましたねー」 (2022/3/15 23:41:14) |
幸田オバン | > | そう一息で言葉を吐き出して、すっかりぬるくなったコーヒーを喉に流し込んだ。 (2022/3/15 23:44:15) |
幸田オバン | > | 食事時でもない閑散とした時間帯で、キッチンの中のバイト達の私語がうっすら聞こえるようなファミレスで二時間もかかってようやく私の本題を切り出せたのだ。イライラしない方がおかしい。 (2022/3/15 23:48:12) |
幸田オバン | > | 秋田から上京して来たというこの男、内気で真面目なお人好し、そして押しに弱いと顔に油性ペンで書かれたような男で、更には最近背中に突如痛みが走り入院したという、はっきり言うが良いカモだと内心笑いを堪えるのに必死だった。 (2022/3/15 23:53:50) |
幸田オバン | > | この男を知ったのはある日曜日の夕刻、形ばかりのちっちゃい野外ステージのある公園で、彼が漫談をしている声が耳に入ってきたのがきっかけだった。 (2022/3/15 23:57:00) |
幸田オバン | > | 一度気がつくと、どんな無駄なものでも目に留まり気になるものらしい。その日を境に、この男が漫談をしている時は彼の声がやけに耳に飛び込んでくるようになったのだ。 (2022/3/15 23:59:22) |
幸田オバン | > | 自覚している事だが、人の不幸に漬け込んで大金をぼったくるのがボスである社長の方針でもあり、私の生きる糧でもある。この男、恐らくはお上りで、身寄りも無く友達も彼女もこっちに居ないだろう事は必死だった。だいたい、漫談を始めると公園に居た人影は消え、ROM 0の状況なのだから間違いない。 (2022/3/16 00:05:14) |
幸田オバン | > | 私は狙いをつけ、彼の漫談のファンのような装いで近づき、徐々に距離を縮めて彼の身の上話を真剣そうな顔を作り聞き出しては、この男が満足するであろう適当な相槌も絡めて、デートを匂わせるニュアンスで騙し、今ここに居るのだが・・・・ (2022/3/16 00:09:10) |
おしらせ | > | 無言時間が20分を超えたため、幸田オバンさんが自動退室しました。 (2022/3/16 00:29:18) |
おしらせ | > | 幸田オバンさんが入室しました♪ (2022/3/16 06:35:19) |
幸田オバン | > | この男、寂しがり屋である上、休みの日に一人公園で漫談を披露するくらいの話好きである事を軽くみて失敗した。 (2022/3/16 06:39:26) |
幸田オバン | > | 高額にして幸運のぼったくり商品を買わせる為への道筋にたどり着くまで、完全に彼のペースに巻き込まれてしまい、全く興味の無い彼の話しへの愛想笑いも辛く、表情筋が筋肉痛になりそうだ。 (2022/3/16 06:42:29) |
幸田オバン | > | それゆえ、かの通りすっかり冷めきったコーヒーをより苦々しく飲み込んだのだ。 (2022/3/16 06:44:05) |
幸田オバン | > | 「あー、あなたこれ、新興宗教か何かのぼったくり商法かます感じっすか?」 (2022/3/16 06:47:36) |
幸田オバン | > | 突然大きな、さっきまでの飄々とした優男風の穏やかな雰囲気と一変したドスを効かせた声に私はギョッとした。コーヒーから視線を戻すとヘラヘラした笑顔のあの男は消えて居た。 (2022/3/16 06:51:49) |
幸田オバン | > | 想定外の異変と、相変わらず相手のペースに追いやられてすっかり狼狽してしまい、鋭い彼に更に燃料を投下してしまい、正論と煽りに捲し立てられて防戦どころか撤退すら叶わない状況に追い詰められそうな勢いである。 (2022/3/16 06:54:56) |
幸田オバン | > | 気がつかれないよう、テーブルの下でスマホを開く。そして動揺して乱れた息を整え、静かに深呼吸しながらワラ氏販売のエースへ救援のLINEを送る。 (2022/3/16 06:57:37) |
幸田オバン | > | 確か今日は、彼と飼っているウサギのうさんぽ用にキャリーを買いに行くと聞いている。店はラッキーな事にこの近くだった筈だ。彼女ならこの男相手でもきっと論戦に打ち勝ち、更には丸め込んで判子を押させる事だろう。だが私は無理だ、勝てない。 (2022/3/16 07:01:46) |
