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2024年01月30日 06時24分 ~ 2024年04月26日 23時17分 の過去ログ
過去ログでは上から下の方向に発言を表示しています
・ | > | 「あなたのせいじゃないのよ?あなたのせいなんなじゃないんだからね?断じてあなたのせいじゃないの!」理子の姉が舞を抱きしめた。「父も母もあなたのせいなんて思っていないの!誰かを憎むことで今の気持ちを逸らしてるだけなの。ただ今は…今だけ…、混乱しているの、わかってあげて、あなたもつらいのに…」理子の姉も混乱していたのだろう。だが、混乱しつつもなんとか平静を努めていた。 (1/30 06:24:47) |
・ | > | すべて後から人づてに知ったことだが、理子の姉は半年ほど前、隠していた理子の遺書の束を見つけたらしい。その遺書の束の中には舞宛のものもあったそうだ。 (1/30 06:26:03) |
・ | > | 理子の姉は、理子を叱りつけて、全て破いたらしい。そして、切々と語りかけ諭し、しばらくすると理子は明るく立ち直ったように見えたが、結果は今度は遺書もなく突発的に自死を遂げたらしい。 (1/30 06:26:34) |
・ | > | ノートに夥しい舞の名前を残して。 (1/30 06:26:50) |
・ | > | 理子の両親は、素直で前向きな理子の本棚に自己否定的な作風の本が増えたこと、舞に対するまるで恋人に贈るような言葉が書き綴られたノートを発見したこと、それらが理子の親から見ると、退学になった舞の影響に見えたらしい。それが理子の両親が舞を憎んだ理由だったらしい (1/30 06:27:50) |
・ | > | 皮肉にも妹思いの理子の姉のせいで理子の死の原因はわからなくなってしまった。 (1/30 06:28:42) |
・ | > | 舞は1ピース足りないジグゾーパズルを何度も頭の中で組み込み、不足する1ピースに苦しめらることになった。勿論それは理子の家族にとってもることだが。 (1/30 06:29:38) |
・ | > | 勿論、それは理子の家族にとっても言えることだが。 (1/30 06:30:11) |
・ | > | 舞は断じて理子に死を美化するようなことを口にしたことはなかった。寧ろ、あなたが読みふけっている作家の、自己否定する姿を物語にして世に流す姿勢は二重否定が強意の肯定をしているのと同じだと思うとすら伝えた。 (1/30 06:32:00) |
・ | > | しかし、理子のクラスメイトたちが大学に進学した後、彼女たちも理子の両親のように舞を疑うようになっていた。 (1/30 06:32:48) |
・ | > | 誰からともなく病死でなく自死の事実が漏れ、噂に大きなハヒレが付き舞こそが理子を殺した張本人であるかのように恨まれることとなった。 (1/30 06:34:31) |
・ | > | それでも舞の親友たちは勇気を持って理子の両親に「舞は理子の一番の親友なので三回忌には出席させてあげてください」と直談判しに行った。ただ、固く閉ざされた理子の家人の心にはその熱意は伝わらなかった。 (1/30 06:35:47) |
・ | > | 舞は後からその話しを聞いて感極まって独り泣いた。親友たちの思いが胸の奥底まで伝わってきた。 (1/30 06:36:41) |
・ | > | 不思議なもので、喪が開ける頃には理子と仲がよかった個性的な人達は理子の家から疎まれるようになり、どちらかというと理子とは疎遠だった模範生だった人達が故人の親友たちの中心人物ということになっていた。 (1/30 06:37:54) |
・ | > | 周りはあんまりだと舞に同情したが、確かに冤罪ではない。理子の心の変化に気づかなかつた私の過失だと舞自信で結論を出した。それから、ずうっと舞はなるべく盆と彼岸を命日を一日だけ避けてさいたま市にある玉蔵院という寺に墓参に訪ねていた。 (1/30 06:40:33) |
・ | > | 墓石の傍らにステンレス製の小さな箱があり、フタを開けると蝋燭や線香やライターと小さなノートが入っていて、中を開くと文字のクセで誰が書いたのかすぐにわかった。 (1/30 06:41:12) |
・ | > | 三回忌まではかなりの人が訪れていたのがわかったが、七回忌になると訪れる人が少なくなったこともわかった。淋しいことだが、それは今現在を生きている人間にとって当たり前のことだとも思えた。 (1/30 06:41:41) |
・ | > | やがて、十三回忌が近づくと舞は三十歳になっていた。他の友人たちと違い舞は今現在を生きられてはいなかった。 (1/30 06:42:17) |
・ | > | 理子の命日の翌日、舞は浦和の駅前で花を書い玉蔵院に向かった。どのみち前日に訪れた家族から手向けられた花がいっぱいなのはわかっていたので白い菊を2輪だけ携えて行き、持参してきた香を焚き、手を合わせて墓前にしゃがみこみ、理子の父親が置いた弔問者用のポストからノートを取り出した。 (1/30 06:42:53) |
・ | > | 12年間、とうとう一文字も書けなかったノートだったが何冊目なのだろう。理子の両親が姉の結婚や出産を理子に伝えていた。まるで家族の歴史を見るような思いで字面を追っていると、『舞ちやんへ』の文字が見えた。 (1/30 06:44:41) |
・ | > | 男性らしい文字は理子の父親、女らしい柔らかな文字は理子の母親、どちらも達筆だった。 (1/30 06:45:24) |
・ | > | 舞当ての理子の父親からの言葉は少なかった。だが深い後悔の念が文字から滲んでいた。懇願するような訪問を願う言葉で結ばれていた。 (1/30 06:46:41) |
・ | > | 理子の母親の文字は話し言葉のようだった。 (1/30 06:47:17) |
・ | > | 『舞ちゃん、ずっと理子のところに来ていてくれてありがとうね。ごめんなさいね。本当にごめんなさいね。まだ子供のようだったあなたを深く傷つけてしまって。あれからも緋紗ちゃんやノリちゃんやあなたの親友たちがうちに訪ねて来ていたのよ。 (1/30 06:48:02) |
・ | > | あなたは本当に友達たちから慕われているのね。今もそうなのよ。 (1/30 06:48:34) |
・ | > | そんなあなたがどんなにつらい思いをしたことでしょう。詫びても詫びたりません。どうか御自身を責めないでください、 (1/30 06:48:52) |