幸田オバン | > | インセンティブや売り上げなんてどうでも良い。この男の口から絶えず放たれる機関銃の口撃から逃れたい。早く助けに来て! (2022/3/16 07:03:27) |
幸田オバン | > | あなたが来てくれないと、もう息も出来なくなりそうだから (2022/3/16 07:04:09) |
幸田オバン | > | (2022/3/16 07:04:19) |
幸田オバン | > | (2022/3/16 07:04:21) |
幸田オバン | > | (2022/3/16 07:04:24) |
幸田オバン | > | (2022/3/16 07:04:26) |
幸田オバン | > | 昨夜はトメの発狂でドロップアウトしたBBAでございます❤️ (2022/3/16 07:05:03) |
幸田オバン | > | 題名《アムウェイとかは、だから最初から2対1戦法なんだね!》 語り部《ワラ氏好きのBBA》 (2022/3/16 07:08:47) |
おしらせ | > | 幸田オバンさんが退室しました。 (2022/3/16 07:08:49) |
おしらせ | > | .さんが入室しました♪ (2022/3/16 20:09:48) |
. | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹 (2022/3/16 20:09:59) |
. | > | 🅰️「守りたいものはありますか」で始まり、「君がいないと息もできない」で終わる物語を書いてください。 (2022/3/16 20:10:37) |
. | > | 『本音』作;ことね (2022/3/16 20:10:54) |
. | > | 「あのぉ、津島さん、守りたいものってあります?」会社の帰り道、目鼻立ちは整っているが薄毛の加藤君27歳が津島にポツリと尋ねてきた。 (2022/3/16 20:11:18) |
. | > | 津島透33歳は突飛な質問に面食らって加藤君の顔を見た。「なんだよ?藪から棒に」加藤君は照れくさそうに視線を道端の方に向けて「カミさんに子供ができまして、昨日、二人で守っていこうねって…」と言った。 (2022/3/16 20:11:47) |
. | > | 「僕、子供の時から津島さんみたいにね、こうなりたいとか、そのぉ、ユメみたいなものがなかったんですよ。ぼんやりと親の言うままに生きてきたというか、何だか空っぽで、それが急に守るものができて嬉しくて…。」そう言うと加藤君は薄毛をかきあげた。 (2022/3/16 20:12:51) |
. | > | 「え?子供?おぉ!おめでとう!ユメと守るものがいっぺんにやって来たんだね!おめでとう!」津島は我がことのように喜び、満足気な顔で加藤君を見ると、彼の手を両手で握りしめ、もう一度「おめでとう!」と言った。 (2022/3/16 20:13:27) |
. | > | 「そうだ、明日、俺は休みだけれど、カトちゃんは出だよな?よろしくね!それにしても、お祝いをしなくちゃいけないなぁ」「ありがとうございます」加藤君は津島の喜びように感動して自然と目が潤んでいた。 (2022/3/16 20:14:33) |
. | > | 何故か加藤君は、ことある事になんにも考えてなさげな、このおっちょこちょいで気のいい先輩の物言いに目が潤んでしまうのだった。 (2022/3/16 20:15:14) |
. | > | 加藤君と津島は山手線の外回りと内回りのホームに立って互いに手を振った。直ぐに手を振り合う二人を電車が遮った。 (2022/3/16 20:15:31) |
. | > | (守りたいものかぁ…。子供かぁ…。) (2022/3/16 20:15:50) |
. | > | 津島にも嘗て結婚を約束した相手がいた。よく笑う、笑いのツボがピタリと合う人だった。津島から見たら両家の子女で分不相応な相手だったが若かった津島は彼女に夢中になっていた。ところが、先方の親が興信所を使って津島の身元調査をした結果、一気に話しは暗転した。 (2022/3/16 20:16:26) |
. | > | 彼女が苦々しい顔で「あのね、正直に言うね、うちの親、興信所を入れたの。でも、そんなの関係ないからっ。二人だけで結婚式を挙げようよ。」そう言ってくれた。その気持ちはとても嬉しかった。 (2022/3/16 20:17:19) |