・ | > | あなたは理子の一番の親友です。だから昔のように遊びに来てね。沙耶(理子の姉)と私達と大好きな理子の思い出話をしましょう。待っているからいつでも電話してね。待っています。待っているからね。』 (1/30 06:49:31) |
・ | > | 舞は読みながら泣けて泣けてノートに落ちた涙で文字を滲ませてしまい慌ててハンカチをそっと押し当てた。 (1/30 06:50:12) |
・ | > | 舞は閉じたノートを祈るように両手で挟んだ後、結局何も書かずそおっとポストの中にノートをしまった。 (1/30 06:52:14) |
・ | > | またねと墓石に声をかけた後、真っ白な気持ちで歩きながら舞は桜の木を見上げた。有名な樹齢百年を誇る桜の木だ。開花した姿を見られるのはまだ先だろう。 (1/30 06:54:28) |
・ | > | 桜から目を落とすと冬でも緑の葉をたたえている金木犀に暖冬のせいか温かな陽射しが当たっていた。 (1/30 06:55:18) |
・ | > | 何もわからない。なんにも解決していない。現実は映画や小説のように腑に落ちるエンディングはない。 (1/30 06:55:52) |
・ | > | けれど、今日の舞には緑が目に眩しかった。 (1/30 06:56:08) |
・ | > | 〜おしまい〜 (1/30 06:56:23) |
・ | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹 (1/30 06:56:27) |
おしらせ | > | ・さんが退室しました。 (1/30 06:56:35) |
おしらせ | > | ・さんが入室しました♪ (1/30 09:09:55) |
・ | > | 『舞ちゃん、ずっと理子のところに来ていてくれてありがとうね。ごめんなさいね。本当にごめんなさいね。まだ子供のようだったあなたを深く傷つけてしまって。あれからも緋紗ちゃんやノリちゃんやあなたの親友たちがうちに訪ねて来ていたのよ。』に【あなたが人知れず理子のところに来てくれていたことを聞いたのよ。】を付け足しておきます。 (1/30 09:11:45) |
・ | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹 (1/30 09:11:51) |
おしらせ | > | ・さんが退室しました。 (1/30 09:11:54) |
おしらせ | > | ・さんが入室しました♪ (2/4 06:16:37) |
・ | > | 【お題】「待ち合わせは1年前のここだった」で始まり、「君が目覚めるまでは」で終わる物語を書いて欲しいです。 (2/4 06:17:21) |
・ | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹 (2/4 06:17:46) |
・ | > | 『EUREKA(ユーレカ)』 作)名無子 (2/4 06:18:30) |
・ | > | たしかに待ち合わせは1年前のここだった。拡幅工事をしている道路の向こうに懐かしいお店が見える公園だ。 (2/4 06:22:54) |
・ | > | 懐かしいお店はEUREKA(ユーレカ)と言う名のカフェバーで、ゆきさんという所謂愛されキャラの店長がいたお店だった。そのゆきさんが体調不良になりアルバイトの美咲がお願いだからと言われて引き継いだお店だった。 (2/4 06:24:05) |
・ | > | 子供のいないゆきさんは「歳はそんなに離れていないけどあなたが私の娘だったらいいのに」と言っていて美咲を可愛がってくれた。 (2/4 06:25:04) |
・ | > | なので、ゆきさんがお休みの間、美咲なりに看板を書き替えたりメニューを増やしたりして新しいお客様を呼ぶために奮闘していた。 (2/4 06:26:13) |
・ | > | 開店した頃、ゆきさんからお店の名前EUREKAは古代ギリシア語で「我、発見せり!」という意味だと教わった。 (2/4 06:27:33) |
・ | > | 「ここから又新しい発見をしよー!」と言われて「おー!」と美咲は応えて二人笑っていた。それがゆきさんのポリシーだった。 (2/4 06:27:57) |
・ | > | 後はあなたに任せた!わたしが休みの間好きにやって!と言われた。だから美咲なりに試行錯誤して入りやすいお店にしたのだった。 (2/4 06:29:20) |
・ | > | だが、或る日、常連客の茉莉さんから他のお客がいる中で、まるで人が変わったかのような言葉をかけられたのだった。 (2/4 06:29:57) |
・ | > | 「店長の友達と不動産管理会社の社長と私とね、みんなで冷静に公平に判断した結果、あなたに辞めてもらうことにしたので鍵返してくれるかな?退店してほしいの。」と宣告された。 (2/4 06:30:28) |
・ | > | 美咲は頭が混乱した。他のお客もなんの話しかわからず呆然としていた。「あれ?茉莉さん?ここ一緒にやるんじゃ?」話しの途中で遮られ、「ごめん。協議した結果、あなたは信用ならぬ人と判断されてね。」と言われた。 (2/4 06:30:59) |
・ | > | 何故急に他人行儀なのだろう?公平な判断?(私がその中にいないのに?それってまるで欠席裁判じゃないの?)けれど、権利書を交わさなかったのは事実だ。記憶も曖昧だ。でも、お給料をいただいていたわけでもないのに、あまりに理不尽な宣告ではないだろうか?美咲は大いに混乱した。しかし、一悶着はあったが、結局美咲は退店することにした。 (2/4 06:31:58) |
・ | > | そもそも店長代理に頓着してなかった美咲は気持ちをすぐに切り替えて「よし!退店したら常連客として盛り上げよう!」ゆきさんが『お店はお客様で作られる』って言っていたもの。そう思い美咲は今度はお客として毎日お店に訪れた。昔の常連も誘った。来てくれた人もいた。 (2/4 06:32:24) |
・ | > | しかし、お店の返還を迫った二人はそれから訪れることはなくなった。 (2/4 06:32:58) |
・ | > | 常連たちも、「俺たちがいたら悪いのかなぁ?」とボヤいて訪れることがなくなった。 (2/4 06:33:18) |
・ | > | 古くからの常連たちにとって、ゆき店長は子供のように一緒に遊び回ったトモダチだったが、新しい店のオーナーたちにとってはゆきさんはカリスマだったのだろう。カリスマの作品である店をそこにそのまま展示しておきたかったのかもしれない。美咲にもその気持ちはわからないでもなかった。 (2/4 06:33:56) |