. | > | (興信所…。ドラマみたいなことがあるんだなぁ。きっとあの事が引っかかったんだ。それにしてもあんなに優しげなご両親がなぁ…。)津島の血筋には大っぴらにできない事がいくつかあった。 (2022/3/16 20:17:40) |
. | > | 興信所と聞いて、津島は一秒間で地球を三周して答えを出した。 (2022/3/16 20:18:04) |
. | > | 「ご両親との二十五年ものつきあいと、たった五年のつきあいじゃ比較にならないよ。でもね、ここで悩まない人だったら好きにならなかった。」そう言って津島は唇を真一文字にして微笑んだ。 (2022/3/16 20:18:49) |
. | > | 「僕は…。君には全ての知り合いから祝福される結婚をしてほしいかな。いつまでも友達でいよう。」 (2022/3/16 20:19:18) |
. | > | 今も時々あの時の、複雑な感情の全てが混ぜ合わされたような彼女の泣き顔がフラッシュバックする。 (2022/3/16 20:19:36) |
. | > | さて、時は流れ、件の加藤君の奥さんが出産した。何故か津島は加藤君につきあつて新生児室の前に立つこととなった。新生児室に並ぶ沢山の赤ん坊を初めて見た時も泣けた。そしてまた泣いた。何故こんなにも泣けるのか津島自身にもわからなかった。 (2022/3/16 20:20:25) |
. | > | 津島は、二十歳の頃、自殺を考えた。自分の描いた絵や青臭い小説や写真を、生きてきた証拠を全て庭で燃やした。未来など不要だと思っていなかった。だが、こうして産まれたての命を見ていると、この子達の未来が良い未来でありますようにと祈ってしまうのだった。 (2022/3/16 20:21:16) |
. | > | 「みんな手を握っているわねぇ」と沢山の赤ん坊を見つめながら加藤君の母親が言った。 (2022/3/16 20:21:38) |
. | > | 「何を握ってるんでしょうねぇ?」と津島が加藤君の両親に顔を向けると、加藤君の父親が「未来かな?あっ、今俺は実にいい事言ったな。メモしておこう。」と言って、みんなが笑った。 (2022/3/16 20:22:07) |
. | > | 家に帰ると、祖父母がベランダに立ち道路の向かいの小学校を見ていた。運動会を見ているらしい。どうやら運動会は終わろうとしているようだ。 (2022/3/16 20:22:47) |
. | > | 「何を見ているのさ?」声を掛けると「子供を見てると元気になるのよ。おばあちゃんはこうして学校を眺めてるとみんな自分の子に見えるんだよ」と祖母が答えた。 (2022/3/16 20:23:20) |
. | > | 祖父が振り返り「こんなにじいちゃん頑張れなかったけどな。養育費半端じゃないしな。」と言って笑った。 (2022/3/16 20:23:58) |
. | > | 祖父母の隣に立って「みんな自分の子かぁ」と独り言のように呟き、津島は加藤君と見た新生児室を思い出した。 (2022/3/16 20:24:16) |
. | > | そして、殆ど発作的に別れた恋人に電話をしてしまった。 (2022/3/16 20:24:35) |
. | > | 開口一番彼女はこう言った。「お久しぶりです。どうしたの?聞かれる前に言っておきますけど、わたしまだ独身ですからね」 (2022/3/16 20:25:06) |
. | > | 思わず津島は笑った。そして、こう告げた。 (2022/3/16 20:25:28) |
. | > | 「あれからずーっと呼吸を止めていたけれど、君がいないと僕は息もできないよ。」 (2022/3/16 20:25:51) |
. | > | 〜おしまい〜 (2022/3/16 20:26:07) |
. | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹 (2022/3/16 20:26:12) |
おしらせ | > | .さんが退室しました。 (2022/3/16 20:26:19) |
おしらせ | > | .さんが入室しました♪ (2022/3/16 20:28:44) |
. | > | 【訂正】 (2022/3/16 20:28:53) |
2022年03月05日 09時49分 ~ 2022年03月16日 20時28分 の過去ログ
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