・ | > | けれどEUREKAをモニュメントにしたくはなかった。が、その美咲の思いは結局は伝わらなかった。そもそも会話する余地も与えられなかった。 (2/4 06:34:20) |
・ | > | 退店を迫ったゆきさんの友人を名乗る人は最後まで常連たちに顔を見せることはなく、茉莉さんは別の街でEUREKAにそっくりなお店を作り、檀家回りよろしく商店街の組合員たちの所に挨拶回りをして新しい仲間たちと楽しくやっていると風の噂に聞いた。 (2/4 06:34:49) |
・ | > | もう美咲が電話をしても茉莉さんは出てはくれなかった。多くの疑問を残したまま、わだかまりを心から消し去るのには時間と心の強さが必要だった。 (2/4 06:35:51) |
・ | > | 美咲や古い常連たちは退店を迫った二人が結局何をしたかったのか、とうとうわからないままに駅前の再開発の話しが飛び出してきて、EUREKAの建物も取り壊されることが決まった。 (2/4 06:37:11) |
・ | > | そして、店が取り壊される日にみんなでまた会おうか?それで待ち合わせは1年前のここだった。 (2/4 06:37:56) |
・ | > | 美咲は拡幅工事をしている道路を挟んで、EUREKAの向かいにある公園から懐かしく店を見ていた。待ち続けたが誰も訪れる気配がなかった。 (2/4 06:39:04) |
・ | > | その時だ、あゆさんがEUREKAの古い常連客3人と一緒に背後から声を掛けてきた。 (2/4 06:40:20) |
・ | > | あゆさんはEUREKAの近所で老舗のカフェを営んでいる物静かな女主人で自分の店の休みにEUREKAに訪ねてきてくれていた義理堅い人だった。 (2/4 06:40:46) |
・ | > | 他の3人は毎日のようにゆきさんと終わることない子供じみた冗談話しをし続けていた仲間だった。 (2/4 06:41:35) |
・ | > | あゆさんは真っ直ぐ前を見たまま「美咲、あなたはよく頑張ったよ。あなたにとってはみーんな一緒に砂場で遊んだトモダチで、でも他の人にとってはゆき店長さんは偉大なるカリスマで、或る人にとっては恩人であったりしたのかもしれないね。」と言った。 (2/4 06:43:23) |
・ | > | そう言うと一度だけ美咲の肘を自分の肘でツンと突いてきた。振り向くと3人とも淋しく笑っていた。美咲は黙ってあゆさんを見て頷いた。 (2/4 06:45:18) |
・ | > | その頃、茉莉さんはここからゆきさんの撒いた種を育てるんだと心に誓いながら新しい店の常連たちを眺めていた。 (2/4 06:45:46) |
・ | > | そして、同じ時間に、EUREKAのオーナーになったゆきさんの友達は意識のないまま眠る親友の手を握りしめながら優しく語りかけていた。「わたしがあの店は守るからね。あなたが目覚めるまでは。守るからね。 (2/4 06:46:17) |
・ | > | 皆、それぞれ同じ人の友達なのにそれぞれが別の場所にいた。 (2/4 06:46:48) |
・ | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹 (2/4 06:47:10) |
おしらせ | > | ・さんが退室しました。 (2/4 06:47:16) |
おしらせ | > | ・さんが入室しました♪ (2/8 22:41:59) |
・ | > | 【お題】「君の好きな歌を口ずさんだ」で始まり、「その目の強さが好きだった」で終わる物語を書いて欲しいです。 (2/8 22:42:35) |
・ | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹 (2/8 22:43:26) |
・ | > | 『昭和の不良』 作; 名無子 (2/8 22:44:20) |
・ | > | 慎也の好きだった歌を口ずさんだ。出会った頃、暴走族だと聞いていたので、すっかり矢沢永吉のファンだとばかり思っていたら、慎也は当時女性ファンばかりの、男連中からは軟弱だと言われていた、或るポップス系のバンドが好きだった。 (2/8 22:45:50) |
おしらせ | > | 無言時間が25分を超えたため、・さんが自動退室しました。 (2/8 23:13:22) |
おしらせ | > | ・さんが入室しました♪ (2/9 05:32:48) |
・ | > | 「松田君!懐かしいねぇぇぇ!」初めて会った時から慎也は歳下なのに何故か私に『くん』付けだった。何故か私はそれを生意気だとは思わず寧ろ心地よくも感じていた。 (2/9 05:34:40) |
・ | > | 慎也と会ったのは昭和49年、私が大学1年の時だった。 (2/9 05:35:10) |
・ | > | 友人から「うちの弟はとんでもない不良で、ちょっと説教してやってくれないか。何故かお前なら素直に聞きそうでな」と頼まれたので、3月の或る日、渋々遊びに行ったのだが、内心恐ろしかったので、「俺は君の兄貴の大変優秀な親友だ!さぁ通知表を見せてみろ」と冗談交じりに言ってみたら、余裕の笑みを浮かべて差し出された通知表はオール5だった。 (2/9 05:40:04) |
・ | > | 「た、大変、す、素晴らしいですね」とわざと吃って言ったら慎也は「ペテンが良くなきゃヘッドは出来ないからね」と人懐こく笑った。まだ少年なのに同性から見ても妙な色気のある人好きする男だった。 (2/9 05:41:36) |
・ | > | 不思議なことにその日から私は大学の友人よりも手の付けられない不良と言われていた慎也とよく遊ぶようになった。 (2/9 05:42:11) |
・ | > | 一応は世間からは名門と言われている大学に通い、髪を伸ばしていた私と、リーゼントヘアの暴走族のヘッドがつるんでいる姿は珍妙ではあったが私たちの周りには自然にバンド仲間と暴走族が集まり、笑いの絶えない不思議な友情が芽生えていた。 (2/9 05:44:10) |
・ | > | 慎也は買いかぶりすぎだが何かと言うと『松田君は半端じゃないからなぁ』と言ってくれて、どうやら私に対して一目置いてくれていたようだった。 (2/9 05:48:25) |
・ | > | コントラバスを弾いていた私は理屈っぽい学生の多いジャズ研から抜け、ピアノとドラムと三人で実験的な音楽を試してたくて学内を出て単独ライブを続けていた。 (2/9 05:50:23) |
・ | > | 慎也は初めて見るライブにいたく感動したらしく、やはり「半端ないよぉ 」を繰り返していた。 (2/9 05:51:16) |
・ | > | 「次のライブは俺に任せてよ!チケット2倍の金額で売りさばくからさ。」 (2/9 05:51:53) |
・ | > | 瞳を輝かせて言うので、「慎也くん…、それは大変ありがたいけれどね、遠慮するよぉ。気持ちはありがたいけどパー券じゃないんだからね💦」本当にやりそうで怖かった。故に私は失笑した。 (2/9 05:53:02) |
・ | > | 中央線沿線のとある店でライブをした時は客席がほとんどツッパリだらけということもあった。 (2/9 05:53:24) |
・ | > | だが、慎也たちは妙に一般の女性客たちからウケていた。ライブがハネた後の帰り道「キャロルの親衛隊みたいね。」とピア二ストが笑っていた。 (2/9 05:54:30) |
・ | > | 後にそのピアニストは私の妻となり40代で早すぎる死を迎えることとなってしまったが。 (2/9 05:57:46) |
・ | > | 兎にも角にもまだ大学生だった妻と私と慎也と、スナックのマダムだった慎也の母親がクルマに乗っている時に暴走族に囲まれた事があった。 (2/9 05:58:47) |
・ | > | 慎也がクルマから降りようとするのでこちらはハラハラして「おばさん!止めて下さいよ?」と言ったら慎也の母親は「うちをどこの誰だと思ってんだい!わからせてやりな!」と息子に発破をかけた。 (2/9 05:59:49) |
・ | > | 妻は真っ青になって震え上がっているのに、慎也はドアを開けてどこからか木刀を出して仁王立ちしているではないか!私も諦めて腹を括り助手席から出た。そこで慎也が大きな怒鳴り声を上げたらハッキリと聞こえたのだが「やべぇ!慎也だ!」という声と共に蜘蛛の子を散らすようにバイクもクルマも消えた去ったのだった。 (2/9 06:02:08) |
・ | > | 私はサイドシートに深く腰を下ろすと溜息をついた。「…怖かったぁ」 (2/9 06:02:49) |
・ | > | すると慎也の母親は「松田くん、かっこよかったよ」と掠れた声で笑いながら褒めてくれた。慎也は下を向いて忍び笑いをしながら「松田くん!足!足!」と笑うので下を向いたら膝が震えていた。「これは32ビートかな」と言うと車内に笑いが溢れた。 (2/9 06:03:46) |
・ | > | 長い年月が過ぎてシニアになった私たちは尽きることのない昔話に花を咲かせ大いに笑いながらクルマを走らせていた。 (2/9 06:04:29) |
・ | > | 秋の或る日、慎也から電話がかかってきて「久しぶりにどこか行こうか」ということになり、私は慎也に誘われるまま季節外れの湘南をドライブをする事になったのだ。 (2/9 06:09:38) |
・ | > | ドライブの前日、私の家に慎也の奥さんから電話があり、慎也は肝炎から肝硬変、肝硬変から肝癌になり、余命宣告を受けたと聞かされた。だが、私は何も聞かなかっことにした。 (2/9 06:12:43) |
・ | > | 珍しく134号線は空いてた。その時カーラジオから偶然にして私が口ずさんだ歌が流れてきた。私たちは窓を全開にして『銀の指輪』という50年前の歌を大声で歌った。 (2/9 06:20:13) |
・ | > | 好きだった音楽も苦手だった音楽も過去になるとみな【懐かしい】で閉じ括弧されるのだろうか。 (2/9 06:22:23) |
・ | > | 慎也の憶えたてのドラムに合わせてギターを弾いて歌ってあげた若い日を思い出し、それ以外の沢山のそれこそてんこ盛りの好奇心と驚きと悲しみと過失を満々と湛えたダムが決壊して流れ出してくるようだった。 (2/9 06:27:27) |
・ | > | 郷愁に浸っている時、後ろから不審なクルマが近づいて来た。煽るようにベタ付きしてきたクルマにパッシングをされた。ハッキリとしたわかりやすい嫌がらせだ。慎也は右腕を運転席に置き、後ろのクルマを睨みつけた。 (2/9 06:30:53) |
・ | > | 『おいおいおい、いくつだと思ってるんだよ?やり過ごそう』と慎也を制してハザードランプを点けて脇に寄せて停車すると、慎也は制する間もなくクルマから降りて悠然と歩き出した。 (2/9 06:33:53) |
・ | > | 煽り運転していたクルマも停車していたのだが、私も降りて、怪しげな車に向かう慎也の背中を見ていた。それどころではない状況なのに、歳はくっても何も変わっていないなあと慎也の背中を感慨深い思いで頼もしく見ていた。 (2/9 06:37:47) |
・ | > | (暴走族のヘッドが社長、社長から町内会長だものなあ。この男は死ぬまでベッドなのかな。) (2/9 06:39:04) |
・ | > | 後ろに停車したクルマから降りてきた若者二人は輩のような歩き方で近づいてくる慎也から滲み出る圧倒的な迫力に気づいたのか気押されて、慌ててクルマの中に入り込み我々のクルマの脇を逃げるように通り過ぎて行った。 (2/9 06:41:14) |
・ | > | ポケットに手を突っ込んだままニヤニヤ笑いながらこちらに歩いてくる慎也の姿を見て、私は彼が孫もいるというのに相変わらずギラギラした目つきなのが可笑しくて仕方なかった。 (2/9 06:42:37) |
・ | > | 私は初めて出会った時からその目の強さが好きだったのだ。 (2/9 06:43:24) |
・ | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹 (2/9 06:43:35) |
おしらせ | > | ・さんが退室しました。 (2/9 06:43:56) |
おしらせ | > | ・さんが入室しました♪ (2/9 08:32:34) |
・ | > | (暴走族のヘッドが社長、社長から町内会長だものなあ。この男は死ぬまでベッドなのかな。)は (2/9 08:32:53) |
・ | > | (暴走族のヘッドが社長、社長から町内会長だものなあ。この男は死ぬまでヘッドなのかな。)の誤りでした💦 (2/9 08:33:11) |
おしらせ | > | ・さんが退室しました。 (2/9 08:33:14) |
おしらせ | > | ・さんが入室しました♪ (2/11 00:09:12) |
・ | > | 「君と秘密を分け合いたい」で始まり、「そっと目を閉じた」で終わる物語を書いて欲しいです。 (2/11 00:09:51) |
・ | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹 (2/11 00:09:56) |
・ | > | マタイの福音書 6章1~6節 人に見せるために 人前で善行をしないように気をつけなさい。 そうでないと、 天におられるあなたがたの父から、報いが受けられません。 だから、施しをするときには、 人にほめられたくて会堂や通りで施しをする 偽善者たちのように、 自分の前でラッパを吹いてはいけません。 まことに、あなたがたに告げます。 彼らはすでに自分の報いを受け取っているのです。 あなたは、施しをするとき、 右の手のしていることを左の手に知られないようにしなさい。 あなたの施しが隠れているためです。 そうすれば、隠れた所で見ておられるあなたの父が、 あなたに報いてくださいます。 (2/11 00:10:32) |
・ | > | 『蝙蝠』作;名無子 (2/11 00:11:16) |
・ | > | 「君と秘密を分け合いたい」で始まり、「そっと目を閉じた」で終わる物語を書いて欲しいです。 (2/11 00:12:02) |
・ | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹 (2/11 00:12:46) |
・ | > | 「波瑠と秘密を分け合いたいんだ 。なぜならよ、この集まりの中で波瑠さんが一番口が堅そうだし、信じられる気がしてな…」その言葉を私はいとも容易く簡単に信じたのでした。 (2/11 00:13:46) |
・ | > | 私は岸さんのことを気のいい人だ、人情味のある人だ、明るくユーモアのある人だと思っておりました。それらは全てとても稚拙な本人が中心人物になる為だけの我欲だったと後に知ることになるのですが、私は本当にものの見事に騙されました。 (2/11 00:15:13) |
・ | > | 彼は、誰の知り合いかは忘れましたが、誰かの知り合いで、或る日、私のいる社会人バンドが集まった軽音サークルにサックス奏者として現れました。明るく元気な彼はたちまち人気者になりました。 (2/11 00:16:25) |
・ | > | 彼は、男女共に既婚者もおりましたが、既婚者の人たちからも彼は好印象でした。 (2/11 00:17:16) |
おしらせ | > | 無言時間が25分を超えたため、・さんが自動退室しました。 (2/11 00:48:14) |
おしらせ | > | ・さんが入室しました♪ (2/11 04:51:37) |
・ | > | 人の内側にすうっと入り込むのが上手な人でしたのでいつの間に多くの人が彼と個人的な繋がりを持つようになっておりました。 (2/11 04:53:09) |
・ | > | 私は何度か飲み会で意気投合してそんな好感度の高い彼から他のメンバーからの私に対する悪い噂を聞かされたのでした。 (2/11 04:54:54) |
・ | > | こちらは親しいと思っていた10年以上のつきあいの人からの誹謗中傷でしたので、私はかなり強い衝撃を受けました。 (2/11 04:57:02) |
・ | > | 意外と敵は身近にいるからね? (2/11 04:58:04) |
・ | > | 岸さんは心配そうに「知っておいた方がいいと思ってさ」と言うのですが、まさか本人に噂の真意を確かめることもできず、女というものは多かれ少なかれそんなものなのかなぁ?と思いました。しかし、淋しくもありましたがつきあい方を変える気もありませんでした。 (2/11 05:01:34) |
・ | > | 長いつきあいの中の綻びを見つけ、双方に悪い噂を流し関係を分断させる。大人同士故に真意を確かめられない。孤立に追い込まれた者はどちらも岸さんからの情報頼りになってしまう。 (2/11 05:08:53) |
・ | > | それまで仲の良かった者たちが次々に孤立していきました。 (2/11 05:10:12) |
・ | > | そう、これは私だけに起きた事象ではありませんでした。別のグループ、別のバンドの間でも表面化はしておりませんでしたが、人間関係が静かに、そして確かに軋みを上げてくすぶりはじめていました。 (2/11 05:11:32) |
・ | > | そんな或る日、サークル内で1番古くからの二人の友人から呼び出されました。 (2/11 05:12:02) |
・ | > | 「波瑠ちゃん、岸君の事だけど……」二人は気まずそうに切り出すのでした。 (2/11 05:12:34) |
・ | > | 二人から聞いたところによると、岸さんはかなり沢山の人の狭間で、アチラに誰それがこう言っていた、コチラにはあの人がこう言っていたと双方の人に疑心暗鬼の種を撒いているらしいと聞かされたのでした。 (2/11 05:13:43) |
・ | > | 長いつき合いの人間の隙間に後からすうっと入ってきて巧妙に信頼関係を崩していく。それはかなりな高等技術です。使い途によってはさぞや良い営業マンになれたことでしょう。 (2/11 05:15:18) |
・ | > | 「え?あの人が!」咄嗟には信じられませんでした。そんなことをする必要がどこにあるというのだろう? (2/11 05:15:46) |
・ | > | それから又しばらくすると、次々と別々の被害者達からの話しが私の耳に届きました。 (2/11 05:16:18) |
・ | > | いよいよ疑いの余地はありませんでした。岸さんは親しい者同士の間に入り込み、双方に憎悪の種子を撒き、コミュニティを壊している張本人だったのでした。しかし、それぞれが孤立した結果、彼を頼りになる人と思いこんでしまっていたのです。 (2/11 05:16:52) |
・ | > | 誰もがモヤモヤする気持ちを抱えたまま声を上げられませんでした。 (2/11 05:17:34) |
・ | > | そこには幾重にも表面化させない為の複雑な仕掛けがあったからでした。口に出せば誰かが傷つく。そういう巧妙な仕掛けがあったからです。 (2/11 05:17:51) |
・ | > | 既出の親しい二人からも「波瑠ちゃん!何も言わないでね?被害に被った女の子が却って困るんだからね?実は僕たち、波瑠ちゃんの馬鹿正直さも恐ろしいんだよ。関わらずにいようね?」そう言われました。 (2/11 05:19:03) |
・ | > | 何割かの人が鬱屈とした気持ちの中、区民ホールでクリスマスコンサートを開催した時、司会者は部長の洋子さんと岸さんでした。 (2/11 05:19:40) |
・ | > | サークルのまとめ役の洋子さんは姐御肌の気のいい人でしたが、その真っ直ぐな性格ゆえにいとも容易く岸さんの術中に落ちてしまいました。 (2/11 05:22:04) |
・ | > | みんな大人でしたので、モヤモヤする気持ちを笑顔で隠し、なんとかコンサートを無事に終えることができたのですが、年が明けると、サークルからぽつりぽつりと人が抜けて行きました。長い間、和やかにやってきたというのに。みんな仲が良かったというのに、笑いに満ちた空間は崩れていくのでした。 (2/11 05:24:01) |
・ | > | それでも相変わらず岸さんは明るく私に話しかけてきます。「波瑠さん!最近みんななんだかいじけて暗くない?俺たちでなんとか盛り上げげようよ!」私は既に彼の言葉を信じられなくなっていました。 (2/11 05:24:44) |
・ | > | メンバーが半分に減った頃でした。私はとうとう看過することができなくなりサークルの有志で部長の洋子さんと会って話そうと決意しました。 (2/11 05:27:04) |
・ | > | 洋子さんは正義感が強く歯に衣着せぬ物言いをするさっぱりした気性の人です。あの人なら一番年長者だし、何か打開策があるはず、解決できずともわかってくれるはず。そう思ったのでした。 (2/11 05:27:56) |
・ | > | かくして、有志数名で洋子さんと居酒屋の個室で会合を開くこととなったのです。 (2/11 05:28:27) |
・ | > | 部長の洋子さんはいつも通り穏やかな笑みを浮かべて、「最近私たちなんだか変よね?」と言うので、皆、心の内で(もしかして気づいていたのかもしれない)と期待しました。 (2/11 05:30:54) |
・ | > | そして、洋子さんはレモンサワーをひと口飲むと「波瑠さん?それからみんなも聞いてくれる?随分メンバーがいなくなったでしょ?」と言うので(やっぱり洋子さんだ!異変に気づいていたんだ!)皆が瞳を輝かせて上体が前のめりになりました。 (2/11 05:32:16) |
・ | > | 「淋しいし残念だけど、私は岸くんと意見が異なる人たちはもう引き止める気がしなくてね。私の後任は岸くんに任せようと思ってるの!さぁこれからまた盛り上がるわよぉ!」 (2/11 05:32:59) |
・ | > | 皆、愕然としました。洋子さんはすっかり岸さんに心酔していたのです。考えてみたらお人好しの洋子さんは岸さんからすれば最も落としやすい人間だったのです。真っ直ぐで素直な性格は岸さんの手にかかればひとたまりもありませんでした。 (2/11 05:33:58) |
・ | > | その後も、洋子さんは如何に岸さんの人柄が素晴らしいのかを示すエピソードを繰り広げ、皆に滔々と語りかけるのでした。私たちは「…はい」「…はい」「…ええ」と、放心したように洋子さんの言葉に頷きながら、それぞれがこのコミュニティの終焉を意識しました。 (2/11 05:37:47) |
・ | > | 洋子さんと別れた後、私達有志はうなだれたまま歩いておりした。誰かが「洋子さんいい人だもんね」と言い、みんな苦笑いしました。 (2/11 05:42:55) |
・ | > | その時、私のスマートフォンが鳴りました。洋子さんからの電話でした。皆、言葉を止めて私の形相を注視しました。「はい」「え?」「えーっ!」私の驚きの声に皆目を丸くしていました。 (2/11 06:00:56) |
・ | > | 電話を切ると、「洋子さん?なんだって?」と皆が私に尋ねてきました。「あなたたち何を企んでいるの?って電話切られちゃった。」 (2/11 06:03:30) |
・ | > | 誰からともなく失望の溜め息が漏れましたが、けれど大人なので大袈裟な反応はありませんでした。古くからの友人が眉根を寄せてドンマイと小声で言うので、私は懸命に口角を上げて笑顔で力無く頷き、そっと目を閉じたのでした。 (2/11 06:25:57) |
・ | > | 〜おしまいー (2/11 06:31:16) |
・ | > | 🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹 (2/11 06:31:29) |
おしらせ | > | 無言時間が25分を超えたため、・さんが自動退室しました。 (2/11 06:56:59) |
おしらせ | > | 吏埜堊さんが入室しました♪ (2/11 08:09:38) |
吏埜堊 | > | 名無しのQさんには「呼吸も忘れてしまいそうだった」で始まり、「穴があったら入りたい」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば3ツイート(420字程度)でお願いします。 (2/11 08:09:45) |
吏埜堊 | > | 呼吸も忘れてしまいそうだった! ぬくぬくの微睡みの世界に、遥か遠くから小さなチャペルの鐘の音は聞こえてはいたが、けして不快な音色ではなくその世界では自然にマッチした背景のBGMに過ぎなかったのだが・・・・・ (2/11 08:13:49) |
吏埜堊 | > | 今日から始まる中間試験に、親へのおねだりという不純な野心も秘めて挑む私は、学年一位の連覇を更新すべくつい熱が入り、未明近くまでノートにペンを走らせたせいか普段は朝も強くて目覚ましに快適に起き上がる私も、 (2/11 08:19:13) |
吏埜堊 | > | 今朝は目覚ましを無意識に止めてしまったらしく、すっかり寝坊してしまったのだ! (2/11 08:19:42) |
吏埜堊 | > | 幾ら知識を詰め込んだところで、遅刻してしまっては全く活かすことも出来ずに戦う前に負けが決まってしまう! (2/11 08:22:21) |
吏埜堊 | > | 普段は段取りよく一つずつこなす朝の準備も、今日くらいは不要のものは飛ばして、最低限必要な事だけを同時進行でバタバタと慌てて支度をし、ようやく登校に向かって勢いよく玄関を飛び出した私は、男の子顔負けのライディングで自転車に跨り、今度は競輪選手のスパートさながら前傾姿勢で立ち漕ぎで飛び出した (2/11 08:27:02) |
吏埜堊 | > | 風を斬りながら、普段なら止められてしまう信号機もスピードに乗って幾つも貫くことができ、効率よく思った以上に早いペースで学校に行けそうだと安心して、信号機の前で足を下ろした時 (2/11 08:29:35) |
吏埜堊 | > | 「ちょっ!ちょっとあなたっ!どっ!どうしたのその格好!」と、中年の女性が血相を変えて大きな声で駆け寄って来る (2/11 08:31:01) |
吏埜堊 | > | 私は何のことかもわからず、また、このご婦人が果たして自分に対して話しかけているのかさえ判断も出来なかったのだが、次の台詞が私の全身の血の気を一気に引かせた (2/11 08:32:34) |
吏埜堊 | > | 「あなたっ!スカート!パンツ出して!どうしたのっ!」 (2/11 08:33:17) |
吏埜堊 | > | 朝、下着を変えてブラウスのボタンを留めながら用意したスカートをベットの上に用意して放り上げたところまではハッキリ記憶している、が。 あれやこれやを同時にこなしていた私は、穿いた気になってしまったらしく、恐らくスカートはまだベットの上で私を待っているだろう (2/11 08:36:03) |
吏埜堊 | > | ご婦人の辿々しいセリフから、如何にあり得ない恥ずかしい状態の私が目に映って居るのかは想像に容易かった (2/11 08:37:27) |
吏埜堊 | > | 教えてくれた礼を簡単に済ませた私は、さっきまで息も絶え絶えに飛ばして青ざめていた顔を今度は真っ赤に熱らせたまま、来た道をこれまで以上の自分でも信じられない快速で、家路へと自転車を飛ばす (2/11 08:39:31) |
吏埜堊 | > | 道ゆく人達から、立ち漕ぎでパンツを露出して疾走する【変態女子高生】と思われる心配に恥ずかしくて死にたくなる ああ、穴があったら入りたい・・・・・・ (2/11 08:42:04) |
吏埜堊 | > | (モデルの人物は勉強は朝型であり、物語上幾つかの改変、演出はされてますが、恐ろしい事にフィクションではありません笑笑笑笑笑笑笑笑) (2/11 08:44:16) |
おしらせ | > | 吏埜堊さんが退室しました。 (2/11 08:44:20) |
おしらせ | > | 歩美さんが入室しました♪ (2/14 20:53:25) |
歩美 | > | 今回はお題マシーンを使わずに・・・タイトルは・・・「ありがとう」 (2/14 20:53:45) |
歩美 | > | 靴音でさえ遠慮がちな図書館の空間に、おばさんの話声が響いていました。吹き抜けのあるエントランスの中二階で、携帯電話を使っていたのです。家族の誰かに何かを一生懸命伝えているような話で、思うように伝わらずに心持ち大声になったりしています。 (2/14 20:54:26) |
歩美 | > | エントランスとはいえ、図書室との仕切りは無いのでおばさんの話声は図書室にまで届いているし、吹き抜けでつながっている二階にも声は聞こえていて、そこには、勉強する学生や、読書を楽しんでいる人もそれなりに居ました。 (2/14 20:54:43) |
歩美 | > | カウンター内の職員もその声に気付いて、カウンターから身を乗り出してはみても、おばさんの姿は確認できないまま困惑気味。そこに居合わせた図書館利用者の中にも、明らかに不快なまなざしを向ける人もいて。 (2/14 20:55:04) |
歩美 | > | おばさんの話声と誰というわけでもない困惑な雰囲気がエントランスに満ち満ちていたのは、短いとみるか長いとみるか、数分間続きました。そんななか、階段を静かに上って中二階に近づく小柄な初老の男性がいて、電話をしているおばさんに近づいて行って・・・おばさんの肩を触るか触らないかの感覚で叩いて、人差し指を唇に当てて、おばさんに微笑みました。 (2/14 20:55:40) |
歩美 | > | 一瞬びっくりした表情を見せたものの、すべてを理解したらしく、おばさんは、電話の相手に折り返し掛けなおす旨を伝えてすぐ電話を切りました。そして、優しく注意してくれた紳士に何度も頭を下げて、感謝と謝罪を伝えているようでした。 (2/14 20:55:57) |
歩美 | > | めでたし、めでたし・・・いや、本当に伝えたかった話は、その後のその紳士の動作・・・左手の甲を上に向け、 右手の手刀で左手の甲を1回トンっと叩いて同時に頭を下げたのです。おばさんに意味が通じたかまでは知りませんが、その動作は、手話での「ありがとう」です。で、なにごともなかったように、優しい笑顔でその場を立ち去って行きました。 (2/14 20:56:14) |
歩美 | > | 声に出さずとも伝わる温かい思いが、エントランスに満ちたように私には思えました。 (2/14 20:56:32) |
おしらせ | > | 歩美さんが退室しました。 (2/14 20:56:43) |
おしらせ | > | とある日常の一コマさんが入室しました♪ (3/26 17:24:44) |
とある日常の一コマ | > | りのさんには「その微笑みに意味などなかった」で始まり、「そっと笑いかけた」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば8ツイート(1120字)以内でお願いします。 (3/26 17:24:56) |
とある日常の一コマ | > | その微笑みには取り立てて、深い意味など無かった (3/26 17:25:28) |
とある日常の一コマ | > | 週末は小さな子供を連れた家族達が、平日は訪れる人はまばらで、時折小学校からのまとまった団体がやって来るような程度の地方の小さな市の植物園の受付で、もぎりをしながらただ愛想の良い笑顔をビジネスとして浮かべているだけの私なのだから (3/26 17:30:30) |
とある日常の一コマ | > | 年度の切り替えで卒業式も終わり、春休みに入ったのであろう小学低学年と思しき子達がやって来た (3/26 17:33:05) |
とある日常の一コマ | > | キャラクターものの財布からやや緊張の面持ちで入館料を払った子供達が可愛く感じ、人も疎らなので退屈凌ぎに視線は外したまま耳を傾けていると (3/26 17:35:51) |
とある日常の一コマ | > | どうやら今日は、両親の手から離れて初めて自分達だけでやりくりしたおでかけデビューだったらしい (3/26 17:37:56) |
とある日常の一コマ | > | 時々、植物の説明のポップを読める部分だけさも真剣風に読み上げる様が無理に背伸びして大人びてるだけに可笑しくも微笑ましい (3/26 17:40:30) |
とある日常の一コマ | > | やがて私の視界のずっと奥の方へ進んで行くちびっ子紳士達を名残惜しげに見送ると、いつものように軽く微笑んだ姿勢で業務に戻った (3/26 17:43:21) |
とある日常の一コマ | > | 2時間ほど経っただろうか? やや賑やかな軽いコロコロとした話し声が近づいてくる。あの子達のご帰還だ (3/26 17:44:57) |
とある日常の一コマ | > | と、そのうちの一人が目の前に突然、フリージアらしき黄色の花びらの破片を差し出した (3/26 17:49:07) |
とある日常の一コマ | > | 「お姉さん、この花、取ったりしてないからね? 咲き終わったのか地面に落ちてたんだ」 (3/26 17:50:23) |
とある日常の一コマ | > | 続けて別な子が少し恥ずかしげに話してくれた (3/26 17:51:39) |
とある日常の一コマ | > | 「だけどまだ綺麗な花だから、お姉さんに届けようって考えたんだ!」 (3/26 17:52:48) |
とある日常の一コマ | > | 「お姉さんはいつもにこにこ笑ってくれるから、お礼にあげたかったし!」 (3/26 17:54:03) |
とある日常の一コマ | > | この子供達が成長して、いつもの笑顔がビジネススマイルだと知ったら失望するのだろうな、と馬鹿な事を想像しながらも、花言葉である【感謝】の気持ちを込めて、私は今度こそ心からちびっこ紳士達にそっと笑いかけた (3/26 17:56:36) |
とある日常の一コマ | > | ^ - ^ (3/26 17:56:42) |
おしらせ | > | とある日常の一コマさんが退室しました。 (3/26 17:56:43) |
おしらせ | > | 歩美さんが入室しました♪ (3/27 01:08:54) |
歩美 | > | ほっこりできました^^ (3/27 01:09:08) |
おしらせ | > | 歩美さんが退室しました。 (3/27 01:09:12) |
おしらせ | > | 氷室牙子さんが入室しました♪ (4/24 12:42:11) |
氷室牙子 | > | 一時半までワンドロ挑戦!🙋♀️ (4/24 12:42:53) |
氷室牙子 | > | 雨さんには「ああ、もうやってらんない」で始まり、「もう少し生きていようと思う」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば3ツイート(420字)以内でお願いします。 (4/24 12:43:48) |
氷室牙子 | > | あー、もうやってられないっ! (4/24 12:44:17) |
氷室牙子 | > | 小学校に通い始めた頃、元々地味で内気だった私の手を引いてクラスメイト達と共に過ごす生活も楽しいものだよと教え導いてくれたのは、 (4/24 12:47:22) |
氷室牙子 | > | 担任の優しい先生だった (4/24 12:47:42) |
氷室牙子 | > | お陰で私はいつしか、自分でもわからぬうちに自然と社交的で明るい生徒となっていた (4/24 12:48:51) |
氷室牙子 | > | その頃の思い出はどれも眩しく、美しいフィルターも加味されて私の人生にかけがえのないものとなり、また、 (4/24 12:50:00) |
氷室牙子 | > | 社会人として歩く人生は、あの担任の先生のようになりたいという憧れと敬慕の思いから、ずっと志していた教職に無事就く事ができた (4/24 12:52:11) |
氷室牙子 | > | だが。 今の時代は私の過ごして来た頃とは社会情勢も生徒や親御さんの質、価値観、倫理観や道徳観念まで全てが、陸に戻った浦島太郎のような感覚で私の夢や理想へは遠い、とても大変な茨の道だったのだ (4/24 12:55:29) |
氷室牙子 | > | 生徒間の虐めや軋轢に細心の注意を払っても、同じ教職である上長も同僚も一切協力もせず、私だけに責任を押し付けて梯子を下ろして全て他人事とし、報告書ですら見てみぬ振りで関わりを全て断たれるし (4/24 12:58:10) |
氷室牙子 | > | 解決に向けて生徒に話を聞いたり問題生徒を諭そうとすると、そこにモンスターと化した親御さんが噛みつき、その他大勢の生徒達は面白がって煽るか、部外者のくせにさらに燃料を投下しようと首を突っ込んではLINEなどで生徒同士つるんで私を吊し上げようとゲームを楽しんでいる始末だ (4/24 13:01:10) |
氷室牙子 | > | 一時期、私もストレスから精神のバランスを崩した時期があり、腫れ物に触るように校長達からは休暇を申しつかって、体良く休職させられたので人間嫌いに陥った事から、気分転換に人の少なそうで文明もそれ程発達していない世界へ旅行に行った (4/24 13:04:30) |
氷室牙子 | > | 人が居ない世界は私のストレスを大自然や動物達が見事に浄化してくれたようで、暫くして見違えるように元気になった私は再び情熱を燃やして教鞭をとったのだが・・・ (4/24 13:05:56) |
氷室牙子 | > | もう旅行で浄化するなどのレベルでは無く、ストレスから常に熱と頭痛、吐き気に晒されて人生に疲れ果てた私は今、足元に恨み節を綴った便箋を置いて、屋上の柵を超えて空に羽ばたく準備をしている (4/24 13:09:02) |
氷室牙子 | > | と、まさにその瞬間に電話が鳴った (4/24 13:09:36) |
氷室牙子 | > | 見覚えのない電話番号だが気にせずついうっかりとってしまう (4/24 13:10:26) |
氷室牙子 | > | 「あの、こちらは○○病院ですが、あなたの検査結果が緊急を要するものだったのでお電話しました!今、何処においででしょうか?」 (4/24 13:11:43) |
氷室牙子 | > | 「以前、△国の⬜︎地方に旅行に行かれたそうですが、もしかするとあなたの頭痛や発熱の原因はそこで発生した新種のウィルスの可能性が高いです!今WHOでも慌てて段取りしてますが、潜伏期間の長い、その上でとても致死率の高いウィルスなのでそこから動かずに、誰とも接触せずに迎えに上がるまでお待ち下さい!」 (4/24 13:15:22) |
氷室牙子 | > | 電話の向こうで、極めて冷静に振る舞おうとしつつもかなりテンパっている声をニヤリを聞き流した私は、すぐさま住所録を開いた。 (4/24 13:17:17) |
氷室牙子 | > | これまで私を苦しめて笑ってくれた生徒達やその親、見殺しにしてくれた同僚達に会いに行かなければならない。 (4/24 13:18:12) |
氷室牙子 | > | 足元の便箋を拾い、柵を超えて靴を履き直す。 この先の地獄のような世界を想像すると楽しくて仕方ない。私はもう少し、生きようと思う。 (4/24 13:19:56) |
氷室牙子 | > | ^ - ^ (4/24 13:20:00) |
おしらせ | > | 氷室牙子さんが退室しました。 (4/24 13:20:03) |
おしらせ | > | 歩美さんが入室しました♪ (4/26 23:16:13) |
歩美 | > | 凄い ブラックユーモア 過不足のない表現で (4/26 23:17:17) |
おしらせ | > | 歩美さんが退室しました。 (4/26 23:17:23) |
2024年01月30日 06時24分 ~ 2024年04月26日 23時17分 の過去ログ
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